JIS C 61810-1:2020 電磁式エレメンタリ リレー―第1部:一般及び安全性要求事項 | ページ 6

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C 61810-1 : 2020 (IEC 61810-1 : 2015)
表11−連続する一定のコイル電圧における動作及び復帰
試験モード モードI モードI I モードIII モードIV モードV
試験手順a) B(単体取付け) A b)(グループ取付け) B(単体取付け)
取付条件 規定なし 試験は,表5に規定する手順で構成し実施する。
試料は,製造業者による指定のない限り水平方向に置き,端子
は上下方向にしなければならない。
必要に応じ,取付間隔を,製造業者が指定する。
動 事 一般 リレーは,事前に製造業者が指定した最大許容周囲温度で,接点(接点組)に,(この試験
作 前 に)製造業者が指定した最大連続通電電流を流して,熱的平衡状態にして放置しておかなけ

備 ればならない。
コイル電圧 定格コイル電圧 定格コイル電圧又は定格ココイル電圧の動作範囲の下限値
イル電圧範囲の上限値 の最大値(U1 : この温度による
(5.3.1及び図A.4参照) 動作電圧。5.3.2及び図A.5参照)
動作機能 コイル電圧を除去して復 コイル電圧を除去して復帰コイル電圧を除去して復帰状態
帰状態になって直ちに,動
状態になって直ちに,動作になって直ちに,U1で再印加し
作範囲の下限値で再びリ 範囲の下限値で再びリレーたとき,再びリレーが動作しな
レーが動作しなければな が動作しなければならな ければならない。
らない。 い。
その後,更にコイル電圧を
定格の110 %まで上昇させ
た状態で熱的平衡状態と
なるまで放置する。
コイル電圧を除去して復
帰状態になって直ちに,定
格コイル電圧を印加し,再
びリレーが動作しなけれ
ばならない。
復 事前準備 リレーを最小許容周囲温度で熱的平衡状態にしなければならない。
帰 復帰機能 − 動作電圧を少しの間動作状態にした後,直ちに5.4に規定した
適切な値まで下げる。
このとき,復帰しなければならない。
注記 この規格で新たに設定したモードのうち,モードIIIが旧JIS C 4540-1:2010の方法1を表し,モードIVが旧
JIS C 4540-1:2010の方法2を表す。
注a) 表5参照。
b) 附属書E参照。
9.2.2 パルス幅変調(PMW)及び/又は他の動作手法で動作・復帰させる場合
製造業者が,5.3.3に従って動作範囲を指定する場合,表12に示す適切な試験モード及び指定する手順
で試験をする。

――――― [JIS C 61810-1 pdf 26] ―――――

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C 61810-1 : 2020 (IEC 61810-1 : 2015)
表12−パルス幅変調(PMW)及び/又は他の動作手法における動作及び復帰
試験モード モードII モードIII
試験手順 B(単体取付け) A(グループ取付け)
取付条件 試験は,表5に規定する手順で構成し実施する。
試料は,製造業者による指定のない限り水平方向に置き,端子は上下方向にしなければな
らない。必要に応じ,取付間隔を,製造業者が指定する。
動 事 一般 リレーは,事前に製造業者が指定した最大許容周囲温度で,接点(接点組)に,(この試
作 前 験に)製造業者が指定した最大連続通電電流を流して,熱的平衡状態にして放置しておか

備 なければならない。
コイル電圧 製造業者が指定した定常のコイル電圧
動作機能 コイル電圧を除去して復帰状態になって直ちに,動作範囲の下限値又は製造業者が指定す
る条件で再びリレーが動作しなければならない。
その後,更にコイル電圧を定格の110 %まで上昇させた状態で熱的平衡状態となるまで放
置する。コイル電圧を除去して復帰状態になって直ちに,定格コイル電圧を印加し,再び
リレーが動作しなければならない。
コイルの適用する電流値が,あらかじめ決められている場合,電圧を電流に置き換え上記
と同じ手順で動作しなければならない。
復 事前準備 リレーを最小許容周囲温度で熱的平衡状態にしなければならない。
帰 復帰機能 動作電圧を少しの間動作状態にした後,直ちに5.4に規定した適切な値まで下げる。
このとき,復帰しなければならない。

9.3 動作・復帰又はセット・リセット(双安定リレー)

  熱平衡に達するまで,製造業者が指定した最大通電電流で接点(接点組)に負荷を与えて最大許容周囲
温度でリレーを放置しなければならない。
リレーは,5.3で規定した動作電圧を印加したとき,動作しなければならない。
同じ条件で,リレーが適切にリセットすることを確認しなければならない。

10 耐電圧

10.1 前処理

  10.2の試験は前処理後に直ちに開始し,不要な遅延なしに終了する。試験を行った時間を試験報告書に
記載しなければならない。
前処理は,高温試験及び高温高湿試験で行う。
高温試験は恒温槽で実施する。試料を取り付けた範囲の空気温度を55 ℃±2 ℃に保ち,試料を48時間
放置する。
高温高湿試験は,相対湿度91 %95 %の高温高湿槽で実施する。試料を取り付けた範囲の空気温度を
25 ℃±2 ℃に保たなければならない。試料を48時間放置する。このとき,結露してはならない。

10.2 耐電圧

  検討中(開発中)のAC電圧回路では,おおむね正弦波の試験電圧を用い,50 Hz又は60 Hzの周波数で,
その絶縁の耐電圧試験を実施する。DC回路にはDC試験電圧を用いる。電圧は0 Vから表13又は表14
に示す値まで5秒以内で一様に上昇させ,フラッシュオーバがなく60秒間その値を維持しなければならな
い。漏れ電流は,3 mAを超えてはならない。

――――― [JIS C 61810-1 pdf 27] ―――――

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C 61810-1 : 2020 (IEC 61810-1 : 2015)
表13−耐電圧−AC
試験電圧a) )は回路の定格電圧による(実効値)
試験する絶縁 50 V以下c) 50 V 100 V200 V 230 V/400 V 400 V/400/3 V
又は断路g) 120 V 120 V240 V 277 V/480 V k) 480 V/480/3 V
125 V250 V
d) e) f)
L E L E L
L L L L
N
L E E
L−E L−E L−E L−L L−E L−L L−E L−L
V V V V V
機能絶縁h) 500 1300 1300 1500 1500 1700 1700 1700
基礎絶縁i) 500 1300 1300 − 1500 − 1700 −
基礎絶縁(試験 500 1000+2×定格電圧
手順B)
付加絶縁i) − 1300 1300 − 1500 − 1700 −
強化絶縁又は 500 2600 2600 − 3000 − 3400 −
二重絶縁i)
マイクロ断路j) 400 400 400 500 500 700 700 700
完全断路 500 1300 1300 1500 1500 1700 1700 1700
注a) 試験に使用する高電圧トランスは,出力電圧を試験電圧に調整後,出力端子間の短絡時の出力電流が200 mA
以上になるように設計しなければならない。出力電流は3 mA未満とし,過電流はトリップしてはならない。
試験電圧値(実効値)は,±3 %以内で測定しなければならない。
b) 完全断路と同様に機能絶縁・基礎絶縁・付加絶縁に関して,式Un+1 200 V(概略値)から値を算出する。マ
イクロ断路に関しては,式Un+250 V(概略値)から値を算出する。Unは,供給システムの公称電圧とする。
c) 50 V以下 : 電源に直接接続しない。JIS C 60364-4-44における,一時的な過電圧は発生してはならない。
d) 単相システム,中間接地。
e) 三相システム,中間接地。
f) 三相システム,一相接地。
g) 試験が実施できない特殊部品,例えば,LED,フリーランニングダイオード及びバリスタは,試験する絶縁
が適切になるように,一方を外すか,ブリッジするか,又は取り除く。
h) 正しく機能するために必要な接点間絶縁の例。
i) 基礎絶縁・付加絶縁・強化絶縁又は二重絶縁の試験では,全ての充電部を相互接続し,全ての可動部が最も
不利な位置になるように注意しなければならない。
j) 接点の適切な機能を確保する接点ギャップ(マイクロ開路を含む。)。
k) 例えば,400 V/690 Vのような高電圧システムでは,試験電圧は,表G.1及び注b)の式から,それぞれの“対
地定格動作電圧の最大値”を用いて得ることが望ましい。

――――― [JIS C 61810-1 pdf 28] ―――――

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C 61810-1 : 2020 (IEC 61810-1 : 2015)
表14−耐電圧−DC
試験する絶縁又は断路d) 試験電圧a) )は回路の定格電圧による(実効値)
50 V以下c) 50 V120 V 120 V250 V 240 V480 Vh)
125 V250 V
= = = = =
L L L L L
E E E
L−E L−E L−E L−L L−E L−L
V V V
機能絶縁e) 500 1300 1300 1500 1500 1700
基礎絶縁f) 500 1300 1300 − 1500 −
基礎絶縁(試験手順B) 500 1000+2×定格電圧
付加絶縁f) − 1300 1300 − 1500 −
強化絶縁又は二重絶縁f) 500 2600 2600 − 3000 −
マイクロ断路g) 400 400 400 500 500 700
完全断路 500 1300 1300 1500 1500 1700
注a) 試験に使用する高電圧トランスは,出力電圧を試験電圧に調整後,出力端子間の短絡時の出力電流が200 mA
以上になるように設計しなければならない。出力電流は3 mA未満とし,過電流はトリップしてはならない。
試験電圧値は±3 %以内で測定しなければならない。
b) 完全断路と同様に機能絶縁,基礎絶縁及び付加絶縁に関して,式Un+1 200 V(概略値)から値を算出する。
マイクロ断路に関しては,式Un+250 V(概略値)から値を算出する。Unは,供給システムの公称電圧とす
る。
c) 50 V以下 : 電源に直接接続しない。JIS C 60364-4-44における,一時的な過電圧は発生してはならない。
d) 試験が実施できない特殊部品,例えば,LED,フリーランニングダイオード及びバリスタは,試験する絶縁
が適切になるように,一方を外すか,ブリッジするか,又は取り除く。
e) 正しく機能するために必要な接点間絶縁の例。
f) 基礎絶縁,付加絶縁,強化絶縁又は二重絶縁の試験では,全ての充電部を相互接続し,全ての可動部が最も
不利な位置になるように注意しなければならない。
g) 接点の適切な機能を確保する接点ギャップ(マイクロ開路も含む。)。
h) 高電圧システムでは,試験電圧は,注b)の式から得ることが望ましい。

10.3 特別な場合の試験手順B

  特別な場合において,基礎絶縁の試験電圧は,交流では次の値に,直流では次の値を1.414(2)倍し
た値としなければならない。
a) 500 V 定格が50 V以下のリレーに適用する。
b) 1 000 V+2×定格電圧 定格が51 V600 Vのリレーに適用する。
c) 1 000 V 汚損度2の場所での使用を対象とし,定格が51 V250 Vのリレーに適用する。
d) 2 000 V+2.25×最大定格電圧 定格が600 V1 500 Vの場合。
この値は,次又は次の相互間に適用する。
a) 接点が開離及び閉成した状態における,絶縁されていない充電部及びきょう(筐)体。
b) 接点が閉成した状態における,異なる反対の極性の端子。
c) 異なる回路の絶縁されていない充電部。

11 電気的耐久性

11.1 一般

  試験は,製造業者が指定する各接点負荷及び各接点材料で表15によって実施する。

――――― [JIS C 61810-1 pdf 29] ―――――

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C 61810-1 : 2020 (IEC 61810-1 : 2015)
試験サンプル数は,表5に規定した試験手順に適合しなければならない。
附属書Cに記載した試験のセットアップを使用する。
製造業者による特に指定がない限り,試験は周囲温度範囲の上限で実施する。また,リレーのコイルは
定格電圧,定格コイル電圧範囲又は動作範囲内の適切な値で励磁しなければならない。
偶発的な短絡と同様,ブレーク及び/又はメークにおける接点の誤動作を監視しなければならない。
製造業者の指定がない限り,リレー取付けは,附属書Eに記載の温度上昇試験によるグループ取付けが
望ましい。PCBリレーは,電線とリレーとを接続するためにプリント基板を使用し,最小取付間隔を確保
してもよいが,接続する電線の寸法は,表10に従わなければならない。
製造業者の指定及び指示どおりに表16に従って,接点に負荷を接続する。製造業者による指定がない場
合,負荷は切換接点のメーク側及びブレーク側双方に接続しなければならない。
手動操作用の付加操作部品(例えば,押しボタン)をもつリレーは,表1による周囲温度において定格
電圧及び最大定格接点電流で,少なくとも100回の開閉確認試験を実施しなければならない。
表15−電気的耐久性の試験手順
手順 試験手順a)
A(グループ取付け) B(単体取付け) B(単体取付け)及びD.1 d)
試験順序 過負荷試験 過負荷試験 過負荷試験c)
(必要な場合,11.2参照)
(必要な場合,11.2参照) D.1,表D.1,表D.2及び表D.3による
電気的耐久性 電気的耐久性
D.1,表D.1,表D.2及び表D.3による
耐電圧試験
温度上昇試験b)(必要な場合) −
注a) 表5参照。
b) アプリケーション規格,例えば,JIS C 9730-1又はJIS C 8281-1は,電気耐久試験後の温度上昇試験
を要求する。
c) 電子安定器(蛍光灯)は過負荷試験を要求しない。
d) .1に従う要求。

11.2 過負荷及び耐久試験

  製造業者の指定した接点突入容量及び/又は接点遮断容量が定格開閉電流より大きい場合,過負荷試験
を実施しなければならない(表15参照)。過負荷試験は,指定した高い方の値を毎秒50回の開閉で行う。
切換接点の過負荷試験は,メーク接点側とブレーク接点側とを別々に順次行うことができる。誤動作は発
生してはならない。
過負荷試験に引き続いて,同一の試験条件及び定格開閉電流で同じサンプルを用いて,耐久試験を実施
しなければならない。
誘導負荷については,附属書Bを参照。
専用装置のアプリケーション試験及びそれらの試験手順並びに特別な負荷(例えば,ランプ負荷・配線
負荷)の試験回路を参考として附属書Dにまとめる。

11.3 故障及び誤動作の基準

  耐久試験の間,1個のリレーにつき5回以上の一時的誤動作は認めない。自己修復作用のため,次のサ
イクルで発生しない誤動作を,一時的誤動作という。2回以上の連続した誤動作の発生はリレーの故障と
みなす。同様に試験中1個のリレーにつき5回以上の一時的誤動作があった場合もリレーの故障とする。
リレーの故障は1個以上で,耐久試験を不合格とする。1個以上(試験手順Aだけ)のサンプルが故障し

――――― [JIS C 61810-1 pdf 30] ―――――

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JIS C 61810-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61810-1:2015(IDT)

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JIS C 61810-1:2020の関連規格と引用規格一覧