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C 61810-1 : 2020 (IEC 61810-1 : 2015)
た場合,試験は,3個のサンプルを追加して1回繰り返してもよい。追加の3個のサンプルは全て試験に
合格しなければならない。
D.1による試験の場合,少なくとも1個のサンプルを試験し,最初の誤動作を故障とみなす。
11.4 最終耐電圧試験
電気的耐久試験の後すぐ,表13又は表14に示す値の75 %の電圧値で耐電圧試験を実施し,10.2に合格
しなければならない。
基礎絶縁システム,強化絶縁システム又は補助絶縁システムとして設計したリレーに関し,電気的耐久
性試験直後に絶縁システムの整合性を表13又は表14に示す基本絶縁の要求を基に10.2の耐電圧試験によ
って検証しなければならない。
注記 既存の設計機種では,JIS C 4540-1:2010で定義されているように初期値の75 %を維持している。
基礎絶縁要求に従うD.1による耐電圧試験に関し,表11及び表12の試験手順Bが適用できる。
もしアプリケーションの要求があれば,耐熱試験は,耐電圧試験後に実施できる。
表16−接点負荷回路図
1極接点 −
2極接点
−
多極接点
− −
――――― [JIS C 61810-1 pdf 31] ―――――
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C 61810-1 : 2020 (IEC 61810-1 : 2015)
表16−接点負荷回路図(続き)
切換接点
どの回路図も当てはまらない場合,製造業者が適切なものを提示することが望ましい。
12 機械的耐久性
機械的耐久性試験は,製造業者が提示したサイクル数後にリレーの機能が正常かどうか確認することを
目的とする。
試験条件を,次に示す。
a) リレーは,8.2 a)及び表5に従って取り付ける。
b) コイル電圧は定格電圧に等しいか,又はコイル電圧範囲内若しくは動作範囲内の適切な値にする。
c) 影響量は,箇条4に準じる。
d) 開閉頻度は,製造業者が示す。1サイクル中の動作及び復帰/リセットを含む。
開閉サイクルをモニタするため,各リレーの接点を製造業者が指定した接点負荷に接続する。多極接点
構造のリレー接点は並列に接続する。接続する負荷は,モニタが正常にでき,かつ,接点接触の磨耗が試
験結果に影響しない程度の負荷を選ばなければならない。試験中に,検出サイクル数と印加サイクル数と
の差が規定した機械的耐久性回数の0.1 %を超える場合,そのリレーは不合格とする。
基礎絶縁システム,強化絶縁システム又は補助絶縁システムの絶縁システムの整合性は,機械的耐久性
試験直後に表13又は表14に示す10.2の耐電圧試験によって検証しなければならない。試験後,全てのリ
レーについて目視検査でリレーの機械的状態を確認しなければならない。このためリレーを開けてもよい。
あらゆるリレー機能に必須な部品,又は安全性に関係する部品の緩み及び/又は破損が発生した場合,
故障とみなさなければならない。
注記 上記の“安全性に関係する部品”とは,空間・沿面距離による十分な感電防止及び固体絶縁の
要求を確保する部品を意味している。
1個又は1個以上(試験手順Aだけ)の試料が故障した場合,試験は,3個の試料を追加して1回繰り
返してもよい。追加の3個の試料は全て試験に合格しなければならない。
機械的耐久性の検証は,電気的耐久性のサイクル数までの電気的耐久性試験によって与えられることも
ある。
――――― [JIS C 61810-1 pdf 32] ―――――
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13 空間距離,沿面距離及び固体絶縁
13.1 一般規定
この箇条で示す要求事項及び試験は,JIS C 60664-1に基づく。
この規格は,液体絶縁,空気以外のガス及び圧縮空気を通した絶縁距離に対応していない。
空気よりも優れた特性をもった他の絶縁材料の場合には,リレーの全使用期間を通じてのその特性を検
証できたとき,空間距離及び沿面距離を短縮して適用できる。
注記1 上記の点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格では注記であるが,規定であるので本
文とした。
低電圧絶縁協調領域の基本安全規格であるJIS C 60664規格群の他の部を基に,リレー製造業者は次の
a) c)の一つ以上の適用を選択してもよい。
a) IS C 60664-5の全ての条件を満足するときは,その規格で規定する2 mmまでの空間距離及び沿面距
離を代わりに適用してもよい。ただし,固体絶縁に対する規定(13.3参照)については変更しない。
注記2 JIS C 60664-5では,プリント配線基板及び類似構造の場合で,空間と沿面距離とが等しく,
かつ,固体絶縁体の表面に沿っている(附属書Fの例1,例5及び例11参照)ときに,JIS
C 60664-5が適用できる。JIS C 60664-1に基づいた寸法より小さな寸法については,固体
絶縁材料の水分吸収特性に従って使用することができる。JIS C 60664-5によれば,強化絶
縁又は二重絶縁の距離は2 mmよりも大きくできる。
b) 汚損に対する保護が,十分なコーティング,ポッティング又はモールディングの使用によって達成し
ているJIS C 60664-3と合致する構造に対し,JIS C 60664-3で規定している短縮した空間距離及び沿
面距離を用いてもよい。JIS C 60664-3の全ての要求事項及び試験を満足しなければならない。
次の項目が該当する。
− JIS C 60664-3の5.7.2に基づく低温値 : −10 ℃
− JIS C 60664-3の5.7.4に基づく温度急変の厳しさの度合い : 厳しさ1
− JIS C 60664-3の5.8.5に基づく部分放電試験は要求しない。
− JIS C 60664-3の5.9に基づく追加試験はいずれも要求しない。
公称温度及び最大周囲温度の下で1個のリレーで耐熱試験をするとき,JIS C 60664-3の5.7.2の前
処理温度及びJIS C 60664-3の5.7.3の上限の温度を決定しなければならない。熱電対は計測に必要な
隣接箇所を考慮して取り付ける。IEC 60079-15の22.5に従い,測定温度を10 ℃ごとに増されなけれ
ばならない。次の式を用いて,乾燥加熱試験の試験時間(td)を低減することが許される。
td 2 685 T1 )
10 .0069 3 (T2
ここに, td : 乾燥加熱試験の試験時間(単位 : 時間)
T2 : 絶縁距離に関連する材料の温度限界値の中で最も低い値を考
慮し,選定した試験温度
T1 : 測定温度に10 ℃を加えた温度
注記3 含まれる材料の機能的,機械的及び電気的特性を考慮してもよい。
固体絶縁(13.3参照)に対する規定は変更しない。
注記4 附属書Fの例5b,例6b,例7b,及び例8bが,この場合の空間距離及び沿面距離の決定
亭方法を示している。
c) 30 kHzを超える動作電圧周波数で使用するリレーの場合,JIS C 60664-4で規定する絶縁協調規定の適
用を推奨する。
――――― [JIS C 61810-1 pdf 33] ―――――
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13.2 空間距離及び沿面距離
空間距離及び沿面距離は,表17の判定基準の距離を保持しなければならない。
表17−空間距離及び沿面距離の値に関する規定
空間距離 沿面距離
測定する距離 沿面距離は,通常の使用における回路(又は複
空間距離は,製造業者が指定するインパルス耐
電圧に依存した表18の要求を満足するように数の回路)に加わる最も高い電圧において,表
20で規定するように値を決めなければならな
値を決めなければならない。附属書Gで規定す
い。ここでは,附属書Hによる汚損度と表19
る過電圧カテゴリ,及び附属書Hによる汚損度
の規定に従う。 による材料グループとを考慮しなければならな
空間距離の測定に関する詳細は,附属書Fに規
い。沿面距離は関連する空間距離以上でなけれ
定する。 ばならない。
沿面距離の測定に関する詳細は,附属書Fに規
定する。
機能絶縁f) 空間距離の要求はない。 沿面距離の要求はない。
基礎絶縁e) 表20による定格値は,リレーの全ての関連する
表18による定格値は,リレーの全ての関連する
部品に適用する。 部品に適用する。
リレーケースの内部の定格値は,附属書Hによ
リレーケース内部の定格値は,附属書Hによる
汚損度を考慮して選択しなければならない。る汚損度を考慮して選択しなければならない。
付加絶縁 基礎絶縁と同様に求める。 基礎絶縁と同様に求める。
二重絶縁 基礎絶縁と付加絶縁とからなる絶縁。 基礎絶縁と付加絶縁とからなる絶縁
強化絶縁c) 基礎絶縁の値の2倍。
基礎絶縁と同様に求める,ただし,基礎絶縁に
おける定格インパルス耐電圧から一段高い推奨
値,又は基礎絶縁における定格インパルス耐電
圧の160 %の値a) )
マイクロ断路 リレーケースの内部では,沿面距離の要求はな
リレーケースの内部では,空間距離の要求はな
状態での開放 い。 い。
した接点の間d) 接点組間の距離及びリレー内部の接点を保持す
接点組間の距離及びリレー内部の接点を保持す
る導体間の距離は,接点ギャップ以上でなけれ
る導体間の距離は,接点ギャップ以上でなけれ
ばならない。 ばならない。
完全断路状態 表18による基礎絶縁の定格値。 表20による基礎絶縁の定格値。
での開放した 接点組間の距離及びリレー内部の接点を保持す
接点組間の距離は,接点ギャップ以上でなけれ
接点の間 ばならない。 る導体間の距離は,接点ギャップ以上でなけれ
ばならない。
機能絶縁の特性は,この規格の形式試験で評価する。機能絶縁の要求事項は,アプリケーション及び関連するア
プリケーションの規格による。
注a) 必要に応じ,製造業者は,附属書Gの過電圧種別及び附属書Hの汚損度を考慮し,強化絶縁における空間距
離を基礎絶縁として規定した表18の定格インパルス耐電圧の推奨値より一段階高い推奨値を選択し寸法を決
めなければならない。基礎絶縁に要求する定格インパルス耐電圧が推奨値以外の場合,強化絶縁は基礎絶縁
に要求される定格インパルス耐電圧の160 %の値を用いて空間距離の寸法を決めなければならない。
b) 二重絶縁として提供するリレーにおいて,基礎及び付加絶縁を別々に試験することができない場合,絶縁シ
ステムは強化絶縁と考える。
c) 予見可能な単一故障状態の場合,例えば,断線又は緩まったコイル巻き線では,基礎絶縁の要求を設計によ
って継続的に満たさなければならない。
d) マイクロ断路の要求は,マイクロ開路の要求を含む。
e) 少なくとも基礎絶縁は逆極性(全ての可能性)の端子間に適用しなければならない。
− 接点が開離及び閉成した状態における,絶縁されていない充電部とリレーハウジングとの間
− 接点が閉成した状態における,異なる反対の極性の端子間
− 異なる回路の絶縁されていない充電部間
f) リレーコイルの端子間に機能絶縁を適用する。
――――― [JIS C 61810-1 pdf 34] ―――――
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C 61810-1 : 2020 (IEC 61810-1 : 2015)
表18−絶縁協調のための大気中の最小空間距離
インパルス耐電圧a) 海抜2 000 m以下の最小空間距離c) )
汚損度e)
1 2 3
kV mm mm mm
0.33 b) 0.01 0.2 c) 0.8
0.4 0.02 0.2 c) 0.8
0.50 b) 0.04 0.2 c) 0.8
0.6 0.06 0.2 0.8
0.80 b) 0.10 0.2 0.8
1 0.15 0.2 0.8
1.2 0.25 0.8
1.5 b) 0.5 0.8
2 1.0
2.5 b) 1.5
3 2.0
4.0 b) 3.0
5 4.0
6.0 b) 5.5
8.0 b) 8.0
10 11
12 b) 14
注a) この電圧は,次のいずれかとする。
− 直接さらされる基礎絶縁又は低電圧の電源からの過渡的過電圧にさらされる
場合は,機器の定格インパルス耐電圧。
− その他の基礎絶縁の場合は,回路中に起こり得る最高インパルス耐電圧。
− 強化絶縁の場合は,表17の注a)及び注b)を参照。
特別な場合(特に既存の設計品)では,補間法による中間値を空間距離の値と
して使用する。
b) 過電圧カテゴリ(附属書G参照)に関連する推奨値。
c) プリント配線板の場合,汚損度1に対する値を適用する。ただし,その値が表20
に規定する0.04 mm以上の場合を除く。
d) 表18の空間距離の値は,海抜2 000 m以下で有効であるので,2 000 mを超える
標高の場合の空間距離はJIS C 60664-1の表A.2で規定する標高補正係数を乗じ
る。
e) 汚損度についての詳細は,附属書Hに規定する。
材料グループ及びPTIの関係を,表19に示す。
表19−材料グループ
材料グループ I 600≦PTI
材料グループ II 400≦PTI<600
材料グループ IIIa 175≦PTI<400
材料グループ IIIb(既存品だけ) 100≦PTI<175
PTI値は,附属書Iの保証トラッキング試験方法による。
――――― [JIS C 61810-1 pdf 35] ―――――
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JIS C 61810-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61810-1:2015(IDT)
JIS C 61810-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 61810-1:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60664-3:2019
- 低圧系統内機器の絶縁協調―第3部:汚損保護のためのコーティング,ポッティング及びモールディングの使用