JIS C 6187-2:2014 光波長計―第2部:校正方法 | ページ 3

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C 6187-2 : 2014 (IEC 62129-2 : 2011)
略記号
C 制御用コンピュータ
F 光ファイバ接続
I コンピュータインタフェース接続
P 基準光パワーメータ
R 参照光波長計
S 参照光源
W 被試験光波長計
注記 被試験光波長計又は参照光波長計に入射する光パワーを測定す
るのに,X又はYの位置で基準光パワーメータを用いてもよい。
図3−参照光波長計を用いた光波長計測定
5.3.3 手順の詳細
読取りごとの平均測定回数は,測定結果のファイルのサイズ,測定手順によるデータの棄却,ロック外
れの検出などに影響する。1測定当たりのサンプル点数が多い場合,外れ値の妥当性確認に用いるデータ
セットのサイズが大きくなる。サンプル点数が多すぎる場合,時間分解能が低下する場合がある。また,
ロック外れも検出できない場合がある。通常は,1測定当たり50サンプルとする。5.3.5で用いるのと同じ
方法でサンプル数nの最適値を規定することができる。外れ値は,統計的に棄却することが望ましい(附
属書B参照)。
測定手順は,次のとおりとする。
a) 装置が平衡状態に到達するまで待つ。
b) データ取得ソフトウェアを設定する。
c) 光源がロックし,正しく動作していることを確認する。
d) データ取得ソフトウェアを実行する。
補正係数は,式(1)を用いて各測定の平均値の比から決定する。
n
refi
i1 ref
CF n (1)
test
testi
i 1
ここに, λref : 基準波長

――――― [JIS C 6187-2 pdf 11] ―――――

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C 6187-2 : 2014 (IEC 62129-2 : 2011)
λtest : 被試験光波長計によって測定した波長
補正係数に関わる不確かさは,無次元量として表現することが望ましい。また,式(2)のように偏差Dを
決定することもできる。偏差に関わる不確かさは,長さの次元をもつ量として表現することが望ましい。
n
1
D ( testi refi) test ref (2)
ni
5.3.4 安定性の測定(必要がある場合)
機器のドリフト及びその不確かさへの寄与を決定するため,通常の動作条件において単一波長測定器の
安定性測定を行う。測定時間は1時間以上とする(12時間が望ましい。)。外れ値は,統計的に棄却するこ
とが望ましい(附属書B参照)。
校正の場合と同様に,読取りごとの平均測定回数は,測定結果のファイルのサイズ,測定手順によるデ
ータの棄却及びロック外れの検出などに影響する。1測定当たりのサンプル点数が多い場合,外れ値の妥
当性確認に用いるデータセットのサイズが大きくなる。サンプル点数が多すぎる場合,時間分解能が低下
する場合がある。また,ロック外れも検出できない場合がある。通常は1測定当たり50サンプルとする。
5.3.5で用いるのと同じ方法でサンプル数nの最適値を規定することができる。
測定手順は,次のとおりとする。
a) 装置が平衡状態に到達するまで待つ。
b) データ取得ソフトウェアを設定する。
c) 光源がロックし,正しく動作していることを確認する。
d) データ取得ソフトウェアを実行する。
安定性試験を校正中に行う場合,補正係数は,この結果を用いて計算することが望ましい。機器が不安
定な場合は,その校正は無効となる。
安定性試験の各データ点のn回測定における平均中心波長は,式(3)を用いて算出する。
n
1
si (3)
stesti, j
n j1
ここに, λsi : i巡目の安定性測定(i=1,···,N)において,n回(j=1,···,n)
の測定をしたときの平均波長
λstesti,j : 各測定値
各中心波長測定に関するタイプAの標準不確かさの寄与は,式(4)を用いて算出する。
注記 式(4)は,式(A.3)に式(A.2)を代入した式に基づいている。
2/1
n
1 2
ustesti si )
( stesti, j (4)
(n )1n j1
安定性による不確かさへの寄与は,式(5)及び式(6)を用いて算出できる。
N
1 is
s (5)
N i1
N N 2/1
1 1 2
us ( si s) 2 ustesti (6)
N 1 i1 N i1
ここに, us : 安定性による不確かさ
N : 安定性測定のデータ点数
安定性測定の各データ点における測定回数nは,式(6)の右辺平方根中の第2項が第1項と比べて無視で

――――― [JIS C 6187-2 pdf 12] ―――――

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C 6187-2 : 2014 (IEC 62129-2 : 2011)
き,式(7)のように書けるように十分大きく選ぶことが望ましい。
N 2/1
1 2)
us ( si s (7)
N 1 i1
5.3.5 ON/OFF再現性測定(仕様が既知の場合は任意)
5.3.5.1 一般事項
固定波長の参照光源を用いた測定は,光波長計の内蔵基準光源のON/OFF再現性に影響を受けることが
ある。この試験は,製品保証時に既に行っている場合,新たに行わなくてもよい。校正手順全体を簡略化
するため,この試験は光コネクタ再現性測定(5.3.7参照)と組み合わせて行ってもよい。
各測定にかける時間は,この測定の不確かさが結果の不確かさを著しく増やさないように十分長くする。
この測定から決まる不確かさへの寄与は,機器のON/OFF再現性による成分及び測定ノイズによる成分か
らなる。不確かさ寄与の主な成分が機器のON/OFF再現性によるものとなるよう,平均操作が必要である。
平均操作の回数は,測定ノイズに依存し,式(8)を用いて算出できる。代表的なパラメータを,表1に規定
する。
2rms
n (8)
2target
ここに, n : 各測定の平均操作回数
σrms : ノイズの寄与のrmsの見積り値
σtarget : ノイズの寄与の目標値
外れ値は,統計的に棄却することが望ましい(附属書B参照)。
表1−ON/OFF再現性測定時間を計算するための代表的なパラメータ
パラメータ 値
rmsノイズの見積り値 1 pm
不確かさ寄与の目標値 0.05 pm
必要な平均操作回数 400
測定レート 1 s−1
測定時間 7 min
5.3.5.2 測定手順
測定手順は,次による。
a) 装置が平衡状態に到達するまで待つ。
b) データ取得ソフトウェアを設定する。
c) 光波長計の電源を落とし,内蔵基準光源が完全にOFFであることを確かめる。
d) 10分間以上待つ。
e) 光波長計の電源を入れて,自己検査が終了し,内蔵基準レーザが安定するまで待つ。システムが最も
安定するには1時間2時間もかかることがあるため,製造業者の手引きに従う。
f) データ取得ソフトウェアを用いて波長を測定し,n回の測定を行う。
g) 光波長計の電源を切る。
h) 組以上の測定が得られるまで,c)から繰り返す。
i) ON/OFF再現性の測定はこれで完了する。
ON/OFF再現性試験の各サイクルにおけるn回の測定の平均中心波長は,式(9)を用いて算出する。

――――― [JIS C 6187-2 pdf 13] ―――――

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C 6187-2 : 2014 (IEC 62129-2 : 2011)
n
1
repi (9)
testi, j
n j1
ここに, λrepi : n回(j=1, ···, n)の測定からなるi番目(i=1, ···, N)のON/OFF
再現性測定の平均波長
λtesti,j : 測定値
各中心波長測定のタイプA標準不確かさの寄与は,式(10)を用いて算出する。
注記 式(10)は,式(A.3)に式(A.2)を代入した式に基づいている。
2/1
n
1 2
utesti repi
testi, j (10)
n 1n j1
ON/OFF再現性による不確かさは,式(11)及び式(12)を用いて算出する。
N
1
rep repi (11)
N i1
N N 2/1
1 2 1 2
urep repi rep utest
i (12)
N 1 i1 N i1
ここに, urep : ON/OFF再現性による不確かさ
N : ON/OFF再現性測定の回数
ON/OFF再現性測定の各サイクルにおける測定回数nは,式(12)の右辺平方根中の第2項が第1項と比べ
て無視でき,式(13)のように書けるよう,十分大きく選ぶことが望ましい。
N 2/1
1 2
urep repi rep (13)
N 1 i1
5.3.6 波長依存性の測定(任意)
5.3.6.1 一般事項
一定の波長範囲にわたる測定によって,補正係数をよりよく求めたり,機器の不確かさをよりよく見積
もることができる。この測定を行うためには,様々な遷移にロックした複数台の参照光源か,又は1台の
光源で複数の遷移若しくは既知の光周波数コムの複数ラインにロックできる光源が必要である。被試験光
波長計を一つのITU-T波長帯だけで用いる場合,最高レベルの精度を要求する場合を除き,この試験は行
わなくてもよい。
波長依存性の測定の1回当たりの測定回数は,式(8)を用いて算出する。
5.3.6.2 測定手順
測定手順は,次による。
a) 装置が平衡状態に到達するまで待つ。
b) データ取得ソフトウェアを設定する。
c) レーザを基準遷移にロックし,システムが安定するまで十分な時間待つか,又は,遷移にロックした
参照光源を1台ずつ順に接続する。
d) データ取得ソフトウェアを用いて波長を測定し,n回の測定を行う。
e) 参照光源の波長を再設定する。
f) c)からの手順をN回(最低3回を推奨)繰り返す。
g) 波長依存性測定はこれで完了する。

――――― [JIS C 6187-2 pdf 14] ―――――

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C 6187-2 : 2014 (IEC 62129-2 : 2011)
n回の測定の平均中心波長は,式(14)を用いて算出する。
n
1
wdi (14)
wtesti, j
n j1
ここに, λwdi : i番目(i=1, ···, N)の波長におけるn回(j=1, ···, n)の測
定の平均波長
λwtesti,j : 測定値
各中心波長測定の不確かさは,式(15)を用いて算出する。
注記 式(15)は,式(A.3)に式(A.2)を代入した式に基づいている。
2/1
n
1 2
uwtesti wtesti, jwdi (15)
n 1n j1
波長偏差Diを式(16)で定義する。
Di wdi refi (16)
波長依存性による不確かさは,式(17)及び式(18)を用いて算出する。
N
1
D Di (17)
N i1
N N 2/1
1 2 1 2
uwd Di D uwtest
i (18)
N 1 i1 N i1
ここに, uwd : 波長依存性による不確かさ
N : 測定波長点数
波長依存性測定の各サイクルにおける測定回数nは,式(18)の右辺平方根中の第2項が第1項と比べて
無視でき,式(19)のように書けるよう,十分大きく選ぶことが望ましい。
N 2/1
1 2
uwd DiD (19)
N 1 i1
5.3.7 光コネクタの繰返し再現性の測定(任意)
5.3.7.1 一般事項
光波長計への光入力が,光波長計内において光ファイバによるリンクを介さず,干渉計に直接結合する
場合は,光コネクタの繰返し再現性の測定が必要である。これは,光コネクタの僅かな変位で基準光と測
定光のビームとの間の光軸合わせが変化するということが前提としてあるためである。校正手順全体を簡
略化するため,この試験はON/OFF再現性測定(5.3.5参照)と組み合わせて行ってもよい。
光コネクタの繰返し再現性の測定の1回当たりの測定回数は,式(8)を用いて算出する。
5.3.7.2 測定手順
測定手順は,次による。
a) 装置が平衡状態に到達するまで待つ。
b) データ取得ソフトウェアを設定する。
c) データ取得ソフトウェアを用いて波長を測定し,n回の測定を行う。
d) 光ファイバを光波長計から外す。
e) 光ファイバを光波長計に再度接続する。
f) c)からの手順をN回(代表的に10回)繰り返す。

――――― [JIS C 6187-2 pdf 15] ―――――

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JIS C 6187-2:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 62129-2:2011(IDT)

JIS C 6187-2:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6187-2:2014の関連規格と引用規格一覧