JIS C 62820-1-1:2022 ビル用インターホンシステム―第1-1部:システム要求事項―一般事項 | ページ 4

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故障状態時の追加の保護は,6.7によって試験したとき,次の事項に適合しなければならない。
a) システムに損傷を与える可能性のある次の故障状態では,システムを保護しなければならないが,機
器が完全に機能する必要はない。“システムを保護”とは,発煙·発火しないことをいう。
− 電源の極性の反転
− 出力端子の短絡
− 配線端子への誤接続
b) 補助装置によって分離したURUの故障は,同じシステム内の他の分離したURUの動作に影響を与え
てはならない。

5.6 電磁両立性要求事項

5.6.1 電磁両立性イミュニティ要求事項
5.6.1.1 タイプA及びタイプB
機器の電磁両立性は,6.8.1によって試験したとき,通常使用時において発生する電源線伝導妨害,磁気
妨害及び電磁波妨害について,JIS C 61000-6-1に適合しなければならない。
5.6.1.2 タイプC
要求事項なし
5.6.2 追加の電磁両立性イミュニティ要求事項
5.6.2.1 タイプA及びタイプC
要求事項なし
5.6.2.2 タイプB
機器の追加の電磁両立性イミュニティは,6.8.1によって試験したとき,次の妨害事項について,IEC
62599-2に適合しなければならない。
a) 電源電圧変動
b) 静電気放電
c) 放射電磁界
d) 電磁界による伝導妨害
e) ファストトランジェントバースト
f) 高エネルギー電圧サージ
g) 電源電圧ディップ及び電源電圧の短時間停電
バッテリー又はUPSを備えていない機器に対して,a)及びg)への適否は,JIS C 61000-6-1に規定された
要求事項及び試験によって判定する。
試験中に,システムに損傷,障害又は状態の変化があってはならない。試験後,システムは,正常に動
作しなければならない。

――――― [JIS C 62820 pdf 16] ―――――

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5.6.3 電磁両立性エミッション要求事項
機器の電磁両立性エミッションは,過度の電気的又は電磁波妨害を放出しないように構成し,6.8.3によ
って試験したとき,IEC 61000-6-3に規定されたエミッション要求事項に適合するか,又はこれらと同等以
上のエミッション性能をもたなければならない。
注記1 IEC 61000-6-3の規定事項は,電気用品技術基準の解釈の雑音の強さに関する基準を網羅してい
ないことに注意する。
注記2 電気用品技術基準の解釈の別表第十又は別表第十二に規定された基準に適合した機器は,この
電磁両立性エミッション要求事項と同等以上のエミッション性能をもつとみなされている。

5.7 表示及び機械的構造要求事項

5.7.1 表示
構成する機器の表示は,6.9.1によって試験したとき,次の事項に適合しなければならない。ただし,製
品上にa)及びb)の情報の表示を行うことが難しい場合は,その情報は取扱説明書に記載しなければならな
い。
a) VCU,URU,SMUなどの主要な機器には,次の事項を明確に表示しなければならない。ただし,製造
番号又はロット番号は,製品のこん(梱)包に表示してもよい。
− 製造業者又は会社の名称
− 製品型番
− 製造番号又はロット番号
注記 対応国際規格の表示箇所に関するただし書きの記載は,a)だけとして規定されているが,適用す
る項目に分けて,細別の構成を変更した。
b) 手動操作する全ての部品には,使用上の明確な表示をしなければならない。接続端子の近くには,文
字又は数字が表示されていなければならない。
c) 使用者が接触可能な表示は,耐久性があり,こすりに強く,容易に消えないものでなければならない。
5.7.2 機械的構造
機械的構造は,6.9.2によって試験したとき,次の事項に適合しなければならない。
a) 通常使用時に使用者によって操作するボタン,ハンドル,ノブ,グリップ,レバー及びこれらの類似
部品は,緩むことによって危険が生じる場合,通常使用時に緩まず確実に固定されていなければなら
ない。
b) 設置後,VCU,URU及びSMUの配線端子は,通常使用時に使用者が接触不可能な構造でなければな
らない。
5.7.3 エンクロージャの保護能力
5.7.3.1 タイプA及びタイプB
システムのエンクロージャの保護能力は,6.9.3によって試験したとき,次の事項を満たさなければなら
ない。
a) URU,SMU及び屋内に設置する補助装置のエンクロージャの保護能力は,JIS C 0920:2003に規定さ
れたIP30に適合しなければならない。

――――― [JIS C 62820 pdf 17] ―――――

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b) VCU及び屋外に設置する補助装置のエンクロージャの保護能力は,環境条件によってJIS C 0920:2003
に規定された次の三つの保護等級のいずれかとする。
− IP33
− IP44
− IP55
注記 IP33は,5.3.1に規定する環境クラスのIIIIにだけ適用し,IP44及びIP55は,5.3.1に規定
する環境クラスのIIVに適用している。
5.7.3.2 タイプC
屋外設置機器(環境クラスIII又はクラスIV)のエンクロージャの保護能力は,6.9.3によって試験した
とき,JIS C 0920:2003に規定されたIPX3に適合しなければならない。
5.7.4 耐破壊性
破壊行為に対する保護をするものとして製造業者が指定する機器は,6.9.4によって試験したとき,次の
事項を満たさなければならない。
a) エンクロージャ保護能力は,5.7.3.1のb)に規定するIP44の要求事項に適合しなければならない。
b) IEC 62262に規定されたIK07に適合しなければならない。
c) 次の破壊行為に対し,機能に有害な影響を及ぼすような変形,ひび割れ又は損傷が生じてはならない。
− 固定ねじを抜くことによって機器を緩ませる。
− 機器を引き出す。
− 押しボタンを引く抜く。
− 押しボタンを詰まらせる。
− ねじ回しで攻撃する。
− ライタで攻撃する。
d) 酸性甘味飲料を用いた攻撃に対する耐性は,試験後,箇条4の機能要求事項を満たさなければならな
い。

6 試験方法

6.1 試験条件

6.1.1 環境条件
試験は,特に規定のない限り,次の環境条件で行う。
− 温度 : 5 ℃35 ℃
− 相対湿度 : 45 %85 %
− 大気圧 : 86 kPa106 kPa
6.1.2 電気的接続
試験のために,システムのEUTは,製造業者が推奨する基本的な構成を形成する方法に従って設置す
る。EUTは,システムの機能要求事項を満たす構成とする。音声及び映像の試験では,製造業者が指定す

――――― [JIS C 62820 pdf 18] ―――――

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る各構成機器間の最大長距離を模擬し設置する。

6.2 機能試験

  システムの機能を試験するために,6.1.2に規定する方法に従って完全なシステムを形成するために個々
の構成品を接続する。EUTは,箇条4に規定する機能要求事項を満たしていることを確認する。

6.3 音響特性試験

  試験は,附属書Aによる。

6.4 映像特性試験

  試験は,附属書Bによる。

6.5 環境適合性試験

6.5.1 タイプA及びタイプB
試験は,IEC 62599-1に規定された試験方法による。
6.5.2 タイプC
試験は,次の試験方法による。
a) 高温試験 通常の使用状態において,通電したEUTを表1Aに規定する温度の±3 ℃の許容値で1時
間,恒温槽に入れて試験後に,EUTが,正常に動作することを確認する。
表1A−高温試験の条件
環境クラス 屋内設置機器 屋外設置機器
クラスI又はクラスII クラスIII又はクラスIV
温度(℃) 40 50
b) 低温試験 通常の使用状態において,通電したEUTを表1Bに規定する温度の±3 ℃の許容値で1時
間,恒温槽に入れて試験後に,EUTが,正常に動作することを確認する。
表1B−低温試験の条件
環境クラス 屋内設置機器 屋外設置機器
クラスI又はクラスII クラスIII又はクラスIV
温度(℃) 0 −10
c) 湿度試験 通常の使用状態において,通電したEUTを表1Cに規定する条件で1時間,恒温恒湿槽に
入れて試験後に,EUTが,正常に動作することを確認する。
表1C−湿度試験の条件
環境クラス 屋内設置機器 屋外設置機器
クラスI又はクラスII クラスIII又はクラスIV
温度(℃) 2030 3040
相対湿度(%) 85以上

――――― [JIS C 62820 pdf 19] ―――――

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6.6 安全性試験

  試験は,JIS C 6065:2016又はJIS C 6950-1:2016に規定された試験方法による。

6.7 故障状態時の保護試験

  試験は,次の試験方法による。
a) システムに対して,次の故障試験を順に行う。
− 電源の極性の反転
− 出力端子の短絡
− 配線端子の相互誤接続
これらの各状態での試験において,故障が発生したときは,2分間試験を続け,故障が発生しない
ときは,10分間試験を続け,温度変化が安定した場合は,試験を終了する。安定しない場合は,温度
変化が安定するまで,試験を続ける。ただし,その場合であっても試験は,4時間で終了する。
b) 例えば,任意のURUの入力伝送線路を意図的に短絡など,URUに故障が生じた場合,同じシステム
内の補助装置によって分離された,別の故障のないURUを試験する。

6.8 電磁両立性試験

6.8.1 電磁両立性イミュニティ試験
試験は,JIS C 61000-6-1の箇条7(適用方法)による。
6.8.2 追加の電磁両立性イミュニティ試験
試験は,IEC 62599-2の箇条7(電源電圧変動),箇条8(電源電圧ディップ及び電源電圧の短時間停電),
箇条9(静電気放電),箇条10(放射電磁界),箇条11(電磁場によって引き起こされた伝導妨害),箇条
12(ファストトランジェントバースト)及び箇条13(高エネルギー電圧サージ)による。
6.8.3 電磁両立性エミッション試験
試験は,IEC 61000-6-3の箇条7(適用方法)による。

6.9 表示及び機械的構造の試験

6.9.1 表示の試験
5.7.1のa)及びb)の表示事項の試験は,目視検査による。5.7.1のc)の耐久性の試験は,水に浸した布片
を用いて15秒間こすり,更に石油スピリットに浸した布片を用いて15秒間表示を手でこする。この試験
後,表示は判読可能でなければならない。表示銘板はがれてはならず,かつ,巻き上がりを生じてはな
らない。
この試験に用いる石油スピリットは,脂肪族溶媒ヘキサンで,芳香族分含有量が体積分率で最大0.1 %,
カウリブタノール値が29,沸点約65 ℃,乾点約69 ℃及び比重が約0.7 kg/Lとする。代わりに,n-ヘキサ
ンを85 %以上含有する試薬用ヘキサンを使ってもよい。
注記 “n-ヘキサン”とは,“ノルマルヘキサン”又は直鎖炭化水素を表す化学用語である。この石油ス
ピリットは,さらに,ACS(American Chemical Society : 米国化学会)認定の試薬用ヘキサン(CAS
登録番号 110-54-3)と同一のものである。

――――― [JIS C 62820 pdf 20] ―――――

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