JIS C 8147-2-2:2011 ランプ制御装置―第2-2部:直流又は交流電源用低電圧電球用電子トランスの個別要求事項 | ページ 4

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I.5 感電保護
I.5.1 8.2に規定する条件の下で許容していない場合,出力回路と本体又は保護接地回路(ある場合)と
の間は,接続してはならない。
適合性は,目視によって判定する。
I.5.2 入力回路及び出力回路は互いに電気的に分離しており,その他の金属部品を通して,直接的又は間
接的に入力回路と出力回路とが接続する可能性がないような構造でなければならない。
“回路”という表現には,電子トランスの内部高周波トランスの巻線(ある場合)も含める。
特に,次の事柄を防止するために予防措置を講じなければならない。
− 入力巻線若しくは出力巻線又はその高周波トランスの巻線の過度の変位
− 内部回路又は外部接続電線の過度の変位
− 電線が切断したり,接続が緩んだりした場合の回路部分,又は内部配線の過度の変位
− 電線,ねじ,ワッシャなどが緩んだり遊離したりした場合の,高周波トランスの巻線の接続などを含
む,入力回路と出力回路との間の絶縁物の任意の部分での橋絡
二つの独立した固定部が同時に緩むことは,想定しない。
電子トランスに対する適合性は,I.5.2.1I.5.2.5を考慮した目視によって判定し,電子トランスのきょ
う(筐)体に対しては,JIS C 8105-1の4.13(機械的強度)の試験によって適合性を判定する。
I.5.2.1 高周波トランスの入力巻線と出力巻線との間の絶縁は,I.5.2.4の要求事項に従っていない場合,
二重絶縁又は強化絶縁としなければならない。
さらに,次の要求事項を適用する。
− クラスII電子トランスの場合,入力回路と本体との間,及び出力回路と本体との間の絶縁は,二重又
は強化絶縁としなければならない。
− クラスI電子トランスの場合,入力回路と本体との間の絶縁は,基礎絶縁とし,出力回路と本体との
間の絶縁は,付加絶縁としなければならない。
I.5.2.2 本体に接続していない中間金属部分(例えば,高周波トランスの鉄心など)が,高周波トランス
の入力巻線と出力巻線との間にある場合には,中間金属部を介する入力巻線と出力巻線との間の絶縁は,
二重絶縁又は強化絶縁としなければならない。クラスII電子トランスの場合,高周波トランスの中間金属
部を介する入力巻線と本体,及び出力巻線と本体との間の絶縁は,二重絶縁又は強化絶縁としなければな
らない。
中間金属部と高周波トランスの入力巻線又は出力巻線との間の絶縁は,いずれも,関連回路電圧に対し
て定格付けられた少なくとも基礎絶縁としなければならない。
二重絶縁又は強化絶縁によって巻線の一つから分離した中間部は,高周波トランスのその他の巻線に接
続しているものとみなす。
I.5.2.3 絶縁にセレーションテープを使用した場合には,二つの隣接する層でのセレーションのリスクを
減らすために,一つ以上の層を追加しなければならない。
I.5.2.4 固定接続のクラスI電子トランスの場合,高周波トランスの入力巻線と出力巻線との間の絶縁は,
次の条件を満たした場合,二重絶縁又は強化絶縁の代わりに,基礎絶縁に保護遮蔽板を加えたもので構成
することができる。
この箇条では,“巻線”という表現には内部回路を含めない。
a) 入力巻線と保護遮蔽板との間の絶縁は,基礎絶縁(入力電圧定格)の要求事項を満足しなければなら
ない。

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b) 保護遮蔽板と出力巻線との間の絶縁は,基礎絶縁(出力電圧定格)の要求事項を満足しなければなら
ない。
c) 金属遮蔽板は,特別な場合を除き,遮蔽板に隣接した巻線の一つの少なくとも全幅に伸びる金属はく
(箔)又は巻線遮蔽板で構成していなければならない。また,巻線遮蔽板は,巻線間に隙間がなく密
に巻いていなければならない。
d) 短絡による渦電流損を防止するために,金属遮蔽板は,その両端が同時に磁気鉄心に接触しないよう
な位置に配置しなければならない。
e) 金属遮蔽板及びその引出線は,絶縁破壊が起こった場合に,遮蔽板を破壊する前に過負荷装置が確実
に回路を開放するように,十分な断面積がなければならない。
f) 引出線は,金属遮蔽板にはんだ付けするか,又は同等以上の信頼のできる方法で固定しなければなら
ない。
I.5.2.5 高周波変圧器の各巻線の最後に巻いた線は,適切な手段(例えば,テープ,適切な接着剤など)
によって,留めておかなければならない。
つばなしボビンを用いる場合には,各層の各端の巻線は,適切な手段によって留めておかなければなら
ない。例えば,各層の端の巻線を越えて突き出す適切な絶縁材料を挟み込むことである。さらに,次の方
法もある。
− 巻線は,硬質焼入れ又は冷間硬化剤で含浸して,介在する空間を実質的に塞ぎ,端の巻線を効果的に
密封する。
− 巻線は,絶縁材によって一緒に保持する。二つの独立した固定物が同時に緩むことは,想定していな
い。
電子トランスの適合性は,I.5.2.1I.5.2.5を考慮し,箇条11,箇条12及び箇条I.8によって確認する。
電子トランスのきょう(筐)体の適合性は,JIS C 8105-1の4.13の試験によって判定する。
I.5.3 入力回路及び出力回路は,コンデンサ,抵抗器,オプトカプラなどの構成部品によって橋絡しても
よい。
I.5.3.1 コンデンサ及び抵抗器は,8.2に適合しなければならない。
I.5.3.2 オプトカプラについては,検討中である。
I.6 温度上昇
I.6.1 電子トランス及びその支持部は,通常使用において過度の温度に達してはならない。
適合性は,I.6.2の試験によって判定する。さらに,次の要求事項を巻線に適用する。
I.6.1.1 製造業者がいずれの資料の材料を用いているか,また,定格最大周囲温度taの値も明示していな
い場合,測定した温度上昇値が表I.1のクラスA材料の値を超えない場合には,I.6.3の試験は行わない。
ただし,測定した温度上昇が表I.1のクラスA材料の値を超える場合には,電子トランスの動作部品(磁
気鉄心及び巻線)でI.6.3の試験を行う。加熱槽の温度は,taの値を考慮して,表I.2に従って選択する。
表I.2から選択する温度上昇値は,測定した温度上昇値の次に高い値とする。
I.6.1.2 製造業者がいずれの資料の材料を用いているかは明示していないが,taの値を明示し,かつ,測
定した温度上昇値が表I.1のクラスA材料の値を超えない場合には,taの値を考慮して(I.6.2参照),I.6.3
の試験は行わない。
ただし,taの値を考慮して,測定した温度上昇値が表I.1のクラスA材料の値を超える場合には,電子
トランスの動作部品(磁気鉄心及び巻線)でI.6.3の試験を行う。加熱槽の温度は,taの値を考慮して,表

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I.2に従って選択する。表I.2から選択する温度上昇値は,計算した温度上昇値の次に高い値とする。
I.6.1.3 製造業者が,用いる材料のクラスを明示しているが,taの値を明示していない場合,測定温度上
昇が表I.1に規定する関連値を超えない場合には,I.6.3の試験は行わない。
ただし,測定した温度上昇値が表I.1に規定する値を超える場合には,当該電子トランスはこの箇条の
要求事項に適合しないとみなす。
I.6.1.4 製造業者が用いる材料のクラス及びtaの値を明示しており,測定した温度上昇値が表I.1の関連
する値を超えない場合には,taの値を考慮し,I.6.3の試験は行わない。
ただし,taの値を考慮して,測定した温度上昇値が表I.1に規定する値を超える場合には,当該電子トラ
ンスは,この箇条の要求事項に適合しないとみなす。
I.6.2 温度上昇は,定常状態を確立したときに,次の条件の下で決める。
試験及び測定は,試験結果に影響を及ぼさないような大きさをもつ通風のない場所で行う。電子トラン
スの定格taが50 ℃を超える場合には,試験中の部屋の温度は定格taの5 ℃以内とし,できるだけ定格ta
としなければならない。
可搬形電子トランスは,つや消し黒色塗装した合板支持部の上に置き,据付け電子トランスは,通常使
用する場合と同様に,つや消し黒色塗装した合板支持部の上に取り付ける。支持部は,厚さが約20 mmで,
支持部上の試料の正射影の寸法の200 mm以上の寸法でなければならない。
電子トランスは,定格入力電圧を印加し,出力電圧が定格出力となる抵抗を負荷とし,交流電流に対し
ては定格力率とする。
入力電圧が6 %だけ増加する点を除いて,調整は行わない。
組合せ電子トランスは,関連する器具又は機器の仕様書に指定する通常の使用条件で,器具又はその他
の機器を動作させる。器具又は他の機器の設計上,電子トランスを無負荷で動作することができる場合に
は,無負荷状態で試験を繰り返す。
巻線の温度上昇は,抵抗法,又は試験中の部分の温度への影響が最小となるように選択して配置した熱
電対によって,測定する。この場合には,特別に用意した試料を提出する必要がある。
巻線の温度上昇を測定する場合,温度の読取りに影響を及ぼさないよう試料から離れた周囲の温度を測
定する。この測定箇所では,大気温度は試験中に10 Kを超えて変化してはならない。
試験中,次の条件を満足しなければならない。
− ta表示のない電子トランスの場合,温度上昇は,表I.1に規定する値を超えてはならない。
− ta表示のある電子トランスの場合,温度上昇とtaとの和は,表I.1に規定する値と25 ℃との和を超え
てはならない。
例 : 巻線の許容温度上昇
a) 電子トランスta=+35 ℃及びクラスA材料の場合
Δt+35≦75+25
Δt≦65 K
b) 電子トランスta=−10 ℃及びクラスE材料の場合
Δt+(−10)≦90+25
Δt≦125 K
また,電気接続が緩んだり,沿面距離及び空間距離がI.11に規定する値未満に減少しないようにする。
シール剤が流れ出したり,過負荷保護装置が動作したりしないようにする。

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表I.1−通常使用時の温度上昇値
部品 温度上昇
K
巻線絶縁が次の場合の巻線
(巻線に接するボビン及びラミネーション)
− クラスA材料a) 75
− クラスE材料a) 90
− クラスB材料a) 95
− クラスF材料a) 115
− クラスH材料a) 140
− 他の材料b)
注記 将来,この分類はtw表示によって置き換えられる(要求事項は検討中)。
注a) 材料分類はJIS C 4003及びJIS C 3215-0-1に従う。
b) IS C 4003に規定するクラスA,E,B,F及びH以外の材料を用いる場合
には,I.6.3の試験に耐えなければならない。
表I.1に規定する値は,通常は25 ℃を超えないが,時折35 ℃に達する,周囲温度に基づいている。
巻線温度はJIS C 4003に基づいているが,これらの試験では,温度は平均値であり,最も高い箇所の値
ではないことを考慮し,調整してある。
この試験の直後に,試料は,試験電圧を入力巻線及び出力巻線だけに印加して,I.8.3に規定する耐電圧
試験に耐えなければならない。
クラスI電子トランスの場合,I.8.3に規定する関連値を超える電圧が,その他の絶縁物に印加しないよ
うに注意をしなければならない。
測定は巻線ごとに行い,試験終了時の巻線の抵抗値は,電源を切った後できるだけ早く抵抗値を測定す
ることが望ましい。また,電源を切った直後の抵抗値を確定するために,時間に対する抵抗値の曲線が描
けるよう短い時間間隔で抵抗値を測定するのが望ましい。
二つ以上の出力巻線又はタップ付き出力巻線のある電子トランスは,最大温度上昇を示した数値を採用
する。
連続使用状態以外の電子トランスの試験状態は,関連する箇条に規定する。
巻線の温度上昇の値は,次の式によって求める。
R2 R1
t x t1 t2 t1
R1
ここに, Δt : t2を基準とした温度上昇値(K)
R1 : 温度t1での試験開始時の抵抗値(Ω)
R2 : 定常状態に達したときの試験終了時の抵抗値(Ω)
t1 : 試験開始時の室温(℃)
t2 : 試験終了時の室温(℃)
x : 巻線材料による定数。銅の場合,x=234.5
アルミの場合,x=229
試験開始時,巻線は室温でなければならない。
I.6.3 試験
該当する場合(I.6.1参照),電子トランスの動作部品(磁気鉄心及び巻線)は,耐熱試験,加湿処理及
び振動試験から成る繰返し試験を行い,各繰返し試験後に測定を行う。
試料数は,箇条5に規定する。三つの追加試料が必要となる。試料は,10回の繰返し試験を行う。

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I.6.3.1 耐熱試験
耐熱試験は,絶縁物の種類によって異なるが,試料を表I.2に規定する時間及び温度の加熱槽の中に入
れる。
加熱槽の温度は,±3 ℃の範囲内に維持しなければならない。
表I.2−1繰返し試験当たりの試験温度及び試験時間
単位 日
試験温度 絶縁システムの温度上昇a)
℃ K
75 90 95 115 140
220 − − − − 4
210 − − − − 7
200 − − − − 14
190 − − − 4 −
180 − − − 7 −
170 − − − 14 −
160 − − 4 − −
150 − 4 7 − −
140 − 7 − − −
130 4 − − − −
120 7 − − − −
I.7の試験だけに指定 A E B F H
された一時的な分類
注a) 周囲温度が25 ℃で,時折35 ℃に達する環境での値。
I.6.3.2 加湿処理
加湿処理は,JIS C 8147-1の箇条11(耐湿性及び絶縁性)に従って,2日間(48時間)の加湿処理を行
う。
I.6.3.3 振動試験
試験試料は,巻線の軸に垂直に,1時間の振動試験を行う。最大加速度は,定格入力周波数で15 gとす
る。
I.6.3.4 測定
各繰返し試験後に,I.8.1に従って,絶縁抵抗及び耐電圧を測定する。耐熱試験後,試料は,加湿処理を
行う前に周囲温度に冷却してよい。
I.8.3による巻線試験を定格入力電圧の1.2倍以上の試験電圧で行う点を除き,I.8による耐電圧試験の試
験電圧は,規定値の35 %まで下げ,試験時間を2倍にしなければならない。無負荷電流又は無負荷入力の
抵抗成分が,最初の測定中に得た値から30 %を超えて異なる場合には,試料は巻線試験に適合していない
とみなす。全10回の繰返し試験全てが完了した後で,一つ以上の試料が不合格になった場合には,その電
子トランスは耐久性試験に不合格とみなす。
巻線の線間の絶縁破壊によって一つの試料が不合格になった場合は,耐久性試験に不合格とみなさない。
残り二つの試料で試験を続行することができる。
I.7 短絡及び過負荷保護
I.7.1 電子トランスは,通常の使用中に起こり得る短絡及び過負荷によって危険になってはならない。

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JIS C 8147-2-2:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61347-2-2:2006(MOD)

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