JIS C 8473:2009 ライティングダクト―電源用ダクトの安全性要求事項 | ページ 5

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10.2 沿面距離

  沿面距離は,7.4によって製造業者が宣言する汚染度及び材料グループを考慮したうえで,通常使用にお
いて発生することが予想される電圧に関して決定しなければならない。
注記1 沿面距離決定のフローチャートを附属書Eに示す。
注記2 沿面距離は,関連空間距離を下回ってはならない。
測定する場合,
− 工具を用いることなく外すことができるすべての部品は外して,異なる向きで組み立てることができ
る可動部品は最も不利な位置に配置する。
注記3 可動部品とは,例えば,六角ナットであり,その位置は組立全体を通して制御することは
できない。
− 測定を行うとき,沿面距離を縮小するために,JIS C 0922の検査プローブ11によって,裸導体及び接
触可能な表面に力を加える。
力は,次のとおりとする。
− 裸導体の場合,(2±0.1)
− 接触可能な表面の場合,(50±2)
沿面距離は,附属書Aによって測定する。
材料グループと保証トラッキング指数(PTI)値との間の関係は,次のとおりである。
材料グループI 600≦PTI
材料グループII 400≦PTI<600
材料グループIII a 175≦PTI<400
材料グループIII b 100≦PTI<175
これらのPTI値は,附属書Bの耐トラッキング試験によって得られる。
注記 トラッキングを行わないガラス,セラミック及び他の無機材料の場合,沿面距離は,関連空間
距離よりも大きくする必要はない。
10.2.1 基礎絶縁の沿面距離
基礎絶縁の沿面距離は,表3に示す値を下回ってはならない。
合否は,測定によって確認する。

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表3−基礎絶縁の最小沿面距離
定格電圧 沿面距離
r.m.s.a) mm
V 汚染度b)
1 2 3
以下 材料グループ 材料グループ
I II III a/III b I II III a/III b
12.5 c) 0.1 0.4 0.4 0.4 1 1 1
32 c) 0.1 0.5 0.5 0.5 1.3 1.3 1.3
50 c) 0.2 0.6 0.9 1.2 1.5 1.7 1.9
100 0.3 0.7 1 1.4 1.8 2 2.2
125 0.3 0.8 1.1 1.5 1.9 2.1 2.4
250 0.6 1.3 1.8 2.5 3.2 3.6 4.0
400 1.0 2.0 2.8 4.0 5.0 5.6 6.3
500 1.3 2.5 3.6 5.0 6.3 7.1 8.0
800 2.4 4 5.6 8 10 11 12.5
1000 3.2 5 7.1 10 12.5 14 16
注記 定格電圧は,沿面距離が決定される絶縁を横切って発生する実際の電圧である。
注a) この電圧は,定格電圧によってJIS C 0664の表3a及び表3bを通して有理化した電圧である。
b) 汚染度の詳細は,附属書Dに示す。
c) LVに関しては,11.1の最終段落を考慮することが望ましい。
10.2.2 機能絶縁の沿面距離
機能絶縁の沿面距離は,10.2.1の基礎絶縁の値を下回ってはならない。
合否は,測定によって確認する。
10.2.3 付加絶縁の沿面距離
付加絶縁の沿面距離は,10.2.1の基礎絶縁の値を下回ってはならない。
合否は,測定によって確認する。
10.2.4 強化絶縁の沿面距離
強化絶縁の沿面距離は,表3の基礎絶縁の沿面距離の2倍でなければならない。
合否は,測定によって確認する。

10.3 固体絶縁

  機能絶縁,基礎絶縁,付加絶縁及び強化絶縁の固体絶縁は,発生することがある電気的応力に耐えるこ
とができなければならない。
合否は,箇条15によって確認する。
さらに,接触可能な固体絶縁は,箇条14及び箇条18で扱っている機械及び熱的応力に耐えることがで
きなければならない。

11 感電保護

11.1 充電部への接触

11.1.1 電源用ライティングダクトは,通常使用状態に設置したとき,危険な充電部が工具を用いなけれ
ば接触できないような構造でなければならない(プラグ及びアダプタを接続しない状態での試験)。
電源用ライティングダクトは,プラグ及びアダプタの一つ又は複数のピンがかん(嵌)合した状態にお

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いて,プラグ及びアダプタのピン又は接点が接触可能でない構造でなければならない[プラグ及びアダプ
タを完全にかん(嵌)合させた状態での試験]。
ダクトに通電したままで接続できるプラグ及びアダプタの充電部は,プラグ及びアダプタがダクトと部
分接続するときに,接触可能なものであってはならない(プラグ及びアダプタを接続する途中での試験)。
充電部との接触に対して要求される保護を提供するために,金属製部品,ビード及びシーリングコンパ
ウンド上のラッカー,エナメル,紙,木綿又は酸化皮膜の絶縁特性を信頼してはならない。
注記 自硬性樹脂は,シーリングコンパウンドとはみなされない。
合否は,目視検査及び必要なら,11.1.1.1及び11.1.1.2の試験で確認する。
試験は,工具を用いることなく外せるすべての部品を外し,また次の処理後に実施する。
− 電源用ライティングダクトを代表するシステム附属品の代表的な組合せを通常使用どおりに取り付け,
(60±2) ℃の加熱キャビネットの中に(16810 その後,周囲温度まで冷ます。
11.1.1.1 JIS C 0922の検査プローブBを(10±1) の力で当て,40 V以上で50 V以下の電圧をもつ電気
的指示器を用いて,関連充電部との接触を試みる。
次に,通常使用において一般人には接触できない電源用ライティングダクト上の負荷接続用受口を除き,
JIS C 0922の検査プローブDを用いて(1±0.1) の力で試験を繰り返す。
注記 エンクロージャと電線管又はケーブルとの間の小さなすき間は考慮しない。
なお,JIS C 8366の3.(定義)c)で定義される固定II形のものは,ダクトカバーを外した状態において,
上記試験を実施する。
ただし,JIS C 8366の3.(定義)b)で定義される固定I形に対しては,上記の検査プローブB及びDを
用いる試験の代わりに,JIS C 8306の3.(構造試験)(4)を適用する。このとき,試験指に加える力は,30
Nとする。
11.1.1.2 外圧を受けると変形しやすい部品は,(35±2) ℃の周囲温度で,JIS C 0922の検査プローブ11
を用いて(50±2) の力で1分間追加的に試験する。検査プローブがエンクロージャの中に入ってしまう場
合は,JIS C 0922の検査プローブBと取り替え,それを11.1.1.1に規定するように当てる。
差込口薄膜及びノックアウトは,(10±1) で試験する。
11.1.2 電源用ライティングダクトの露出導電部は,ねじなどの小さな部品を除き,電源用ライティング
ダクトの保護接地端子にしっかりと接続しなければならない。
合否は,目視検査及び11.3.1の試験で確認する。

11.2 接地の備え

11.2.1 保護接地導体は,電源用ライティングダクト全体に張りめぐらさなければならない。導体が電源
用ライティングダクトの機械的構造の一部である場合,工具を用いることなく,この機械的構造のこの部
分を取り外すことができてはならない。
合否は,目視検査及び手動試験で確認する。
11.2.2 ダクトに通電した状態で接続するように意図した電源用ライティングダクトのプラグ及びアダプ
タは,保護導体への接続が充電部への接続の前に行われ,また充電部の遮断の後に遮断されることを保証
するものでなければならない。
合否は,目視検査又は適切な試験器具の使用によって確認する。
注記 この項は,SELV電源用ライティングダクトには適用しない。

11.3 保護回路導通の有効性

  保護回路の導通は,プラグ及びアダプタの接続を含め,電源用ライティングダクトにおいて有効でなけ

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ればならない。
適合は,目視検査,11.3.1及び11.3.2の試験で確認する。
11.3.1 電源用ライティングダクトの場合,試験は,必要なダクトカプラ及び供試体の各端部のダクト用
フィードインで一つに接続される,それぞれの最低長さが1 mの3本のダクトからなる供試体上で実施す
る。
12 V以下の無負荷電圧をもつ電源によって給電される50 Hz60 Hzの周波数をもつ (25±1) a.c.の電
流を,供試体のいずれかの端部の接地端子間に流さなければならない。
電圧降下の測定は,通電開始から120秒以内に行わなければならない。
二つのダクト用フィードイン間の電圧降下の測定値から算出した1 m当たりのインピーダンスは,製造
業者が宣言する値か又は0.05 Ω/mの低い方を超えてはならない。
11.3.2 プラグ及びアダプタの場合,通常使用どおりに完全に接続させて,12 V以下の無負荷電圧をもつ
電源によって給電される50 Hz60 Hzの周波数をもつ (25±1) a.c.の電流を,プラグ及びアダプタの接地
端子又は接点と保護接地ダクト導体上の最近点との間に流さなければならない。
電圧降下の測定は,通電開始から120秒以内に行わなければならない。
明示された2点間の電圧降下の測定値から算出したインピーダンスは,製造業者が宣言する値か又は
0.05 Ωの低い方を超えてはならない。

12 端子及び永久固定端子

  端子及び永久固定端子は,実効的な電気的接続を提供しなければならない。
12.1 ダクト用フィードイン端子は,導体を適切に接続及び分離でき,またそのような端子が,例えば,
カバーを外すことによって確認できるように,電源用ライティングダクト内に配置しなければならない。
端子の定格接続容量は,製造業者が明示しなければならない。
端子の最小接続容量は,表4に示す値を下回ってはならない。
合否は,目視検査及び表4に示す断面積をもつ関連ケーブル導体の接続で確認する。
表4−端子の最小接続容量
端子の定格電流 最小接続容量
A mm2
10 1.5
16 1.5
20 2.5
32 4
45 6
50 10
12.2 外部導体用の端子は,特殊工具の使用が必要であってはならない。
外部導体用の端子は,次のタイプでなければならない。
− ねじ式端子
− ねじなし端子
− 非再使用IPCD(絶縁貫通接続装置)及び取外し不能なIPCDを除き,貫通形端子
例えば,IEC 61210による平形速結端子は許容されない。

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合否は,目視検査によって確認する。
12.3 ケーブル非交換形システム附属品内の導体,ケーブル又は可とうケーブルへの接続は,永久固定端
子によって行わなければならない。
合否は,目視検査によって確認する。
12.4 永久固定端子は,はんだ付け,溶接,圧着又は同様に効果的な恒久的接続をもたなければならない。
また,通常使用において発生しやすい引張力に耐えることができなければならない。
合否は,目視検査及び次の試験で確認する。
永久固定端子は,附属品の出口の垂直面において,導体の縦軸で30 Nの引張りを行って試験しなければ
ならない。その後の使用を損なうような,はんだ付け,溶接,圧着又は類似の接合の劣化があってはなら
ない。
12.5 ねじ式締付装置又はねじなし締付装置をもつ外部導体用の端子は,次を除き,IEC 60999-1及びIEC
60999-2の要求事項を満たさなければならない。
− IEC 60999-2の箇条4
供試体の数 : それぞれのタイプを3個(5.4参照)。
− IEC 60999-2の箇条6
6.1,6.2及び6.3への追加 : 導体の断面積(及び導体数) : 断面積は,製造業者が宣言する定格接続容量
でなければならず,また端子当たりの導体が複数の場合,導体数は,製造業者が宣言するとおりでなけれ
ばならない。
− IEC 60999-1の箇条8
8.9は適用しない。
IEC 60999-1の8.7,8.8及び8.10による試験は,電源用ライティングダクトのこの規格の箇条17の試験
とともに行う。
注記 電源用ライティングダクトの設計によっては,個々の供試体のねじなし締付装置について試験
の実施が必要なこともある。
12.6 外部導体用の絶縁貫通締付装置をもつ端子は,次を除き,JIS C 2814-2-3の要求事項を満たさなけ
ればならない。
− 箇条5
附属書AAによって供試体は,個別に提出しなければならない。
− 箇条9
適用しない。
この要求事項は,この規格の箇条11で取り扱う。
− 箇条12
適用しない。
この要求事項は,この規格の9.8,箇条17及び20.2で取り扱う。
− 箇条13
適用しない。
この要求事項は,この規格の箇条15で取り扱う。
− 箇条14
IPCDが個別の附属品として提供され,施工中に電源用ライティングダクトに取り付けられる場合,JIS C
2814-1の14.2及び14.3を適用する。

――――― [JIS C 8473 pdf 25] ―――――

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JIS C 8473:2009の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61534-1:2003(MOD)

JIS C 8473:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8473:2009の関連規格と引用規格一覧