JIS C 8946:2009 多接合太陽電池セル・モジュール屋外出力測定方法 | ページ 2

4
C 8946 : 2009
遮へいされる面積が,被測定太陽電池セル・モジュールの有効面積の3 %以上にならないようにする。
b) -V特性曲線の測定は,図2の回路を使用し,その測定点数は,FFの推定精度が±2 %以内となるよ
うに選定する。
図2−I-V特性曲線の測定回路の一例
c) バイポーラ電源及び電子抵抗負荷は,連続的又はステップ状に変化させる。その電圧の範囲は,短絡
電流付近から開放電圧までとする。
d) バイポーラ電源及び電子抵抗負荷をステップ状に変化させる場合,電圧・電流のサンプリング遅延時
間は,被測定太陽電池セル・モジュールの時定数の4倍以上とする。
e) ガラス基板の多接合太陽電池では,測定誤差を最小にするため,セル周辺部の非発電部分は,黒色板
などで遮へいし,発電部以外に照射された光の回り込みを防ぐ。
なお,バイパスダイオード及び逆流防止ダイオードは,通常,取り外す。ただし,取り外すことのでき
ない場合は,短絡電流又は開放電圧は外挿して求める。

6.3 測定手順

  測定手順は,次による。
a) 二次基準要素セル及び被測定太陽電池セル・モジュールに,地表面,周囲の建物などから直達日射の
直接反射がないことを確認する。
b) 二次基準要素セル及び被測定太陽電池セル・モジュールの面は,±5°以内で同一平面に設定する。
c) 二次基準要素セル及び被測定太陽電池セル・モジュールの面は,法線方向を直達日射に対し±10°以

――――― [JIS C 8946 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
C 8946 : 2009
内に設定する。
d) 二次基準要素セルの出力電流値及び温度を測定し,式(2)によって放射照度を決定する。
Iref1
E 1 000 (2)
Iref 2ref 25T1
ここに, E : 放射照度 (W/m2)
Iref1 : 標準状態(測定状態)での二次基準要素セルの短絡電流
(mA)
Iref2 : 基準状態での二次基準要素セルの短絡電流 (mA)
T1 : 標準状態(測定状態)での二次基準要素セルの温度 (℃)
愀攀替 放射照度1 000 W/m2での二次基準要素セルの短絡電流の温
度係数 (mA/℃)
e) 各二次基準要素セルによって測定した放射照度が800 W/m2以上であること,及び基準要素セル校正値
比が,4.1 c) に示す範囲であることを確認する。
f) 被測定太陽電池セル・モジュールのI-V特性曲線及び温度を測定する。
g) 測定中の放射照度の変動が±1 %以内であること,二次基準要素セル及び被測定太陽電池セル・モジ
ュールの温度の変動が±2 ℃以内であることを確認する。また,測定後,基準要素セル校正値比が,
4.1 c) に示す範囲であることを確認する。

6.4 放射照度の計算

  放射照度Eは,式(2)によって算出する。

7 測定データの処理方法

7.1 測定データの補正

  箇条6で測定したデータは,必要な場合には,7.2に示す補正式によって基準状態へ補正する。
ただし,次のa) 及びb) を満足する場合は,補正を行わなくてもよい。
a) 被測定太陽電池セル・モジュール温度が,25±2 ℃の範囲にあるとき。
b) 放射照度が,1 000±10 W/m2の範囲にあるとき。

7.2 補正式

  直線補間の方法によって,次の温度補正及び照度補正を行い,基準状態のI-V特性曲線へ補正する。た
だし,放射照度E1は800 W/m2以上とし,どの条件においても各二次基準要素セルで測定された基準要素
セル校正値比は,4.1 c) に示す範囲でなければならない。
なお,4.1 c) の条件が困難であれば,放射照度E2は暗状態(0 W/m2)でもよい。
a) 温度補正1 放射照度(E1)の条件で,温度が異なるI-V特性を二つ測定する(図3の1,2)。二つの異
なる温度T1,T2における短絡電流値をIsc1,Isc2とし,それぞれのI-V特性上の電圧値,電流値を(V1, I1)
及び(V2, I2)とする。ただし,I2=I1+(Isc2−Isc1)となるようにI1及びI2を選ぶ。これらによって,式(3)
及び式(4)を用いて,T3 (=25 ℃)のときのI-V特性上の電圧値及び電流値(V3, I3)を計算する(図3の5)。
b) 温度補正2 別の放射照度(E2)で,a) と同様に温度が異なるI-V特性を二つ測定する(図3の3,4)。
この二つのI-V特性から,a) と同様に,T3 (=25 ℃)のときのI-V特性に換算する(図3の6)。
c) 照度補正 温度補正で求めた二つのI-V特性(図3の5,6)上の電圧値,電流値を(V1, I1)及び(V2, I2)
とする。ただし,V2=V1となるようにV1及びV2を選ぶ。これらによって,式(5)を用いて照度E3のと

――――― [JIS C 8946 pdf 7] ―――――

6
C 8946 : 2009
きのI-V特性上電圧値及び電流値(V3, I3)を計算する(図3の7)。
T3 T1
V1 (I1 )
V3 (I3 ) V1 (I1
V2 (I2 ) (3)
T2 T1
なお,式(3)のI1,I2及びI3は,次の条件を満たす値とする。
T3 T1
I3 I1 (I2 I1 ) (4)
T2 T1
E3 E1
I3 (V) 1 (V) I2 (V) I1 (V (5)
E2 E1
図3−直線補間法の説明図

7.3 各パラメータの算出方法

  短絡電流(Isc),開放電圧(Voc),最大出力(Pm),最大出力動作電圧(Vpm),最大出力動作電流(Ipm),曲線因子
(FF),太陽電池セル・モジュール変換効率(η),電圧規定電流(Iv)及び電流規定電圧(Vi)を,JIS C 8913の6.4
(各パラメータの算出方法)によって算出する。

JIS C 8946:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8946:2009の関連規格と引用規格一覧