この規格ページの目次
- 4 環境条件
- 5 試験
- 5.1 試験条件
- 5.2 測定器
- 5.3 構成部材の要求事項
- 5.4 形式検査
- 5.5 定常検査
- 6 電撃の防護
- 6.1 絶縁
- 6.2 定常作業における電撃からの防護(直接接触)
- 6.3 異常状態における電撃からの防護(間接接触)
- 6.4 入力電源
- 6.5 保護要求事項
- 6.6 入力回路の過電流保護
- 6.7 入力ケーブルの固定
- 6.8 補助電源出力
- 6.9 入力の挿入口
- 6.10 制御回路
- 6.11 保持手段の絶縁
- 7 冷却水循環装置
- 8 シールドガス供給
- 9 温度要求事項
- 10 機械的要求事項
- 10.1 ワイヤ送給装置
- 10.2 外箱の強度
- 10.3 つり上げ手段
- 10.4 落下耐量
- 10.5 傾斜安定性
- 10.6 溶接ワイヤ供給源
- 10.7 ワイヤ送給
- JIS C 9300-5:2010の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS C 9300-5:2010の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS C 9300-5:2010の関連規格と引用規格一覧
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C 9300-5 : 2010
3.11
ワイヤ送給装置(wire feeder)
溶接ワイヤをアーク又は溶接部に送給する装置。ワイヤ送給制御装置及び溶接ワイヤに送給力を付与す
る手段を含む。また,溶接ワイヤ供給源を含んでもよいが,溶接ワイヤ供給源を分離して設置する場合,
溶接ワイヤ供給源は除く。
3.11A
定格入力電圧
ワイヤ送給制御装置又はワイヤ送給装置本体に入力する定格電圧。複数存在する場合は,最大値の定格
電圧。交流は実効値,直流は平均値で表す。
4 環境条件
環境条件は,JIS C 9300-1の4.(環境条件)による。
5 試験
5.1 試験条件
試験条件は,JIS C 9300-1の5.1(試験条件)による。
5.2 測定器
測定器は,JIS C 9300-1の5.2(測定器)による。ただし,圧力計は,JIS B 7505-1の精度等級2.5級又
は同等品以上を用いる。
5.3 構成部材の要求事項
構成部材の要求事項は,JIS C 9300-1の5.3(構成部材の要求事項)による。
5.4 形式検査
特定されている場合を除いて,この規格で要求している試験は,形式検査である。
すべての形式検査は,同一のワイヤ送給装置で行う。
次に示す形式検査は,次の順序で行う。
a) 目視検査 JIS C 9300-1の3.7(目視検査)参照。
b) 絶縁抵抗 JIS C 9300-1の6.1.4(絶縁抵抗)参照(予備検査)。
c) 外箱の強度 JIS C 9300-1の14.2(外箱)参照。
d) つり上げ手段 10.3参照。
e) 落下耐量 10.4参照。
f) 外箱による防護 6.2.1参照。
g) 絶縁抵抗 JIS C 9300-1の6.1.4参照。
h) 絶縁耐力 JIS C 9300-1の6.1.5(絶縁耐力)参照。
i) 目視検査 JIS C 9300-1の3.7参照。
この規格で規定する上記以外の試験は,任意の順序で行ってもよい。
5.5 定常検査
定常検査は,個々のワイヤ送給装置に対して,次の順序で行う。
a) 目視検査 JIS C 9300-1の3.7参照。
b) 保護回路の連続性(該当する場合)JIS C 9300-1の10.4.2(保護回路の連続性)参照。
c) 絶縁耐力 JIS C 9300-1の6.1.5参照。ただし,入力電圧がSELV(安全特別低電圧)以
――――― [JIS C 9300-5 pdf 6] ―――――
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下の場合,JIS C 9300-1の6.1.4に置き換えてもよい。
6 電撃の防護
6.1 絶縁
絶縁は,JIS C 9300-1の6.1(絶縁)による。
6.2 定常作業における電撃からの防護(直接接触)
6.2.1 外箱による防護
ワイヤ送給装置の保護等級は,表1に規定の等級以上とする。
表1−最低限の保護等級
保護等級
構成要素
室内用 屋外用
SELV以下の電圧を供給するモータ及び制御装置 IP2X IP23S
SELVを超える電圧を供給するモータ及び制御装置 IP21S IP23S
手動用トーチ適用のワイヤ送給装置における,溶接回路と同電位の充電部
IPXX IPX3
(例 : 溶接ワイヤ,ワイヤスプール,送給ロールなど)
自動機用トーチ適用のワイヤ送給装置における,溶接回路と同電位の充電部
IPXX IPXX
(例 : 溶接ワイヤ,ワイヤスプール,送給ロールなど)
注記 10.8参照
保護等級IP23Sのワイヤ送給装置は,突然の降雨に対して保護しない限り,降雨時での使用を意図しな
い。
水が入った場合でも,外箱は適切な排水処理のできる構造であり,ワイヤ送給装置は正常に動作し,か
つ,安全性を損なってはならない。
合否判定は,JIS C 0920による。
この試験において,溶接ワイヤは駆動システムに通しておき,すべての外部接続用コネクタは接続して
おく,又はカバーで覆っておく。
水の浸入に対して保護する場合,降雨試験後,直ちにJIS C 9300-1の6.2.1(外箱による防護)の絶縁耐
力試験を行う。
溶接回路と同電位の充電部を突然の降雨に対して保護する場合,降雨試験後,溶接ワイヤは,目視検査
によって,水によるぬ(濡)れがあってはならない。
6.2.2 コンデンサ
コンデンサは,JIS C 9300-1の6.2.2(コンデンサ)による。
6.2.3 入力コンデンサの自動放電
入力コンデンサの自動放電は,JIS C 9300-1の6.2.3(入力コンデンサの自動放電)による。
6.3 異常状態における電撃からの防護(間接接触)
6.3.1 入力回路と溶接回路との分離
入力回路と溶接回路との分離は,JIS C 9300-1の6.3.2(入力回路と出力回路との分離)による。入力回
路と溶接回路とは,強化絶縁又は二重絶縁によって分離する。ただし,入力電圧がSELV以下の場合,入
力回路と溶接回路とは,基礎絶縁によって分離してもよい。
――――― [JIS C 9300-5 pdf 7] ―――――
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6.3.2 溶接回路とフレームとの分離
溶接回路と同電位の充電部品(例えば,溶接ワイヤ,ワイヤスプール,送給ロールなど)と,ワイヤ送
給装置のフレーム又は他の構造物とは,基礎絶縁[JIS C 9300-1の表1(過電圧種別IIIとしての最小空間
距離)及び表2(最小沿面距離)参照]によって分離する。
合否判定は,JIS C 9300-1の6.1による。
6.3.3 内部導体及びその接続
内部導体及びその接続は,JIS C 9300-1の6.3.4(内部導体及びその接続)による。
6.4 入力電源
定格入力電圧は,JIS C 9300-1の11.5(外部装置への電力供給)に規定する溶接電源又は6.5の要求事項
を満足する電力供給源から供給する。
6.5 保護要求事項
定格入力電圧を溶接回路から供給する場合,又はSELVで供給する場合,露出導電部分は保護導体へ接
続しなくてもよい。
ワイヤ送給装置の定格入力電圧がSELVを超える場合,露出導電部分は保護導体へ接続する。保護導体
接続は,いかなる点検操作においても緩める必要のないねじ又はその他の固定方法によって,フレーム又
は外箱に取り付ける。はんだ付けだけでは,保護導体端子の安全な接続を保証することにはならない。
溶接回路及び溶接回路に接続する導電部分は,保護導体に接続してはならない。
保護導体を使用する場合,例えば,故障状態において接地導体に流れる溶接電流を検出して溶接回路を
遮断する装置によって,又は外箱などで関連する金属部品を絶縁することによって,迷走溶接電流による
損傷から保護導体を保護しなければならない。
合否判定は,目視検査及び次の故障シミュレーションによる。
a) 保護導体の許容電流以下の電流を適用する。
b) 損傷なしで保護導体を通して定格最大溶接電流を流す。
6.6 入力回路の過電流保護
内部配線は,ヒューズ,回路遮断器など過電流保護装置によって保護する。
ワイヤ送給装置を特定の溶接電源とともに使用するように設計する場合,過電流保護装置は,溶接電源
内にあってもよい。
合否判定は,目視検査による。
6.7 入力ケーブルの固定
溶接回路から電力供給する場合を除いて,SELVを超える電圧を供給するワイヤ送給装置の入力ケーブ
ルの固定は,JIS C 9300-1の10.5(一次入力ケーブルの固定具)による。
6.8 補助電源出力
補助電源出力は,JIS C 9300-1の11.6(補助電源出力)による。
6.9 入力の挿入口
入力の挿入口は,JIS C 9300-1の10.6(一次入力の挿入口)による。
6.10 制御回路
制御回路は,JIS C 9300-1の12.(制御回路)による。
6.11 保持手段の絶縁
ワイヤ送給装置を構造物などに取り付けるための保持手段を提供する場合,保持手段をワイヤ送給装置
外箱から電気的に絶縁しなければならない。
――――― [JIS C 9300-5 pdf 8] ―――――
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代替の保持手段を用いる場合,取扱説明書でワイヤ送給装置外箱と保持手段とを絶縁するように警告し
なければならない。
合否判定は,目視検査による。
7 冷却水循環装置
冷却水が流れるワイヤ送給装置の構成部分は,漏れなしで,入口圧力0.5 MPaかつ冷却水温度70 ℃に
耐える能力がなければならない。
合否判定は,入口圧力0.75 MPaかつ冷却水温度70 ℃以上で30秒間冷却水を供給する試験における,
測定結果及び目視検査による。
8 シールドガス供給
シールドガス流路を形成し,かつ,ガスバルブを閉じたとき圧力を受けるワイヤ送給装置の構成部分は,
漏れなしで,入口圧力0.5 MPaに耐える能力がなければならない。複数のガスバルブがある場合,個々の
バルブごとに試験を行う。
合否判定は,ガスバルブを閉じ,入口圧力0.75 MPaで30秒間シールドガスを供給する試験における,
測定結果及び目視検査による。
9 温度要求事項
手動用トーチに適用するワイヤ送給装置は,すべての構成部品がその許容温度を超えることなく,最大
負荷で,使用率60 %(6分間運転4分間停止)で動作する能力がなければならない。
一つの外箱にワイヤ送給装置及び溶接電源を内蔵する場合,ワイヤ送給装置は,最大負荷で,溶接電源
の定格最大溶接電流に対応する使用率で動作する能力がなければならない。
自動機用トーチに適用するワイヤ送給装置は,すべての構成部品がその許容温度を超えることなく,最
大負荷で,使用率100 %で動作する能力がなければならない。
冷却水で冷却するワイヤ送給装置は,製造業者が推奨する最小流量及び最高温度の冷却水で試験を行う。
さらに,ワイヤ送給装置は,6分間運転4分間停止における6分間運転の間に,4秒間運転2秒間停止を
繰り返したとき,最大負荷で,許容温度を超えてはならない。
ワイヤ送給装置に組み込む溶接回路構成部品は,定格溶接電流を流したとき,次の事項をすべて満たさ
なければならない。
a) 溶接回路構成部品の温度定格を超えない。
b) IS C 9300-1の表7(外部表面の温度上昇限度)に規定する外部表面の温度上昇限度を超えない。
合否判定は,製造業者が指定する最大負荷運転のワイヤ送給装置で,JIS C 9300-1の7.2(温度測定)の
測定による。
10 機械的要求事項
10.1 ワイヤ送給装置
ワイヤ送給装置は,規定する最小限の空間距離を維持し,感電の危険又はその他の危険を増大させるこ
となく,定常作業に耐える強度及び剛性をもつように構成し組み立てなければならない。また,危険な可
動部(例えば,ベルト,滑車,ファン,ギヤなど)に対して保護しなければならない。
10.210.4の試験の後,ワイヤ送給装置は,この規格の規定に適合しなければならない。構造部品又は
――――― [JIS C 9300-5 pdf 9] ―――――
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外箱の多少の変形は,これが危険を増大させない場合,許容する。
人が接触しやすい部品は,けがの原因となるような鋭いエッジ,荒い表面,又は突起した部分があって
はならない。
合否判定は,10.210.7の要求事項を満たした後,目視検査による。
10.2 外箱の強度
外箱の強度は,JIS C 9300-1の14.2(外箱)による。
10.3 つり上げ手段
つり上げ手段は,JIS C 9300-1の14.3(つり上げ手段)による。
合否判定は,ワイヤ送給装置の設計最大質量の溶接ワイヤだけを取り付け,その他の附属品は取り付け
ない,ワイヤ送給装置で行う。
10.4 落下耐量
落下耐量は,JIS C 9300-1の14.4(落下耐量)による。
合否判定は,ワイヤ送給装置の設計最大質量の溶接ワイヤだけを取り付け,その他の附属品は取り付け
ないワイヤ送給装置で行う。
自動設備用など恒久的に搭載するよう意図したワイヤ送給装置は,試験の必要はない。
10.5 傾斜安定性
傾斜安定性は,JIS C 9300-1の14.5(傾斜安定性)による。
10.6 溶接ワイヤ供給源
10.6.1 溶接ワイヤ供給源の架台
溶接ワイヤ供給源の架台は,製造業者が推奨する最大質量の溶接ワイヤを支持するために必要な強度及
び剛性がなければならない。
合否判定は,目視検査及び10.4の規定による。
10.6.2 ワイヤスプール支持装置
ワイヤスプール支持装置は,通常の回転,起動及び停止の間,支持装置の緩み,又はワイヤスプールの
落下がないように設計しなければならない。
合否判定は,次の試験後の目視検査による。
溶接ワイヤ供給源に製造業者が推奨する最大質量の溶接ワイヤを取り付ける。ワイヤ送給装置は,ワイ
ヤスプール支持装置に最大の負荷がかかる方向に水平から15°の傾斜をつけて置き,最大速度で100回起
動・停止を繰り返す。ワイヤスプール支持装置が緩まないことを確認する。
注記 100回の起動・停止の周期は,4秒間運転2秒間停止とすることが望ましい。
10.6.3 溶接ワイヤのオーバーラン
ワイヤ送給装置は,通常の回転,起動及び停止において,ワイヤスプールからの溶接ワイヤオーバーラ
ンを制限し,JIS C 9300-1の表1に規定する最小限の空間距離を維持しなければならない。
合否判定は,10.7の試験中の測定による。
10.7 ワイヤ送給
ワイヤ送給装置は,溶接ワイヤを製造業者が指定するトーチを通して送給する能力がなければならない。
最大負荷は,次の試験条件において設定する。
合否判定は,製造業者が指定する溶接ワイヤの種類及び直径,並びにワイヤスプールを使用した次の試
験による。
ワイヤ送給速度は,次の条件での最小及び最大設定で測定する。測定は,回転速度計,又は一定時間に
――――― [JIS C 9300-5 pdf 10] ―――――
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