この規格ページの目次
- 11 一次入力への接続
- 11.1 一次入力
- 11.2 複数の入力電圧
- 11.3 入力回路への接続方法
- 11.4 一次入力端子
- 11.5 一次ケーブルの固定具
- 11.6 一次入力の挿入口
- 11.7 一次入力ON/OFF装置
- 11.8 入力ケーブル
- 11.9 入力結合装置(附属のプラグ)
- 12 出力
- 12.1 定格無負荷電圧(U0)
- 12.2 標準負荷電圧の形式検査の試験値
- 12.3 出力を調整する機械的開閉装置
- 12.4 出力端子への接続
- 12.5 外部装置への電力供給
- 12.6 補助電源出力
- 12.7 溶接ケーブル
- 13 制御回路
- JIS C 9300-6:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS C 9300-6:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS C 9300-6:2013の関連規格と引用規格一覧
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注記 7.2.3で動作を規定している温度制限装置は,動作温度を制御している。一方,温度保護装置は
異常な運転に対して装置を保護している。
試験の間,入力回路は,製造業者が指定した定格及び種類の外部ヒューズ又はサーキットブレーカで保
護する。外部の保護装置は,試験の間動作してはならない。
11 一次入力への接続
11.1 一次入力
11.1.1 入力電圧
溶接電源は,定格入力電圧の±10 %で運転できなければならない。
注記 これによって銘板の定格値からのずれを生じる可能性がある。
合否判定は,運転による。
11.1.2 入力電流
入力電流は,最低クレストファクタ(波高率)が3の真の実効値メータでの測定及び計算による。
合否判定は,運転による。
注記 測定は,入力回路のインピーダンスの影響を受ける(IEC 60974-1の附属書Gを参照)。
11.1.3 エンジン駆動式溶接電源
エンジン駆動式の溶接電源の場合,エンジンは,発電機が溶接性能に悪影響を与えることがなく,最大
負荷から無負荷までの負荷変動に耐えられる能力をもっていなければならない。
合否判定は,運転による。
11.2 複数の入力電圧
異なる入力電圧で運転できるように設計している溶接電源は,次のいずれかによる。
a) それぞれが異なるプラグに適合している二つの入力ケーブル,及びプラグの使われていないピンが充
電しないようにする選択スイッチを装備している溶接電源。
b) 自動的に入力電圧に対応するよう,溶接電源を設定するシステム
合否判定は,運転による。
a) の場合,選択スイッチに対して,11.7による試験を追加して行う。
11.3 入力回路への接続方法
入力回路への接続方法は,次のいずれかによる。
a) 溶接電源に接続するフレキシブルな入力ケーブル
b) 溶接電源及びフレキシブルな入力ケーブルに合ったインレット器具
フレキシブルな入力ケーブルは,11.8による。また,11.9に規定するプラグを具備しなければならない。
合否判定は,目視検査による。
11.4 一次入力端子
JIS C 9300-1の10.4(一次入力端子)による。
11.5 一次ケーブルの固定具
JIS C 9300-1の10.5(一次入力ケーブルの固定具)による。
11.6 一次入力の挿入口
JIS C 9300-1の10.6(一次入力の挿入口)による。
11.7 一次入力ON/OFF装置
溶接電源は,一次入力ON/OFF装置を具備する。一次入力ON/OFF装置は,JIS C 9300-1の10.7(一次
――――― [JIS C 9300-6 pdf 16] ―――――
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入力ON/OFF装置)による。
11.8 入力ケーブル
入力ケーブルは,次の事項を全て満たさなければならない。
a) 使用目的に適合し,法令及び日本工業規格(日本産業規格)を満足する。
注記 電気用品安全法,JIS C 3662規格群,JIS C 3663規格群などがある。
b) 最大実効入力電流I1effに対応した導体断面積をもつ。
c) 外箱の電線出口から測定し,長さは2 m以上とする。
合否判定は,目視検査及び測定による。
11.9 入力結合装置(附属のプラグ)
入力結合装置の定格電流は,次の値を下回ってはならない。
a) 10.3に規定する,短絡試験に要求されるヒューズの電流定格
b) 最大実効入力電流I1eff
さらに,100 Vの入力電源系統に対し,入力結合装置の定格電流は,定格最大入力電流の70 %を下回っ
てはならない。
合否判定は,目視検査,測定及び計算による。
12 出力
12.1 定格無負荷電圧(U0)
12.1.1 アーク溶接電源のための定格無負荷電圧
a) 定格無負荷電圧は,次の値を超えてはならない。
1) 直流ピーク値が113 V
2) 交流ピーク値が68 V,及び実効値が48 V
b) 200 ms以内に,次の低減無負荷電圧許容値になる溶接電源は, マークを付けてもよい。
1) 直流ピーク値が60 V
2) 交流ピーク値が50 V,及び実効値が35 V
c) 200 ms以内に低減無負荷電圧許容値にならない溶接電源は, マークを付けてはならない。この
溶接電源は,前面パネル又は一次入力ON/OFF切替装置の近くに,“注意! : 感電危険”を意味する
次のシンボルを明瞭,かつ,容易に消えないように表示する。
注記 アーク溶接電源が電圧低減装置を備えている場合,製造業者は,溶接プロセスに適用が可能な
限り,無負荷電圧を低くすることを考慮する。
合否判定は,12.1.3に従った測定による。
12.1.2 プラズマ切断電源のための定格無負荷電圧
定格無負荷電圧は,直流ピーク値350 V以下とする。
合否判定は,固定抵抗器200 Ωと直列に接続した可変抵抗器5 kΩを,固定抵抗器5 kΩに置き換えても
よいことを除いて,12.1.3に従った測定,運転及び目視検査によって行う。
直流ピーク値113 Vを超える定格無負荷電圧は,次の事項を満たした場合だけ許容する。
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a) トーチのプラズマチップが母材に接触し,トリガーを引き,かつ,切断回路のインピーダンスが200 Ω
以下になったときに,アーク始動シーケンスを始動できる。
b) トーチを分解した場合,又は切断電源から外した場合,それぞれのトーチを組み合わせたこれらの切
断電源は,無負荷電圧を出力しないようにする。
c) トーチの電極と母材との間の電圧は,制御回路が開(例えば,起動スイッチの開放)又は切断回路の
インピーダンスが200 Ωを超えてから2 秒間以内に,ピーク値で68 V以下になる。
d) トーチチップと母材との間の電圧は,切断回路のインピーダンスが200 Ωを超えた後0.3秒間以内に,
ピーク値で68 V以下になる。
合否判定は,5 kΩ以上の抵抗器を並列に接続した測定器又はオシロスコープを用いた測定によって行う。
12.1.3 付加的要求事項
12.1.112.1.2に規定するいかなる設定においても,定格無負荷電圧は,表2に規定する値を超えてはな
らない。
表2−許容定格無負荷電圧のまとめ
細分箇条 電源 定格無負荷電圧
12.1.1 アーク溶接 感電注意シンボル付きの場合
直流ピーク値で113 V
交流ピーク値で68 V,及び実効値で48 V
感電注意シンボルなしの場合
200 ms以内に低減
直流ピーク値で60 V
交流ピーク値で50 V,及び実効値で35 V
12.1.2 プラズマ切断 感電注意シンボル付きの場合
直流ピーク値で350 V
電子制御した溶接電源は,次のいずれかによる。
a) 電子回路にいかなる故障が生じても,表2に規定する定格無負荷電圧を超えないように設計する。
b) 0.3秒間以内に出力端子電圧を遮断し,自動的にリセットしない保護システムを備える。
無負荷電圧が12.1.1に規定する値よりも大きい場合,プラズマ切断電源は,危険低減装置を箇条14に従
い装備する。
整流器形直流溶接電源は,整流器の故障(例えば,回路開放,回路短絡,位相故障など)の場合でも許
容値を超えてはならない。
合否判定は,測定及び回路分析及び/又は故障シミュレーションによる。
12.1.4 測定回路
実効値の測定には,真の実効値計及び外部溶接回路に最大許容範囲±5 %の5 kΩの抵抗器を接続した図
3に示す回路を用いる。
――――― [JIS C 9300-6 pdf 18] ―――――
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U0 無負荷電圧 V 実効値電圧計
図3−実効値の測定
再現性のあるピーク値測定のため,危険のないインパルスは無視し,図4に示す測定回路を用いる。
1 ダイオード 1N4007又は相当品
図4−ピーク電圧値の測定回路
電圧計は,平均値を表示するもので,測定レンジは,できるだけ無負荷電圧の実際の値に近いものを選
ぶ。電圧計は,最低1 MΩの内部抵抗をもつ。
測定回路に用いる構成部品の許容範囲は,±5 %以下とする。
形式検査は,200 Ω5.2 kΩの負荷に対して最も高いピーク電圧値を測定するために,0 Ω5 kΩの範囲
で可変抵抗器を調整する。次に,測定機器の2か所の接続を逆にしてこの測定を繰り返す。
形式検査によって最高の電圧値を示す抵抗値を求め,その抵抗値及び極性によって定常検査を行っても
よい。
12.2 標準負荷電圧の形式検査の試験値
12.2.1 被覆溶接棒による被覆アーク溶接
U2=(18+0.04 I2)
12.2.2 TIG溶接
U2=(10+0.04 I2)
12.2.3 MIG/MAG及びセルフシールドフラックス入りワイヤアーク溶接
U2=(14+0.05 I2)
12.2.4 プラズマ切断
U2=(80+0.4 I2)
製造業者は,標準的切断条件を基にエアープラズマ切断のための負荷電圧を決めてもよい。
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12.2.5 付加的要求事項
全ての出力調整範囲において,溶接電源は,12.2.112.2.4に従った標準負荷電圧(U2)で標準溶接電流
(I2)を出力できなければならない。
合否判定は,十分な測定による(IEC 60974-1の附属書H参照)。
12.3 出力を調整する機械的開閉装置
JIS C 9300-1の11.3(出力を調整する機械的開閉装置)による。ただし,試験回数は,3 000回とする。
12.4 出力端子への接続
12.4.1 不用意な接触からの防護
JIS C 9300-1の11.4.1(不用意な接触からの防護)による。
12.4.2 接続口の位置
JIS C 9300-1の11.4.2(接続口の位置)による。
12.4.3 出力開口部
JIS C 9300-1の11.4.3(出力開口部)による。
12.4.4 表示
JIS C 9300-1の11.4.5(表示)による。
12.4.5 プラズマ切断トーチの接続
JIS C 9300-1の11.4.6(プラズマ切断トーチの接続)による。
12.5 外部装置への電力供給
JIS C 9300-1の11.5(外部装置への電力供給)による。
12.6 補助電源出力
エンジン駆動式溶接電源だけ補助電源出力を装備することができる。
JIS C 9300-1の11.6(補助電源出力)による。
12.7 溶接ケーブル
JIS C 9300-1の11.7(溶接ケーブル)による。
13 制御回路
出力回路に接続していない制御回路は,次の要求を満たさなければならない。
a) 制御回路の動作電圧は,277 Vを超えてはならない。
b) 溶接電源の外箱の外側にある制御回路の動作電圧は,JIS C 9300-1の3.56による安全特別低電圧(以
下,SELVという。)とする。
c) 過電流保護を装備する。
d) 安全を損ねる単一故障条件を評価する。
e) 補助変圧器の二次回路は,SELVを除いて接地する。
f) 束になった導体の絶縁は,導体のいずれかの最も高い電圧に耐える。
g) ソフトウエア及び論理回路は,安全に悪影響を与えてはならない。
h) 溶接電源の外箱の外側にある制御回路は,二重絶縁又は強化絶縁によって入力回路から絶縁する。
合否判定は,適切な分析及び測定による。
注記 制御回路のタイプを,次に示す。
a) 製造業者が設計した,溶接電源と外部装置との間の接続を意図した制御回路。
b) 溶接電源とその他のタイプの補助装置との間の接続を意図した制御回路。
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JIS C 9300-6:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60974-6:2010(MOD)
JIS C 9300-6:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.30 : 溶接設備
JIS C 9300-6:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB6803:2015
- 溶断器用圧力調整器及び流量計付き圧力調整器
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC0922:2002
- 電気機械器具の外郭による人体及び内部機器の保護―検査プローブ
- JISC9300-1:2020
- アーク溶接装置―第1部:アーク溶接電源
- JISC9300-11:2015
- アーク溶接装置―第11部:溶接棒ホルダ
- JISC9300-5:2010
- アーク溶接装置―第5部:ワイヤ送給装置
- JISC9300-7:2017
- アーク溶接装置―第7部:トーチ