JIS C 9730-2-2:2010 家庭用及びこれに類する用途の自動電気制御装置―第2-2部:感熱式モータ保護装置の個別要求事項 | ページ 3

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C 9730-2-2 : 2010 (IEC 60730-2-2 : 2001,Amd.1 : 2005)
らかな証拠が存在する。しかし,故障電流路中に感熱式保護装置が存在するものは,この保護
装置が故障を取り除こうとするときに,アークじょう(擾)乱によって火災が起きるかもしれ
ない。このようなじょう乱は,配電線の過電流保護装置が開路する前に発生可能であり,また
発生する。
AA.7 情報
AA.7.2.1 感熱式モータ保護装置を,保護されるモータと組み合わせて試験するとき,情報は,その組合
せの目視検査及び測定によって得られる。ただし,表AA.7.2に示されるものは除く。
表AA.7.2−製造業者によって宣言された情報,適用箇条及び方法
情報 箇条又は細分箇条 方法
7 各回路によって制御される負荷の形式 14 D
17
6.2
103 AA.4.2.101
開路温度(自己復帰形保護装置に対しては,復帰温度) D
及び許容差 AA.6.101
104 制限短絡容量 AA.6.102 D
AA.15 製造偏差及びドリフト
感熱式モータ保護装置の製造偏差及びドリフトは,AA.17に示すようにモータと組み合わせて判定する。
AA.17 耐久性
AA.17.101 モータと感熱式モータ保護装置との組合せによる耐久性試験
熱的に保護されたモータのタイプ3作動の感熱式モータ保護装置は,いずれのドリフトもAA.17.105.1
及びAA.17.105.2に記載したモータ巻線温度との適合を阻害しないように,作動しなければならない。
AA.17.102 試験のための電気的条件
感熱式モータ保護装置に対しては,AA.17.105の試験はモータの定格電圧の105 %で実施する。
AA.17.103 試験のための熱的条件
他に指示がなければ,規定の試験は,10 ℃と40 ℃との間のいかなる周囲温度においても実施してよい。
AA.17.104 試験のための手を使う条件及び機械的条件
AA.17.105.1及びAA.17.105.2の運転中の過負荷及び拘束回転子試験に対しては,次のいずれかを欠いた
モータは,保護装置を許容できる最も低い位置に取り付ける。
− 固定された又は堅い基台への永久的取付け
− 取付け指示をそのモータに表示した状態
− 取付け位置を指示する,注油孔のような構造上の特徴
上記の特徴のうちの一つ以上の特徴をもつモータは,もしも関係者の間で協定できれば,その保護装置
を許容できる最も下の位置にした状態で試験してもよい。
AA.17.105 感熱式モータ保護装置は,モータ巻線の絶縁を運転中の過負荷及び始動の失敗(拘束回転子)
による加熱から保護しなければならない。
適否は,次のとおりに実施するAA.17.105.1AA.17.105.4の試験によって判定する。
タイプ3自動作動をもつ感熱式モータ保護装置は,その保護装置が意図するモータ中に据え付けて試験

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する。
試験中,羽根,カップリング,ブラケットのような一体形でないモータ部品は取り外す。
モータは,その一体となった部分(例えば,取付け用ブラケット,ギアーユニット,器台などがある場
合)とともに,木材その他の比較的熱伝導度の低い材料の上に取り付ける。
空気流中にあって,ファンの羽根又は送風機の輪に直接取り付けるモータは,その軸を自由に回転する
状態にして,ファンなし,無負荷状態の下で,運転中の過負荷保護ができるかどうかを試験する。
感熱式モータ保護装置がトリップし,試験中にサイクル(開閉)するものは,表AA.17.105.2の温度を
適用する。感熱式モータ保護装置が試験中トリップしないものは,連続動作中に記録された最高温度は,
クラスAに対しては150 ℃,クラスEに対しては165 ℃,及びクラスBに対しては175 ℃,すなわち,
表AA.17.105.2の算術平均値を超えてはならない。
多相モータは,多相状態だけで運転する。
AA.17.105.1及びAA.17.105.2のモータ巻線について記載した温度限度値は,熱電対又は抵抗上昇によっ
て測定する。
熱電対を使用するとき,それはモータ巻線の実際の導体材料に付けなければならず,導体上に当てた必
要最低限の絶縁だけで分離する。
注記 熱電対温度測定は,鉄−コンスタンタンワイヤ−0.05 mm2(30番AWG)及び電位差計方式の
計器によって確かめる。
AA.17.105.1 運転中の過負荷保護
感熱式モータ保護装置は,熱的に保護されたモータが感熱式モータ保護装置をトリップさせない最高定
常負荷で回転しているとき,表AA.17.105.1に記載した値を超過しないように制限しなければならない。
感熱式モータ保護装置は,それらが一緒に使用されるモータが定格出力ですべての定格電源状態のとき
に,保護装置のトリップなしに運転できなければならない。
注記 負荷定格が表示されている場合を除いて,モータは連続負荷を意図するとみなす。
適否は,AA.17.105.1及びAA.17.105.2の試験によって判定する。
表AA.17.105.1−運転負荷状態の最高許容温度
絶縁クラス モータ巻線絶縁の最高温度

A 140
E 155
B 165
AA.17.105.1.1 短時間負荷定格又は間欠的負荷定格のモータに対して,モータは,AA.17.102に従う電圧
で定格負荷で連続運転される。感熱式モータ保護装置がトリップしたとき,モータ運転時間は,モータの
時間定格を超えなければならない。もしも保護装置がトリップしたときは,モータは,連続的に運転して
おり,その保護装置を作動させない最も大きい負荷を担っている状態まで負荷を低下して運転しなければ
ならない。規定の動作条件を得るために,必要であれば,負荷は無負荷まで低減し,これで不十分であれ
ば電圧も低減する。
保護装置がトリップしない場合,試験は,モータの保護装置がモータ電源を遮断することなくモータが
連続的に負担できる最高負荷を決定するように,その負荷を増大して続ける。
モータが連続的に回転しており,その保護装置を作動させないで最高の負荷を負担しているとき,モー

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タの温度は,表AA.17.105.1の該当する温度を超えてはならない。
AA.17.105.1.2 三相モータで使用される感熱式モータ保護装置に対しては,運転過負荷試験が三相及び単
相化結線状態のいずれの下においても実施する。
単相試験は,AA.17.102による電圧を用いて,定格電流で,まずモータを動かすことによって実施する。
モータがこの負荷のとき,通常の動作温度に達した後,1本の電源導体を遮断する。
モータは,直ちに拘束回転子状態に入っても,保護装置がトリップする前に短時間運転してもよい。性
能は感熱式モータ保護装置がトリップした後の最高温度が拘束回転子状態に対する表AA.17.105.2に記載
した該当値を超えなければ,この規格の要求事項に適合する。
非自己復帰形保護装置については,限度値は記載した限度値である。自己復帰形保護装置に対しては,
記載した限度値は1時間後の値に適用する。
モータが,導体を切断しても回転し続ける場合,保護装置をトリップさせない最高負荷が決定されるま
で負荷を増加した状態で試験を続ける。この時点において,最高温度は,運転中の過負荷に対して表
AA.17.105.1に記載した該当する値を超過してはならない。
表AA.17.105.1.2−感熱式保護装置の許容最大連続過電流(公称全負荷モータ電流の%)
公称全負荷モータ電流 感熱式保護装置の最大連続過電流
(FLA) (公称FLAの%)
A
9.0以下 170 %
9.120 156 %
20.1以上 140 %
注記 これは,この項の単相試験で動作する三相モータに関する試験には,適用しない。
AA.17.105.2 拘束回転子保護(温度)
感熱式モータ保護装置は,モータ巻線の温度が拘束回転子についての表AA.17.105.2の値を超えないよ
うに制限しなければならない。
モータは,回転子を拘束した状態で,AA.17.102による電圧で試験する。
温度は,自己復帰形感熱式モータ保護装置付きのモータに対しては最初の3日間及び非自己復帰形感熱
式モータ保護装置付きのモータに対しては最初の10動作サイクルの間,一定の間隔で測定する。
非自己復帰形感熱式モータ保護装置付きのモータは,感熱式モータ保護装置の10動作サイクルの間試験
する。
試験中,感熱式モータ保護装置は,それが,その回路の開放した後,できる限り早く手動で復帰させる。
三相モータで用いられる感熱式モータ保護装置に対しては,試験は通常の三相電力に加えて単相化結線
状態の下でも実施する。単相化結線時の試験は,この項において記載されているように実施する。ただし,
1本の電源導体を遮断する。非自己復帰形感熱式モータ保護装置については,トリップの後の最高温度は,
表AA.17.105.2の該当する値を超えてはならない。自己復帰形感熱式モータ保護装置については試験時間
は2時間とし,温度は,表AA.17.105.2の該当する値を超えてはならない。

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表AA.17.105.2−拘束回転子状態に対する最高許容温度
感熱式モータ 条件 絶縁物の温度
保護装置のタイプ ℃
クラスA クラスE クラスB
最初の1時間
− 最高値 200 215 225
自己復帰形 1時間以後
− 最高値 175 190 200
− 算術平均 150 165 175
非自己復帰形 − 最高値 200 215 225
自己復帰形感熱式モータ保護装置付きのモータにおいて,試験の2時間目と72時間目の平均温度は,い
ずれの間においても制限値以内になければならない。
注記1 機器が,動作時間を短時間に制限する,例えば,タイマのような電源から自動的に機器を切
断する装置を備えている場合,機器の規格の中で,これより短い時間を規定してもよい。
注記2 巻線の平均温度は,巻線温度の最高値及び復帰値の算術平均である。
AA.17.105.3 耐電圧試験
AA.17.105.2の試験終了の直後に感熱式モータ保護装置及びモータの組合せは,箇条13で規定する耐電
圧試験に耐えなければならない。
注記 12.2の湿度処理は,この耐電圧試験の前には適用しない。
AA.17.105.4 拘束回転子耐久性
自己復帰形感熱式モータ保護装置付きのモータは,その回転子をAA.17.105.2に記載する条件で拘束し
た状態で,15日間の追加運転にかける。
非自己復帰形感熱式モータ保護装置付きのモータは,その回転子をAA.17.105.2に記載する条件で回転
子を拘束して,50サイクルの追加運転にかける。
この試験の間,モータの外郭はモータの電圧定格に対応する電圧定格をもつ最大30 Aの非遅延形筒形ヒ
ューズを通して接地に接続する。
この試験は,単相結線状態で動作する三相モータについては実施しない。
0.8 kWを超える定格で,自己復帰形保護装置が付いたモータの試験は,次による。
自己復帰形保護装置及び定格0.8 kWを超えるモータの組合せの設計が,全部で動作サイクル2 000サイ
クルが18日(72時間プラス15日)で完了しないような設計である場合,保護装置の追加試験は,最低,
2 000サイクル完了させなければならない。上述の追加試験は,機器中で試験を続行するか又は次によって
実施してもよい。
モータ絶縁システムが,前もって,同一か又はこれより高い拘束回転子温度に対して適切であると判定
されていれば,そのモータとともに使用したときと同一であるサイクル速度(オン−オフ時間)を与える
擬似負荷を使用して,保護装置の拘束回転子耐久性(2 000サイクル以上)を別に調査してもよい。ただし,
その速度が保護装置製造業者及び機器製造業者によって協定される場合,増加してもよい。電流は力率0.4
0.5で検討する機器の拘束回転子電流と同一であるか,それより大きい。
モータ損傷の基準は,次による。
試験の終了時に,非自己復帰形サンプルは,全部で60回の動作を受けており,自己復帰形のサンプルは,
全部で18日間のサイクルにかけられている。次に示す過度の絶縁劣化のような危険をひ(惹)き起こすお
それがある,いかなるモータ損傷もあってはならない。

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− 試験回路における規定されたヒューズの溶断によって明らかとなる,モータの外郭に対する接地絶縁
不良
− 絶縁部の薄片化,ぜい(脆)化又は焦げ
− 激しい若しくは長時間の発煙又は燃焼
− 破壊が危険をひき起こすおそれがある場合には,例えば,キャパシタ又は始動リレーのような関連す
る構成部品の電気的又は機械的破壊
注記1 絶縁物の単純な変色は過度の絶縁劣化とはならないであろうが,巻線を親指でこすったとき,
絶縁物の薄片が落ちるか,材料が除去されるほどの焦げ又はぜい化は,過度の劣化とみなさ
れる。
注記2 機器が,動作時間を短時間に制限する,例えば,タイマのような電源から自動的に機器を切
断する装置を備えている場合,機器の規格の中で,これより短い試験時間を規定してもよい。
注記3 一緒に使用される意図の機器と一体として試験されるモータについては,この試験の継続時
間は,通常の使用状態で,モータのサイクルがタイマによって制限される場合,より短くて
もよい。
試験は,タイマの規定最高時間後,終了する。
注記4 次のすべてに該当する場合,自己復帰形感熱式モータ保護装置が永続的に開路することは,
本質的には不合格とはならない。
1) 永続的に開路を行うことが特に意図されている。
2) 3個のサンプルの試験によって,モータフレームに接地することなしに,モータを損傷
することなしに,及び火の危険の何らかの形跡なしに,首尾一貫して確実に永続的に開
路が行われることが立証されている。

――――― [JIS C 9730-2-2 pdf 15] ―――――

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JIS C 9730-2-2:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60730-2-2:2001(IDT)
  • IEC 60730-2-2:2001/AMENDMENT 1:2005(IDT)

JIS C 9730-2-2:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 9730-2-2:2010の関連規格と引用規格一覧