JIS D 1612:1989 自動車用エアクリーナ試験方法 | ページ 3

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14.5 通気抵抗試験方法 出口静圧及び圧力降下の測定は,8.通気抵抗試験による。
14.6 清浄効率及びダスト保持量試験方法
(1) 試験は,9.清浄効率試験によって一定空気量で行う。
(2) プリクリーナの清浄効率は,次のいずれかの式によって算出する。
Ap Ap
p 100 又は p 100
Ap C E1 E2
ここに, プリクリーナの清浄効率 (%)
Ap : プリクリーナの質量増加量 (g)
B : 供給ダスト量 (g)
C : アブソリュートフィルタの質量増加量 (g)
E1 : 1次エレメントの質量増加量 (g)
E2 : 2次エレメントの質量増加量(使用されている場合に適用)(g)
(3) 主エアクリーナと組み合わせたアッセンブリの清浄効率は,次のいずれかの式によって算出する。
A B C
100 又は 100
A C B
ここに, アッセンブリの清浄効率 (%)
A : プリクリーナと主エアクリーナの合計の質量増加量 (g)
B : 供給ダスト量 (g)
C : アブソリュートフィルタの質量増加量 (g)
備考 プリクリーナと主エアクリーナとの合計の質量増加量がダスト保持量である。
15. 掃気式エアクリーナ性能試験
15.1 目的 この試験は,掃気式エアクリーナの性能を測定するために行う。ここでは掃気式エアクリー
ナに特有な試験条件,試験装置,試験要領などについて規定する。
15.2 試験項目 試験項目は,通気抵抗試験,清浄効率試験及びダスト保持量試験とする。
15.3 試験条件 試験条件は,次による。
(1) 分離したダストを自動排出するための掃気機能をもったプリクリーナと主エアクリーナとを組み合わ
せて試験を行う。
(2) 試験用ダストの種類及びダスト濃度は,9.2(5)による。
(3) 空気量の関係式は,次による。
VB=VA−VC
ここに, VA : 吸入空気量 (m3/min)
VB : 清浄空気量 (m3/min)
VC : 掃気空気量 (m3/min)
15.4 試験装置 試験装置は,附属書3図15に示すように構成する。この試験に必要な追加の試験装置は,
次による。
(1) 掃気用排気送風機は,掃気流を処理する能力を備え,全試験期間中,安定した状態に維持できるもの
とする。
(2) 掃気用空気流量計は,4.(1)に規定する精度をもち,掃気空気量を測定する能力を備えていること。
(3) 掃気用圧力取出し装置は,附属書3図3による。
(4) 掃気用エアフィルタは,掃気流中に備えられ,掃気流中のダストの影響に対して,下流の装置を十分
保護できる清浄効率及びダスト保持量をもつこと。

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15.5 通気抵抗試験方法 この試験は,清浄空気流によって発生する通気抵抗を測定するために行う。出
口静圧及び圧力降下の測定は,次によるほかは,8.通気抵抗試験による。
(1) 掃気流は,清浄気流を流す前に供給を開始する。
(2) 掃気流は,清浄気流と同時に停止する。清浄気流の停止前に掃気流を停止してはならない。
(3) 清浄空気量に対し,受渡当事者間の協定による割合に調節した掃気空気量を測定する。
備考 掃気流と清浄気流との相互作用によって,その割合を維持するために,空気量の再調節を必要
とする場合がある。
15.6 清浄効率及びダスト保持量試験方法 この試験は,清浄気流による清浄効率及びダスト保持量を測
定するために行う。清浄効率試験及びダスト保持量試験は,次の(1)(7)で示すほかは,9.清浄効率試験に
よって,一定空気量で試験を行う。
(1) 一般に,この試験を適用するエアクリーナは,形状が比較的大きいものであるため,アブソリュート
フィルタ法が望ましい。
(2) 掃気空気量は,清浄空気量に対する一定の割合を受渡当事者間で協定し,維持する。
(3) 試験時のダスト濃度は,吸入空気流における濃度とする。
(4) 掃気流は,清浄気流を流す前に,供給を開始する。
(5) 掃気流は,清浄気流と同時に停止する。清浄気流の停止前に掃気流を停止してはならない。
(6) 清浄効率は,次の式によって算出する。
d1 d2
100
d1
ここに, 清浄効率 (%)
d1 : エアクリーナの入口における平均ダスト濃度=B/V1 (g/m3)
d2 : エアクリーナの出口における平均ダスト濃度=C/V2 (g/m3)
B : エアクリーナへの供給ダスト量 (g)
C : アブソリュートフィルタの質量増加量 (g)
V1 : エアクリーナに吸入された空気の体積 (m3)
V2 : エアクリーナの清浄側へ排出された空気の体積 (m3)
(7) ダスト保持量は,次の式によって算出する。
VB
D B C
VA
ここに, B : エアクリーナへの供給ダスト量 (g)
C : アブソリュートフィルタの質量増加量 (g)
D : ダスト保持量 (g)
VA : 吸入空気量 (m3/min)
VB : 清浄空気量 (m3/min)
16. 油槽式エアクリーナ性能試験
16.1 目的 この試験は,油槽式エアクリーナの性能を測定するために行う。ここでは油槽式エアクリー
ナに特有な試験条件,試験装置,試験要領などを規定する。
16.2 試験項目 試験項目は,通気抵抗試験,油持去り試験,ろ過網の油ぬれ試験,清浄効率試験,ダス
ト保持量試験及び復元性試験とする。
16.3 試験条件 試験条件は,次による。
(1) 試験用ダストの種類及びダスト濃度は,9.2(5)による。

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(2) 試験油の動粘度は,室温において表3に示すとおりとする。ただし,受渡当事者間で協定した条件の
試験油があるときは,それを使用してもよい。
表3 試験油の動粘度
単位mm2/s [{cSt}]
試験項目 試験油の動粘度
通気抵抗
油持去り 85±10
復元性
ろ過網の油ぬれ
清浄効率 330±30
ダスト保持量
備考1. 基油としては,JIS K
2215(内燃機関用潤
滑油)の陸用1種3号
が望ましい。
2. 1mm2/s=1cSt
(3) エアクリーナの取付姿勢は,各試験項目の中での規定がない限り,水平に取り付けて試験を行う。
(4) 試験の前に,エアクリーナを次のように準備する。
(a) エアクリーナを十分に洗浄し,乾燥する。
(b) 乾燥状態のアッセンブリの質量を測定し,記録する。
(c) 試験項目によって,表3に規定する動粘度の試験油を選定し,油槽の指定の油面まで注入する。
(d) 定格空気量で15分間,空気を流す。
(e) 送風を停止し,15分間油の滴下時間を設ける。
(f) 油槽に,指定レベルまで試験油を追加する。
(5) 周囲の気圧,温度及び相対湿度を記録する。
16.4 試験装置 試験装置は,次による。
(1) 吸入管付きの油槽式エアクリーナに対する試験装置の例を,附属書3図11に示す。
(2) 全周吸入形の油槽式エアクリーナの場合は,その入口に対して,試験用ダストを一様な濃度で供給で
きるように,7.(3)に示す試験用チャンバ内で行う。
(3) 油持去り試験における油槽式エアクリーナの取付方法を,附属書3の図18及び図19に示す。油滴が
衝突すると透明になる適当な紙で覆った標的板をもつ油持去り試験用観察チャンバを附属書3図16
に,飛散する油の有無及び飛散する油の状態を観察するのぞき窓曲がり管を附属書3図17に示す。油
持去り試験用の観察装置は,附属書3の図16又は図17のいずれかを使用する。
16.5 通気抵抗試験方法 出口静圧及び圧力降下の測定は,16.3(4)によって準備した後,次によるほかは,
8.通気抵抗試験による。
(1) 油持去りが起こらない限り,定格空気量の100%以上の空気量まで行う。
(2) エアクリーナの出口静圧又は圧力降下が安定するまで,空気量を維持する。
16.6 油持去り試験方法 この試験は,空気を流したときに,油持去りが発生する限界の空気量を測定す
ること及び定格空気量で油持去りがあるかどうかを測定するために行う。油持去り限界空気量及び油持去
り量の測定は,次による。
備考1. エアクリーナの取付姿勢は,水平にした場合と傾斜させた場合とがある。
2. この試験では,試験用ダストの供給はしない。

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3. 各空気量における試験の終了時に,エアクリーナの出口には,観察チャンバ又はのぞき窓曲
がり管を用いて,油持去りの形跡を観察する。
4. この試験方法を湿潤式エアクリーナにも適用する。
(1) 油持去り限界空気量の測定 油持去り限界空気量の測定は,次によって行う。
(1.1) 水平取付試験
(a) エアクリーナを,16.3(4)によって準備する。ただし,16.3(4)の(d)(f)は行わない。
(b) 油入りのアッセンブリの質量を測定する。
備考 この質量と乾燥状態のアッセンブリ質量との差が試験開始前の油量である。
(c) エアクリーナを附属書3図18に示すように取り付ける。
(d) 空気量を定格空気量に調節し,15分間維持する。この間,5分間ごとに附属書3の図16又は図17
に示す装置ののぞき窓で,飛散する油の有無及び飛散する油の状態を観察する。
(e) その後,エアクリーナを取り外し,そのアッセンブリの質量を測定する。
備考 (b)で測定したアッセンブリの質量から,ここで測定したアッセンブリの質量を差し引いた値が
15分間での油持去り量である。
(f) 空気量を定格空気量の25%の割合で増加し,油持去り率が1%を超えるまで試験を続け,そのと
きの空気量を測定する。各空気量に対する試験時間は,15分間とする。
(g) 油持去り率は,次の式によって算出する。
W1 W2 w
E 100 100
W1 W1
ここに, E : 油持去り率 (%)
W1 : 試験開始前の油量 (g)
W2 : 試験終了後の油量 (g)
w : 油持去り量 (g)
(h) 15分間での油持去り率が,1%を超える寸前の試験空気量を油持去り限界空気量とする。
(1.2) 傾斜取付試験 エアクリーナを,走行中に起こり得る最大傾斜角で附属書3図19に示すように取り
付けて,(1.1)と同様にして試験を行う。
(2) 油持去り量の測定 油持去り量の測定は,原則として,エアクリーナを水平に取り付けて行う。ただ
し,受渡当事者間で協定した傾斜角(一般に,走行中に起こり得る最大傾斜角による。)に取り付けて
行ってもよい。
(a) エアクリーナを,16.3(4)によって準備する。ただし,16.3(4)の(d)(f)は行わない。
(b) 油入りのアッセンブリの質量を測定し,試験装置へ取り付ける。
備考 この質量と乾燥状態のアッセンブリの質量との差が,試験開始前の油量である。
(c) エアクリーナを附属書3図18(傾斜取付けは附属書3図19)に示すように取り付ける。
(d) 空気量を定格空気量に調節し,その空気量を60分間維持する。
(e) 60分間通気後,エアクリーナを取り外し,そのアッセンブリの質量を測定し,油持去り量を算出す
る。
(f) (b)で測定したアッセンブリの質量から,(e)で測定したアッセンブリの質量を差し引いた値が油持去
り量である。
16.7 ろ過網の油ぬれ試験方法 この試験は,油槽式エアクリーナのエレメント下面の全面に,油が付着
する最少の空気量を測定するために行う。

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(1) エアクリーナを,16.3(4)によって準備する。ただし,16.3(4)の(d)(f)は行わない。
(2) エアクリーナを附属書3図14に示すように取り付ける。
(3) 空気量を定格空気量の10%に調節し,5分間通気する。
(4) 通気を止め,油槽を取り外し,ろ過網下面への油の付着状態を観察する。
(5) 油槽を取り付け,定格空気量の5%の割合で空気量を増加して,ろ過網下部全面に油が付着するまで
試験を続け,そのときの空気量を測定し,記録する。
16.8 清浄効率及びダスト保持量試験方法 この試験は,油槽式エアクリーナの清浄効率及びダスト保持
量を測定するために行う。清浄効率試験及びダスト保持量試験は,次の(1)(4)で示すほかは,9.清浄効率
試験によって,一定空気量又は変動空気量のいずれかで試験を行う。
(1) エアクリーナを16.3(4)によって準備する。
(2) 油入りアッセンブリの質量を測定し,記録する。
備考 この質量と乾燥状態のアッセンブリの質量との差が試験油の量である。
(3) 試験用ダストの種類及びダスト濃度は,9.2(5)による。
(4) 試験終了時に,16.6(1)によって,油持去り限界空気量試験(10)を行う。
注(10) この試験は,油持去り試験であるが,清浄効率及びダスト保持量試験に使用した試験油をその
まま使用する。
備考 油槽式エアクリーナの試験では,試験空気量において,油持去りが発生しないことが絶対に必
要である。
16.9 復元性試験方法 この試験は,油槽式エアクリーナにおいて,清掃によって通気抵抗の回復の程度
を測定するために行う。
(1) ダスト保持量試験の終了後,受渡当事者間で協定した要領によって,供試エアクリーナから油を抜き,
エアクリーナの清掃を行う。
(2) 油槽に,通気抵抗試験用の油を指定の油面まで入れる。
(3) ダストを供給せずに,定格空気量での通気抵抗試験を20分間行う。その間5分ごとに,出口静圧又は
圧力降下を測定し,記録する。
(4) 供試エアクリーナの復元能力は,これらの試験結果と,新品の供試エアクリーナでの試験結果とを比
較することによって評価する。
備考 復元率の算出は,12.4(1)の式による。
17. 試験成績表 試験によって得た記録は,試験成績表に記入し,表には次の事項を明記する。その例を
付表14に示す。
(1) エアクリーナの製造業者名,型式,製造番号,仕様,試験成績,試験年月日,大気状態及び試験担当
者名。
(2) 通気抵抗及びダスト保持量の線図。

――――― [JIS D 1612 pdf 15] ―――――

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JIS D 1612:1989の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 5011:1988(MOD)

JIS D 1612:1989の国際規格 ICS 分類一覧

JIS D 1612:1989の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK2215:1993
内燃機関用潤滑油
JISZ8901:2006
試験用粉体及び試験用粒子