JIS D 1613:1996 自動車用エンジン―気化器―性能試験方法

JIS D 1613:1996 規格概要

この規格 D1613は、ガソリンを燃料とする一般の自動車に用いる気化器の性能試験方法について規定。

JISD1613 規格全文情報

規格番号
JIS D1613 
規格名称
自動車用エンジン―気化器―性能試験方法
規格名称英語訳
Automotive engines -- Carburetors -- Test methods
制定年月日
1966年1月1日
最新改正日
2016年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

43.060.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
自動車 I 2020, 自動車 II 2020
改訂:履歴
1966-01-01 制定日, 1968-11-01 確認日, 1972-05-01 確認日, 1973-03-01 改正日, 1976-02-01 改正日, 1979-01-01 確認日, 1983-10-01 確認日, 1988-12-01 確認日, 1991-03-01 改正日, 1996-01-01 改正日, 2002-03-20 確認日, 2006-12-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS D 1613:1996 PDF [19]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
D 1613-1996

自動車用エンジン−気化器−性能試験方法

Automotive engines−Carburetors−Test Methods

1. 適用範囲 この規格は,ガソリンを燃料とする一般の自動車用エンジンに用いる気化器(以下,気化
器という。)の性能試験方法について規定する。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 0108 往復動内燃機関用語(一般)
JIS B 0110 往復動内燃機関用語(附属装置)
JIS D 0203 自動車部品の耐湿及び耐水試験方法
JIS D 0207 自動車部品の防じん及び耐じん試験通則
JIS D 1001 自動車用エンジン出力試験方法
JIS D 1010 自動車走行試験方法通則
JIS D 1011 自動車スピードメーター校正方法
JIS D 1012 自動車燃料消費試験方法
JIS D 1022 自動車運行試験方法
JIS D 1030 自動車排気ガス中の一酸化炭素,二酸化炭素及び炭化水素濃度の連続測定方法
JIS D 1033 二輪自動車−燃料消費試験方法
JIS D 1035 二輪自動車−加速誠験方法
JIS D 1040 二輪自動車−運行試験方法
JIS D 1601 自動車部品振動試験方法
JIS K 2201 工業ガソリン
JIS K 6301 加硫ゴム物理試験方法
JIS Z 2371 塩水噴霧試験方法
2. 用語の定義 この規格に用いる主な用語の定義は,次によるほか,JIS B 0108及びJIS B 0110による。
(1) 基準気化器 気化器の受渡検査基準を定めるときに,その特性基準値を与える気化器。
(2) 完全始動 機関の始動において,特に停止操作を加えなければ機関が停止することがない運転を始め
ること。
(3) 初爆 機関の始動操作において,クランキング(スタータによる機関の駆動)を開始してから初めて
の着火爆発。
(4) アイドリング 機関の無負荷低速運転の総称。一般に標準回転速度の標準速アイドリングを指し,そ
の外に安定の限度となる最低回転速度の最低速アイドリングがある。

――――― [JIS D 1613 pdf 1] ―――――

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3. 試験の種類及び目的 試験の種類は,気化器単体で行う単体試験,及び機関に装置して行う適合性試
験とし,次による。
(1) 単体試験 この試験は,気化器単体の性能を調べるためのもので,表1の試験項目について行う。
表1 単体試験の試験項目及び目的
試験項目 目的 該当箇条
(a) 流量試験 6.1
気化器の空気流量,試験油流量又は空燃比に関する性能を調べる。
(b) 傾斜試験 6.2
気化器を傾斜させたときの空気流量,試験油流量又は空燃比に関する性
能を調べる。
(c) 高高度試験 6.3
高地において,大気圧が低下した場合の気化器の空燃比に関する性能を
調べる。
(d) 加速装置試験 気化器の加速装置の機能を調べる。 6.4
(e) 始動暖機補償装置試験 気化器の始動暖機補償装置の機能を調べる。 6.5
(f) 自動装置試験 6.6
気化器の自動チョーク弁,自動パワー弁などの自動装置の機能を調べ
る。
(g) 操作部試験 6.7及び附
気化器の絞り弁,チョーク弁などの操作部の操作抵抗及び作動状況を調
べる。 属書
(h) 燃料漏れ試験 気化器の燃料漏れの有無を調べる。 6.8
(i) 作動耐久試験 6.9
気化器の作動部分を定められた回数又は時間に達するまで繰返し作動
させたときの,性能の変化,機構部分の摩耗,緩み,作動の円滑性など
を調べる。
(j) 耐環境性試験 6.10
定められた温度,振動,散水雰囲気などの環境条件下における気化器又
はその構成部材の,性能変化,共振,油面変化,摩耗,緩み,変質など
を調べる。
(2) 適合性試験 この試験は,適用する機関又は自動車を運転することによって,気化器の適合性能を知
るためのもので,表2の試験項目について行う。
表2 適合性試験の試験項目及び目的
試験項目 目的 該当箇条
(a) 始動試験 機関の完全始動に関する気化器の性能を調べる。 7.1
(b) 暖機試験 7.2
暖機運転過程での機関の運転及び自動車の走行に関する気化器の性能を調
べる。
(c) 無負荷試験 7.3
機関の最低速アイドリング,高速無負荷における安定性,標準速アイドリ
ングにおける調整の難易及びアイドリング回転補正装置の性能を調べる。
(d) 負荷試験 機関の全負荷及び部分負荷における気化器の性能を調べる。 7.4
(e) 傾斜試験 7.5
機関の傾斜地における始動及びアイドリングの安定性に関する,気化器の
性能を調べる。
(f) 高温試験 7.6
機関の高温中における始動及びアイドリングの安定性に関する,気化器の
性能を調べる。
(g) アイシング試験 低温高湿時のアイシングに関する気化器の性能を調べる。 7.7
(h) 高高度試験 7.8
高地での機関の無負荷試験及び負荷試験における気化器の性能を調べる。
(i) 走行試験 自動車の一般走行における気化器の性能を調べる。 7.9
(j) 加速試験 自動車の加速走行における気化器の性能を調べる。 7.10
(k) 減速試験 自動車の減速走行における気化器の性能を調べる。 7.11
(l) 旋回試験 自動車の旋回走行における気化器の性能を調べる。 7.12
(m) 悪路試験 自動車の悪路走行における気化器の性能を調べる。 7.13
(n) 排気ガス測定試験 7.14
自動車を指定された運転方法で運転したときの排気ガス成分の排出量に関
する気化器の性能を調べる。

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4. 試験の共通条件
4.1 単体試験の共通条件 単体試験の各試験項目に共通する試験条件は,次のとおりとする。
(1) 気化器の調整 気化器は,指定された調整寸法,並びに調整仕様に指定された方法及び手順によって
調整する。
(2) 試験油 試験油は,特に指定がない限りJIS K 2201に規定する4号,5号又はこれらに準じる物性の
ものとする。
(3) 計測器 計測器は,試験開始前に検査し,必要な補正を行っておく。
4.2 適合性試験の共通条件 適合性試験の各試験項目に共通する試験条件は,次のとおりとする。
(1) 気化器の調整 気化器は,機関暖機後のアイドリングにおいて,排気ガス中に含まれる一酸化炭素の
濃度 (%) が指定比率になり,かつ,安定した指定回転速度になるように,指定された方法及び手順に
よってアイドリング調濃ねじ及びアイドリング調速ねじで調整する。
アイドリング調濃ねじ及びアイドリング調速ねじ以外の調整は,指定された方法及び手順によって
調整する。
(2) フィードバック付き気化器の空燃比補正アクチュエータの駆動 空燃比フィードバック付き気化器
の試験を台上機関で行う場合には,実車と同等の信号を与える装置を用いて,機関の各運転条件に対
してそれぞれ指定されたデューティ比(1),パルス信号(2)などの信号を与えて,空燃比補正アクチュエ
ータを駆動する。
注(1) アクチュエータ(電磁弁)の駆動周波数に対する開弁時間の比。
(2) アクチュエータ(ステッピングモータ)を駆動させる,持続時間の短い電圧又は電流の信号波
形。
(3) 自動車の状態 試験に用いる自動車は,特に指定がない限りJIS D 1010の2.2.1の規定による積車状
態とする。
(4) 機関,自動車,燃料及び潤滑油の整備 機関,自動車,燃料及び潤滑油の整備は,JIS D 1001の3.(試
験条件),JIS D 1010の2.2(試験自動車の整備)及びJIS D 1030の3.4(記録計)の規定に準じる。
(5) 走行試験場所 自動車走行による試験の場所は,JIS D 1010の2.4(試験場所)に準じて選定する。
(6) シャシダイナモメータ シャシダイナモメータは,JIS D 1012の附属書(モード走行時燃料消費試験
方法)の規定に準じる。
(7) 排気ガス測定装置 排気ガス測定装置は,JIS D 1030の3.(分析装置)及び4.(分析計の校正及び点
検)に適合するものを用いる。
(8) 試験器材 試験に用いる器材は,JIS D 1010の2.3(試験器材)に規定するものに準じる。
(9) 速度計及び距離計 試験に用いる速度計及び距離計は,試験前にJIS D 1011によって必要な補正を行
っておく。
5. 測定,計算及び単位 測定は,特に次に示すもののほかは,JIS D 1001,JIS D 1010の2.5(測定方法)
及びJIS D 1030の5.(測定方法)に準じる。
(1) 試験油流量及び燃料流量 試験油流量及び燃料流量の測定は,気化器入口で行い,ビュレットを用い
るときには,試験気化器については10秒以上,基準気化器については20秒以上の時間をかけて行う
のがよい。
流量の単位は,リットル毎時 (l/h) 又はグラム毎秒 (g/s) で表す。
なお,流量に付記する動粘度は,平方ミリメートル毎秒 (mm2/s) で表す。ただし,動粘度について

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は,銘柄及び温度で代用してもよい。
(2) 空気流量 空気流量の測定は,気化器入口又は出口で行い,流量の単位は立方メートル毎分 (m3/min)
又はグラム毎秒 (g/s) で表す。
(3) 吸気圧力 気化器にかける吸気圧力は,気化器出口から下流の吸気通路の静圧とし,その測定箇所を
明らかにしておく。
圧力の単位はキロパスカル (kPa) で表す。
(4) 絞り弁及びチョーク弁の開度 弁の開度は,全閉位置からの角度 (°) 若しくは寸法 (mm) で表すか,
又は全開までの角度に対する百分率 (%) で表す。
(5) アイドリング調濃ねじの開き ねじの開きは,締切位置からのねじ戻し回数とし,その端数は目測に
よる81回転単位で表す。
(6) 締付トルク ねじ部の締付トルクの測定は,初動トルクを読み,単位はニュートンセンチメートル
(N・cm) で表す。
なお,締付方向か緩める方向かを明記する。
(7) 室温,湿度,大気圧 室温,湿度及び大気圧は,試験室内において直射日光そのほか熱源の影響がな
い場所で,乾湿球湿度計及び気圧計によって測定し,単位は度 (℃) ,湿度百分率 (%) 及びキロパス
カル (kPa) で表す。
(8) 測定項目 6.及び7.に規定する各試験の測定項目のうち,括弧内のものは必要に応じて測定する。
6. 単体試験
6.1 流量試験
6.1.1 試験条件 この試験の条件は,次に示すもののほかは,4.1による。
(1) 試験装置 この試験に用いる流量試験装置は,図1の例に示すように構成されたものとする。真空ポ
ンプは,気化器の試験範囲に対し十分な吸気能力をもち,なるべく脈動が少ないものを用いる。
(2) 測定点の設定 測定点は,機関のアイドリング,部分負荷,全負荷などの各運転状態の数点を選定し,
その点における吸入空気量,吸気圧力,絞り弁の開度などの測定各件によって設定するのがよい。
(3) 基準値の設定 基準気化器を用い毎回測定点を移し替えながら,各測定点当たり少なくとも延べ3回
以上試験流量の測定を行い,同一測定点における測定値の平均を基準値とする。ただし,それらの測
定値の範囲は,その各測定点における受渡検査基準で定められた流量の公差の41以下とする。
(4) アイドリング相当測定点の調整 アイドリング相当の測定点の調整は,(2)で設定したアイドリング相
当の吸入空気量及び吸気圧力になるようにアイドリング調速ねじで絞り弁開度を調整し,その後アイ
ドリング調濃ねじを開閉して試験油流量を(3)で設定した基準値になるように調整する。
(5) フィードバック付き気化器の空燃比補正アクチュエータの駆動 空燃比フィードバック付き気化器
では,フィードバック補正燃料,又はブリード空気の量を制御する電磁弁,ステッピングモータなど
のアクチュエータの駆動は,実車と同等の信号波形を与える装置を用いて行い,(2)で設定したそれぞ
れの測定点において,指定されたデューティ比,パルス信号などの条件を与えて行う。
(6) 気化器入口の試験油圧力 気化器に供給する試験油の圧力は,実車の燃料供給システムで加わる圧力
に相当する指定された圧力とする。
(7) 流量試験の精度を高める条件 流量試験において,基準気化器との比較測定精度を極力高めるために
は,空気及び試験油の条件変動が,基準気化器での測定時条件と比較して次に示す範囲を超えないよ
うに,適宜,基準気化器による確認試験を行うことが望ましい。

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D 1613-1996
空気温度 ±3.0℃, 試験油温度 ±3.0℃
空気圧力 ±0.5%, 試験油比重 ±1.0%
6.1.2 試験方法 この試験は,流量試験装置を用いてアイドリング相当の測定点から行い,設定した各測
定点における吸入空気量及び吸気圧力,又は絞り弁開度の測定条件に対して,気化器の試験油流量又は空
燃比を測定する。
図1 流量試験装置(例)
6.1.3 測定項目 この試験における測定項目は,次のとおりとする。
(1) 試験前に測定するもの
大気圧 室温 湿度 試験油温度 試験油比重 (動粘度)
(2) 試験中に測定するもの
吸気圧力又は絞り弁開度 試験油流量 空燃比 気化器入口の試験油圧力
なお,受渡試験の場合には,試験中に少なくとも同一測定点において,測定者,測定設備(計測器
を含む。),試験油及び大気状態に関して,基準値を設定したときと同一とみなせる状態かどうか常に
注意し,必要な測定を行う。
6.2 傾斜試験
6.2.1 試験条件 この試験における条件は,次に示すもののほかは,4.1及び6.1.1による。
(1) 傾斜角度 気化器の傾斜角度は,前後左右に110°跳びに指定された角度までとする。
(2) 気化器の油面高さ 気化器の油面高さは,特に指定がない限り,その気化器に定められた値に設定す
る。
6.2.2 試験方法 この試験は,流量試験装置に気化器を前後左右に傾斜させて装着し6.1の流量試験を行
う。
6.2.3 測定項目 この試験における測定項目は,次のとおりとする。
(1) 試験前に測定するもの
大気圧 室温 湿度 試験油温度 試験油比重 (動粘度)
(2) 試験中に測定するもの

――――― [JIS D 1613 pdf 5] ―――――

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