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E 5004-3 : 2008
ハイブリッド式遮断器(hybrid circuit-breaker)
開閉用の半導体素子があり,かつ,離隔用に機械的主接触部のある遮断器。
3.1.5A
高速度遮断器
直流回路の異常な過大電流を引外し,機構によって高速度で主接触部を開極し,電動機などの回路機器
を保護する開閉機器。
3.2 機器の部品(component parts)
3.2.1
引外し機構(release)
保持手段を解放し,遮断器の開極又は投入動作を可能にするように,機械式開閉機器に機械的に連結さ
れている装置。
注記1 特定の条件に従って,動作可能状態になる複数の引外し機構によって,遮断器が動作する場
合がある。
注記2 引外し機構が機械式又は電気式で,開閉機器に接続されている場合がある。
3.2.1.1
過電流(瞬時)引外し機構[over-current (instantaneous) elease]
電流が規定値を超えた場合,遅滞なく引外し動作を行う機構。
3.2.1.2
直接過電流引外し機構(direct over-current release)
遮断器の主回路に流れる電流によって,直接動作させる過電流引外し機構。
3.2.1.3
間接過電流引外し機構(indirect over-current release)
主回路に流れる電流を,シャント又は変流器の電流センサを介した電流によって,動作させる過電流引
外し機構。
3.2.2
ポンピング防止機能(anti-pumping device)
投入動作を開始する機構が投入位置に保持される限り,“投入−開極”動作後の再投入を阻止する機能。
注記 開極動作は,開極指令又は引外し動作のいずれかによる場合がある。
3.2.3
きょう(筐)体(enclosure)
外部汚染に関する規定の汚損度のレベルに対して,遮断器を保護し,かつ,充電部及び可動部へのアク
セスに関する規定の保護等級をもつ部品。例えば,遮断器のアークの影響に対して,周囲の部品を保護す
る場合もある。
3.2.4
一体形きょう(筐)体(integral enclosure)
遮断器の一部を構成するきょう(筐)体。
3.3 動作特性(operational features)
3.3.1
高速度遮断(current-limiting circuit-breaker)
回路短絡が生じたとき,本来は過大となる短絡電流を,そのピーク値に至る前の短い時間で遮断できる
――――― [JIS E 5004-3 pdf 6] ―――――
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E 5004-3 : 2008
性能。
注記 current-limiting circuit-breakerの日本語訳は,“限流遮断器”であるが,定義の内容から用語を“高
速度遮断”とした。
3.3.2
引外し自由遮断(trip-free circuit-breaker)
投入指令が保持されていても,投入動作開始後に開極(すなわち,引外し)動作が行われると,可動主
接触部が開極位置に戻り,その開極位置を優先する機能。
注記 投入指令開始後,各主接触部が直ちに投入位置に到達する必要がある場合がある。
3.3.3
電流設定値(current setting)
過電流引外し機構の動作特性の基準となり,“引外し”機構に設定される主回路の電流値。
注記 引外し機構に複数の電流値が設定される場合もある。
3.3.4
電流設定範囲(current-setting range)
過電流引外し機構の電流設定を調節できる電流の最小値と最大値との範囲。
3.3.5
引外し動作(tripping operation)
引外し機構の動作によって始まる遮断器の開極動作。
3.4 遮断特性(breaking characteristics)
注記 ここで定義した用語の幾つかは,附属書Bに示す図で説明されている。
3.4.1
開極時間(opening time)
すべての極において,指定した開極動作の開始の瞬間からアーク接触子が離れる瞬間までの時間。
注記 開極動作の開始の瞬間は,過電流以外のすべての開極指令に対して,製造業者が指定する。
3.4.2
過電流開極時間(over-current opening time)
主回路電流が,過電流引外し機構の設定値に到達した時点から,アーク接触子が離隔した時点までの時
間。
3.4.3
推定電流(prospective current)
遮断器をインピーダンスの無視できる導体に置き換えたとき,その回路に流れる電流。
3.4.4
推定ピーク電流(prospective peak current)
事故電流発生後の過渡期間における推定電流のピーク値(附属書B 参照)。
注記 この用語は,通常,短絡条件に関連して使用されることが多い。回路短絡時の推定電流を,特
に,推定短絡電流又は規約短絡電流という場合もある。
3.4.5
推定遮断電流(prospective breaking current)
電流遮断過程の開始時点に対応する時点で評価される推定電流。
注記 電流遮断過程の開始時点に対応する時点とは,通常,アーク発生時と定義されている。
――――― [JIS E 5004-3 pdf 7] ―――――
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E 5004-3 : 2008
3.4.6
カットオフ電流(cut-off current)
電流遮断中に到達する瞬間最大電流値。
3.4.7
回復電圧(recovery voltage)
電流遮断の直後に,遮断器各極の端子間に現れる電圧。
3.4.8
アーク時間(arcing time)
アーク接触子間のアーク発生の瞬間から,最終的にアークが消滅した瞬間までの時間。
3.4.9
遮断時間(break time)
遮断器の開極時間の開始点から,アーク時間の終了点までの時間。
3.4.10
ジュール積分(I2t)[joule integral (I2t)]
遮断器の電流遮断の過程で,遮断時間全体にわたる電流I(i)の二乗値の積分。
2 t2
It i2dt
t1
ここに, i : 電流
t1 : 開極開始の時点
t2 : アーク終了の時点
3.4.11
I2t特性(I2t characteristic)
引外し機構の電流設定,試験回路の時定数などのような指定条件の推定ピーク電流に対するI2tの数値
(通常,グラフで示される。)。
3.4.12
遮断時間−電流特性(break time current characteristic)
引外し機構の電流設定,試験回路の時定数などのような指定条件の推定ピーク電流に対する遮断時間を
示すグラフ。
3.4.13
カットオフ電流特性(cut-off current characteristic)
引外し機構の電流設定,試験回路の時定数などのような指定条件の推定ピーク電流に対するカットオフ
電流を示すグラフ。
4 分類
遮断器は,次のように分類する。
a) 動作頻度による分類(5.4参照)
b) 設計条件による分類
1) 開放構造
2) 一体形きょう(筐)体付き構造
c) きょう(筐)体で防護される保護等級(JIS C 0920)による分類。
――――― [JIS E 5004-3 pdf 8] ―――――
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5 特性
5.1 特性を示す項目
特性は,次に示す項目の中から必要に応じて規定する。
a) 遮断器の種類(5.2参照)
b) 主回路の定格値及び限度値(5.3参照)
c) 動作頻度(5.4参照)
d) 電気制御回路及び空気制御回路(5.5参照)
e) 電気補助回路及び空気補助回路(5.6参照)
f) 過電流引外し機構(5.7参照)
g) ピークアーク電圧(5.8参照)
5.2 遮断器の種類
遮断器は,次に示す項目を表示する。
a) 機器の種類(例えば,気中遮断器,真空遮断器,ハイブリッド式遮断器,双方向性遮断器又は単方向
遮断器。)
b) 設計条件による分類(箇条4参照)
c) きょう(筐)体で防護される保護等級(箇条4参照)
d) 動作特性(例えば,高速度遮断及び引外し自由遮断。)
5.3 主回路の定格値及び限度値
5.3.1 一般
定格値は,製造業者が指定するが,すべての項目の定格値を指定する必要はない。
5.3.2 主回路の定格電圧
直流遮断器の定格電圧は,次による。
a) 定格動作電圧(Ue)は,JIS E 5004-1の5.1.2(定格動作電圧)による。ただし,遮断器の種類によっ
ては,複数の定格動作電圧値又は定格動作電圧範囲を規定してもよい。
b) 定格絶縁電圧(Ui)は,JIS E 5004-1の5.1.3(定格絶縁電圧)による。ただし,遮断器に定格絶縁電
圧が指定されていない場合,定格絶縁電圧は定格動作電圧の最大値と同等とみなす。
c) 定格インパルス耐電圧(Uimp)は,JIS E 5004-1の5.1.5(定格インパルス耐電圧)による。
5.3.3 主回路の定格電流
直流遮断器の定格電流は,次による。
a) 定格時定数(T2)(5.3.4参照)における定格動作電流(Ie)は,JIS E 5004-1の5.3.1(定格動作電流)
による。ただし,遮断器の種類によっては,複数の定格動作電流値又は定格動作電流範囲を規定する
ことができる。
b) 通常の大気中における遮断器単体の温度上昇試験電流(Ith)は,JIS E 5004-2の5.3.3(定格電流)に
よる。
c) 定格短時間耐電流(Icw)は,JIS E 5004-1の5.3.2(定格短時間耐電流)による。
注記 例えば,機器の1時間定格電流は,“指定の温度上昇限度を超えないで,その遮断器に1時間
連続して流すことができる電流”で,定格短時間電流の一つである。この仕様は,通常,製
造業者が規定する(JIS E 5004-1の5.3.2参照)。
5.3.4 定格時定数及び/又は回路定数
遮断器の時定数は,変電所,電車線及び負荷の電気的特性に依存する。
――――― [JIS E 5004-3 pdf 9] ―――――
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表1に規定する4種類の時定数は,製造業者が5.3.5による短絡時の遮断容量及び投入容量を規定すると
きに使用する。
受渡当事者間で協定して,必要に応じて,別の時定数及び/又は回路定数の数値を規定することができ
る。
注記 従来から国内で使われている高速度遮断器の時定数は,T1T3の水準である。
表1−定格時定数
標準電車線電圧a)(公称電圧) (V) 750 1 500 3 000
定格動作電圧Ue (V) 900 1 800 3 600
(ms)
時定数T1 (最小)b) 0 0 0
時定数T2 (ms) 15 15 15
時定数T3 (ms) 50 40 30
時定数T4 (ms) 150 100 50
注a) 標準電車線電圧については8.2.7の注記参照。
b) 時定数0 msは,試験用負荷に特にリアクトルを負荷とせず,抵抗で構成した場合である。
5.3.5 短絡特性
直流遮断器の短絡特性は,次による(附属書B参照)。
5.3.5.1 定格短絡投入容量
遮断器の定格短絡投入容量は,定格動作電圧に対応する投入電流値であり,製造業者が指定する。遮断
器は9.3.4に規定する定格短絡投入試験条件を満足し,試験後も引き続き動作できるものとする。
5.3.5.2 定格短絡遮断容量
遮断器の定格短絡遮断容量は,定格動作電圧に対応する遮断電流値であり,製造業者が指定する。遮断
器は9.3.4に規定する定格短絡試験条件を満足し,試験後も引き続き動作できるものとする。
5.4 動作頻度
動作頻度の検証は,受渡当事者間の協定によって,次の種別1又は種別2のいずれかによる。
a) 種別1 動作頻度C1,C2及びC3は,表2に示す動作遂行能力を表すもので,次による。
1) 1 : 軽動作頻度(例えば,短絡を検出したときに限り,遮断器が開極する場合。)
2) 2 : 中動作頻度(例えば,動作頻度C1に加えて,あらかじめ設定した過電圧条件,過負荷条件な
どのように,限度値を超えたときの指令によって又は逆転器などによって,通常,低い動作頻度で,
遮断器が開極する場合。)
3) 3 : 重動作頻度(例えば,動作頻度C2に加えて,各無電圧区間,各区分点,各終端駅などの他の
理由による又は主幹制御器などで始動又はブレーキごとに,遮断器が開極する場合。)
b) 種別2
動作頻度は,表2Aに示す動作遂行能力をもつものとする。
5.5 電気制御回路及び空気制御回路
電気制御回路及び空気制御回路の特性は,JIS E 5004-2の5.6(電気制御回路)及び5.7(空気制御回路)
による。
5.6 電気補助回路及び空気補助回路
補助回路の特性は,当該回路それぞれの接点数及び接点の種類(“a”接点,“b”接点など),並びにそれ
らの定格特性である。これらの特性は,JIS E 5004-2の5.9(電気補助回路)及び5.10(空気補助回路)に
――――― [JIS E 5004-3 pdf 10] ―――――
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JIS E 5004-3:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60077-3:2001(MOD)
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- 規格番号
- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC8201-2-1:2011
- 低圧開閉装置及び制御装置―第2-1部:回路遮断器(配線用遮断器及びその他の遮断器)
- JISC8201-2-2:2011
- 低圧開閉装置及び制御装置―第2-2部:漏電遮断器
- JISC8370:1996
- 配線用遮断器
- JISE4001:2011
- 鉄道車両―用語
- JISE4031:2013
- 鉄道車両用品―振動及び衝撃試験方法