JIS E 5004-4:2008 鉄道車両―電気品―第4部:交流遮断器 | ページ 4

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E 5004-4 : 2008
表3−試験に用いる定格動作値の許容範囲
すべての試験 標準負荷条件における試験 回路短絡の条件のもとでの試験
主回路 主回路 主回路
電圧 : 50 電流 : 100 % 電流 : 100 %
周波数 : ±10 % 力率 : ±0.05 力率 : 005
.0
制御回路及び補助回路 制御回路及び補助回路 制御回路及び補助回路
電流 : ±5 % 電流 : ±5 % 電流 : ±5 %
電圧 : ±5 % 電圧 : ±5 % 電圧 : ±5 %
空気圧 : ±5 % 空気圧 : ±5 % 空気圧 : ±5 %
f) すべての試験に対して周囲温度を測定し,試験報告書に記録する。
g) 供試品の遮断器完備品は,必要な場合には,関連する外付け形の過電圧保護装置も併せて,次のいず
れかの条件で設置する。
1) 一体形きょう(筐)体がある場合には,正規のきょう(筐)体に取り付ける。
2) 製造業者が取付条件を規定しているきょう(筐)体の場合,その条件を満足するように取り付ける。
3) 車両上でのぎ装状態を考慮して取り付ける。
9.3.3 試験シーケンスI : 一般性能特性
試験シーケンスIには,表2の試験項目欄に記載されている内容の試験及び検証を含む。
9.3.3.1 開閉特性の動作限度
開閉特性の動作限度の試験は,受渡当事者間の協定によって,次の種別1又は種別2のいずれかによる。
a) 種別1 JIS E 5004-2の9.3.3.1(動作限度)で規定する試験を行う。
b) 種別2 次の条件で,試験を行う。
1) 最低動作空気圧試験 電磁弁による空気操作式の遮断器の場合,定格制御電圧で電磁弁を励磁して
おき,動作空気圧力を徐々に上昇させて,確実に動作する最低空気圧力を測定し,定格動作空気圧
の80 %以下で動作することを確認する。
2) 最低動作電圧試験
2.1) 電磁操作式の遮断器の場合には,制御電圧を徐々に高めたときに,確実に動作する最低動作電圧
を調べる。遮断器は定格制御電圧の60 %以下で動作しなければならない。
2.2) 電磁弁による空気操作式の遮断器の場合は,操作空気圧を定格の120 %に保って電磁弁を励磁し,
制御電圧を徐々に高めたときに,確実に動作する最低動作電圧を調べる。
2.3) 2.1)及び2.2)の最低動作電圧は,8.2.1の規定を満たさなければならない。
2.4) 常温における測定値を,高温状態における場合に換算するときには,JIS E 5004-1の9.3.2.2(部品
温度の測定)の規定による。
3) 釈放電圧試験 電磁操作式の遮断器の場合には,制御電圧を定格値から徐々に下げたとき,確実に
釈放する電圧を調べる。釈放電圧は定格制御電圧の5 %以上とし,製造業者が規定する。
9.3.3.1A 空気漏れの検証
JIS E 5004-1の9.3.4.2(空気機器の気密試験)及び/又は9.3.4.2A(空気漏れ試験)による。
9.3.3.2 温度上昇
温度上昇試験は,JIS E 5004-2の9.3.3.2(温度上昇)で規定する試験を,通常の大気中における遮断器
単体の温度上昇試験電流で行う。

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9.3.3.3 絶縁特性
絶縁特性の試験は,受渡当事者間の協定によって,次の種別1又は種別2のいずれかによる。
耐電圧試験を行う前に,9.3.3.3Aによる絶縁抵抗値を測定して,耐電圧試験に支障がないことを確認す
る。受渡当事者間で絶縁抵抗値に関する協定がない場合,高電圧導電部と接地部との間を1 000 V絶縁抵
抗計で測定したとき,100 MΩ以上とする。
a) 種別1 表4に示す試験電圧値を使用したインパルス試験は,主回路に対して,JIS E 5004-1の9.3.3.1
(一般条件)及び9.3.3.2.2 a)(インパルス試験電圧)に従って行う。このとき,IEC 60060-1の11.2
による大気補正係数を適用する。
表4−インパルス耐電圧試験に使用する試験電圧値
単位 kV
特別高電圧の交流電車線の
定格インパルス耐電圧 定格商用周波耐電圧
標準電圧
(U 1.2/50 μs) (rms値,1分間)
(rms値)
15 95 38
20 136 64
25 170 75
50 300 130
注記1 使用しやすいように,JIS E 5004-1の表9から引用した。
注記2 試験電圧は,乾燥時の場合である。
b) 種別2 表4Aに示す試験電圧値を使用したインパルス試験は,主回路に対して,JIS E 5004-1の9.3.3.1
(一般条件)及び9.3.3.2.2 a)(インパルス試験電圧)に従って行う。
表4A−耐電圧試験に使用する試験電圧値
単位 kV
特別高電圧の交流電車線の 定格インパルス耐電圧 定格商用周波耐電圧
標準電圧 (U 1.2/50 μs) (rms値,1分間)
(rms値) 乾燥時 注水時 乾燥時 注水時
20 − 120 70 60 a)
外気暴露形の単体 175
25 − 70 33 b)
箱収納用の単体 134
注a) 試験電圧の電圧を加える時間は,10秒間とする。
b) 試験電圧の電圧を加える時間は,10分間とする。
9.3.3.3A 主回路の絶縁抵抗測定
主回路と大地との間の絶縁抵抗測定を行う。
9.3.3.4 開閉動作遂行能力
開閉動作遂行能力の試験は,受渡当事者間の協定によって,次の種別1 又は種別2 のいずれかによる。
a) 種別1 この試験は,8.2.8の種別1に規定する要求事項に適合していることを検証するために行う。
投入動作及び遮断動作を,定格動作電流,定格動作電圧及び力率0.8で行う。試験回路の詳細につ
いては,附属書Aを参照する。
試験が終了しても,9.3.3.5,9.3.3.6及び9.3.3.7に規定する検証が終了するまでは,手入れ作業を行
ってはならない。

――――― [JIS E 5004-4 pdf 17] ―――――

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注記 動作サイクルの総回数には,その特性に応じて無通電及び通電の両方の動作試験を含む。
b) 種別2 この試験は,8.2.8の種別2に規定する要求事項に適合していることを検証するために行う。
1) 遮断器は常温のもとで,電気的な負荷はかけない。
2) 制御電圧及び操作圧力は,定格値とする。
3) 規定の開閉動作試験中に,事前に受渡当事者間で協定した一定回数ごとに,開閉特性試験を行う。
4) 分解点検の点検間隔,点検項目,点検時の補修などの詳細については,受渡当事者間の協議による。
9.3.3.5 耐電圧試験
9.3.3.4の試験終了後,当該遮断器は,9.4.4に規定する耐電圧値を75 %に低減した商用周波の試験電圧
又は9.3.3.3において種別2を採用した場合には,表4Aに規定する商用周波の耐電圧の試験電圧値を75 %
に低減した試験電圧に,耐えられなければならない。
9.3.3.6 温度上昇の検証
9.3.3.5の検証試験後,9.3.3.2による主回路の温度上昇試験を行う。
この検証試験終了時点において,温度上昇値は,JIS E 5004-2の8.2.2(温度上昇)に規定する値を超え
てはならない。また,9.3.3.2で記録した値を20 K以上超えてはならない。
9.3.3.7 引外し動作の検証
引外し動作の検証試験は,当該遮断器に引外し機構が内蔵されている場合又は外部からの引外し動作を
行う場合に限り行う。9.3.3.6の検証試験後,引外し機構の電流設定値を確認する。
各電流設定値は,受渡試験時に測定した数値から10 %以上の差があってはならない。
9.3.4 試験シーケンスII : 定格短絡投入及び遮断性能
この試験シーケンスIIには,表2に示す各種試験及び検証試験を含む。
9.3.4.1 主回路の抵抗測定
直流電流を通電して,極ごとの端子間の電圧降下を測定する。
試験する電流値は,50 Aから定格動作電流までの範囲内にある都合のよい電流値とする。
注記 詳細は,IEC 60694の6.4.1による。
9.3.4.2 投入性能及び遮断性能試験用の回路
試験回路の詳細は,附属書Aを参照する。
注記 回路短絡時の投入電流及び遮断電流の波形の例,並びにパーセント直流成分の判定について,
附属書Bに示す。
9.3.4.3 短時間耐電流及びピーク耐電流
この試験は,回路短絡時の耐久持続時間定格の標準値を使用して,IEC 60694の6.6に従って行う。
注記 詳細は,IEC 62271-100の8.103.6及びIEC 60694の箇条6に記載されている。
9.3.4.4 短絡条件における投入能力及び遮断能力
受渡当事者間の協定によって,次の種別1又は種別2のいずれかによる。
a) 種別1 規定の試験項目すべてに対して,IEC 62271-100の6.106に従って行う。ただし,8.2.10 e) の
種別1の動作シーケンスを使用する。
b) 種別2 商用周波の試験電源によって,表4Bに規定する試験の順番に試験電圧を変えて,遮断容量及
び投入容量の試験を各1回行う。ただし,8.2.10 e) の種別2の動作シーケンスを使用する。また,こ
の試験における遮断器の制御電圧は定格電圧とする。
投入電流は,動作試験の中の1回が,表4Bに規定する規定値以上でなければならない。

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表4B−投入及び遮断能力試験(種別2)
試験電圧 投入電流 遮断電流 操作空気圧力
電車線の標準電圧 試験の順番
(kV) (A) (A) (MPa)
(1) 24 10 000 4 200 0.49
交流20 kV用
(2) 20 a) 12 500 5 000 b) 0.49
交流遮断器
(3) 24 10 000 4 200 0.39
(1) 32 − 3 400 0.78
交流25 kV用
(2) 25 a) 10 000 4 000 b) 0.78
交流遮断器
(3) 32 − 3 400 0.63
注a) 標準電車線電圧
b) 定格遮断容量を,標準電車線電圧で除した数値
9.3.4.5 耐電圧試験
9.3.4.4の試験終了後,当該遮断器は,9.4.4に規定する耐電圧値を75 %に低減した商用周波の試験電圧
に,また,9.3.3.3において種別2を採用した場合には,表4Aに示す定格商用周波耐電圧の試験電圧値を
75 %に低減した試験電圧に,耐えられるものとする。
9.3.4.6 主回路抵抗の検証
9.3.4.5の試験作業終了後,9.3.4.1によって主回路抵抗の再測定を行う。
測定値は,9.3.4.1で記録した数値と20 %以上の差があってはならない。
9.3.4.7 引外し動作の検証
引外し動作の検証は,当該遮断器に引外し機構が内蔵されている場合又は外部から引外し動作を行う場
合に限り行う。
9.3.4.6の検証確認後,引外し機構の電流設定値を,9.4.3によって確認する。
各電流設定値は,受渡試験時に測定した数値から,10 %以上の差があってはならない。
9.3.5 試験シーケンスIII : 耐振動及び耐衝撃能力
このシーケンスには,表2の各種試験及び検証作業を含む。
9.3.5.1 振動試験
振動試験は,JIS E 4031に規定する試験方法による。
この振動耐久試験は,次に示す動作状態の配分で行う。
a) 開極及び投入の両方の動作状態で試験を行う。
b) 両方の状態の割合は,各50 %とする。
c) 機能上の振動試験中,当該遮断器は,動作状態を切り替えないものとする。
9.3.5.2 衝撃試験
衝撃試験は,9.3.5.1の試験終了後,JIS E 4031に規定する試験方法によって行う。この試験では,開極
及び投入の両方の動作状態を含むものとし,当該遮断器は,試験中に動作状態を切り替えない。
9.3.5.3 機械的動作の検証
9.3.5.2に規定した試験終了後,JIS E 5004-2の9.4.2(機械的動作)に規定する要求事項に従い,機械的
動作を確認する。
9.3.5.4 引外し動作の検証
この検証は,当該遮断器に引外し機構が内蔵されている場合に限り行う。
9.3.5.3の検証後,引外し機構の電流設定値を確認する。

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各電流設定値は,受渡試験時に測定した数値から,10 %以上の差があってはならない。
9.3.5.5 耐電圧試験
9.3.5.4の検証終了後,当該遮断器は,9.4.4に規定する耐電圧値を75 %に低減した商用周波の試験電圧
に,また,9.3.3.3において種別2を採用した場合には,表4Aに規定する定格商用周波耐電圧の試験電圧
値を75 %に低減した試験電圧に,耐えられなければならない。
9.3.6 試験シーケンスIV : 過渡回復電圧試験
この試験は,5.4で規定した動作頻度C2及びC3の遮断器だけに対して行う。
この試験は,次の条件で行う。
a) 試験電圧は,定格動作電圧とする。
b) 0 Aから定格動作電流までの範囲の電流とする。
c) 1に対する力率。
この試験は,IEC 62271-100の6.104.5によって行う。試験回路は,附属書Aによる。
注記 この試験を行うことによって,製造業者は,遮断電流に対する過渡回復電圧曲線を提供できる
ようになる。
9.3.7 試験シーケンスV : 気候条件
屋外用遮断器の絶縁体の外側表面は,IEC 60060-1の9.1に規定する標準試験手順による耐湿試験を行う。
別の試験が必要になった場合,受渡当事者間で協定して, JIS E 5004-2の9.3.6[試験シーケンスIV(気
候条件)]及びIEC 62271-100の6.101.3,6.101.4又は6.101.5から選択する。
9.3.8 試験シーケンスVI : その他の試験
この試験シーケンスには,次の補足試験を含めてもよい。
a) 電磁両立性(EMC)
b) 可聴騒音の発生
これらの試験の実施については,受渡当事者間で協定した試験仕様書による。

9.4 性能上の要求に対する検証のための受渡試験

9.4.1  一般
各遮断器に対して,次の受渡試験を行う。
a) 機械的動作の検証(9.4.2参照)。
b) 必要に応じて,引外し機構の校正(9.4.3参照)。
c) 耐電圧試験(9.4.4参照)。
d) 必要に応じて,気密性及び防水性の検証(9.4.5及び9.4.5A参照)。
各測定値は,受渡試験報告書に記録する。
9.4.2 機械的動作の検証
JIS E 5004-2の9.4.2(機械的動作)に規定する試験を適用する。
9.4.3 引外し機構の校正
この試験は,遮断器に引外し機構を内蔵している場合に限り行う。
遮断器の引外し動作を生じる電流が,安定した電流を使って,設定電流の表示値に対して±10 %以内の
許容範囲にあることを確認する。
注記1 ±10 %という許容範囲には,設定値許容範囲のほかに,校正表示の±5 %の許容誤差を含む。
注記2 安定した電流とは,上昇値が200 A/sを超えない特性のrms電流である。
9.4.4 耐電圧試験

――――― [JIS E 5004-4 pdf 20] ―――――

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JIS E 5004-4:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60077-4:2003(MOD)

JIS E 5004-4:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS E 5004-4:2008の関連規格と引用規格一覧