JIS F 0304:2005 船の居住区の空調及び通風―設計条件及び計算基準 | ページ 2

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5.2.2 隣接区画との温度差 船内の空調区画と非空調区画との空気温度差 K) は,表1参照。
表 1 隣接する区画との温度差
甲板又は隔壁 K)
夏季 冬季
加熱装置をもつタンクに接する甲板 43 17
ボイラ室に接する甲板及び隔壁 28
機関室及び空調しない調理室に接する甲板及び隔壁 18
加熱しないタンク,貨物倉及び同等の場所 13 42
洗濯室に接する甲板及び隔壁 11 17
公共の衛生室に接する甲板及び隔壁 6 0
個人用衛生室に接する甲板及び隔壁 − −
a) 暴露面に接するすべての面 2 0
b) 暴露しない面 1 0
c) 機関室/ボイラ室に接するすべての面 6 0
通路に接する隔壁 2 5
備考 暴露した衛生室の温度差は,暖房手段が設けられた場合を示す。設けら
れない場合は,別途考慮する。
5.2.3 熱通過率 表2に示す熱通過率k [W/(m2・K) ] は,外気に接するすべての表面及び,高温・低温の
装置又は配管に隣接するすべての表面には適切な防熱が施工されているケースの値である。
表2に示す数値は,購入者が特に指定しない場合に限り,適性を判定して使用できる。他の場合の係数
計算方法を5.2.4に示す。
5.2.4 熱通過率の計算 熱通過率は,次の式によって,計算しなければならない。
d
ML Mb
1 1
k
ここに, k : 熱通過率 [W/(m2・K) ]
懿 表面空気の熱伝達係数 [W/(m2・K) ],次による。
懿 80 W/(m2・K)[空気の流れのある外表面(風速20 m/s)]
懿 8 W/(m2・K)[空気の流れのない内表面(風速0.5 m/s)]
d : 材料の厚さ (m)
熱伝導率 (W/m・K)
ML : 空気層の断熱係数 (m2・K/W)
Mb : 異なる材料間の断熱係数 (m2・K/W)
鋼の構造に対する補正係数,次による。
1.2(図3による防熱の場合)
1.45(図4による防熱の場合)

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図 3 均一厚さの平面防熱
図 4 均一厚さの波形防熱
表 2 熱通過率
表面 熱通過率
k [W/(m2・K) ]
日陰暴露甲板,船側及び外部隔壁 0.9
機関室,貨物区画又は他の非空調区画に接する甲板及び隔壁 0.8
ボイラ室又は機関室内のボイラに接する甲板及び隔壁 0.7
外気に接する甲板又は太陽ふく射にさらされる暴露甲板及び高温のタンク 0.6
に接する甲板
丸窓及び角窓(単板ガラス) 6.5
丸窓及び角窓(複層ガラス) 3.5
通路に面する隔壁(非遮音) 2.5
通路に面する隔壁(遮音) 0.9
備考 一般に使用する構造材料の熱伝導率値に関する手引を,附属書Bに示す。
換気しない空気層の断熱係数MLは,表3参照。
表 3 換気しない空気層の断熱係数
空気層の境界表面 空気層の厚さa (1) 断熱係数 (2)
mm m2・K/W
両面が高放射性の場合 5 0.11
20 0.15
200 0.16
片面が高放射性で,他面が低放射性の場合 5 0.17
20 0.43
200 0.47
両面が低放射性の場合 5 0.18
20 0.47
200 0.51
接触している高放射性面 (3) 0 0.9
注(1) 図3及び図4参照
(2) “断熱係数”という語は,JIS Z 8202-4に示す定義によって使用している。この語を“熱抵抗”
と呼び,記号Rを使う国も多い。
(3) アルミニウムはく及びその他の磨かれた表面は,低放射性 (0.2) とみなし,その他の表面は
すべて高放射性 (0.9) とみなす。

――――― [JIS F 0304 pdf 7] ―――――

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5.2.5 熱通過面積の計算 隔壁甲板及び船側の熱通過面積は,天井又は内張りの中間までの計上値によっ
て近似することができる。

5.3 太陽によるふく射

 太陽からのふく射            次の式によって計算する。
s
Avk Tr AgGs
ここに, Av : 太陽ふく射にさらされる面積m2(丸窓及び角窓は含まない。)。
k : 表面Av内の船体構造(甲板,外壁など)における5.2.3及び5.2.4
による熱通過率。
表面への太陽ふく射による温度上昇(+35 ℃の外気温度を超
える値)で次による。
12 K(明るい色の垂直表面)
29 K(暗い色の垂直表面)
16 K(明るい色の水平表面)
32 K(暗い色の水平表面)
Ag : 太陽ふく射にさらされるガラス表面(クリア開口)m2
Gs : ガラス表面1 m2当たりの熱負荷。
Gs=350 W/m2(透明ガラス表面)
Gs=240 W/m2(内側に遮光装置がある透明ガラス表面)
隅部の居室の場合には,熱負荷の計算には 0艙 梗戰 瀰 瀰
張出甲板その他日光を防ぐ手段によって日陰となっている場合は,Avに含まれない表面積は,太陽の角
度を45°として計算しなければならない。
備考1. 太陽のふく射を反射するガラスを使用する場合は,Gsの値は減らすことができる。
2. 太陽のふく射によって生じる垂直及び水平表面の温度上昇並びにガラス表面下の熱負荷は,
亜熱帯気候における最も極端な平均気温に基づいており,一日中の“最悪条件”である。

5.4 人体からの熱負荷

 室内温度が27 ℃の場合に,一人の人間が放出する顕熱及び潜熱の値を,表4
に示す。
表 4 人体の活動及び熱放出
活動 熱のタイプ 放出量W
腰掛けて休憩 顕熱 70
120
潜熱 50
中/重度の作業 顕熱 85
235
潜熱 150

5.5 照明及びその他の熱源からの熱負荷

 日光が入る区画は,照明からの熱負荷を無視してもよい。日
光が入らない区画における照明からの熱負荷は,照明の定格消費電力から計算するものとし,この定格値
は購入者の推奨値又は適切な公的機関の規定による。定格値が購入者又は適切な公的機関によって規定さ
れていない場合には,一般照明からの熱負荷は表5による。ただし,特殊照明の要求には注意を払う。

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表 5 一般照明からの熱負荷
場所 一般照明からの熱負荷
W/m2
白熱灯 蛍光灯
居室,その他 15 8
食堂 20 10
体育室,その他 40 20
冷蔵庫からの出力は,購入者が特に指定しない限り,貯蔵容量1リットル当たり0.3 Wとする。
その他日中かなりの時間作動している電気器具からの発生熱は,購入者が指定する場合には考慮しなけ
ればならない。
ラジオ,テレビジョンセット,湯沸かし器などのように一時的に使用する電気器具は無視してもよい。
購入者が指定する電気又は電子機器などがあれば計上する必要がある。
無線室内の機器類からの発生熱は,購入者が特に指定しない限り,2.5 kW計上するのがよい。
ファンからの発生熱による温度上昇は,圧力が1 kPa上昇するごとに1 ℃上昇するものとする。
ダクト内の温度上昇は,+2 ℃を限度とする。

6. 風量の計算

6.1 区画の容積

 居室その他の区画の容積を計算する場合,家具,衣装ロッカー,固定機器などの容積
を控除してもよい。

6.2 給気量

6.2.1  空調区画への給気量 空調区画への給気量は,次の規定のうち,最も大きい値を用いて計算しなけ
ればならない。
a) 4.2の条件を満足する空気量
b) 4.3の条件を満足する空気量
c) 各々の空調区画に対し1人当たり25 m3/h以上の外気供給量
専用の衛生室(浴室,シャワー又はトイレ)がある居室への給気は,衛生室からの排気よりも10 %以上
大きくなるように計画する。
備考 関係する規格において最低換気回数を規定している場合があるので,留意する必要がある。
6.2.2 換気区画への給気 次のa) e) に示す換気区画に空調空気を供給する場合には,直接又は隣接区
画から汚染度の少ない空気を取り入れるものとし,かつ,6.4の排気量の規定を満足する十分な量としなけ
ればならない。
a) 公共衛生室(浴室,シャワー,トイレ)
b) 洗濯室
c) 乾燥室及びアイロン室
d) 更衣室
e) 掃除用具入
備考 必要な場合,補助暖房手段を換気場所に設ける。

6.3 給気温度

 空調区画に供給される空気の温度は,その区画室温より10 ℃以上低くしてはならず,ま
た,暖房時は23 ℃以上高くしないのが望ましい。

6.4 排気量

――――― [JIS F 0304 pdf 9] ―――――

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6.4.1 風量 サロン,食堂及び共通娯楽室からの排気量は,給気量と同量とするのが望ましい。
病室及び配ぜん(膳)室の排気量は,給気量よりも少し増量して計画する。
専用衛生室(浴室,シャワー又はトイレ)の排気量は,毎時10回以上としなければならない。
共用衛生室(浴室,シャワー又はトイレ),洗濯室及び乾燥室兼アイロン室の排気は,毎時15回以上の
換気とし,更衣室,洗面所及び掃除用具入は,毎時10回以上の換気としなければならない。
6.4.2 排気装置 次のa) 及びb) に示す場所からの排気は,直接外気に放出し,再循環して使用しては
ならない。
a) 病室
b) 衛生室,洗濯室,配ぜん(膳)室など

6.5 エアバランス

 エアバランスは,正圧側にバランスを取り,これはすべての甲板に適用する。
乾燥機を装備している洗濯室の給排気バランスは,製造業者との協議によって決定しなければならない。
病室及び配ぜん(膳)室は,隣接する居住区よりも少し低い圧力に保たなければならない。

――――― [JIS F 0304 pdf 10] ―――――

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JIS F 0304:2005の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 7547:2002(MOD)

JIS F 0304:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS F 0304:2005の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ8202-4:2000
量及び単位―第4部:熱