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F 0420 : 2009 (ISO 8468 : 2007)
5.2.6 航海計画及び安全に関するワークステーション
本項の要件なし。
5.2.7 通信ワークステーション
通信ワークステーションは,できれば右げん(舷)に配置し,操作者が前方を見ながら装置を操作でき
なければならない。
5.2.8 付加的な機能用ワークステーション
5.2.8.1 付加的な機能が安全な操船作業の維持に支障ない場合は,付加的な機能用ワークステーションを
船橋に備えてもよい。
5.2.8.2 指針 : 船橋の窓の近くで,可能な限り視程を妨げないような場所1か所にパイロットプラグ及び
電源をそれぞれ一つずつ備えることが望ましい。
5.3 行うべき作業要素
5.3.1 各ワークステーションでは,操作者が所定の機能を遂行できなければならない。
5.3.2 指針 : 操作者が行うべき基本的な作業要素は,次のとおりである。
a) 航海及び操縦ワークステーション,並びに監視及び補助航海ワークステーションでは操作者が,次の
ことを実行できることが望ましい。
1) 連続した航路監視。
2) 電子海図が備えられている場合,海図精度を確認し,可能なら,レーダー画像と海図との位置の相
互確認。
3) 船速及び針路調整による船の操縦。
4) 備えられている場合,自動航行機能及び自動航路追尾機能並びに操だ(舵)モード調整。
5) 連続した交通監視。
6) 全世界船舶自動識別装置(AIS)情報の表示。
7) 汽笛及び霧笛信号の操作。
8) 航海灯の操作。
9) HFの操作。
10) 装備されている場合,音響受信装置の操作。
11) 船内通信装置の操作。
12) 船橋でのすべての警報の監視,可能な場合,警告及び警報の確認。
13) 見張警報の確認。
14) 風防窓用ワイパ,洗浄及びヒータの調整。
15) 操だ(舵)装置の系統選択。
16) 必要な機関機能の監視。
b) 手動操作[操だ(舵)員]ワークステーションで操だ(舵)員は,次の装置の調整を行えることが望
ましい。
1) 船舶の手動操だ(舵)。
2) 船橋窓に取り付ける防風具,日除け,ワイパ,洗浄及びヒータの調整。
3) 接岸作業,航海及び補助航海の各ワークステーションとの通信。
c) 接岸作業ワークステーションでは,操作者が次の装置の調整を行えることが望ましい。
1) 船から岸壁,係留場所又は停泊地との関係の監視。
2) 船速及び針路の監視並びに調整による船の操縦。
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3) 直接的又は間接的な音響信号発生。
4) 係留索の監視。
5) タグボートとパイロットボートとの通信(VHF)。
6) 船上の係留ステーション及び機関室[及び可能な場合,操だ(舵)室ワークステーション]との二
元通信。
7) 直接的又は間接的なモールス信号灯及び探照灯の調整。
d) 航海計画ワークステーションでは,操作者が次の装置の調整を行えることが望ましい。
1) 桟橋間の経路の計画。
2) 航海のための海事出版物及び海図を用いての経路計画。
3) 経路の各航跡の計画及び監視。
4) 計画された航跡の航海及び操縦ワークステーション並びに補助ワークステーションへの転送。
e) 安全に関するワークステーションでは,操作者が次の装置の調整を行えることが望ましい。
1) 船舶の安全状態の監視(火災,緊急状態など)。
2) 警報状態に対する処置,適切な対応策の実施。
3) 緊急対応体制の編成。
4) 船の安全計画図の確認。
5) 船内通信の達成。
6) 航海灯火の調整及び監視。
f) 通信ワークステーションでは,操作者がGMDSS装置の調整を行えることが望ましい。
5.3.3 一人以上の当直者に必要な情報は,同時に容易に全員が見通せるように表示しなければならない。
不可能な場合は,その情報を2か所で表示できなければならない。
構造的に可能な場合は,一つ以上のワークステーションから見られるように,情報表示装置を船橋窓上
部に設けてもよい。
5.4 コンソールの構成及び寸法
5.4.1 考慮すべき主要素は,航海及び操縦ワークステーションからの全体の見通し,及び視覚並びに聴覚
による効果的な見張作業を維持するための,他のワークステーションからの視界である。
ワークステーションの設計には,人間工学の原則,及び経験を積み,実務に携わっている海事従事者の
意見を取り入れなければならない。
5.4.2 航海及び操縦ワークステーションに必要なすべての装置及び制御機能は,通常のどのような作業位
置からでも操作できなければならない。
5.4.3 指針 : 人間工学的な原則に基づき,コンソールの幅は1 600 mmを超えないことが望ましい。
5.4.4 コンソールの高さは,視程の要件を妨げてはならない。
5.4.5 指針 : コンソールの上面の高さは1 350 mmを超えないことが望ましい。座って操作するように設
計されている場合は,1 200 mmを超えないことが望ましい。
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単位 mm
図12−着座位置での代表的寸法
単位 mm
図13−立ち位置での代表的寸法
5.4.6 コンソールは,主として次の二つの部分に分けなければならない。
a) 情報伝達及び状況提示用の装置は,主にコンソールの縦方向面に配置しなければならない。
b) 調整機能は,水平部分に配置しなければならない。
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5.4.7 海図台は,通常国際海上交通で使われるすべてのサイズの海図を収納できるものとしなければなら
ない。海図を照らす設備を設けなければならない。
5.4.8 指針 : 海図台は,次の寸法が望ましい。
− 幅 : 1 200 mm以上
− 奥行き : 850 mm以上
− 高さ : 900 mm以上,1 000 mm以下
海図台は,その奥行きを超える海図寸法に適応するように,例えば,海図台の上面の前後端に沿った10
mmのスリットのような設置品を設けるべきである。
5.5 通行性及び移動
5.5.1 操だ(舵)室を通る船橋ウイング間の通路には障害があってはならない。
5.5.2 指針 : 通路の幅は,少なくとも1 200 mm以上が望ましい。
5.5.3 下のデッキから操だ(舵)室及び船橋ウイングにつながる入口部分,並びに5.5.1で示した通路に
は障害があってはならない。
5.5.3.1 近接するワークステーション間の距離は,同ステーションで作業していない人の通行を妨げない
ように十分広くしなければならない。
5.5.3.2 指針 : 異なったワークステーション間の通路部で自由に通れる部分は少なくとも幅700 mm以上
とすることが望ましい。ワークステーションの操作範囲はワークステーションの一部であり,通路とすべ
きではない。
5.5.4 船橋前端の隔壁若しくは前端隔壁に接して配置されたコンソール又は装備,船橋前端から離して置
かれたコンソール又は装備品までの距離は,2名が相互に自由に行き来できる広さとしなければならない。
5.5.4.1 指針 : 前端隔壁からコンソールまでの間に通路がある場合,その幅は,少なくとも1 000 mmと
する。ただし,できない場合でも800 mm以上とすることが望ましい。
5.5.5 操だ(舵)室天井のクリアハイトは,オーバーヘッド板及び装置の装備を考慮したものでなければ
ならない。
5.5.5.1 指針 : 船橋甲板被覆面と頂部甲板のビーム下面との間のクリア高さは2.25 m以上とするのがよい。
一般区域,通路及び立位ワークステーションにおいて天井付き機器の下端は,甲板上少なくとも2.10 m以
上とすることが望ましい。
5.5.6 航海,操縦,手動操だ(舵),航海計画及び通信に用いるワークステーションについては,その作
業面積の一辺の長さは15 m以下にしなければならない。
5.5.7 船橋甲板の外側のウイングを含めた部分には,適切な排水装置を備えなければならない。
5.5.8 操だ(舵)室への入口ドアは,操作しやすいものでなければならない。
5.5.8.1 指針 : すべての操だ(舵)室のドアは片手で操作できることが望ましい。船橋ウイングのドアを
自動開閉にすべきではない。船橋ウイングのドアは,開放状態を保てることが望ましい。
5.5.9 船橋ウイングに遠隔操縦装置がない限り,船橋ウイングの外端と操だ(舵)室間には音声応答シス
テム若しくはそれと同等な通信手段を備えなければならない。
5.6 船橋警報システム
5.6.1 警報
5.6.1.1 船橋警報については細部にわたりIMO(国際海事機関)の性能基準に適合しなければならない。
5.6.1.2 警報発令及びメッセージは,操作者にとって次の事項が可能であることが望ましい。
− 船舶の安全航海に十分注意を払える。
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− 船舶の安全航海を維持するために行動をとる必要があるような異常な状態を,速やかに確認できる。
− 警報ではないが,注意を促す放送でも精神的な乱れを起こさせないようにする。
5.6.1.3 操作者は,警報発令源を速やかに確認できなければならない。
5.6.1.4 船橋警報システムは,警報源を容易に認識でき,警報を確認できるように,統合化したシステム
にしてもよい。
5.6.1.5 船橋上に可聴及び可視の警報発令を確認する手段を備えるべきである。
5.6.1.6 指針 : 装置の確認は可聴警報を消音にし,可視警報を点灯状態で行うことが望ましい。
5.6.2 船橋航海当直警報システム(BNWAS)
船橋の操船者が見張できる状態かどうかを確認し,必要に応じ交代者を船橋に呼び出すシステムを用い
てもよい[MSC.128(75) 参照]。
船橋航海当直警報システムは,見張ができる操船者が船橋にいることを,一定間隔で確認できなければ
ならない。その装置が作動しても船橋の機能に支障が出てはならない。
船橋航海当直警報システムは,権限を与えられた人が,認証された手法でだけしか操作できないように
設計し配置しなければならない。
時間及び稼動モードの設定(自動,手動の入/切)は,その船の船長だけしかできないようにしなけれ
ばならない。BNWASを構成している各ユニットは,乗員が触っても装置の動作に支障を与えないような
構造であることが望ましい。
操作者による手動確認を要する船橋航海当直警報システムの場合は,航海及び操縦ワークステーション
で操作ができるようにしなければならない。また,適正な見張ができる他の適正なワークステーションか
ら確認ができるようにしてもよい。
船橋航海当直警報システムの故障時は,警報が船橋で作動するようにする。
5.6.3 警報転送システム
緊急通知ボタン又は同等な手段によって第1段階の可聴警報が発せられた後,第2段階の警報を即座に
発生させ,続けて第3段階の警報を発生することができる装置を船橋に設置してもよい。
確認及び警報の取消は,船橋の決まった場所でだけ行えるものでなければならない。
5.6.4 集中警報システム
多様な警報発令の形式及び数を減らすために,グループ分けを行ってもよい。
集中警報システムを設置する場合には,確認装置及び表示計は,航海及び操縦ワークステーションか,
又はその側に置くべきである。
6 船橋用装置
6.1 一般
6.1.1 船橋用装置において,供給する設備が6.1で述べるものよりも劣っていなければ,新しい調整方法
又は表示方法を用いることを妨げるものではない。
6.1.2 装置,パネル及び調整具は,操作,維持及び環境状態を考慮して,コンソール又は他の適正な場所
に恒久的に取り付けなければならない。
6.1.3 他の安全装置,道具,ライト,鉛筆などの携帯品目は,必要に応じて特別に設計された適正な場所
に保管しなければならない。
6.1.4 各種ワークステーションに配置された装置は,5.2で定めた機能を安全,かつ,効率よく実施する
のに適したものでなければならない。
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JIS F 0420:2009の国際規格 ICS 分類一覧
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