JIS F 0600-1:2015 船舶及び海洋技術―船舶の防汚方法に関するリスク評価―第1部:船舶の防汚方法に用いる殺生物性活性物質の海洋環境リスク評価法 | ページ 8

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F 0600-1 : 2015 (ISO 13073-1 : 2012)
表F.1−PNECを推定するために提案しているアセスメント係数の概要
ケース 利用可能なデータ アセスメント係数の範囲
(a) EC50藻類(72時間) 1001 000
EC50ミジンコ属(2448時間急性試験)
LC50魚類(96時間)
(b) NOECミジンコ属(1421日間慢性毒性試験) 10100
NOEC藻類(72時間)
NOEC魚類(慢性毒性試験)
注記1 ケース(a)には三つ全ての急性データがSIDSに含まれている。
注記2 ケース(b)では,NOEC藻類はSIDSの要素であり,NOECミジンコ属及びNOEC
魚類もある種の化学物質のSIDSに含まれる。
参考文献 : OECD (2007b)
F.3 EU殺生物性製品指令(BPD)に従ったリスク評価のための技術ガイダンス文書(TGD)
表F.2では,アセスメント係数を変える根拠は,通常,藻類,甲殻類及び魚類の種[きょく(棘)皮動
物,軟体動物など]によって代表されるもの以外の追加の摂食方式,生物形態,分類群などを網羅するよ
り広範囲な種からのデータ利用の可能性の検討を含めることが望ましい。これは特に海生種を代表する追
加分類群に対してデータが利用できるような場合である。利用できるデータ及びアセスメント係数の大き
さと変動について検討すべき問題に関するより具体的な推奨事項を次に示す。
物質が哺乳類,鳥類,水生生物又はその他の野生生物の内分泌系をかく乱している可能性があるという
裏付けのある証拠があれば,アセスメント係数が当該作用機序によって生じた影響を防ぐのに十分である
かどうか,又は係数の増加が適切であるかどうかを検討することが望ましい。
a) 係数10 000を急性毒性データに使用することは保守的で予防的であり,これによって悪影響をもつ可
能性のある物質が特定される。上記で特定された不確実性は,全体の不確実性に大きく影響すること
が想定される。
ある物質について,不確実性のある特定の要素がそれほど重要でないか,又はその他よりも重要で
あるという証拠があるかもしれない。これらの状況下では,アセスメント係数を調整する必要がある
かもしれない。このアセスメント係数の調整は,利用できる証拠に応じて上げたり下げたりしてもよ
い。断続的に排出される物質以外では,EU BPDのTGDのセクション2.3.4.3で定義しているように,
急性毒性データから海水のPNECwaterを導き出す際に,いかなる事情があっても係数を1 000未満にす
べきでない。
アセスメント係数を調整する根拠には,次のようなものがある。
− より高い又は低い係数が適切である可能性があることを示す構造的に類似した化合物での証拠。
− それらの構造によって幾つかの物質が非特異的に作用することが知られている場合の作用機序に関
する情報。この場合,より低い係数を検討してもよい。同様に,既知の特異的な作用機序は,より
高い係数をもたらす可能性がある。
− 少なくとも三つの栄養段階にわたるベースセット種(魚類,ミジンコ属及び藻類)の分類群を含む
様々な種からのデータの利用可能性。この場合,複数のデータポイントが最も感受性の高い分類群
(すなわち,他のグループより10倍以上低い急性毒性を示すグループ)で利用できるならば,アセ
スメント係数は下げてもよい。
b) 藻類,甲殻類及び魚類の種によって代表されるもの以外に,追加の分類群(きょく皮動物,軟体動物

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など)を含む広範囲な種からのデータが利用できる場合,海生種を代表する少なくとも二つの追加分
類群に対してデータが利用可能であれば,アセスメント係数1 000を適用する。
急性の藻類,甲殻類又は魚類の毒性試験において,最低のL(E) C50を示す分類群のNOECがある場
合,アセスメント係数1 000を1種での慢性NOEC(淡水又は海水の甲殻類又は魚類)に適用する。
唯一利用できる慢性NOECが,急性試験で最低のL(E) C50を示す種からのものではない場合,ここ
で適用できるアセスメント係数を使用することはその他のより感受性の高い種を保護するものとはみ
なせない。したがって,有害性評価は急性データに基づき,アセスメント係数10 000を適用する。た
だし,通常は最低のPNECが優先される。
また,急性試験の最低のL(E) C50を示す種からのNOECでない場合,二つの栄養段階(淡水又は海
水の藻類,甲殻類及び/又は魚類)の二つの慢性NOECの低い方にアセスメント係数1 000を適用す
る。
急性で最も感受性の高い種が最低のNOECよりも低いL(E) C50をもつ場合は,そのNOECを適用す
ることは望ましくない。その場合,アセスメント係数1 000を急性試験の最低値L(E) C50に適用するこ
とによってPNECを導き出すことが求められる。
c) 急性試験での最低のL(E) C50を含む二つの栄養段階(淡水又は海水の藻類,甲殻類及び/又は魚類)
のそれぞれのNOECがある場合,その二つの栄養段階のNOECの最低値にアセスメント係数500を適
用する。次の場合,この係数を引き下げることを検討することができる :
− 魚類,甲殻類及び藻類のなかの最も感受性の高い種を試験していること,すなわち,三つ目の分類
群からの更に長期のNOECが,既に利用できるデータよりも低くならないことを,高い確率で判断
できることがある。その場合,アセスメント係数100が認められる。
− 低減されたアセスメント係数(海生種における一つの急性試験だけであれば100まで,二つの急性
試験であれば50まで低減可能)を二の種だけから得られた最低のNOECに適用するのは,次の場
合に適切である。
1) 海生生物の分類群を代表して追加した種(例 きょく皮動物又は軟体動物)の急性試験が実施され
ており,その結果,これらが最も感受性の高い群ではないことが示されている場合。
2) これらの海生生物の分類群の慢性NOECが既に得られたものより低くはならないと高い確率で判断
できる場合。物質が生物濃縮の可能性をもっていない場合,これは特に重要である。
また,急性試験で最低のL(E) C50を示す分類群からNOECを求めていない場合,三つの栄養段階の
三つのNOECの最低値にアセスメント係数500を適用する。ただし,急性で最も感受性の高い種が最
低のNOECよりも低いL(E) C50になる場合はこれを適用すべきでない。その場合,アセスメント係数
1 000を急性試験の最低のL(E) C50に適用することによってPNECを導き出すことができる。
d) 三つの栄養段階にわたって三つの淡水又は海生種(藻類,甲殻類及び魚類)からより長期の毒性NOEC
が利用できる場合,アセスメント係数100を適用する。
次の場合,アセスメント係数を最低10まで低減してもよい。
− 海生生物の分類群を代表する追加の生物種(例 きょく皮動物又は軟体動物)の急性試験が実施さ
れており,これらが最も感受性の高い群ではないことを示しており,これらの種の慢性NOECが既
に得られたものより低くはならないと高い確率で判断される場合。
− 追加の分類群(例 きょく皮動物又は軟体動物)の急性試験において,これらの一つが急性で最も
感受性の高い群であることが示されており,その種の慢性試験が行われている場合。他の分類群の
追加のNOECが既に利用可能なNOECよりも低くはならないと高い確率で判断される場合にだけ,

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これを適用する。
e) ラボ試験だけに基づいて係数10を更に低減することはできない。十分なデータを利用できる場合,海
洋生物のPNEC計算のための統計的外挿法を使用できる。これらの方法に関する追加情報及びリスク
評価を目的としてこれらの方法を適用する前提条件は6.1.1.3に記載している。
表F.4に示すように,水生生物に関するデータに適用しているこの細別c)及び細別d)の一般原則を底質
データにも適用することが望ましい。また,淡水種から入手できるものが海洋生物の感受性を適切に包含
しているという信頼性のある根拠があれば,淡水底質データに使用するアセスメント係数を適用できる。
当該根拠は,淡水及び海水の水生生物(底生生物を除く。)の慢性試験のデータを含んでもよいが,特定の
海生生物の分類群に関するデータを含んでいなければならない。
表F.2−EU殺生物性製品指令(BPD)に従うリスク評価の技術ガイダンス文書(TGD)
データセット アセスメント係数
三つの栄養段階の三つの分類群(藻類,甲殻類及び魚類)の淡水又は海水の代表種の最低10000 a)
の急性L(E) C50
三つの栄養段階の三つの分類群(藻類,甲殻類及び魚類)の淡水又は海水の代表種の最低 1000 b)
の急性L(E) C50+二つの追加の海生生物の分類群(例 きょく皮動物,軟体動物)
一つの慢性NOEC(淡水又は海水の甲殻類の繁殖試験又は魚類の成長試験によるもの) 1000 b)
二つの栄養段階(藻類,甲殻類及び/又は魚類)を代表する淡水種又は海生種からの二つ 500 c)
の慢性NOEC
三つの栄養段階を代表する三つの淡水種又は海生種(通常,藻類,甲殻類及び/又は魚類) 100 d)
のうちの最低の慢性NOEC
二つの栄養段階(藻類,甲殻類及び/又は魚類)を代表する淡水種又は海生種からの二つ 50
の慢性NOEC+追加の海生生物の分類群(例 きょく皮動物,軟体動物)からの一つの慢
性NOEC
三つの栄養段階を代表する三つの淡水種又は海生種(通常,藻類,甲殻類及び/又は魚類) 10
からの最低の慢性NOEC+追加の海生生物の分類群(例 きょく皮動物,軟体動物)から
の二つの慢性NOEC
種の感受性分布(SSD)法(個別の事案ごとに完全に根拠を示す。) 51 e)
現場データ又はモデル生態系 都度検討
注a) .3 a)参照
b) .3 b)参照
c) .3 c)参照
d) .3 d)参照
e) .3 e)参照
参考文献 : European Commission (2003)
表F.3−EU BPDのTGDにおける急性の底質毒性試験に基づいて
海生の底生生物のPNECを計算するためのアセスメント係数
利用可能な試験結果 アセスメント係数
一つの急性の淡水又は海水の底質毒性試験 10 000
感受性の高い分類群の生物による一つ以上の海水の毒性試験を含む二つの急性毒性試験 1 000
参考文献 : European Commission (2003)

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表F.4−EU BPDのTGDにおける慢性の底質毒性試験に基づいて
海生の底生生物のPNECを計算するためのアセスメント係数
利用可能な試験結果 アセスメント係数a)
一つの慢性の淡水の底質毒性試験 1000
異なる生息及び摂食状態を代表する種による二つの慢性の淡水の底質毒性試験 500
異なる生息及び摂食状態を代表する一つの慢性の淡水及び一つの慢性の海水の底質毒性 100
試験
異なる生息及び摂食状態を代表する三つの慢性の底質毒性試験 50
海生種による二つ以上の試験を含む異なる生息及び摂食状態を代表する三つの慢性の底 10
質毒性試験
注a) .3の最終段落を参照
参考文献 : European Commission (2003)
表F.5−EU BPDのTGDにおけるより高い栄養段階の生物のPNECを計算するためのアセスメント係数
利用可能な試験結果 試験期間 アセスメント係数
LC50鳥類 5日 3000
NOEC鳥類 慢性 30
NOEC哺乳類,食物,慢性 28日 300
90日 90
慢性 20
注記 鳥類と哺乳類の両方のNOECがある場合,低い方のPNECをリスク評価に使用する。
参考文献 : European Commission (2003)
F.4 U.S. EPA OPTTによるTSCAの新規化学物質の生態リスク評価でのアセスメント係数
表F.6−U.S. EPA OPTTによるTSCAの新規化学物質の生態リスク評価でのアセスメント係数
当該化学物質又は類似物質に関する入手可能なデータ アセスメント係数
限定されたデータだけ(例 SAR/QSARによる一つの急性LC50だけ) 1000
ベースセット急性毒性だけ(例 魚類及びミジンコのLC50及び藻類のEC50) 100
慢性毒性MATCs a) 10
化学物質の現場試験データ 1
注記1 一つの急性毒性値しか利用できない場合は1 000。
注記2 生態毒性データのベースセット(すなわち,魚類急性毒性,ミジンコ急性毒性及び緑藻類毒性)が利用で
きる場合,最も感受性の高い種に100を適用する。
注記3 魚類,ミジンコ及び藻類の最低の慢性毒性値に10を適用する。
注記4 現地調査(例 池)又はマイクロコズム試験の慢性値に1を適用する。
注a) 最大許容毒性濃度(MATC)はLOEC及びNOECの相加平均値である。
参考文献 : Committee on Environment and Natural Resources of the National Science and Technology Council

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F 0600-1 : 2015 (ISO 13073-1 : 2012)
附属書G
(規定)
リスク評価報告書に必要な最低限の情報
G.1 はじめに
この附属書は,申請のため提出する物質のリスク評価報告書に含める必要がある最低限のデータ又は情
報について規定する。これらのデータ及び情報は,適正な環境リスク評価が行われたことを裏付けるため
に使用される。
附属書Bで説明した段階的アプローチによるリスクキャラクタリゼーションを行う場合,以前のプロセ
スで既に使用又は取得したもの以外に,必要に応じて各段階で新たなデータ及び情報を加える。水生生物
の毒性試験データについては,PNECの精緻化及びアセスメント係数(AF)の低減のために慢性毒性デー
タを加えてもよい。
この附属書に規定した要求項目以外の重要な関連データ及び情報もリスク評価報告書に記載することが
望ましい。
表G.1−リスク評価報告書に必要な最低限の情報
項目 要求データ 有機化合物 無機
段階1 段階2 化合物
レベル1 レベル2
申請者 申請者の氏名,住所及び連絡先 × × × ×
製造業者名及び工場所在地 × × × ×
物質及び製品 一般名*及び別名 × × × ×
の同定 化学名(IUPAC)* × × × ×
CAS番号*及びその他の登録番号 × × × ×
分子式及び構造式* × × × ×
分子量* × × × ×
物質の製造法・純度,及び材料及び前駆体の同定(例 × × × ×
UV/VIS,IR,NMR又はMS)
不純物及び添加物の同定 × × × ×
物理化学的特 融点*,沸点*及び相対密度* × × × ×
性 該当する場合,蒸気圧*,引火点及び表面張力 × × × ×
物理的状態及び色 × × × ×
水溶解度*(pH及び温度の影響) × × × ×
熱安定性及び分解生成物* × × × ×
検出及び同定 ×
分析法,回収率,及び純物質・異性体・不純物・添加物・ × × ×
のための分析 分解生成物の検出限界
法 − 海水
− 底質
− 動物体内組織及び食物

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  • ISO 13073-1:2012(IDT)

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