JIS F 3651:2021 造船上向き作業用アシストスーツ

JIS F 3651:2021 規格概要

この規格 F3651は、造船上向き作業用アシストスーツについて規定。

JISF3651 規格全文情報

規格番号
JIS F3651 
規格名称
造船上向き作業用アシストスーツ
規格名称英語訳
Ships and marine technology -- Assistant suits dedicated to upward work at shipbuilding sites
制定年月日
2021年8月25日
最新改正日
2021年8月25日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

13.100, 13.340
主務大臣
国土交通
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2021-08-25 制定
ページ
JIS F 3651:2021 PDF [7]
                                                                                   F 3651 : 2021

pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 種類・・・・[2]
  •  5 リスクアセスメントの実施・・・・[2]
  •  6 安全要求事項・・・・[2]
  •  6.1 火気作業の可能な造船上向き作業用アシストスーツ(H-P形及びH-M形)・・・・[2]
  •  6.2 電源をもつ造船上向き作業用アシストスーツ(H-P形及びC-P形)・・・・[3]
  •  6.3 その他の安全推奨事項・・・・[3]
  •  7 製品の呼び方・・・・[3]
  •  8 性能要求事項・・・・[3]
  •  8.1 構造強度・・・・[3]
  •  8.2 設計・・・・[3]
  •  8.3 フルハーネス型墜落制止用器具との併用・・・・[4]
  •  9 使用上の情報に関する要求事項・・・・[4]
  •  9.1 取扱説明書・・・・[4]
  •  9.2 製品の表示・・・・[4]
  •  附属書A(参考)造船現場における造船上向き作業用アシストスーツの装着に関する代表的な危険源・・・・[5]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS F 3651 pdf 1] ―――――

           F 3651 : 2021

まえがき

  この規格は,産業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人日本船舶技術研究協会
(JSTRA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を制定すべきとの申出があり,日本産業標準調査会
の審議を経て,国土交通大臣が制定した日本産業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。国土交通大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS F 3651 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
F 3651 : 2021

造船上向き作業用アシストスーツ

Ships and marine technology- Assistant suits dedicated to upward work at shipbuilding sites

1 適用範囲

  この規格は,造船上向き作業用アシストスーツについて規定する。

2 引用規格

  次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによって,その一部又は全部がこの規格の要求事項
を構成している。これらの引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用し
ない。
JIS B 8445:2016 ロボット及びロボティックデバイス−生活支援ロボットの安全要求事項
JIS B 8446-2:2016 生活支援ロボットの安全要求事項−第2部 : 低出力装着型身体アシストロボット
JIS B 9700:2013 機械類の安全性−設計のための一般原則−リスクアセスメント及びリスク低減
JIS C 0920:2003 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
JIS C 60695-11-10:2015 耐火性試験−電気·電子−第11-10部 : 試験炎−50 W試験炎による水平及び
垂直燃焼試験方法
JIS F 8007:2004 船用電気機器−外被の保護等級及び検査通則
JIS L 1091:1999 繊維製品の燃焼性試験方法

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
造船上向き作業用アシストスーツ(Assistant suits dedicated to upward work at shipbuilding sites)
造船所で使用される,片手又は両手の上腕を挙上した作業姿勢を補助又は保持する装着型の装置
3.2
ユーザ(User)
造船所において,造船上向き作業用アシストスーツを装着し,上向き作業を行う人

――――― [JIS F 3651 pdf 3] ―――――

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F 3651 : 2021

4 種類

  造船上向き作業用アシストスーツの種類は,火気作業の可否及び電源の有無によって分類し,表1によ
る。
表1−造船上向き作業用アシストスーツの種類
種類 火気作業の可否 電源の有無
H-P形 〇 〇
H-M形 〇 −
C-P形 − 〇
C-M形 − −
記号説明
〇 : 火気作業が可能なもの(H)及び電源があるもの(P)
− : 火気作業が不可のもの(C)及び電源がないもの(M)

5 リスクアセスメントの実施

  設計者は,作業する人の安全確保のために,JIS B 9700:2013に従ってリスクアセスメントを実施しなけ
ればならない。造船現場のユーザに特有の代表的な危険源を附属書Aに示す。
造船上向き作業用アシストスーツの使用に関しては,周囲に作業する人があり,ユーザが装着する際又
は装着した状態で周囲の人と接触する可能性があることを考慮しなければならない。表A.1はユーザに対
する危険源であり,周囲の人に対する危険源は,別途,検討しなければならない。

6 安全要求事項

6.1 火気作業の可能な造船上向き作業用アシストスーツ(H-P形及びH-M形)

6.1.1 高温物との接触
H-P形及びH-M形は,使用環境が高温になる可能性に配慮し,ユーザが作業姿勢を維持できなくなるよ
うな変形が生じないよう,熱によって,著しく機械的強度及び剛性が低下しない材料を使用することが望
ましい。
H-P形及びH-M形は,溶接火花などが,ユーザの身体と造船上向き作業用アシストスーツとの隙間に入
り込むことによって,ユーザが火傷を負う可能性に配慮し,ユーザの身体と隙間なく装着可能であること
が望ましい。
6.1.2 難燃性
H-P形及びH-M形において,繊維材料を使用する場合には,JIS L 1091:1999の5. a)に規定されたA法
(燃焼試験)及び5. d)に規定されたD法(接炎試験)に基づき,次のいずれかを使用する。
a) 薄地のもの(シートの質量が450 g/m2以下のもの)に関しては,JIS L 1091:1999のA-1法(45°ミク
ロバーナ法)の区分3及びD法の区分2に適合するもの。
b) 厚地のもの(シートの質量が450 g/m2を超えるもの)に関しては,JIS L 1091:1999のA-2法(45°メ
ッケルバーナ法)の区分3及びD法の区分2に適合するもの。

――――― [JIS F 3651 pdf 4] ―――――

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F 3651 : 2021
H-P形及びH-M形において,火気と直接的に接する部分に樹脂材料を使用する場合には,JIS C 60695-
11-10:2015のB法(垂直燃焼試験)の規定に基づき,燃焼性分類V-0に分類される燃焼性をもつ樹脂を使
用する。

6.2 電源をもつ造船上向き作業用アシストスーツ(H-P形及びC-P形)

6.2.1 電気的危険源への対策
H-P形及びC-P形の電気的危険源への対策は,JIS B 8446-2:2016の5.3.1による。ただし,JIS B 8446-
2:2016の5.3.1のロボットは,造船上向き作業用アシストスーツに読み替える。
6.2.2 水に対する保護
H-P形及びC-P形の水に対する保護は,JIS F 8007:2004又はJIS C 0920:2003のIPX3以上でなければな
らない。なお,ユーザの姿勢に従ってその姿勢が変わることが想定される場合は,IPX4以上とすることが
望ましい。
また,JIS F 8007:2004又はJIS C 0920:2003のじんあい(塵埃)試験を実施し,外来固形物の侵入に対す
る保護等級をIP5X以上とすることが望ましい。
6.2.3 電磁障害による危険源への対策
H-P形及びC-P形の電磁障害による危険源への対策は,JIS B 8445:2016の5.8による。ただし,JIS B
8445:2016の5.8のロボットは,造船上向き作業用アシストスーツに読み替える。

6.3 その他の安全推奨事項

  金属など,造船上向き作業用アシストスーツに使用する電気を通す材料については,ユーザの感電対策
として,ゴム張などによって絶縁のための措置をとることが望ましい。

7 製品の呼び方

  造船上向き作業用アシストスーツの呼び方は,規格の名称及び種類による。ただし,規格の名称の代わ
りに規格番号を用いてもよい。
例1 造船上向き作業用アシストスーツ H-P形
例2 JIS F 3651 H-P形

8 性能要求事項

8.1 構造強度

  造船上向き作業用アシストスーツは,設計上,構造強度が最大使用荷重に対して3倍以上の安全率をも
つことが望ましい。

8.2 設計

  造船上向き作業用アシストスーツは,適切かつ安全に脱装着でき,ユーザの動作を過度に妨げないよう
に設計し,a) c)の条件に適合しなければならない。

――――― [JIS F 3651 pdf 5] ―――――

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JIS F 3651:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS F 3651:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称