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4.4.10 受渡試験及び形式試験において,大気条件や燃料の性状を規定どおりに保持できない場合には,試
験結果についての必要な修正は受渡当事者間の合意によって定める。
4.5 試験方法
4.5.1 受渡試験
4.5.1.1 受渡試験は,JIS B 8002-1の表5の測定項目,JIS B 8002-1の表6の計算による機関性能値及び
JIS B 8002-1の表7に示された機能上の確認項目を含む一連の作業からなる。
4.5.1.2 全受渡試験の期間は,機関の出力及び用途によって異なる。
4.5.1.3 JIS B 8002-1の表5の測定項目は,一般にそれぞれの用途に応じてJIS B 8002-1の表4に示され
た各機関群を参考にする。連続出力,機関回転速度及び燃料消費量を確認する目的で測定を行う場合には,
有効な測定を少なくとも2回実施しなければならない。設定運転期間中,軸トルク及び機関回転速度の変
動が±2%の範囲を超えないとき,測定は有効であるとみなす。また,この期間中の出力の変動は±3%を
超えてはならない。
JIS B 8002-1の表5における測定区分は,受渡当事者間の協定が交わされる場合の指針として示された
ものである。したがって,ここに示された測定項目は,合意によって増減することができる。
これらの測定に必要な装備が機関に備えられていない場合には,機関製造業者はその旨を記載しなけれ
ばならない。
4.5.1.4 機関製造業者は,JIS B 8002-1の表5から得られる試験の測定値を基にして,適宜,JIS B 8002-1
の表6の値を計算によって求め提出しなければならない。
4.5.1.4.1 燃料消費量の測定は,出力の測定中に行わなければならない。
4.5.1.4.2 ブレーキ出力が200 kW以上の機関の場合には,2回の燃料消費量の測定値のずれが2 %より大
きいならば,同じ運転条件において測定を繰り返さなければならない。
4.5.1.4.3 機関に送られる燃料が過剰であり,すべてが消費されない場合には,測定においてその量を考
慮しなければならない。
4.5.1.5 機能上の確認 JIS B 8002-1の表7は,JIS B 8002-1の表4の中の機関群25に対し補足しなけ
ればならない機能上の確認項目を示す。
JIS B 8002-1の表7に示された項目の選択は,受渡当事者間の合意で定める。
4.5.1.6 船用内燃主機関の受渡試験として適切な陸上試験の範囲及び項目を,附属書1(参考)及び附属
書2(参考)に示す。
4.5.2 形式試験
4.5.2.1 形式試験は,定められた一連の出力と機関回転速度の組合せ試験,逆転及び停止試験からなる。
4.5.2.2 形式試験の場合には,試験項目としてはJIS B 8002-1の表5における機関群5に示された測定項
目及びJIS B 8002-1の表6,表7更に次の表8に示された測定・計算及び機能の確認をできる限り行わな
ければならない。
4.5.2.3 船用内燃主機関の形式試験として適切な陸上試験の範囲及び項目を,附属書1(参考)及び附属
書2(参考)に示す。
4.5.3 特殊試験 公的若しくはこれに準じる機関又は注文者が要求するJIS B 8002-1の表9に記載される
特殊試験は,受渡当事者間の合意によって定める。
4.6 出力調整,燃料消費率換算及び出力修正 機関製造業者は,機関に対しどちらの方法(出力調整か
それとも出力修正)を適用するかを示さなければならない。
出力調整,燃料消費率換算及び出力修正の方法については,JIS B 8002-1による。
――――― [JIS F 4304 pdf 6] ―――――
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5. 試験報告
5.1 機関製造業者は,次によって試験報告書を提出しなければならない。
一般に,受渡試験の報告は,機関群3,4,5(JIS B 8002-1の表4)に対して行い,要求があれば,その
他の群に対しても提出しなければならない。
形式試験の報告は,すべての機関群に対して提出しなければならない。
5.2 試験報告には,機関の仕様と次の試験成績とを含むこと。
a) 発行年度を含め,JIS F 4304の引用
b) 期日,場所,試験の種類及び検査者又は検査機関名称
c) 試験に使用する燃料,潤滑油の種類及び性状
備考 使用燃料が国内又は国際規格の仕様に合っているならば,その特性は受渡当事者間の明白な合
意によってだけ確認すればよい。
使用燃料が国内又は国際規格の仕様に合致していないならば,その特性と成分は受渡当事者
間の取決めに従って明示しなければならない。
燃料の正味発熱量とその求め方を明示することが望ましい。
d) 機関出力で駆動される補機,機関の設置場所及び附属設備
e) 試験中の測定値
f) 試験中に計算されたパラメータ
g) 機能上の確認結果
h) 要求された場合には,追加試験及び特殊試験の結果
5.3 試験報告書の様式については,特に規定しない。
試験報告書に含む主要目・項目の例を参考表1に示す。
参考表1 試験報告書の主要目・項目の例
1. 主要目
a) 機関 形式,製造番号,連続出力,シリンダ数,シリンダ内径,ストローク,回転速度,回転方向,
点火順序
b) 過給機 形式,製造番号,許容回転速度
c) 減速逆転機 形式,製造番号,減速比
d) 継ぎ手 形式,製造番号
e) 調速機 形式,製造番号
f) 空気冷却器 形式,製造番号
2. 機関調整表 燃料噴射ポンプ突き始め角度,燃料弁開弁圧,給気弁・排気弁のタペットすきま,燃料
投入制限装置(又はトルク制限装置)設定値
3. 負荷試験 負荷率,試験時間,記録時刻,機関回転速度,ブレーキ出力,動力計荷重,燃料消費量,
燃料消費率,燃料ハンドル目盛,調速機目盛,各シリンダの燃焼最高圧力(圧縮圧力)・シリンダ出口排気
温度,ラック目盛,1次冷却水の温度・圧力,2次冷却水の温度・圧力,潤滑油の温度・圧力,ターボ過給
機[回転速度,給気の温度・圧力,排気温度(タービンの入口・出口),潤滑油の温度・圧力],逆転機の
温度・圧力(潤滑油,作動油),燃料油の温度・圧力(燃料弁冷却油油温を含む。),室温,大気圧,湿度
――――― [JIS F 4304 pdf 7] ―――――
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4. 機関性能曲線 ブレーキ出力,機関回転速度,燃焼最高圧力,過給機回転速度,給気圧力,排気温度
(シリンダの出口,タービンの入口・出口),燃料ポンプラック目盛,燃料消費率
5. 始動試験 空気だめ圧力,回数,空気だめ内容量,最低始動圧力
6. 調速機試験 負荷,負荷の変化,調速機ハンドルを全負荷に合わせたときの回転速度
7. 保護装置試験
8. クランクデフレクション
9. 機関主要部品寸法記録表
――――― [JIS F 4304 pdf 8] ―――――
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附属書1(参考) 陸上試験の範囲
序文 この附属書1(参考)は,陸上試験の範囲について記述するものであり,規定の一部ではない。
機関群の区分 受渡試験 形式試験
定格回転速度が 始動試験 始動試験
1 500min−1以上のもの 最低回転速度運転試験 最低回転速度運転試験
負荷試験 負荷試験
調速機試験 ※トルク試験
逆転試験 調速機試験
保護装置試験 逆転試験
※無過給又は過給機遮断試験
耐久試験
分解検査
定格回転速度が 始動試験 始動試験
約2501 500min−1のもの 最低回転速度運転試験 最低回転速度運転試験
負荷試験 負荷試験
調速機試験 ※トルク試験
逆転試験 調速機試験
保護装置試験 逆転試験
※分解検査 ※ねじり振動測定
※振動測定
無過給又は過給機遮断試験
耐久試験
分解検査
※再組立後の確認試験
定格回転速度が 始動試験 始動試験
250min−1以下のもの 最低回転速度運転試験 最低回転速度運転試験
負荷試験 負荷試験
調速機試験 ※トルク試験
逆転試験 調速機試験
保護装置試験 逆転試験
※ねじり振動測定 ※ねじり振動測定
※分解検査 ※振動測定
無過給又は過給機遮断試験
耐久試験
分解検査
※再組立後の確認試験
備考 ※印の測定及び試験は,特に必要がある場合にだけ行う。
――――― [JIS F 4304 pdf 9] ―――――
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附属書2(参考) 陸上試験の項目
序文 この附属書2(参考)は,陸上試験の項目について記述するものであり,規定の一部ではない。
試験番号 試験の項目 試験時間 記録採取 記事
回数
1 始動試験 適宜行う
+2 最低回転速度運転試験 適宜 1 確認程度にとどめることができる。
1連出力
+*3 負 20分間 1 整定後に計測を行う。
4
荷 2連出力 必要によって時間を延長する。
*4 試 4
20分間 1
験 3連続出力
*5 4
20分間 1
*6 連続出力 1時間 2
+*7 過負荷出力 20分間 1
8 調速機試験 適宜行う
9 逆転試験 適宜 1 確認程度にとどめることができる。
10 トルク試験 適宜 1
11 ねじり振動測定 適宜行う
12 振動測定
13 無過給又は過給機遮断試験
14 保護装置試験
15 耐久試験
16 分解検査
17 再組立後の確認試験
備考1. この表は,試験の施行順序をも例示する。
2. 特に受渡試験において,常用出力における運転状態の確認を要する場合には,受渡当事者間の
合意のうえ常用出力試験を行うことができる。
3. *印の出力は,JIS F 0401の規定による。
4. 受渡試験において,+印を付けた項目のうち,過負荷出力試験は特に必要のある場合にだけ行
い,最低回転速度運転試験,41連続出力試験は受渡当事者間の合意によって省略できる。
5. 負荷試験は,機関の性能を知るために所定時間連続運転を行う。負荷は,連続出力の41,42及び
3
4,連続出力並びに過負荷出力とし,その回転速度は,連続出力に対する出力比の三乗根に比例
して変化させる。回転速度が出力比の三乗根に比例しない特別な場合には,受渡当事者間の合
意によって決める。
なお,最低回転速度運転試験においてもこれに準じる。
6. 逆転試験は,逆転機能を確認するために,所定の負荷で所定の回転速度において行うのがよい。
ただし,実施が困難な場合は,無負荷で行うことができる。
逆転機構をもたない機関,また,逆転機を直結して運転できない場合は,試験を省略するこ
とができる。
7. 調速機試験は,調速機の作動状態を知るために行い,連続出力から負荷を急に変化させ,機関
の最大回転速度を測定する。
なお,両玄機などのように調速機特性を等しくする必要がある場合は,その指定された特性
を確認する。
――――― [JIS F 4304 pdf 10] ―――――
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JIS F 4304:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3046-1:1995(MOD)
JIS F 4304:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 47 : 造船及び海洋構造物 > 47.020 : 造船及び海洋構造物一般 > 47.020.20 : 船用エンジン及び推進システム
JIS F 4304:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8002-1:2005
- 往復動内燃機関―性能―第1部:出力・燃料消費量・潤滑油消費量の表示及び試験方法―一般機関に対する追加要求事項
- JISB8002-3:2009
- 往復動内燃機関―性能―第3部:測定
- JISB8002-4:1998
- 往復動内燃機関―性能―第4部:調速
- JISB8002-5:2017
- 往復動内燃機関―性能―第5部:ねじり振動
- JISB8002-6:1998
- 往復動内燃機関―性能―第6部:過回転速度防止
- JISF0401:1999
- 船用内燃主機関の出力の呼び方及びその定義