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F 9101 : 2015 (ISO 25862 : 2009)
表2−温度範囲
磁気コンパス 温度範囲
クラスA −30 °C+60 °C
クラスB −20 °C+60 °C
4.1.7 水平位置
ボウルは,ジンバルリングを水平に固定したとき,バージリング又は上面ガラス蓋が2度以内で水平面
にあるように平衡が保たれていなければならない。このことは,方位測定具又は拡大鏡が装備されても満
足しなければならない。
4.2 装着
4.2.1 支持器の傾斜
ボウルは,クラスA磁気コンパスの場合には,ビナクルがどの方向に40度傾いても,クラスB磁気コ
ンパスの場合には,ビナクルがどの方向に30度傾いても,バージリングが2度以内で水平を保つように,
また,いかなる海上又は天候においても,磁気コンパスが外れないように装着されていなければならない。
内側及び外側のジンバル軸の軸受は同じ形のものでなければならない。
4.2.2 ジンバルで支えられていないコンパスの場合のカードの自由度
支持ジンバルで支えられていない磁気コンパスの場合,カードの自由度は全ての方向に30度でなければ
ならない。
4.3 指北装置
4.3.1 慣性モーメント
指北装置の慣性モーメントは,軸針の宝石の支点を通る全ての水平軸の周りに対してほとんど同じでな
ければならない。
4.3.2 支持(クラスAだけに適用)
指北装置は,適切な方法でその位置を保持するとともに,ボウルがどの方向に10度傾いても,自由でな
ければならない。
4.3.3 磁気モーメント(クラスAだけに適用)
指北装置の磁針の磁気モーメントは,図1に示す値より少なくてはならない。
――――― [JIS F 9101 pdf 6] ―――――
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X カード直径(mm)
Y 磁気モーメント(Am2)
図1−液体式コンパスの磁気モーメント(必要最小値)
4.3.4 静止時間
カードを磁気子午線から90度片寄せして放し,磁気子午線の1度以内に戻るのに要する時間は,温度(20
±3) ℃において 240 H 秒を超えてはならない。ここで,Hは試験場所における磁束密度の水平成分であ
ってマイクロテスラ(T)で与えられる。
4.3.5 垂直磁界による指北装置の傾斜(クラスAだけに適用)
指北装置は,鉛直磁束密度がゼロのときに水平面から0.5度以上傾かないような構造になっているか,
又は平衡がとられていなければならない。鉛直磁束密度が100 T変化した場合,その傾斜の変化は3度以
内でなければならない。
――――― [JIS F 9101 pdf 7] ―――――
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4.3.6 支持力(クラスAだけに適用)
用いられている液体の中で,指北装置が軸針に及ぼす力は,カードの直径が165 mm以下の場合は0.04
0.1 N,カードの直径が165 mmを超える場合は0.040.14 Nでなければならない。
4.4 コンパスカード
4.4.1 目盛
コンパスカードは,北から始まって上から見て時計回りに360度の目盛が付けられていなければならな
い。各10度ごとに対応する三つの数字を表示しなければならない。したがって,北は“000°”と表示さ
れていなければならない。四方点は“N”,“S”,“E”及び“W”の大文字で表示されていなければならな
い。四偶点も大文字で表示してよい。また,北は適切な標識で表示してもよい。
カードは,表3に示すように数字を表示しなければならない。
表3−カードの目盛
磁気コンパス 目盛の等間隔 カード目盛数字
クラスA 1度 各10度ごと
クラスB 5度以下 各30度ごと
コンパスカードが両面印刷されている場合,目盛は0.2度の公差に一致しなければならない。
4.4.2 カードの直径
次のビナクル形式に対するコンパスカードの直径を,表4に示す。
表4−カード直径
単位 mm
磁気コンパス ビナクル形式 カードの直径
クラスA A1 165以上
A2 125以上
クラスB A1 125以上
A2
注記1 A1形ビナクル(5.1参照)は,1 m以上のビナクルの高さとして定義される。
ビナクルの高さが1 m未満の場合,A2形ビナクル(5.2参照)である。
注記2 救命艇/救助艇用の磁気コンパスのカード直径は,H.2.1に示す。
4.4.3 読みやすさ
各クラスの操舵コンパスは,昼光によっても人工光によっても,正常な視力の人が,表5に示す磁気コ
ンパスからの距離において,カードの目盛を,船首指標の両側それぞれ15度以上の範囲にわたって読み取
ることができなければならない。この場合,拡大鏡を用いてもよい。
反映式及び投影式磁気コンパスに対しては,船首指標が目視できるものとし,カードの30度の範囲が,
鏡筒から1 mの距離において正常な視力の人が読み取ることができなければならない。
表5−可読距離
単位 m
磁気コンパス コンパスの可読距離
クラスA 1.4
クラスB 1.0
――――― [JIS F 9101 pdf 8] ―――――
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4.4.4 方位測定磁気コンパス
方位測定磁気コンパスに船首を基準とする相対方位の測定のため,度の目盛がある場合は,この目盛は
右回りに360度で目盛られていなければならない。この場合,方位測定具を通して見えるゼロは船首の方
向を示していなければならない。
4.5 精度
4.5.1 方位誤差
方位誤差は,指北装置の構造上の誤差であり,次のものから成る。
a) カードの目盛に対する磁石の向きの誤差(視準誤差)。
b) コンパスカード目盛の誤差。
c) カードの回転中心に対するコンパスカード目盛の偏心。
方位誤差は,いずれの方向においても表6に示す値を超えてはならない。
表6−方位誤差
単位 度
磁気コンパス 許容方位誤差
クラスA 0.5
クラスB 1.5
方位発信形コンパスの場合,方位誤差はフラックスゲートを除いた磁気コンパスに適用される。方位発
信形コンパスのフラックスゲートは,クラスAの場合にカード方位への影響が0.5度を超えないように設
置しなければならない。
注記 コンパスボウルで試験を行う場合,もたらされる値には,磁気コンパス及び/又はフラックス
ゲートにある磁性材による自差が含まれる。
4.5.2 船首指標の誤差
基線誤差とは,主船首指標の相対位置(固定されている場合),軸針受け及び外側のジンバル軸の方向に
依存する,コンパスボウル及びジンバルの構造上の誤差である。
基線誤差は,表7に示す値を超えてはならない。
表7−基線誤差
単位 度
磁気コンパス 最大許容基線誤差
クラスA 0.5
クラスB 1.0
4.5.3 摩擦誤差
温度(20±3) ℃における磁気コンパスでは,最初に子午線の一方の側に初期偏角(値については,表8
参照)がカードに与えられ,その後に反対側においても与えられる。カードは,表8に示す値の範囲内で
元の位置に戻らなければならない(ここでのHは,4.3.4で定義したもの。)。
表8−摩擦誤差
磁気コンパス 初期偏角 摩擦誤差
クラスA 2度 (3/H) 度未満
クラスB 5度 (9/H) 度未満
――――― [JIS F 9101 pdf 9] ―――――
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4.5.4 旋回誤差
温度(20±3) ℃において,6度/sの均一の角速度で水平面においてコンパスを回転させ,ボウルが180度
回ったときの磁気子午線からのカードの偏角は,表9に示す値を超えてはならない。
又は,1.5度/sの均一の角速度でコンパスを回転させ,ボウルが360度回ったときのカードの偏角は,表
9に示す値を超えてはならない(ここでのHは,4.3.4で定義したもの。)。
表9−旋回誤差
磁気コンパス カード偏角値
角速度 : 6度/s 角速度 : 1.5度/s
180度回転後に測定 360度回転後に測定
クラスA カードの直径が200 mm以上 (108/H) 度 (54/H) 度
カードの直径が200 mm未満 (36/H) 度
クラスB (40/H) 度
4.5.5 感応誤差(クラスAだけに適用)
指北装置内磁針の不適切な配置によって生じる感応誤差,及び係数Dの修正具(鉄球又は同等の従来形
修正具)に指北装置の磁針が影響して発生する誘導磁気によって生じる感応誤差を避けるため,次の要件
のいずれか一つを満たされなければならない。
a) 係数Hの係数Dに対する比が0.08を超えてはならない。
b) 磁針と同一水平面で,指北装置の中心に対し約40 cmの距離で直角に置かれた,長さ50 mm未満の小
磁石によって生じる六分円誤差の係数Fは,半円差の自差係数Bの0.01倍より小さい。
4.5.6 方位測定具の装備誤差
ボウル上に方位測定具の中心を合わせて置いたとき,その鉛直軸は,軸針から0.5 mm以内になければ
ならない。
4.5.7 バージリングの偏心誤差(クラスAだけに適用)
バージリングに目盛が施してある場合,その目盛面の中心を通る垂直線は,軸針から0.5 mm以内にな
ければならない。
4.6 磁気コンパスの環境条件試験(クラスAだけに適用)
JIS F 0812に規定されている高温高湿サイクル試験,注水試験及び腐食試験を行うものとし,全ての要
件を満たさなければならない。
任意で,JIS F 0812に規定されている振動試験を追加して行ってもよい。
注記 救命艇/救助艇用磁気コンパスの環境条件試験は,H.2.3に記載している。
5 ビナクル
装備する船の種類によって,ビナクルの二つの形式のうちの一つ,A1形又はA2形を用いてもよい。二
つの形式の特性を5.1及び5.2に規定する。
磁気コンパス及びビナクルは,表10に示すように組み合わせて使用する。
表10−ビナクルの形式
磁気コンパス ビナクル
クラスA A1形 A2形
クラスB A1形 A2形
――――― [JIS F 9101 pdf 10] ―――――
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