JIS G 1214:1998 鉄及び鋼―りん定量方法

JIS G 1214:1998 規格概要

この規格 G1214は、鉄及び鋼中のりん定量方法について規定。

JISG1214 規格全文情報

規格番号
JIS G1214 
規格名称
鉄及び鋼―りん定量方法
規格名称英語訳
Iron and steel -- Methods for determination of phosphorus content
制定年月日
1953年3月28日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 10714:1992(MOD)
国際規格分類

ICS

77.080.01
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
金属分析 I 2019, 金属分析 II 2019
改訂:履歴
1953-03-28 制定日, 1956-03-20 確認日, 1958-04-26 改正日, 1961-03-29 確認日, 1963-03-01 改正日, 1966-04-01 確認日, 1969-05-01 改正日, 1972-07-01 確認日, 1975-07-01 確認日, 1978-04-01 確認日, 1980-02-01 改正日, 1988-04-01 確認日, 1992-06-01 改正日, 1998-02-20 改正日, 2003-05-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS G 1214:1998 PDF [26]
G 1214 : 1998

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによって,JIS G 1214-1992は改正され,この規格によって置き換えられる。
今回の改正では,国際規格との整合化を図るため,ISOの翻訳規格を附属書2として規定している。
JIS G 1214には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定) モリブドりん酸青吸光光度法
附属書2(規定) モリブドバナドりん酸抽出吸光光度法 (ISO 10714)
附属書3(規定) モリブドりん酸抽出吸光光度法
附属書4(規定) モリブドりん酸抽出分離モリブドりん酸青吸光光度法

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS G 1214 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
G 1214 : 1998

鉄及び鋼−りん定量方法

Iron and steel−Methods for determination of phosphorus content

序文     この規格は,附属書2に1992年に発行されたISO 10714, Steel and iron−Determination of
phosphorus content−Phosphovanadomolybdate spectrophotometric methodを翻訳し,技術的内容及び規格票の
様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)であるが,対応国際規格には規定されていない規定事項を
日本工業規格(日本産業規格)として追加している。
なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,鉄及び鋼中のりん定量方法について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 10714 Steel and iron−Determination of phosphorus content−Phosphovanadomolybdate
spectrophotometric method
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS G 1201 鉄及び鋼の分析方法通則
JIS Z 8402 分析・試験の許容差通則
3. 一般事項 定量方法に共通な一般事項は,JIS G 1201による。ただし,JIS G 1201は,附属書2には
適用しない。
4. 定量方法の区分 りんの定量方法は,次のいずれかによる。
a) モリブドりん酸青吸光光度法 この方法は,りん含有率0.005% (m/m) 以上0.50% (m/m) 以下の試料
に適用するもので附属書1(規定)による。
b) モリブドバナドりん酸抽出吸光光度法 (ISO 10714) この方法は,りん含有率0.001 0% (m/m) 以上
1.0% (m/m) 以下の試料に適用するもので,附属書2(規定)による。
c) モリブドりん酸抽出吸光光度法 この方法は,りん含有率0.000 3% (m/m) 以上0.010% (m/m) 以下の
試料に適用するもので,附属書3(規定)による。ただし,タングステンを0.1% (m/m) 以上含む試料
には適用できない。
d) モリブドりん酸抽出分離モリブドりん酸青吸光光度法 この方法は,りん含有率0.000 3% (m/m) 以上
0.010% (m/m) 以下の試料に適用するもので,附属書4(規定)による。ただし,タングステンを0.1%
(m/m) 以上含む試料には適用できない。

――――― [JIS G 1214 pdf 2] ―――――

2
G 1214 : 1998
附属書1(規定) モリブドりん酸青吸光光度法
1. 要旨 試料を適切な酸で分解し,過塩素酸を加え,加熱して過塩素酸の白煙を発生させる。亜硫酸水
素ナトリウムを加えて鉄などを還元した後,七モリブデン酸六アンモニウム及び硫酸ヒドラジニウムを加
えてモリブドりん酸青を生成させ,光度計を用いてその吸光度を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 硝酸
c) 硝酸 (1+1)
d) 過塩素酸
e) ふっ化水素酸 (1+4)
f) ほう酸
g) 混酸(塩酸1,硝酸1)
h) アンモニア水
i) 鉄 できるだけ純度の高い鉄で,りんを含有しないか又はりん含有率ができるだけ低く既知であるも
の。
j) 硫酸ベリリウム溶液 硫酸ベリリウム四水和物19.7gを硫酸 (1+1) 20mlに溶解し,水で液量を1
000mlとする。
k) 亜硫酸水素ナトリウム溶液 (100g/l)
l) 硫酸ヒドラジニウム・硫酸溶液 硫酸ヒドラジニウム溶液 (1.5g/l) 10mlに硫酸 (7+5) 15ml及び水
75mlを加えて振り混ぜる。
m) エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(以下,EDTA2Naという。)
n) DTA2Na溶液 EDTA2Na3.0g及び硝酸アンモニウム3.0gをアンモニア水6mlに溶解し,水で液量を
500mlとする。
o) 呈色試薬溶液 七モリブデン酸六アンモニウム溶液25mlと硫酸ヒドラジニウム溶液 (1.5g/l) 10mlと
を混合した後,水で液量を100mlとし,よく振り混ぜる。この溶液は,使用の都度,調製する。
ここで用いる七モリブデン酸六アンモニウム溶液の調製は,次による。
七モリブデン酸六アンモニウム四水和物20gを水600mlに溶解し,溶液を流水中に浸して冷却しつ
つかき混ぜながら硫酸350mlを加えた後,室温まで冷却し,水で液量を1 000mlとする。
p) 標準りん溶液 (40 最一 李 して恒量とした後,デシケーター中で常温まで放冷した
酸二水素カリウム0.878 7gをはかり採ってビーカー (300ml) に移し入れ,水約1 000mlを加えて溶解
し,溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて原液 (200 最一 ‰
する。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に5倍に薄めて標準りん溶液とする。
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,附属書1表1による。

――――― [JIS G 1214 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
G 1214 : 1998
附属書1表1 試料はかり採り量
りん含有率 試料はかり採り量
% (m/m) g
0.005以上 0.040未満 1.0
0.040以上 0.15 未満 0.50
0.15 以上 0.50 以下 0.15
4. 操作
参考 警告 過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険があ
る。過塩素酸の蒸発処理は,過塩素酸を使用しても安全な排気設備を備えた場所で行わなけれ
ばならない。
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 硝酸で分解容易な試料
1) 試料をはかり採って,ビーカー (200ml) に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 10mlを加え,加熱して分解し,過塩素酸を試料はかり採り量が0.15g
の場合は5ml,0.50gの場合は10ml,1.0gの場合は15ml加えて加熱を続け,ビーカー内部が透明に
なり,過塩素酸の蒸気がビーカーの内壁を伝わって逆流する状態を510分間持続させる(1)。
注(1) 呈色時の過塩素酸濃度が0.9mol/lを超えると,りんの呈色を著しく妨害するので,白煙発生処理
は十分に行う。
3) 放冷した後,時計皿の下面を少量の水で洗って時計皿を取り除き,水約40mlを加え,振り混ぜて
塩類を溶解し,溶液をろ紙(5種A)を用いて100mlの全量フラスコにろ過し,温水で数回洗浄し
て洗液をろ液に合わせる。この溶液を常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。残さは捨てる。
b) 銑鉄及び硝酸で分解困難な試料
1) 試料をはかり採って,ビーカー (200ml) に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,混酸15mlを加え,加熱して分解し,過塩素酸を試料はかり採り量が0.15gの場合は
5ml,0.50gの場合は10ml,1.0gの場合は15ml加えて加熱を続け,ビーカー内部が透明になり,過
塩素酸の蒸気がビーカーの内壁を伝わって逆流する状態を510分間持続させる(1)。
3) )3)の操作を行う。
c) クロムを5% (m/m) 以上含む試料
1) 試料をはかり採って,ビーカー (200ml) に移し入れる。
2) 時計皿で覆い,混酸15mlを加え,加熱して分解し,過塩素酸を試料はかり採り量が0.15gの場合は
10ml,0.50gの場合は15ml,1.0gの場合は20ml加えて加熱を続け,ビーカー内部が透明になり,過
塩素酸の蒸気がビーカーの内壁を伝わって逆流する状態にしてクロムを二クロム酸に酸化した後,
加熱しながら塩酸を少量ずつ数回に分けて滴加し,大部分のクロムを二塩化二酸化クロムとして揮
散させる。褐色の煙が発生しなくなるまで塩酸滴加を繰り返した後,引き続き加熱して残ったクロ
ムが二クロム酸に酸化されるまで過塩素酸の白煙を発生させる(1)。
3) )3)の操作を行なう。
d) タングステンを0.1% (m/m) 以上含む試料
1) 試料をはかり採って,ビーカー (200ml) に移し入れる。
2) )2)の操作を行う。
3) 放冷した後,水約70mlを加え,振り混ぜて塩類を溶解する。EDTA2Naを試料はかり採り量が0.15g

――――― [JIS G 1214 pdf 4] ―――――

4
G 1214 : 1998
の場合は2g,,0.50gの場合は5g,,1.0gの場合は10g加え,加熱して23分間煮沸する。室温まで
冷却した後,硫酸ベリリウム溶液 [2.j) ] 5mlを加える。
4) H計を用いてアンモニア水で溶液のpHを9.510.5に調節し,加熱して23分間煮沸した後,室
温まで冷却する。時計皿の下面を少量の水で洗って時計皿を取り除き,沈殿を少量のろ紙パルプを
添加したろ紙(5種B)を用いてこし分け,EDTA2Na溶液 [2.n) ] で57回洗浄する。ろ液と洗液
は捨てる。沈殿をろ紙と共に元のビーカーに移し入れ,時計皿で覆い,硝酸10ml及び過塩素酸10ml
を加え,加熱して分解し,さらに加熟を続け,過塩素酸の蒸気がビーカーの内壁を伝わって逆流す
る状態に保持し,残存する液量を5ml以下とする(1)。放冷した後,時計皿の下面を少量の水で洗っ
て時計皿を取り除き,水約40mlを加えて温め,振り混ぜて塩類を溶解する(2)。
注(2) タングステン酸の沈殿が認められたときは,水約30mlを加え,EDTA2Naを1g添加した後,再
びこの4)の操作を繰り返す。
5) 室温まで冷却した後,溶液をろ紙(5種B)を用いて100mlの全量フラスコにろ過し,温水で数回
洗浄して洗液をろ液に合わせる。この溶液を常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。残さは捨
てる。
e) ジルコニウムを0.5% (m/m) 以上又はニオブを0.1% (m/m) 以上含む試料
1) 試料をはかり採って,石英ビーカー (200ml) に移し入れる。
参考 石英ビーカーの代わりに,黒鉛ベース付きのポリテトラフルオロエチレンビーカー又はパーフ
ルオロアルコキシビーカーが使用できる。
2) 石英時計皿で覆い,混酸15mlを加え,加熱して分解し,過塩素酸を試料はかり採り量が0.15gの場
合は5ml,0.50gの場合は10ml,1.0gの場合は15ml加えて加熱を続け,ビーカー内部が透明になり,
過塩素酸の蒸気がビーカーの内壁を伝わって逆流する状態に510分間持続させる(1)。
3) 放冷した後,水約40mlを加え,振り混ぜて塩類を溶解する。ふっ化水素酸 (1+4) 25mlを加えて振
り混ぜ,緩やかに加熱して析出したニオブ酸などを溶解し,直ちにほう酸3.0gを加えて過剰のふっ
化水素酸をマスキングする。常温まで冷却した後,時計皿の下面を少量の水で洗って時計皿を取り
除き,溶液を100mlの石英全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
4.2 呈色 呈色は,次のいずれかの手順によって行う。
a) 試料溶液の調製を4.1のa),b),c)又はd)によって行った場合
1) 4.1のa)3),b)3),c)3)又はd)5)で得た溶液から10mlを分取して100mlの全量フラスコに移し入れ(3),
亜硫酸水素ナトリウム溶液10mlを加えて振り混ぜ,沸騰水浴中で溶液が赤褐色からほとんど無色
になって変化しなくなるまで加熱し,さらに5分間沸騰水浴中に保持する。
注(3) 新しい全量フラスコを使用するときは,水を標線まで加えて沸騰水浴中で約10分間加熱した後,
流水中に全量フラスコを浸して冷却する。この操作を数回繰り返し,容量変化がわずかになっ
てから使用する。
2) 呈色試薬溶液 [2.o) ] 25mlを加えて振り混ぜ,沸騰水浴中で1020分間(4)加熱して完全に呈色させ
る。この全量フラスコを流水中に浸して常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。
注(4) 加熱時間は,溶液中の鉄量が50mg未満のときは10分間,50100mgのときは20分間必要である。
b) 試料溶液の調製を4.1e)によって行った場合
1) 4.1e)3)で得た溶液から10mlを分取して100mlの全量フラスコに移し入れ(3),亜硫酸水素ナトリウム
溶液35mlを加えて振り混ぜ,沸騰水浴中で溶液が赤褐色からほとんど無色になって変化しなくな
るまで加熱し,さらに5分間沸騰水浴中に保持する。

――――― [JIS G 1214 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS G 1214:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 10714:1992(MOD)

JIS G 1214:1998の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 1214:1998の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISG1201:2014
鉄及び鋼―分析方法通則
JISZ8402:1991
分析・試験の許容差通則