JIS G 1218:1994 鉄及び鋼―モリブデン定量方法 | ページ 2

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附属書1表2 許容差(6)
単位% (m/m)
モリブデン含有率 室内再現許容差 室間再現許容差
0.03以上9.0未満 D [0.0039× (Mo) ±0.0068]D [0.0022× (Mo) +0.0125]
注(6) 許容差計算式中のDは,D (n, 0.95) を意味し,その値はJIS Z 8402の表4[D (n,
0.95) の値]による。nの値は,室内再現許容差の場合は同一分析室内での分析
回数,室間再現許容差の場合は分析に関与した分析室数である。
また, (Mo) は,許容差を求めるモリブデン含有率 [% (m/m) ] である。
参考 この許容差は,モリブデン含有率0.06% (m/m) 以上8.9% (m/m) 以下の試料を用いて共同実験
した結果から求めたものである。

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附属書2 チオシアン酸塩吸光光度法
1. 要旨 試料を適切な酸で分解し,過塩素酸の白煙を発生させて試料の分解に用いた酸を除去した後,
鉄量及び過塩素酸濃度を調節し,チオシアン酸ナトリウム及び塩化すず(II)を加えてモリブデンのチオシア
ン酸錯体を生成させ,光度計を用いて,その吸光度を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
(1) 塩酸 (1+1)
(2) 硝酸
(3) 過塩素酸
(4) ふっ化水素酸 (1+3)
(5) 王水(塩酸3,硝酸1)
(6) 硫酸 (1+5)
(7) 水酸化ナトリウム溶液 (500g/l, 200g/l)
(8) 鉄 できるだけ純度の高い鉄で,モリブデンを含有しないか,又はモリブデン含有率ができるだけ低
く,既知であるもの。
(9) 過酸化水素 (1+9)
(10) 塩化ナトリウム
(11) ふっ化アンモニウム
(12) 鉄溶液A 鉄[(8) ]0.400gをはかり採ってビーカー (200ml) に移し入れ,時計皿で覆い,過塩素酸20ml
を加え,加熱して分解する。引き続き加熱して濃縮し,過塩素酸の白煙を発生させる。室温まで放冷
した後,過塩素酸70mlを加えて塩類を溶解し,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除く。溶液
を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れて水で標線まで薄める。
(13) 鉄溶液B 鉄[(8) ]0.475gをはかり採ってビーカー (200ml) に移し入れ,時計皿で覆い,過塩素酸20ml
を加え,加熱して分解する。引き続き加熱濃縮して過塩素酸の白煙を発生させる。室温まで放冷した
後,過塩素酸76mlを加えて塩類を溶解し,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を100ml
の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
(14) タングステン溶液 (10mgW/ml) タングステン酸ナトリウム二水和物 (Na2WO4・2H2O) 1.79gを水に
溶解し,水で液量100mlとする。
(15) チオシアン酸ナトリウム溶液 (100g/l)
(16) 塩化すず(II)溶液 塩化すず(II)二水和物50gを塩酸 (1+1) 200mlに加熱して溶解し,室温まで冷却し
た後,水で液量を500mlとする。この溶液は,約2gの粒状すずを加えて褐色瓶中に保存する。
(17) 硫酸二アンモニウム鉄(II)溶液 硫酸二アンモニウム鉄(II)六水和物 [FeSO4 (NH4) 2SO4・6H2O] 25gを
適量の水と硫酸 (1+3) 10mlで溶解した後,水で液量を1 000mlとする。
(18) りん酸水素二アンモニウム溶液 (250g/l)
(19) 酒石酸溶液 (500g/l)
(20) 標準モリブデン溶液 (100 最 一 リブデン酸六アンモニウム四水和物 [(NH4) 6Mo7O24・4H2O
1.840gをはかり採り,温水に溶解した後,常温まで冷却し,溶液を1 000mlの全量フラスコに水を用

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いて移し入れ,水で標線まで薄めて原液 (1mgMo/ml) とする。原液のモリブデン濃度は,ベンゾイン
- 愀 オキシム沈殿分離酸化モリブデン(VI)重量法によって求め,必要があればファクターを計算して補
正する。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正しく10倍に薄めて標準モリブデン溶液とする。
(21) フェノールフタレイン溶液 調製方法は,JIS K 8001の4.4(指示薬)の表7(中和滴定用)による。
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,附属書2表1による。
附属書2表1 試料はかり採り量
モリブデン含有率 試料はかり採り量
% (m/m) g
0.02以上 0.5未満 0.50
0.5 以上 9.0以下 0.25
4. 操作
参考 警告 過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険があ
る。
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次のいずれかによる。
(1) マンガン,ニッケル,クロム,銅,バナジウム,コバルト及びチタンを含まない試料
(a) 試料をはかり採ってビーカー (200ml) に移し入れる。
(b) 時計皿で覆い,王水(1)20mlを加え,加熱して分解する(2)。過塩素酸20mlを加え,引き続き加熱し
て濃縮し,過塩素酸の濃厚な白煙を発生させ,ビーカー内部が透明になってから12分間加熱する。
(c) 室温まで放冷した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,温水約30mlを加えて塩類を
溶解し,溶液をろ紙(5種A)を用いてろ過し,温水で5,6回洗浄する。ろ液及び洗液を常温まで
放冷した後,試料中のモリブデン含有率に応じて附属書2表2に示す全量フラスコに水を用いて移
し入れ,水で標線まで薄める。残さは捨てる。
注(1) 試料が,過塩素酸20mlだけで分解可能な場合は,王水の添加を省略してもよい。
(2) けい素含有率の高い試料の場合には,ふっ化アンモニウム0.20.5gを加えて試料の分解を容易
にしてもよい。
附属書2表2 使用する全量フラスコ
モリブデン含有率 使用する全量フラスコの体積
% (m/m) ml
0.02以上 0.5未満 100
0.5 以上 2.0未満 200
2.0 以上 5.0未満 500
5.0 以上 9.0以下 1 000
(2) 多量のクロムを含む試料
(a) 試料をはかり採ってビーカー (200ml) に移し入れ,時計皿で覆い,王水(1)20mlを加え,加熱して分
解する(2)。過塩素酸30mlを加え,引き続き加熱して濃縮し,過塩素酸の濃厚な白煙を発生させ,
クロムを二クロム酸に酸化する。更に加熱を続け,塩化ナトリウム0.51.0gを少量ずつ数回に分け
て加え,大部分のクロムを二酸化二塩化クロムとして揮散させる。引き続き加熱して過塩素酸の濃
厚な白煙を約5分間発生させる。
(b) 以下,(1)(c)の操作を行う。

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(3) マンガンなど妨害成分を含む試料(3)
(a) 試料をはかり採ってビーカー (200ml) に移し入れた後,(1)(b)の操作を行う。室温まで放冷した後,
温水約20mlを加え,加熱して約1分間煮沸する。過酸化水素 (1+9) を滴加してクロムを還元し,
煮沸して過剰の過酸化水素を分解した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除く。りん酸水
素二アンモニウム溶液10mlを加え,次に水酸化ナトリウム溶液 (200g/l) を水酸化鉄の沈殿が生成
するまで加え,さらに,硫酸 (1+5) を滴加して水酸化鉄の沈殿を溶解する(4)。
(b) 別のビーカー (300ml) にりん酸水素二アンモニウム溶液10ml及び水酸化ナトリウム溶液 (200g/l)
50mlを取り,加熱して煮沸する。この熱い溶液中にかき混ぜながら(a)で得た溶液を少量ずつ注いで
しばらくかき混ぜながら常温まで冷却する。溶液を試料中のモリブデン含有率に応じて附属書2表
2に示す全量フラスコ(5)に水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
注(3) 4.2で分取した溶液中に共存する元素の量が,マンガン10mg以上,ニッケル25mg以上,クロム
4mg以上,銅0.15mg以上,バナジウム0.5mg以上,コバルト5mg以上又はチタン1mg以上とな
る試料に適用する。
(4) バナジウムが共存する試料では,硫酸二アンモニウム鉄(II)溶液[2.(17) ]10mlを加える。
(5) ただし,モリブデン含有率が0.5% (m/m) 未満の場合には,附属書2表2を適用せずに200ml
の全量フラスコを用いる。
(4) タングステン及びニオブを含む試料
(a) 試料をはかり採ってビーカー (200ml) に移し入れ,時計皿で覆い,塩酸 (1+1) 20mlを加え,加熱
して分解する。硝酸5mlを加えて鉄などを酸化した後,過塩素酸20mlを加え,引き続き加熱して
過塩素酸の白煙を発生させる(6)。
(b) 溶液を加熱して濃縮し,過塩素酸の濃厚な白煙を発生させ,クロムを二クロム酸に酸化する。更に
加熱を続け,塩化ナトリウム0.51.0gを少量ずつ数回に分けて加え,大部分のクロムを二酸化二塩
化クロムとして揮散させる。引き続き加熱して過塩素酸の濃厚な白煙を約5分間発生させる。
(c) 室温まで放冷した後,ふっ化水素酸 (1+3) 5mlを加え,再び加熱して過塩素酸の白煙を発生させる。
室温まで放冷した後,温水約30mlを加え(7),加熱して煮沸し,熱い溶液に酒石酸溶液20mlを加え,
さらに,水酸化ナトリウム溶液 (500g/l) を加えて,わずかにアルカリ性として析出物を溶解する。
過塩素酸を滴加して中和し,更に20ml過剰に加える。常温まで冷却し,時計皿の下面を水で洗っ
て時計皿を取り除き,溶液を試料中のモリブデン含有率に応じて表2に示す全量フラスコ(5)に水を
用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
注(6) 4.2(4)で分取した溶液中のクロムの量が4mg未満になる場合には,次の(b)の操作は行わない。
(7) この溶液中のタングステンの量が50mg以下の場合には,タングステンの量が50mgになるよう
にタングステン溶液[2.(14) ]を加える。
4.2 鉄量及び過塩素酸濃度の調節 鉄量及び過塩素酸濃度の調節は,次のいずれかによる。
(1) マンガン,ニッケル,クロム,銅,バナジウム,コバルト及びチタンを含まない試料 4.1(1)(c)で得
た溶液から,10mlを分取して50mlの全量フラスコに移し入れ,4.1(1)(c)で使用した全量フラスコの体
積に応じて附属書2表3に従って鉄溶液又は過塩素酸を加える。
(2) 多量のクロムを含む試料 4.1(2)(b)で得た溶液から10mlを分取して50mlの全量フラスコに移し入れ,
4.1(2)(b)で使用した全量フラスコの体積に応じて附属書2表3に従って鉄溶液又は過塩素酸を加える。

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附属書2表3 添加溶液の種類とその添加量
全量フラスコの体積 添加溶液の種類 添加量
ml ml
100 過塩素酸 8
200 鉄溶液A[2.(12) ] 10
500 鉄溶液B[2.(13) ]
1 000
(3) マンガンなど妨害元素を含む試料(3)4.1(3)(b)で得た溶液を乾いたろ紙(2種)を用いてろ過し,最初の
ろ液は捨て,次のろ液から10ml(8)を分取して50mlの全量フラスコに移し入れ,フェノールフタレイ
ン溶液[2.(21) ]1, 2滴を加え,過塩素酸を加えて中和した後,鉄溶液B[2.(13) ]10mlを加える。
注(8) 4.1(3)(b)で注(5)を適用した場合には,20mlを分取して過塩素酸8mlを加える。
(4) タングステン及びニオブを含む試料 4.1(4)(c)で得た溶液から10mlを分取して50mlの全量フラスコ
に移し入れ,4.1(4)(c)で使用した全量フラスコの体積に応じて附属書2表3に従って鉄溶液又は過塩
素酸を加える。
4.3 呈色 呈色は,次の手順によって行う。
(1) 4.2の(1),(2),(3)又は(4)で得た溶液にチオシアン酸ナトリウム溶液10mlを加える。
(2) 振り混ぜながら塩化すず(II)溶液[2.(16) ]を正確に5ml加え,水で標線まで薄め,常温で約20分間放置
する。
4.4 吸光度の測定 4.3(2)で得た呈色溶液の一部を光度計の吸収セル (10mm) に取り,水を対照液として
波長460nm付近における吸光度を測定する。
5. 空試験 試料の代わりに鉄[2.(8) ]をはかり採った試料と同量はかり採り,試料と同じ操作で試料と併
行して行う。
6. 検量線の作成 検量線の作成は,次のいずれかによる。
(1) 呈色に4.2(1),4.2(2)又は4.2(4)で得た溶液を用いる場合 6個のビーカー (200ml) を準備し,それぞ
れに鉄[2.(8) ]0.500gをはかり採って移し入れ,標準モリブデン溶液[2.(20) ]を正確に,0,5,10,15,
20,25ml(モリブデンとして02.5mg)加え,時計皿で覆う。過塩素酸20mlを加え,穏やかに加熱
して鉄を分解し,引き続き加熱濃縮して過塩素酸の濃厚な白煙を発生させ,ビーカーの内部が透明に
なってから12分間加熱する。室温まで放冷した後,温水約30mlを加えて塩類を溶解する。常温ま
で冷却した後,溶液を100mlの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
これらの溶液を10mlずつ分取して50mlの全量フラスコに移し入れ,過塩素酸8mlを加えた後,チ
オシアン酸ナトリウム溶液10mlを加える。以下,4.3(2)及び4.4の手順に従って試料と同じ操作を試
料と併行して行い,得た吸光度と呈色溶液中の標準モリブデン溶液として加えたモリブデン量との関
係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
(2) 呈色に4.2(3)で得た溶液を用いる場合 6個のビーカー (200ml) を準備し,それぞれに,鉄[2.(8) ]0.500g
をはかり採って移し入れ,標準モリブデン溶液[2.(20) ]を正確に,0, 5, 10, 15, 20, 25ml(モ
リブデンとして02.5mg)加え,時計皿で覆う。過塩素酸20mlを加え,穏やかに加熱して鉄を分解
し,引き続き加熱して濃縮し,過塩素酸の濃厚な白煙を発生させ,ビーカーの内部が透明になってか
ら12分間加熱する。室温まで放冷した後,温水約20ml及びりん酸水素二アンモニウム溶液10ml

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JIS G 1218:1994の国際規格 ICS 分類一覧

JIS G 1218:1994の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISG1201:2014
鉄及び鋼―分析方法通則
JISK8001:2017
試薬試験方法通則
JISZ8402:1991
分析・試験の許容差通則