JIS G 1232-1:2021 鉄及び鋼―ジルコニウム定量方法―第1部:キシレノールオレンジ吸光光度法

JIS G 1232-1:2021 規格概要

この規格 G1232-1は、鋼中のジルコニウム定量方法のうち,キシレノールオレンジ吸光光度法について規定。

JISG1232-1 規格全文情報

規格番号
JIS G1232-1 
規格名称
鉄及び鋼―ジルコニウム定量方法―第1部 : キシレノールオレンジ吸光光度法
規格名称英語訳
Iron and steel -- Determination of zirconium -- Part 1:Xylenol orange spectrophotometric method
制定年月日
2021年5月20日
最新改正日
2021年5月20日
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対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

77.080.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2021-05-20 制定
ページ
JIS G 1232-1:2021 PDF [9]
                                                                                 G 1232-1 : 2021

pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 一般事項・・・・[1]
  •  5 要旨・・・・[1]
  •  6 試薬・・・・[2]
  •  7 試料のはかりとり・・・・[2]
  •  8 操作・・・・[3]
  •  8.1 試料溶液の調製・・・・[3]
  •  8.2 呈色・・・・[4]
  •  8.3 吸光度の測定・・・・[5]
  •  9 空試験・・・・[5]
  •  10 検量線の作成・・・・[5]
  •  10.1 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %未満の場合・・・・[5]
  •  10.2 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %以上の場合・・・・[6]
  •  11 計算・・・・[6]
  •  12 許容差・・・・[7]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS G 1232-1 pdf 1] ―――――

           G 1232-1 : 2021

まえがき

  この規格は,産業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本鉄鋼連盟(JISF)から,産
業標準原案を添えて日本産業規格を制定すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済
産業大臣が制定した日本産業規格である。これによって,JIS G 1232:1980は廃止され,その一部を分割し
て制定したこの規格に置き換えられた。
  この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
  この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
  JIS G 1232の規格群には,次に示す部編成がある。
    JIS G 1232-1 第1部 : キシレノールオレンジ吸光光度法
    JIS G 1232-2 第2部 : ふっ化物共沈分離キシレノールオレンジ吸光光度法

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS G 1232-1 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
                                                                           G 1232-1 : 2021

鉄及び鋼−ジルコニウム定量方法−第1部 : キシレノールオレンジ吸光光度法

Iron and steel-Determination of zirconium- Part 1: Xylenol orange spectrophotometric method

1 適用範囲

 この規格は,鋼中のジルコニウム定量方法のうち,キシレノールオレンジ吸光光度法について規定する。
  この方法は,ニオブを含まない鋼中のジルコニウム含有率(質量分率)0.005 %以上0.60 %以下の定量に
適用する。
    注記 JIS G 1232の規格群の定量範囲を表1に示す。
                                表1−JIS G 1232規格群の定量範囲
                              規格番号       定量範囲[質量分率(%)]
                             JIS G 1232-1      0.005 以上 0.60 以下
                             JIS G 1232-2      0.01 以上  0.60 以下

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
    JIS G 1201 鉄及び鋼−分析方法通則
    JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第6部 : 精確さに関する値の実用的
        な使い方

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS G 1201の箇条3(用語及び定義)による。

4 一般事項

  定量方法に共通な一般事項は,JIS G 1201による。

5 要旨

  試料を適切な酸で分解し,残さは,二硫酸カリウムで融解して主液に合わせる。メルカプト酢酸及びチ
オ尿素で鉄,銅などの妨害を除いた後,キシレノールオレンジジルコニウム錯体を生成させ,分光光度計
を用いて,540 nmの波長で吸光度を測定する。

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           2
G 1232-1 : 2021

6 試薬

  試薬は,次による。
6.1  塩酸(1+4,1+9,1+100)
6.2  過塩素酸
6.3  ふっ化水素酸
6.4  硫酸(1+9)
6.5  王水(塩酸3,硝酸1)
6.6  アンモニア水(1+1)
6.7  過酸化水素
6.8  鉄 純度の高い鉄で,ジルコニウム含有率(質量分率)が,0.000 5 %未満であることが保証されて
いるか,又は0.005 %以下で値が特定されているもの。特定された値としては,妥当性が確認されていれ
ば,認証値でなくてもよい。
6.9  二硫酸カリウム
6.10 ふっ化水素アンモニウム溶液(100 g/L)
6.11 亜硫酸ナトリウム溶液
  亜硫酸ナトリウム七水和物300 gをはかりとり,水を加えて溶かし,水で1 000 mLにうすめる。この溶
液は,使用の都度,調製する。
6.12 硫酸アルミニウム溶液
  硫酸アルミニウム[Al2(SO4)3]50 gをはかりとり,水約300 mLを加えて温めながら溶かし,水で1 000
mLにうすめる。
6.13 メルカプト酢酸溶液(100 mL/L)
6.14 チオ尿素溶液(10 g/L)
6.15 クペロン溶液
  クペロン6 gをはかりとり,水を加えて溶かし,水で100 mLにうすめる。この溶液は,使用の都度,調
製する。
6.16 キシレノールオレンジ溶液
  キシレノールオレンジ0.05 gをはかりとり,水を加えて溶かし,水で100 mLにうすめる。この溶液は,
褐色ガラス製瓶に保存する。
6.17 ジルコニウム原液(Zr : 500  最一
  あらかじめ1 000 ℃で強熱した後,デシケーター中で常温まで放冷した酸化ジルコニウム(ZrO2,質量
分率99.9 %以上)0.337 5 gをはかりとってビーカー(200 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,硫酸20 mL及
び硫酸アンモニウム10 gを加え,加熱して完全に分解する。放冷した後,硫酸30 mLを加え,時計皿の下
面を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を500 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,常温まで冷却
した後,水で標線までうすめてジルコニウム原液とする。
6.18 ジルコニウム標準液(Zr : 50  最一
  ジルコニウム原液(6.17)を使用の都度,水で正確に10倍にうすめてジルコニウム標準液とする。

7 試料のはかりとり

  試料のはかりとり量は,表2による。

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                                                                                             3
                                                                                 G 1232-1 : 2021
                                    表2−試料のはかりとり量
                           ジルコニウム含有率      試料はかりとり量
                            [質量分率(%)]             g
                         0.005 以上 0.02 未満           2.0
                         0.02 以上  0.60 以下           1.0

8 操作

    警告 過塩素酸の蒸気は,アンモニア,亜硝酸蒸気又は有機物が存在すると爆発する危険がある。蒸
          気は,過塩素酸を用いても安全な排気設備を備えた場所で処理しなければならない。

8.1 試料溶液の調製

8.1.1 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %未満の試料で,塩酸で分解容易な場合
a) 試料をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,時計皿で覆う。塩酸(1+4)150 mLを加え,
    加熱して分解する。次に,亜硫酸ナトリウム溶液(6.11)20 mLを加えて穏やかに沸騰させ,鉄(III)
    を還元する。時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除く。この溶液を10 ℃15 ℃に冷却した後,
    溶液をかき混ぜながらクペロン溶液(6.15)を,生じた沈殿が褐色を呈するまで滴加する。沈殿を少
    量のろ紙パルプを加えたろ紙(5種A)でこし分け,15 ℃以下の塩酸(1+9)で十分に洗浄する。ろ
    液及び洗液は,捨てる。
b) 沈殿及び残さは,ろ紙とともに白金るつぼ(30 mL)に移して乾燥した後,ろ紙を灰化する。放冷し,
    二硫酸カリウム(6.9)1.5 gを加え,暗赤色になるまで加熱して融解する。放冷した後,白金るつぼを
    ビーカー(200 mL)に入れる。融成物は,硫酸(6.4)10 mLと水20 mLとを加えて加熱して溶解し,
    融成物の溶解が終了後,白金るつぼを少量の水で洗って取り出す。常温まで冷却した後,100 mLの全
    量フラスコに移し入れ,水で標線までうすめる。
8.1.2 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %未満の試料で,塩酸で分解困難な場合
a) 試料をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,時計皿で覆う。王水(6.5)30 mL及び過塩素酸
    (6.2)20 mLを加え,加熱して分解する。次に,過塩素酸の白煙を発生させてほとんど乾固するまで
    蒸発する。放冷した後,塩酸(1+4)150 mLを加えて塩類を溶解し,亜硫酸ナトリウム溶液(6.11)
    40 mLを加えて穏やかに沸騰させ,鉄(III)を還元する。時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除
    く。この溶液を10 ℃15 ℃に冷却した後,溶液をかき混ぜながらクペロン溶液(6.15)3 mLを滴加
    する。沈殿を少量のろ紙パルプを加えたろ紙(5種A)でこし分け,15 ℃以下の塩酸(1+9)で十分
    に洗浄する。ろ液及び洗液は,捨てる。
b) 沈殿及び残さは,8.1.1 b)の手順に従って操作する。
8.1.3 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %以上の試料で,硫酸で分解容易な場合
a) 試料をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,硫酸(6.4)をジルコニウム含有
    率に応じて,表3に従って加え,加熱して分解する。次に,過酸化水素(6.7)を滴加して鉄などを酸
    化した後,更に加熱して沸騰させて過剰の過酸化水素を分解する。時計皿の下面を水で洗って時計皿
    を取り除く。冷却した後,ろ紙(5種C)を用いてろ過し,温水で十分に洗浄する。ろ液及び洗液を
    ビーカー(300 mL)に受け,主液として保存する。
b) 残さは,ろ紙とともに白金るつぼ(30 mL)に移して乾燥した後,ろ紙を灰化する。放冷し,二硫酸
    カリウム(6.9)2.0 gを加え,暗赤色になるまで加熱して融解する。放冷した後,白金るつぼをa)で
    保存した主液に入れる。融成物の溶解が終了後,白金るつぼを少量の水で洗って取り出す。常温まで

――――― [JIS G 1232-1 pdf 5] ―――――

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G 1232-1 : 2021
    冷却した後,200 mLの全量フラスコに移し入れ,水で標線までうすめる。
                     表3−分解に用いる硫酸(6.4)の量及び試料溶液の分取量
                 ジルコニウム含有率       硫酸(6.4)の量          分取量
                  [質量分率(%)]            mL                   mL
                 0.02 以上 0.10 未満            35                   40
                 0.10 以上 0.30 未満            60                   20
                 0.30 以上 0.60 以下           110                   10
8.1.4 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %以上の試料で,硫酸で分解困難な場合
a) 試料をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,王水(6.5)20 mLを加え,加熱
    して分解した後,沸騰させて窒素酸化物などを除去する。時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除
    く。常温まで冷却した後,水を加えて約50 mLとし,ろ紙(6種)を用いてろ過し,塩酸(1+100)
    で十分に洗浄する。ろ液及び洗液は,ビーカー(300 mL)に受け,主液として保存する。
b) 残さは,ろ紙とともに白金るつぼ(30 mL)に移して乾燥した後,ろ紙を灰化する。放冷し,二硫酸
    カリウム(6.9)2.0 gを加え,暗赤色になるまで加熱して融解する。放冷した後,白金るつぼをビーカ
    ー(200 mL)に入れる。融成物は,塩酸(1+9)20 mLを加えて加熱して溶解し,融成物の溶解が終
    了後,白金るつぼを少量の水で洗って取り出す。常温まで冷却した後,a)で保存した主液とともに200
    mLの全量フラスコに移し入れ,水で標線までうすめる。
8.1.5 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %以上の試料で,残さ処理を省略する場合
  試料をはかりとって石英ガラス製ビーカー(300 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,王水(6.5)20 mL及
び過塩素酸(6.2)20 mLを加えて加熱分解し,過塩素酸の白煙を発生させた後,放冷する。次に,ふっ化
水素酸(6.3)3 mL4 mLを加え,引き続き濃厚な白煙が発生するまで加熱して放冷する。時計皿の下面
を水で洗って時計皿を取り除く。少量の水でビーカーの内壁を洗い,再び濃厚な白煙が発生するまで加熱
する。この操作を3回繰り返して完全にふっ化水素酸を揮散させる1)。冷却した後,水約100 mLを加えて
塩類を溶解し,過酸化水素(6.7)3 mL4 mLを滴加して二クロム酸を還元し,沸騰させて過剰の過酸化
水素を分解する。常温まで冷却した後,200 mLの全量フラスコに移し入れ,水で標線までうすめる。
    注1) ふっ化物イオンが残存すると,分析結果への負の誤差要因となる。

8.2 呈色

8.2.1 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %未満の試料の場合
a) 8.1.1又は8.1.2で得た試料溶液から50 mLを分取して,100 mLの全量フラスコに移し入れる。試料溶
    液中にけい酸などの沈殿を認めた場合は,乾燥ろ紙(5種A)でろ過した後,分取する。
b) これにメルカプト酢酸溶液(6.13)5 mLを加え,鉄によって生じた青の着色が消失するまで振り混ぜ
    る。次に,チオ尿素溶液(6.14)5 mL及びキシレノールオレンジ溶液(6.16)10 mLを加えて振り混
    ぜた後,80 ℃の水浴中に浸して5分間加温する。常温まで冷却した後,水で標線までうすめる。
8.2.2 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %以上の試料で,硫酸で分解容易な場合
a) 8.1.3で得た試料溶液から,ジルコニウム含有率に応じて表3に従って一定量を分取し2),100 mLの全
    量フラスコに移し入れる。次に,水で液量を約50 mLにうすめる。
b) 8.2.1 b)の手順に従って操作する。
    注2) 分取した溶液中には,ジルコニウムとして0.02 mg0.3 mgが含まれる。

――――― [JIS G 1232-1 pdf 6] ―――――

                                                                                             5
                                                                                 G 1232-1 : 2021
8.2.3 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %以上の試料で,硫酸で分解困難な場合
a) 8.1.4で得た試料溶液から,ジルコニウム含有率に応じて表3に従って一定量を分取し2),100 mLの全
    量フラスコに移し入れる。試料溶液中にけい酸などの沈殿を認めた場合は,乾燥ろ紙(5種A)でろ
    過した後,分取する。
b) これにアンモニア水(6.6)を加えて,水酸化鉄(II)の沈殿が生じるまで中和し3),直ちに硫酸(6.4)
    6 mLを加える。このとき液量が50 mL以下の場合は,水で液量を約50 mLにうすめる。以下,8.2.1 b)
    の手順に従って操作する。
    注3) アンモニア水を過剰に添加すると,分析結果への負の誤差要因となる。
8.2.4 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %以上の試料で,残さ処理を省略する場合
a) 8.1.5で得た試料溶液から,ジルコニウム含有率に応じて表3に従って一定量を分取し2),100 mLの全
    量フラスコに移し入れる。次に,硫酸アルミニウム溶液(6.12)10 mLを加えた後,常温で10分間放
    置し,更にアンモニア水(6.6)で水酸化鉄(II)の沈殿が生じるまで中和し3),直ちに硫酸(6.4)6 mL
    を加える。このとき液量が50 mL以下の場合は,水で液量50 mLにうすめる。
b) これにメルカプト酢酸溶液(6.13)5 mLを加えて振り混ぜ,鉄によって生じた青色を消失させる。次
    に,チオ尿素溶液(6.14)5 mL及びキシレノールオレンジ溶液(6.16)10 mLを加えて振り混ぜた後,
    常温で10分間放置して呈色させた後,水で標線までうすめる。

8.3 吸光度の測定

  8.2で得た呈色溶液の一部を分光光度計の吸収セル(10 mm)に取り,540 nmの波長で吸光度を測定す
る。残っている元の呈色溶液にふっ化水素アンモニウム溶液(6.10)5滴10滴を加えてかき混ぜ,この
一部を対照液とする。
  硫酸アルミニウム溶液を添加した場合(8.2.4)は,ふっ化水素アンモニウム溶液を滴加した後,直ちに
吸光度を測定しなければならない。

9 空試験

  試料と同量の鉄(6.8)をはかりとり,試料と同じ操作を試料と併行して行う。

10 検量線の作成

10.1 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %未満の場合

  6個のビーカー(500 mL)を準備し,表4に従ってそれぞれに鉄(6.8)及びジルコニウム標準液(6.18)
を正確に加えて時計皿で覆う。塩酸(1+4)150 mLを加えて静かに加熱して鉄を分解する。これに亜硫酸
ナトリウム溶液(6.11)30 mLを加えて静かに沸騰させ,鉄(III)を還元する。この溶液を10 ℃15 ℃に
冷却した後,溶液をかき混ぜながらクペロン溶液(6.15)を,生じた沈殿が褐色を呈するまで滴加する。
沈殿は,ろ紙パルプを入れたろ紙(5種A)でこし分け,15 ℃以下の塩酸(1+9)で十分に洗浄する。ろ
液及び洗液は,捨てる。以下,8.1.1 b),8.2.1及び8.3の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行
う。得た吸光度と呈色溶液中のジルコニウム量との関係線を作成し,その関係線について原点を通るよう
に平行移動して検量線とする。

――――― [JIS G 1232-1 pdf 7] ―――――

           6
G 1232-1 : 2021
         表4−検量線用溶液へのジルコニウム標準液(6.18)添加量及び鉄(6.8)はかりとり量
   検量線用溶液No. ジルコニウム標準液 ジルコニウム添加量 呈色溶液中の  鉄(6.8)はかりとり量
                      (6.18)添加量                      ジルコニウム量
                           mL                 g               g                  g
  1(ゼロメンバー)        0                  0                0              2.000
  2 1                 50               25              2.000
  3 2                100               50              2.000
  4 4                200              100              2.000
  5 6                300              150              2.000
  6 8                400              200              2.000

10.2 ジルコニウム含有率(質量分率)が0.02 %以上の場合

  6個のビーカー(300 mL)を準備し,表5に従ってそれぞれに鉄(6.8),ジルコニウム標準液(6.18)及
び硫酸(6.4)をそれぞれ正確に加えて時計皿で覆い,静かに加熱して鉄を分解する。次に,過酸化水素(6.7)
を滴加して鉄などを酸化した後,更に加熱沸騰させて過剰の過酸化水素を分解する。常温まで冷却した後,
250 mLの全量フラスコに移し入れ,水で標線までうすめる。これから50 mLを分取して100 mLの全量フ
ラスコに移し入れる。以下,8.2.1 b)及び8.3の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。得た
吸光度と呈色溶液中のジルコニウム量との関係線を作成し,その関係線について原点を通るように平行移
動して検量線とする。
          表5−検量線用溶液へのジルコニウム標準液(6.18)添加量,硫酸(6.4)添加量及び
                                     鉄(6.8)はかりとり量
  検量線用溶液No. ジルコニウム標準液ジルコニウム添加量 呈色溶液中の 硫酸(6.4)   鉄(6.8)
                    (6.18)添加量                    ジルコニウム量  添加量    はかりとり量
                         mL               g               g            mL           g
 1(ゼロメンバー)       0                 0              0           35         1.000
 2 5                250            50           35         1.000
 3 10                500            100          34         1.000
 4 15                750            150          34         1.000
 5 20              1 000            200          33         1.000
 6 30              1 500            300          32         1.000

11 計算

  8.3及び箇条9で得た吸光度と,箇条10で作成した検量線とから相当するジルコニウム量(g)を求め,
試料中のジルコニウム含有率を,次の式によって算出する。
                               mmm
                                1− 2+ 3
                         Zrm
                           =              100
                                B 1000000
                             mm
                              1− 2+m3
                           =
                             m B 10000
                      ここに,       Zr :  試料中のジルコニウム含有率[質量分率(%)]
                                      m1 :  試料の呈色溶液中のジルコニウム検出量(g)
                                      m2 :  空試験の呈色溶液中のジルコニウム検出量(g)
                                      m3 :  空試験の呈色溶液中に含まれる鉄(6.8)に由来するジ
                                            ルコニウム量(g)

――――― [JIS G 1232-1 pdf 8] ―――――

                                                                                             7
                                                                                 G 1232-1 : 2021
                                             鉄中のジルコニウム含有率が,0.000 5 %未満であるこ
                                             とが保証されている場合は,0とする。
                                       m :  はかりとった試料の質量(g)
                                       B :  試料溶液の分取比
                                             ジルコニウム含有率0.005 %以上0.02 %未満の場合
                                             50/100
                                             ジルコニウム含有率0.02 %以上0.10 %未満の場合
                                             40/200
                                             ジルコニウム含有率0.10 %以上0.30 %未満の場合
                                             20/200
                                             ジルコニウム含有率0.30 %以上0.60 %以下の場合
                                             10/200

12 許容差

  許容差は,表6による。
                                          表6−許容差
          ジルコニウム含有率            室内再現許容差(Rw)         室間再現許容差(R)
           [質量分率(%)]              [質量分率(%)]           [質量分率(%)]
         0.067 以上 0.60 以下           f(n)×0.012 7×(Zr)0.883 3  f(n)×0.019 8×(Zr)0.572 5
     許容差計算式中のf(n)の値は,JIS Z 8402-6の表1[許容範囲の係数f(n)]による。nの値は,室内再現許容差
   の場合は同一分析室内における分析回数,室間再現許容差の場合は分析に関与した分析室数である。また,(Zr)
   は,許容差を求めるジルコニウム定量値の平均値[質量分率(%)]である。
     ジルコニウム含有率(質量分率)0.005 %以上0.067未満における許容差は,JIS G 1201の7.3(許容差が規定
   されていない場合の取扱い方)による。
   注記 この表の許容差は,ジルコニウム含有率(質量分率)0.067 %以上0.79 %以下の試料を用い,共同実験した
        結果から求めたものである。

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