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附属書22(規定) ビスマス定量方法−
硫化物沈殿·水酸化鉄共沈分離よう化物吸光光度法
1. 要旨 試料を硝酸とふっ化水素酸とで分解し,硫酸を加え,加熱して硫酸の白煙を発生させた後,L (+)
−酒石酸を含む硫酸溶液とし,硫化水素を通じてビスマスをすずなどとともに沈殿させ,硫化カリウムを
加えてビスマスをすずなどから分離し,強熱して酸化物にする。硝酸に溶解し,硫酸アンモニウム鉄 (III)
を共存させてアンモニア水でビスマスを鉄と共沈させて分離する。沈殿を硫酸に溶解した後,よう化カリ
ウムとホスフィン酸でビスマスを呈色させる。光度計を用いてその吸光度を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
a) 硝酸 (1+1)
b) ふっ化水素酸
c) 硫酸 (1+1, 1+100)
d) アンモニア水 (1+1)
e) タングステン(粉末) できるだけ純度が高いタングステンで,ビスマスを含有しないか又はビスマ
ス含有率ができるだけ低く,既知であるもの。
f) 鉄 できるだけ純度が高い鉄で,ビスマスを含有しないか又はビスマス含有率ができるだけ低く,既
知であるもの。
g) 臭素水·硝酸混液 臭素水(飽和,約40g/l)と硝酸を等量ずつ,使用の都度混合する。
h) 硫化水素 ボンベ又は硫化水素発生装置から得られるもの。
安全上の警告 硫化水素は,無色,特臭(腐卵臭),のある有毒気体であるので,換気機能のよい通風室で
取り扱わなければならない。
i) よう化カリウム溶液 (100g/l)この溶液は,使用の都度調製する。
j) ホスフィン酸溶液 (250g/l)
k) 硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液 硫酸アンモニウム鉄 (III) ·24水1gを適量の水に溶解し,水で液量
を100mlとする。
l) 硫化カリウム溶液 水酸化カリウム溶液 (100g/l) に硫化水素を通じて飽和させ,これに3倍量の水酸
化カリウム溶液 (100g/l) を加える。
m) 硫化カリウム洗浄溶液 硫化カリウム溶液[2.l) ]を,使用の都度水で10倍に薄める。
n) L (+) −酒石酸
o) 酒石酸洗浄溶液 L (+) −酒石酸1gを,硫化水素を通じて飽和させた硫酸 (1+100) 100mlに溶解す
る。
p) 標準ビスマス溶液 (100 最 椀一 ‰ スマス[99.9% (m/m) 以上]0.100gをはかり採ってビー
(200ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 10mlを加え,穏やかに加熱して分解した後,時計皿
の下面を水で洗って時計皿を取り除き,硫酸 (1+1) 10mlを加え,加熱して硫酸の白煙を発生させる。
常温まで放冷した後,硫酸 (1+100) を用いて1 000mlの全量フラスコに移し入れ,硫酸 (1+100) で
標線まで薄める。
――――― [JIS G 1316 pdf 66] ―――――
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G 1316 : 1998
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,2.0gとし,0.1mgのけたまで読み取る。
4. 操作
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり採って白金皿(150番)又はポリテトラフルオロエチレン(以下,PTFEという)ビーカ
ー (300ml) に移し入れる。
b) 硝酸 (1+1) 10mlを加えてふたをし,ふっ化水素酸5mlを少量ずつ滴加して分解する。
c) ふたの下面を水で洗ってふたを取り除き,硫酸 (1+1) 25mlを加えて加熱し,塩類が飛散しないよう
に注意しながら硫酸の白煙を約8分間発生させた後,室温まで放冷する。
d) 内容物を水でビーカー (500ml) に洗い移し,容器に付着した沈殿は,アンモニア水 (1+1) を加えて
溶解し,硫酸 (1+1) を加えて酸性にする。
e) 酸性にした溶液を元のビーカーに水を用いて洗い移し,水で液量を約300mlとする。
4.2 タングステンの分離 タングステンの分離は,次の手順によって行う。
a) 4.1e)で得た溶液にL (+) −酒石酸約10gを加えて溶解する。
b) 溶液をアンモニア水 (1+1) で中和した後,さらにその過剰10mlを加え,加熱して数分間沸騰させる。
c) 室温まで冷却した後,硫酸 (1+1) で中和し,さらにその過剰10mlを加える。
d) 硫化水素を30分間以上激しく通じてビスマスを銅などとともに硫化物として沈殿させ,温所にしばら
く静置して沈殿を熟成させる。
e) 沈殿を,ろ紙(5種A)を用いてこし分け,酒石酸洗浄溶液[2.o) ]で5,6回洗浄した後,硫化水素を飽
和した硫酸 (1+100) で4,5回洗浄する。
4.3 共存元素の分離 共存元素の分離は,次の手順によって行う。
a) 4.2e)で得た沈殿を,温水で元のビーカーに洗い落とし,ろ紙は保存しておく。
b) 硫化カリウム溶液[2.l) ]50mlを加え,4050℃の水浴中で約30分間加熱する。
c) 水約50mlを加えて振り混ぜ,a)で保存したろ紙でろ過する。
d) 硫化カリウム洗浄溶液[2.m) ]で5,6回洗浄する。
e) 沈殿を,ろ紙とともに磁器るつぼ(30番)に移し入れ,できるだけ低温で加熱して灰化し,温度を約
550℃まで上げて酸化物とする(1)。
f) 放冷した後,磁器るつぼに硝酸 (1+1) 5mlを加え,穏やかに加熱して酸化物を溶解する。
g) 溶液をビーカー (300ml) 中に水を用いて移し入れ,磁器るつぼ内部を水で洗浄する。
h) 硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液[2.k) ]10mlを加え,水で液量を約100mlとし,アンモニア水 (1+1) で
中和し,さらにその過剰10mlを加える。
i) 加熱して約5分間沸騰させ,温所に12時間静置する。
j) 沈殿を,ろ紙(5種A)を用いてこし分け,温水で数回洗浄し,ろ紙上の沈殿を,少量の温水で沈殿
を生成させた元のビーカー中に洗い落とし,硫酸 (1+1) 30mlを加え,加熱して溶解する。
k) 溶液を元のろ紙でろ過し,温水で十分に洗浄する。ろ液及び洗液を100mlの全量フラスコに集め,常
温まで冷却した後,水で標線まで薄める。
注(1) 沈殿を,e)の手順のように加熱して酸化物とせずに,ろ紙とともにビーカー (200ml) 中へ移し
入れ,臭素水·硝酸混液[2.g) ]30mlに溶解し,時計皿で覆い,加熱して濃縮し,硫化物及びろ紙
を完全に分解してもよい。この場合,以後の操作は,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り
――――― [JIS G 1316 pdf 67] ―――――
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除き,h)の手順に移る。
4.4 呈色 呈色は,次の手順によって行う。
a) 4.3k)で得た溶液から25mlを分取して100mlの全量フラスコに移し入れる。
b) 水を約30ml加え,よう化カリウム溶液[2.i) ]5ml及びホスフィン酸溶液[2.j) ]10mlを加えて振り混ぜ,
約20分間静置して遊離よう素を消失させた後,水で標線まで薄める。
4.5 吸光度の測定 吸光度の測定は,4.4b)で得た呈色溶液の一部を,光度計の吸収セル (10mm) に移し
入れ,水を対照液として波長450nm付近における吸光度を測定する。
5. 空試験 空試験は,試料の代わりにタングステン[2.e) ]1.40g及び鉄[2.f) ]0.60gをはかり採って,白金皿
(150番)又はPTFEビーカー (300ml) に移し入れる。以下,4.1b)4.5の手順に従って試料と同じ操作を
試料と併行して行う。
6. 検量線の作成 検量線の作成は,次の手順によって試料と併行して行う。
a) 標準ビスマス溶液[2.p) ]010ml(ビスマスとして01.0mgに相当する。)を数個の100mlの全量フラ
スコのそれぞれに段階的に正確に加える。
b) それぞれに硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液[2.k) ]10ml及び硫酸 (1+1) 30mlを加え,水で標線まで薄め
る。
c) 以下,4.34.5の手順に従って試料と同じ操作を行う。
d) 得た吸光度と標準ビスマス溶液として添加したビスマス量との関係線を作成し,その関係線を原点を
通るように平行移動して検量線とする。
7. 計算 計算は,4.5及び5.で得た吸光度と,6.で作成した検量線とから,ビスマス量を求め,試料中の
ビスマス含有率を,次の式によって算出する。
(A B)
Bi= 100 C
1
m
4
ここに, Bi : 試料中のビスマス含有率 [% (m/m) ]
A : 分取した試料溶液中のビスマス検出量 (g)
B : 分取した空試験液中のビスマス検出量 (g)
m : 試料はかり採り量 (g)
C : 空試験において使用したタングステン[2.e) ]及び鉄[2.f) ]中に含ま
れるビスマス含有率 [% (m/m) ] の加重合計で,次の式によって算
出する。
C=a×1.40+b×0.60
ここに, a : タングステン[2.e) ]中に含まれるビスマス含有率 [% (m/m) ]
b : 鉄[2.f) ]中に含まれるビスマス含有率 [% (m/m) ]
――――― [JIS G 1316 pdf 68] ―――――
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附属書23(規定) ビスマス定量方法−
硫化物沈殿·水酸化鉄共沈分離
よう化物抽出吸光光度法
1. 要旨 試料を硝酸とふっ化水素酸とで分解し,硫酸を加え,加熱して,硫酸の白煙を発生させた後,
L (+) −酒石酸を含む硫酸溶液とし,硫化水素を通じてビスマスをすずなどとともに沈殿させ,硫化カリ
ウムで処理してビスマスをすずなどから分離し,強熱して酸化物にする。これを硝酸に溶解し,硫酸アン
モニウム鉄 (III) を共存させてアンモニア水でビスマスを鉄と共沈させて分離する。沈殿を硫酸に溶解し
た後,よう化カリウムとホスフィン酸でビスマスを呈色させ,3−メチル−1−ブタノールで抽出する。光
度計を用いてその吸光度を測定する。
2. 試薬 試薬は,次による。
a) 硝酸 (1+1)
b) ふっ化水素酸
c) 硫酸 (1+1, 1+100)
d) アンモニア水 (1+1)
e) タングステン(粉末) できるだけ純度が高いタングステンで,ビスマスを含有しないか又はビスマ
ス含有率ができるだけ低く,既知であるもの。
f) 鉄 できるだけ純度が高い鉄で,ビスマスを含有しないか又はビスマス含有率ができるだけ低く,既
知であるもの。
g) 臭素水·硝酸混液 臭素水(飽和,約40g/l)と硝酸を15mlずつ,使用の都度混合する。
h) 硫化水素 ボンベ又は硫化水素発生装置から得られるもの。
安全上の警告 硫化水素は,無色,特臭(腐卵臭)のある有毒気体であるので,換気機能のよい通風室で
取り扱わなければならない。
i) よう化カリウム溶液 (100g/l)この溶液は,使用の都度調製する。
j) ホスフィン酸溶液 (250g/l)
k) 硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液 硫酸アンモニウム鉄 (III) ·24水1gを適量の水に溶解し,水で液量
を100mlとする。
l) 硫化カリウム溶液 水酸化カリウム溶液 (100g/l) に硫化水素を通じて飽和させ,これに3倍量の水酸
化カリウム溶液 (100g/l) を加える。
m) 硫化カリウム洗浄溶液 硫化カリウム溶液[2.l) ]を,使用の都度水で10倍に薄める。
n) L (+) −酒石酸
o) 酒石酸洗浄溶液 L(+)−酒石酸1gを,硫化水素を通じて飽和させた硫酸 (1+100) 100mlに溶解する。
p) 3−メチル−1−ブタノール
q) 標準ビスマス溶液 (100 最 椀一 ‰ スマス[99.9% (m/m) 以上]0.100gをはかり採ってビー
(200ml) に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸 (1+1) 10mlを加え,穏やかに加熱して分解した後,時計皿
の下面を水で洗って時計皿を取り除き,硫酸 (1+1) 10mlを加え,加熱して硫酸の白煙を発生させる。
――――― [JIS G 1316 pdf 69] ―――――
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G 1316 : 1998
常温まで放冷した後,硫酸 (1+100) を用いて1 000mlの全量フラスコに移し入れ,硫酸 (1+100) で
標線まで薄める。
3. 試料はかり採り量 試料はかり採り量は,2.0gとし,0.1mgのけたまで読み取る。
4. 操作
4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり採って白金皿(150番)又はポリテトラフルオロエチレン(以下,PTFEという。)ビー
カー (300ml) に移し入れる。
b) 硝酸 (1+1) 10mlを加えてふたをし,ふっ化水素酸5mlを少量ずつ滴加して分解する。
c) ふたの下面を水で洗ってふたを取り除き,硫酸 (1+1) 25mlを加えて加熱し,塩類が飛散しないよう
に注意しながら硫酸の白煙を約8分間発生させた後,室温まで放冷する。
d) 内容物を水でビーカー (500ml) に洗い移し,容器に付着した沈殿は,アンモニア水 (1+1) を加えて
溶解し,硫酸 (1+1) を加えて酸性にする。
e) 酸性にした溶液を元のビーカー中に水を用いて洗い移し,水で液量を約300mlとする。
4.2 タングステンの分離 タングステンの分離は,次の手順によって行う。
a) 4.1e)で得た溶液にL (+) −酒石酸約10gを加えて溶解する。
b) アンモニア水 (1+1) で中和した後,さらにその過剰10mlを加え,加熱して数分間沸騰させる。
c) 室温まで冷却した後,硫酸 (1+1) で中和し,さらにその過剰10mlを加える。
d) 硫化水素を30分間以上激しく通じてビスマスを銅などとともに硫化物として沈殿させ,温所にしばら
く静置して沈殿を熟成させる。
e) 沈殿を,ろ紙(5種A)を用いてこし分け,L (+) −酒石酸洗浄溶液[2.o) ]で5,6回洗浄した後,硫化
水素を飽和した硫酸 (1+100) で4,5回洗浄する。
4.3 共存元素の分離 共存元素の分離は,次の手順によって行う。
a) 4.2e)で得た沈殿を,温水で元のビーカーに洗い落とし,ろ紙は保存する。
b) 硫化カリウム溶液[2.l) ]50mlを加え,4050℃の水浴中で約30分間加熱し,水約50mlを加えて振り混
ぜ,a)で保存したろ紙でろ過する。
c) 沈殿を硫化カリウム洗浄溶液[2.m) ]で5,6回洗浄する。
d) 沈殿を,ろ紙とともに磁器るつぼ(30番)に移し入れ,できるだけ低温で加熱して灰化し,温度を約
550℃まで上げて酸化物とする(1)。
e) 放冷した後,磁器るつぼに硝酸 (1+1) 5mlを加え,穏やかに加熱して酸化物を溶解する。
f) 溶液をビーカー (300ml) 中に水を用いて移し入れ,磁器るつぼ内部を水で洗浄する。
g) 硫酸アンモニウム鉄 (III) 溶液[2.k) ]10mlを加え,水で液量を約100mlとする。
h) アンモニア水 (1+1) で中和し,さらにその過剰10mlを加える。
i) 加熱して約5分間沸騰させ,温所に12時間静置する。
j) 沈殿を,ろ紙(5種A)を用いてこし分け,温水で数回洗浄する。
k) ろ紙上の沈殿を,少量の温水で元のビーカー中に洗い落とし,硫酸 (1+1) 30mlを加え,加熱して溶
解する。ろ紙は保存する。
l) 溶液を,保存したろ紙でろ過し,温水で十分に洗浄する。ろ液及び洗液は100mlの全量フラスコに集
め,常温まで冷却した後,水で標線まで薄める。
――――― [JIS G 1316 pdf 70] ―――――
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JIS G 1316:1998の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7693:1980(MOD)
JIS G 1316:1998の国際規格 ICS 分類一覧
JIS G 1316:1998の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG1301:2016
- フェロアロイ―分析方法通則
- JISK0116:2014
- 発光分光分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8005:2014
- 容量分析用標準物質
- JISZ2615:2015
- 金属材料の炭素定量方法通則
- JISZ2616:2015
- 金属材料の硫黄定量方法通則