この規格ページの目次
4
G 1320 : 2007
e) 強熱後の沈殿が不純物を含んで着色している場合には,磁器るつぼ中の沈殿を少量の塩酸(1+1)溶
解し,溶液を水を用いてビーカー(300 mL)に移し入れ,塩化マグネシウム・塩化アンモニウム混液
(5.2.11)数mLを加える。以下,5.4.3のb)及びc)の手順に従って操作する。
f) d)又はe)で得た質量からb)で得た質量を差し引く。
注3) 1 100 ℃を超える温度で加熱するとりんの一部が揮散するので,注意が必要である。
5.5 空試験
酸化鉄(III)(5.2.8)0.55 gをはかり取ってニッケルるつぼ(30 mL)に移し入れる。以下,5.4.1 b)5.4.4
f)の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。
5.6 計算
試料中のりん含有率を,次の式によって算出し,JIS Z 8401の規則Aを適用して小数点以下第2位に丸
める。
m1 m0 2.0 783
P 100 %
1
m
10
ここに, P : 試料中のりん含有率(質量分率)
m1 : 5.4.4 f)で得た質量(g)
m0 : 5.5で得た質量(g)
m : 試料はかり取り量(g)
6 ICP発光分光分析法
6.1 要旨
試料を過酸化ナトリウム,硝酸カリウム,炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムで融解し,水で融成物を溶
解する。水酸化鉄(III)などを塩酸及び硝酸とで溶解し,コバルトを添加した後,溶液をICP発光分光分
析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,りんとコバルトとの発光強度を測定する。
6.2 試薬
試薬は,次による。
6.2.1 塩酸
6.2.2 硝酸
6.2.3 過酸化ナトリウム
6.2.4 酸化鉄(III) できるだけ純度が高い酸化鉄(III)で,りん含有率及びコバルト含有率が0.001 %
(質量分率)以下のもの。
6.2.5 硝酸カリウム
6.2.6 融解合剤 炭酸ナトリウムと炭酸カリウムとを等量ずつよく混合する。
6.2.7 りん酸二水素カリウム あらかじめ110 ℃で乾燥した後,デシケーター中で常温まで放冷し,恒
量としたもの。
6.2.8 コバルト溶液(Co : 1 mg/mL) コバルト[99.9 %(質量分率)以上]1.000 gをはかり取ってビ
ーカー(500 mL)に移し入れ,時計皿で覆い,硝酸(1+1)30 mLを加え,穏やかに加熱して分解し,引
き続き加熱して窒素酸化物などを追い出す。常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取
り除き,1 000 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。
6.3 試料はかり取り量
――――― [JIS G 1320 pdf 6] ―――――
5
G 1320 : 2007
試料4)はかり取り量は,0.20 gとする。
注4) 試料を粉砕するときは,コバルトを含むタングステンカーバイト製の粉砕容器を用いてはなら
ない。
6.4 操作
6.4.1 試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかり取ってアルミナるつぼ(30 mL)に移し入れる。
b) 融解合剤(6.2.6)2 g及び硝酸カリウム0.2 gを加えてよくかき混ぜ,暗赤熱状になるまで徐々に加熱
し,試料を予備融解する。放冷した後,るつぼに過酸化ナトリウム2 gを加え,再び加熱し,徐々に
温度を上げて完全に試料を融解した後,放冷する。
c) るつぼを温水約150 mLを入れたビーカー(500 mL)中に入れ,可溶性塩類の大部分を溶解する。可
溶性塩類の溶解が不十分なときは,時計皿で覆い,加熱して可溶性塩類を溶解した後,時計皿の下面
を水で洗って時計皿を取り除く。るつぼを水で洗浄して取り出し,るつぼ内の未溶解塩類及びるつぼ
の付着物を塩酸15 mLで溶解し,溶液をビーカー中の溶液に加える。溶液に塩酸15 mL及び硝酸5 mL
を加え,加熱して34分間沸騰させる。
d) 常温まで冷却した後,時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,容器を250 mLの全量フラスコ
に水を用いて移し入れ,コバルト溶液(6.2.8)を正確に10 mL加えた後,水で標線まで薄める。
6.4.2 発光強度比の測定
6.4.1 d)で得た溶液の一部を,ICP発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧して,213.618 nm又は
178.287 nmにおけるりんの発光強度及び228.616 nmにおけるコバルトの発光強度を測定し,りんの発光強
度とコバルトの発光強度との比を求める。
6.5 空試験
空試験は,行わない。
6.6 検量線の作成
6個のアルミナるつぼ(30 mL)を準備し,そのそれぞれに酸化鉄(III)(6.2.4)0.22 gをはかり取って
移し入れ,更に,りん酸二水素カリウム(6.2.7)を表1に従ってはかり取ってるつぼに加える。以下,6.4.1
b)6.4.2の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行い,得たりんとコバルトとの発光強度比と表
1に示すりんの添加量との関係線を作成し,検量線とする。
――――― [JIS G 1320 pdf 7] ―――――
6
G 1320 : 2007
表1−りん酸二水素カリウムのはかり取り量
単位 g
りん酸二水素カリウムはかり取り量 りんの添加量
0.175 7 0.040 0
0.193 3 0.044 0
0.210 9 0.048 0
0.228 5 0.052 0
0.246 0 0.056 0
0.263 6 0.060 0
6.7 計算
6.4.2で得た発光強度比と6.6で作成した検量線とから,りん量を求め,試料中のりん含有率を,次の式
によって算出し,JIS Z 8401の規則Aを適用して小数点以下第2位に丸める。
P 100 %
ここに, P : 試料中のりん含有率(質量分率)
A : 試料溶液中のりん検出量(g)
m : 試料はかり取り量(g)
6.8 許容差
許容差は,表2による。
表2−許容差
単位 %(質量分率)
試料中のりん含有率 室内再現許容差 室間再現許容差
2030 0.15 0.22
注記 許容差は,りん含有率23.2 %の試料を用いた共同実験から求めた。
JIS G 1320:2007の国際規格 ICS 分類一覧
JIS G 1320:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG1301:2016
- フェロアロイ―分析方法通則
- JISK0116:2014
- 発光分光分析通則
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方