JIS G 2316:2000 フェロニッケル

JIS G 2316:2000 規格概要

この規格 G2316は、鉄鋼の製造に用いる合金成分添加剤であるフェロニッケルについて規定。

JISG2316 規格全文情報

規格番号
JIS G2316 
規格名称
フェロニッケル
規格名称英語訳
Ferronickel
制定年月日
1953年7月24日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 6501:1988(NEQ)
国際規格分類

ICS

77.100
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1953-07-24 制定日, 1956-07-24 改正日, 1959-07-06 確認日, 1960-08-01 改正日, 1963-08-01 確認日, 1964-10-01 改正日, 1968-02-01 確認日, 1969-02-01 改正日, 1971-10-01 確認日, 1974-12-01 確認日, 1978-03-01 改正日, 1983-02-01 確認日, 1986-02-01 改正日, 1991-12-01 確認日, 1997-04-20 確認日, 2000-03-20 改正日, 2005-01-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS G 2316:2000 PDF [7]
G 2316 : 2000

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによって,JIS G 2316 : 1986は改正され,この規格に置き換えられる。
JIS G 2316には,次に示す附属書がある。
附属書(規定) 国際規格によるフェロニッケル

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS G 2316 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
G 2316 : 2000

フェロニッケル

Ferronickel

序文 この規格の本体は,従来どおり日本工業規格(日本産業規格)で規定していた内容を規定し,附属書としてこれに対
応する国際規格を翻訳し,作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
1. 適用範囲 この規格は,主として鉄鋼の製造に用いる合金成分添加剤であるフェロニッケルについて
規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 6501 : 1988 Ferronickel−Specification and delivery requirements
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS G 1301 フェロアロイ分析方法の通則
JIS G 1326 フェロニッケル分析方法
JIS G 1501 フェロアロイのサンプリング方法通則
JIS G 1604 フェロアロイの成分用試料のサンプリング方法(その4 フェロニッケル)
3. 種類及び記号 種類及び記号は,表1による。
表1 種類及び記号
種類 記号
1号
高炭素フェロニッケル FNi H1
2号 FNi H2
1号
低炭素フェロニッケル FNi L1
2号 FNi L2
4. ロットの作り方
4.1 ロットの作り方は,タップロット法とする。
4.2 ロットの大きさは,1タップ分とする。
5. 品質
5.1 化学成分 化学成分は,表2による。ただし,表3のように指定することができる。

――――― [JIS G 2316 pdf 2] ―――――

2
G 2316 : 2000
表2 化学成分
種類 記号 化学成分
% (m/m)
Ni C Si Mn P S Cr Cu Co
高炭素 1号 FNi H1 16.0以上 2.0以下
3.0以上 3.0以下 0.3以下 0.05以下 0.03以下 0.10以下 Ni*0.05
フェロ 以下
ニッケル2号 FNi H2 16.0以上 2.5以下
3.0未満 5.0以下 0.3以下 0.05以下 0.03以下 0.10以下 Ni*0.05
以下
低炭素 1号 FNi L1 −
28.0以上 0.02以下 0.3以下 0.3以下
0.02以下 0.03以下 0.10以下 Ni*0.05
フェロ 以下
ニッケル2号 FNi L2 17.0以上0.02以下 0.3以下− 0.3以下
0.02以下 0.03以下 0.08以下 Ni*0.05
28.0未満 以下
表3 指定化学成分
種類 化学成分
% (m/m)
P Cr
全種類 0.04以下
高炭素フェロニッケル −
0.03以下
全種類
低炭素フェロニッケル − 0.10以下
6. 試験
6.1 サンプリング 1ロットの平均品位を決定するためのサンプリング方法は,次による。
JIS G 1501
JIS G 1604
6.2 分析方法 分析方法は,次による。
JIS G 1301
JIS G 1326
7. 検査 分析試験の成績は,5.の規定に適合しなければならない。適合しない場合は,その試料が代表
するロットを不合格とする。
8. 表示 製品には,ばら積みの場合はその全量分をロット別に送り状に,容器詰めの場合は容器ごとに,
次の事項を表示しなければならない。
a) 種類又はその記号
b) 指定された場合は,化学成分とその含有率
c) ロット番号
d) 製造業者名又はその略号

――――― [JIS G 2316 pdf 3] ―――――

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G 2316 : 2000
附属書(規定) 国際規格によるフェロニッケル
序文 この附属書は,この日本工業規格(日本産業規格)に対応する国際規格を翻訳し作成した。
なお,原国際規格の名称は “Ferronickel−Specification and delivery requirement” であるが,この附属書の名
称は,国際整合化した規格であることを明確にするため“国際規格によるフェロニッケル”とした。
1. 適用範囲 この附属書は,主として鉄鋼の製造及び鋳物用に供給されるフェロニッケル(インゴット,
鋼片,ショット)の要求事項及び受渡条件について規定する。
2. 定義
2.1 酸化鉱及び/又はその他の原料から,製造したニッケル含有率が
フェロニッケル (Ferronickel)
15% (m/m) 以上80% (m/m) 未満のニッケル母合金。
3. 発注用情報 フェロニッケルの注文書は,次の情報を含まなければならない。
a) 数量
b) 附属書表1に示す種類に対応した化学成分
c) 附属書4.2に示す製品形状
d) その他分析報告,包装などに必要な要求事項
4. 要求事項
4.1 化学成分
4.1.1 フェロニッケルの各種類の化学成分は,附属書表1による。
4.1.2 附属書表1に示す化学成分は,主成分及び通常の不純物だけを示すものである。購入者が主成分含
有率に対してより狭い範囲を,及び/又は規定された成分に対して異なる範囲を,及び/又は規定されて
いない成分に対して範囲を要求する場合,及び/又はひ素,ビスマス,鉛,アンチモン,すずなどが0.010%
(m/m) を超える場合は,表示して,受渡当事者間で合意しなければならない。
4.1.3 附属書表1に示す化学成分は,フェロニッケルの規定のサンプリング方法及び分析方法の精度に基
づくものである。
4.2 供給の形状とロットの作り方 フェロニッケルは,受渡当事者間で合意された形状,例えばインゴ
ット,鋼片,ショットなどの形状で供給される。その供給ロットは,特別な合意による場合を除いて,最
小5トン (t) とする。

――――― [JIS G 2316 pdf 4] ―――――

4
G 2316 : 2000
附属書表1 フェロニッケルの化学成分
名称 化学成分 % (m/m)
Ni C Si P S Co Cu Cr その他
以上 未満 を超え 以下 以下 以下 以下 以下 以下 の成分
1) 0.20 0.10
FeNi20LC 15 25 − 0.030 0.20 0.030 0.030 4.1.2
FeNi30LC 25 35 参照
FeNi40LC 35 45
FeNi50LC 45 60
FeNi70LC 60 80
1) 0.20 0.10
FeNi20LCLP 15 25 − 0.030 0.20 0.020 0.030
FeNi30LCLP 25 35
FeNi40LCLP 35 45
FeNi50LCLP 45 60
FeNi70LCLP 60 80
1) 0.20 0.50
FeNi20MC 15 25 0.030 1.0 1.0 0.030 0.10
FeNi30MC 25 35
FeNi40MC 35 45
FeNi50MC 45 60
FeNi70MC 60 80
1) 0.20 0.50
FeNi20MCLP 15 25 0.030 1.0 1.0 0.020 0.10
FeNi30MCLP 25 35
FeNi40MCLP 35 45
FeNi50MCLP 45 60
FeNi70MCLP 60 80
1) 0.20 2.0
FeNi20HC 15 25 1.0 2.5 4.0 0.030 0.40
FeNi30HC 25 35
FeNi40HC 35 45
FeNi50HC 45 60
FeNi70HC 60 80
1)
Co/Ni=1/201/40(情報としてだけ)
4.2.1 フェロニッケルインゴット インゴットは,ノッチ入りとノッチなしの形で供給することができる。
インゴットの最大単位質量は100kgを超えてはならない。厚さは30150mmが好ましい。長さは1 100mm
を超えてはならない。
ロットは,二つの方法で作ることができる。
a) タップロット法
b) 配合ロット法 特別な合意がない場合,配合される複数のタップは,ニッケル含有量を,K (K+1) %
(m/m) の範囲に選択すべきである。Kは整数。
4.2.2 フェロニッケル鋼片 鋼片は,鋳造又はインゴットからカットして作る。
ロットは,次の二つの方法のいずれかで作る。最大寸法は25100mmとし,ロット内では寸法は統一
すべきである。
ロットは,二つの方法で作ることができる。
a) タップロット法
b) 配合ロット法 特別な合意がない場合,配合される複数のタップは,ニッケル含有量を,K (K+1) %
(m/m) の範囲に選択すべきである。Kは整数。
4.2.3 フェロニッケルショット 溶湯をショッティングして得られるショットの寸法は,250mmとす
る。受渡当事者間で合意があれば,このフェロニッケルは乾燥後に供給することができる。

――――― [JIS G 2316 pdf 5] ―――――

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