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JIS H 1280:1998 規格概要
この規格 H1280は、ニッケル合金中のモリブデン定量方法について規定。
JISH1280 規格全文情報
- 規格番号
- JIS H1280
- 規格名称
- ニッケル合金中のモリブデン定量方法
- 規格名称英語訳
- Method for determination of molybdenum in nickel alloys
- 制定年月日
- 1988年11月1日
- 最新改正日
- 2018年10月22日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 77.120.40
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 金属分析 II 2019
- 改訂:履歴
- 1988-11-01 制定日, 1994-04-01 確認日, 1998-08-20 改正日, 2003-03-20 確認日, 2008-07-20 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
- ページ
- JIS H 1280:1998 PDF [6]
H 1280 : 1998
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。これによってJIS H 1280 : 1988は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許権,実用新案権,又は出願公開後の実
用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登
録出願にかかわる確認について責任をもたない。
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――――― [JIS H 1280 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
H 1280 : 1998
ニッケル合金中のモリブデン定量方法
Method for determination of molybdenum in nickel alloys
序文 この規格には,対応国際規格がないので,対応国際規格がない一つの定量方法を日本工業規格(日本産業規格)とし
て規定している。
1. 適用範囲 この規格は,ニッケル合金中のモリブデン定量方法について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。この引用規格は,その最新版を適用する。
JIS H 1270 ニッケル及びニッケル合金の分析方法通則
3. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS H 1270の規定による。
4. 定量方法 モリブデンの定量方法は,イオン交換・ベンゾイン− 懿 オキシム沈殿分離酸化モリブデ
ン重量法による。この方法は,モリブデン含有率5% (m/m以上50% (m/m) 以下の試料に適用する。
5. イオン交換・ベンゾイン− 懿 オキシム沈殿分離酸化モリブデン重量法
5.1 要旨 試料を塩酸,硝酸及びふっ化水素酸で分解した後,加熱して濃縮し,シロップ状とする。塩
酸及びふっ化水素酸を加えて塩類を溶解し,陰イオン交換カラムを通してモリブデンを他の成分から分離
する。溶出液に硝酸,過塩素酸及び硫酸を加え,加熱濃縮して硫酸の白煙を発生させた後,ベンゾイン−
懿 オキシムを加えてモリブデンを沈殿させる。沈殿を乾燥した後,加熱して酸化モリブデン (VI) とし,
その質量をはかる。
5.2 試薬 試薬は,次による。
a) 塩酸
b) 硝酸
c) 過塩素酸
d) ふっ化水素酸
e) ふっ化水素酸 (1+25)
f) 硫酸 (1+1)
g) 臭素水(飽和,約35g/l)
――――― [JIS H 1280 pdf 2] ―――――
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H 1280 : 1998
h) 溶離液A塩酸830ml及びふっ化水素酸100mlをポリエチレン瓶 (1 000ml) に入れ,水で液量を1 000ml
とする。
i) 溶離液B塩酸250ml及びふっ化水素酸115mlをポリエチレン瓶 (1 000ml) に入れ,水で液量を1 000ml
とする。
j) 再生液 塩化アンモニウム214g及びふっ化アンモニウム37gを水500mlに溶解し,溶液をポリエチ
レン瓶 (1 000ml) に水を用いて移し入れ,水で液量を1 000mlとする。
k) ベンゾイン− 懿 オキシム溶液 ベンゾイン− 懿 オキシム10gをメタノール500mlに溶解する。この
溶液は,使用の都度調整し,10℃以下に冷却して用いる。
l) ベンゾイン− 懿 オキシム洗浄液 ベンゾイン− 懿 オキシム溶液 [k)] 40mlに硫酸 (1+99) を加え,
水で液量を1 000mlとする。この溶液は,使用の都度調製し,10℃以下に冷却して用いる。
5.3 器具 器具は,次による。
陰イオン交換カラム 長さ約400mm,内径約10mmの一端を細くしたポリエチレン管又は透明ポリ塩化ビ
ニル管の底部に水でほぐした脱脂綿又はポリエチレンウールを約510mmの厚さに緩く詰め,水で膨張
させた強塩基性陰イオン交換樹脂(粒径74149 交換容量1.3ミリ当量/ml以上のもの)約20mlを
スラリー状にして流し入れる。樹脂が沈降した後,その上に水でほぐした脱脂綿又はポリエチレンウール
を約5mmの厚さに緩く詰める。脱脂綿又はポリエチレンウールの詰め方を調節するなどして流出液の流
量を毎分1.01.5mlになるようにする。陰イオン交換カラムの例を付図1に示す。
5.4 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,表1によって,0.1mgのけたまではかる。
表1 試料はかり取り量
試料はかり取り量
試料中のモリブデン含有率
% (m/m) g
5以上10未満 0.50
10以上30未満 0.20
30以上50以下 0.10
5.5 操作
5.5.1 予備操作 予備操作は,次による。
a) 陰イオン交換カラム(5.3)にふっ化水素酸 (1+25) 50mlを通す。
b) 磁器るつぼ (30ml) を800℃以上で加熱し,デシケータ中で室温まで放冷した後,その質量をはかる。
この操作を恒量となるまで繰り返す。
5.5.2 試料の分解 試料をはかり取り,四ふっ化エチレン樹脂ビーカー (100ml) に移し入れ,ポリエチ
レン時計皿で覆い,塩酸20ml,硝酸5m1及びふっ化水素酸5mlを加え,穏やかに加熱して分解する。時
計皿の下面を水で洗浄して時計皿を取り除き,シロップ状になるまで加熱して濃縮する。塩酸1m1及びふ
っ化水素酸1mlを加え,再びシロップ状になるまで加熱して濃縮する。ふっ化水素酸 (1+25)50mlを加え,
加熱して塩類を溶解した後,室温まで放冷する。
5.5.3 モリブデンの分離 モリブデンの分離は,次の手順によって行う。
a) 5.5.2で得た溶液を陰イオン交換カラム [5.3 a) ] に通した後,ふっ化水素酸 (1+25) 約40mlを用いて
数回に分けて四ふっ化エチレン樹脂ビーカーを洗い,その都度洗液をカラムを通し,更にふっ化水素
酸 (1+25) 80mlを通す。流出液は捨てる。
b) 引き続きカラムに溶離液A [5.2 h) ] 150mlを10ml,10ml及び130mlと分けて通し,溶出液は捨てる。
c) 引き続きカラムに溶離液B [5.2 i) ] 180mlを10ml,10m1及び160mlと分けて通し,溶出液は四ふっ化
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H 1280 : 1998
エチレン樹脂ビーカー (300ml) に受ける(1)。
注(1) カラムを再使用する場合には,カラムに再生液 [5.2 j) ] を10mlずつ2回,更に130ml通し,次に
水を10mlずつ2回通した後,更に150ml通しておく。
5.5.4 沈殿の生成 沈殿の生成は,次の手順によって行う。
a) 5.5.3 c)で得た溶出液に硝酸2ml,過塩素酸2ml及び硫酸 (1+1) 10mlを加え,加熱濃縮して白煙を発
生させる。
b) 放冷した後,ビーカーの内壁を水で洗浄し,加熱濃縮して硫酸の白煙を発生させる。
c) 放冷した後,温水100mlを加えて塩類を溶解し,溶液をビーカー (300ml) に水を用いて移し入れる。
d) 溶液を10℃以下に冷却した後,ベンゾイン− 懿 オキシム溶液 [5.2 k) ] 10mlを加えてかき混ぜ,更に
溶液中のモリブデン10mgにつき5ml過剰に加える。次に臭素水(飽和)を溶液が黄色を呈するまで
滴加し,更に少量のベンゾイン− 懿 オキシム溶液 [5.2 k) ] を加える。溶液を10℃以下に保持しなが
らときどきかき混ぜ,10分間放置した後,沈殿を少量のろ紙パルプを入れたろ紙(5種A)を用いて
こし分ける。ろ紙及び沈殿をベンゾイン− 懿 オキシム洗浄液 [5.2 l) ] で十分に洗浄する。
5.5.5 灰化及びひょう量 灰化及びひょう量は,次の手順によって行う。
a) 5.5.4 d)で得た沈殿をろ紙とともに,5.5.1 b)で質量をはかった磁器るつぼ (30ml) に移し入れ,加熱し
て乾燥した後,低温でろ紙を灰化する。
b) 500550℃で加熱し,デシケータ中で室温まで放冷した後,その質量をはかる。この操作を恒量とな
るまで繰り返す。
c) )で得た質量から,5.5.1 b)で得た質量を差し引く。
5.6 空試験 試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。
5.7 計算 試料中のモリブデン含有率を,次の式によって算出する。
(m1 m2 ) .0666 6
Mo 100
m0
ここに, Mo : 試料中のモリブデン含有率 [% (m/m) ]
m1 : 5.5.5 c)で得た質量 (g)
m2 : 5.6で得た質量 (g)
m0 : 試料はかり取り量 (g)
――――― [JIS H 1280 pdf 4] ―――――
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H 1280 : 1998
付図1 陰イオン交換カラムの例
――――― [JIS H 1280 pdf 5] ―――――
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JIS H 1280:1998の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.40 : ニッケル,クロム及びそれらの合金
JIS H 1280:1998の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH1270:2015
- ニッケル及びニッケル合金―分析用試料採取方法及び分析方法通則