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H 4311-1993
附属書 鉛中のテルル定量方法
1. 適用範囲 この附属書は,鉛中のテルル定量方法について規定する。
2. 一般事項 分析方法に共通な一般事項は,JIS K 0050及びJIS K 0121による。
3. 定量方法 テルルの定量方法は,臭化物・メチルトリオクチルアンモニウムブロミド抽出原子吸光法
による。この方法は,テルル含有率0.002% (m/m) 以上0.03% (m/m) 以下の試料に適用する。
4. 臭化物・メチルトリオクチルアンモニウムロミド抽出原子吸光法
4.1 要旨 試料を硝酸で分解し,硫酸を加え,硫酸の白煙を発生させて硝酸を除去した後,臭化水素酸
を加え,生成するテルルの臭化物錯体をメチルトリオクチルアンモニウムブロミドを含む酢酸ブチルで抽
出し,原子吸光光度計を用いて有機相の吸光度を測定する。
4.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 硝酸 (1+2)
(2) 臭化水素酸 (3+2)
(3) 硫酸 (1+1)
(4) 洗浄液 水550ml,臭化水素酸120ml及び硫酸 (1+1) 330mlを混合する。
(5) 硫酸ナトリウム(無水)
(6) 抽出溶媒 メチルトリオクチルアンモニウムクロリド10mlを酢酸ブチルで希釈して200mlとする。
この溶液を分液漏斗 (500ml) に移し入れ,臭化水素酸 (1+2) 200mlを加え,5分間激しく振り混ぜた
後,水相を取り除く。再び,臭化水素酸 (1+2) 200mlを加えて,5分間激しく振り混ぜた後,水相を
取り除き,有機相を抽出溶媒とする。
(7) 酢酸ブチル
(8) 標準テルル溶液 (5 最 攀一 ‰ ルル[99.9% (m/m) 以上]0.500gをはかり取ってビーカー (200ml)
移し入れ,時計皿で覆い,硝酸10mlを加え,穏やかに加熱して分解した後,時計皿の下面及びビー
カーの内壁を水で洗浄して時計皿を取り除き,硫酸 (1+1) 40mlを加え,加熱して硫酸の白煙を発生
させる。室温まで放冷した後,水を少量ずつ加えて塩類を溶解する。溶液を500mlの全量フラスコに
水を用いて移し入れ,常温まで冷却した後,水で標線まで薄めて原液 (1mgTe/ml) とする。この原液
を使用の都度,必要量だけ水で正しく200倍に薄めて標準テルル溶液とする。
4.3 試料はかり取り量 試料はかり取り量は,1.0gとし,1mgのけたまではかる。
4.4 操作
4.4.1 試料溶液の調製 試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
(1) 試料をはかり取ってビーカー (200ml) に移し入れる。
(2) 時計皿で覆い,硝酸 (1+2) 15mlを加え,穏やかに加熱して分解する。時計皿の下面及びビーカーの
内壁を水で洗って時計皿を取り除く。硫酸 (1+1) 50mlを加え,加熱して蒸発し,硫酸の白煙を十分
に発生させる。室温まで放冷した後,ビーカーの内壁を少量の水で洗浄し,再び加熱して硫酸の白煙
を発生させる。
(3) 室温まで放冷した後,水20mlを少量ずつ加える。溶液及び沈殿を100mlの全量フラスコに水を用い
――――― [JIS H 4311 pdf 6] ―――――
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て移し入れ,常温まで冷却した後,水で標線まで薄めてよく振り混ぜ,静置して沈殿を沈降させる。
4.4.2 テルルの抽出 テルルの抽出は,次の手順によって行う。
(1) 4.1.1(3)で得た溶液の上澄液10.0mlを分液漏斗 (100ml) に分取し,水を10ml及び臭化水素酸 (3+2) を
正確に10ml加え,水で液量を50mlとする。
(2) 抽出溶媒 [4.2(6) ] を正確に10ml加え,約5分間激しく振り混ぜる。静置して二相に分離した後,水
相を除去する。洗浄液 [4.2(4) ] を50ml加え,約30秒間激しく振り混ぜ,静置して二相に分離した後,
水相を除去する。
(3) 有機相を乾いたろ紙又は脱脂綿を通して,目盛付共栓試験管 (1520ml) に移し入れ,酢酸ブチルを
加えて液量を正確に10mlとする(1)。
注(1) 乾いたろ紙又は脱脂綿による脱水が不十分で,吸光度測定時のベースラインが不安定なときに
は,硫酸ナトリウム(無水)約1gを加えて脱水する。
4.4.3 吸光度の測定 4.4.2(3)で得た有機相の一部を,酢酸ブチルを用いて零点を調整した原子吸光光度
計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長214.3nmにおける吸光度を測定する。
4.5 空試験 試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。
4.6 検量線の作成 標準テルル溶液 [4.2(8) ] 06.0ml(テルルとして030 柿 を,あらかじめ水10ml
を入れた数個の分液漏斗 (100ml) に段階的に加え,それぞれに硫酸 (1+1) を5ml及び臭化水素酸 (3+2)
を正確に10ml加え,水でそれぞれの液量を50mlとする。以下,4.4.2(2)4.4.3の手順に従って試料と平
行して操作し,得た吸光度とテルル量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して
検量線とする。
4.7 計算 4.4.3で得た吸光度から4.5で得た吸光度を差し引いて得られる吸光度と,4.6で作成した検量
線とからテルル量を求め,試料中のテルル含有率を,次の式によって算出する。
A
テルル %(m/m) 100
10
m
100
ここに, A : 分取した試料溶液中のテルル検出量 (g)
m : 試料はかり取り量 (g)
――――― [JIS H 4311 pdf 7] ―――――
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JIS H 4311 原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 西 川 精 一 東京大学名誉教授
黒 木 勝 也 財団法人日本規格協会
服 部 幹 雄 通商産業省工業技術院標準部
古 賀 英 宜 通商産業省基礎産業局
榎 本 政 実 通商産業省基礎産業局
津 金 秀 幸 通商産業省工業技術院標準部
大 熊 敬 尚 財団法人日本規格協会
大 森 悟 郎 科学技術庁金属材料技術研究所
久保田 賢 二 日本鉛亜鉛需要研究会
佐々木 巌 全国管工事協同組合連合会
久 野 義 雄 斉久工業株式会社
鶴 田 利 行 硫酸協会
岡 井 正 孝 佐藤金属株式会社
宮 崎 正 巳 全国鉛管鉛板工業協同組合
菅 野 宗 敏 株式会社ニチエン化工
田 村 省 三 日東化工機株式会社
井 上 多喜男 合資会社井上金属工業所
湯 沢 誠 東京鉛株式会社
鈴 木 郁 夫 ヨシザワLA株式会社
(事務局) 矢 口 隆 一 全国鉛管鉛板工業協同組合
JIS H 4311:1993の国際規格 ICS 分類一覧
JIS H 4311:1993の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH0321:1973
- 非鉄金属材料の検査通則
- JISH1121:1995
- 鉛地金分析方法
- JISH1121:2021
- 鉛地金分析方法
- JISH1123:1995
- 鉛地金の光電測光法による発光分光分析方法
- JISH1123:2021
- 鉛地金の光電測光法による発光分光分析方法
- JISH1501:1975
- ホワイトメタル分析方法
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則