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JIS H 7301:2009 規格概要
この規格 H7301は、銅と超電導体との体積比が1以上のCu/Nb-Ti複合超電導線,又は銅と超電導体との体積比が0.9以上,かつ,銅合金(Cu-Ni)と超電導体との体積比が0.2以上のCu/Cu-Ni/Nb-Ti線の臨界電流試験方法について規定。
JISH7301 規格全文情報
- 規格番号
- JIS H7301
- 規格名称
- 超電導―第1部 : 臨界電流の試験方法―ニオブ・チタン合金複合超電導線
- 規格名称英語訳
- Superconductivity -- Part 1:Critical current measurement -- DC critical current of Nb-Ti composite superconductors
- 制定年月日
- 1997年9月20日
- 最新改正日
- 2018年10月22日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- IEC 61788-1:2006(IDT)
- 国際規格分類
ICS
- 17.220, 29.050
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1997-09-20 制定日, 2001-12-20 確認日, 2006-09-20 確認日, 2009-03-20 改正日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
- ページ
- JIS H 7301:2009 PDF [24]
H 7301 : 2009 (IEC 61788-1 : 2006)
pdf 目 次
ページ
- 序文・・・・[1]
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 引用規格・・・・[2]
- 3 用語及び定義・・・・[2]
- 4 原理・・・・[3]
- 5 試験条件・・・・[3]
- 6 装置・・・・[4]
- 7 試料の準備・・・・[4]
- 7.1 試料・・・・[4]
- 7.2 試料の固定・・・・[4]
- 7.3 試料の取付け・・・・[5]
- 8 試験手順・・・・[5]
- 9 試験方法の不確かさ・・・・[6]
- 9.1 Ic・・・・[6]
- 9.2 温度・・・・[6]
- 9.3 磁界・・・・[7]
- 9.4 試料及びマンドレルの支持構造・・・・[7]
- 9.5 試料の保護・・・・[7]
- 10 試験結果の計算方法・・・・[7]
- 10.1 Ic基準・・・・[7]
- 10.2 n値(参考値)・・・・[8]
- 11 報告事項・・・・[9]
- 11.1 試料に関する報告・・・・[9]
- 11.2 Ic値に関する報告・・・・[9]
- 11.3 試験条件の報告・・・・[9]
- 附属書A(参考)注意すべき事項・・・・[11]
- 附属書B(参考)自己磁界効果・・・・[18]
- 附属書C(規定)三層構造超電導線の試験方法・・・・[20]
- 附属書D(参考)巻線張力計算の指針・・・・[21]
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――――― [JIS H 7301 pdf 1] ―――――
H 7301 : 2009 (IEC 61788-1 : 2006)
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人国際超電
導産業技術研究センター(ISTEC)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規
格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規
格である。
これによって,JIS H 7301:1997は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS H 7301 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
H 7301 : 2009
(IEC 61788-1 : 2006)
超電導−第1部 : 臨界電流の試験方法−ニオブ・チタン合金複合超電導線
Superconductivity-Part 1:Critical current measurement- DC critical current of Nb-Ti composite superconductors
序文
この規格は,2006年に第2版として発行されたIEC 61788-1を基に,技術的内容及び対応国際規格の構
成を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
複合超電導線の臨界電流は,超電導線の使用目的に応じた設計限界を決めるために用いる。超電導線の
使用条件は,材料特性によって決定する。この規格によって得た試験結果は,対象とする超電導線の適用
の可能性を判断するための重要な情報となる。
この試験方法から得た結果は,製造条件,取扱い方法,経時変化,用途変更,使用環境などによる複合
超電導線の超電導特性の変化を検出するためにも適用できる。また,この規格に規定する注意事項を守れ
ば,この方法は,品質管理,受入試験又は研究目的の試験に適用できる。
複合超電導線の臨界電流は,多くの変動因子に左右される。複合超電導線を試験し,使用するときは,
これらの変動因子を考慮しなければならない。磁界,温度,試料・電流・磁界の相対的方向などの試験条
件は,使用目的,対象とする試料,試験に要求される精度によって決定する。試験結果に異常があれば,
複数の試料について測定することが望ましい。
1 適用範囲
この規格は,銅と超電導体との体積比が1以上のCu/Nb-Ti複合超電導線,又は銅と超電導体との体積比
が0.9以上,かつ,銅合金(Cu-Ni)と超電導体との体積比が0.2以上のCu/Cu-Ni/Nb-Ti線(以下,三層構造
超電導線という。)の臨界電流(以下,Icという。)試験方法について規定する。
なお,含まれるNb-Ti超電導フィラメントの直径は,1 μm以上とする。三層構造超電導線に適用する場
合は,一部を変更して,附属書Cに規定する。
この試験方法は,上部臨界磁界の0.7倍以下の磁界において,Icが1 000 A未満,n値が12以上の超電導
線に適用する。Icが1 000 A以上か,又は断面積が2 mm2以上の大きな試験試料は,この試験方法では測定
可能であるが,不確かさが増加し,自己磁界の影響(附属書B参照)がより顕著に現れ,精度を保つため
には,別の特別な試験方法の配置が必要であり,この規格では適用しない。
この試験方法は,適切な変更を施せば,他の複合超電導線に準用してもよい。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61788-1:2006,Superconductivity−Part 1:Critical current measurement−DC critical current of
Nb-Ti composite superconductors (IDT)
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H 7301 : 2009 (IEC 61788-1 : 2006)
なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示す。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS H 7005 超電導関連用語
注記 対応国際規格 : IEC 60050-815:2000,International Electrotechnical Vocabulary−Part 815:
Superconductivity (MOD)
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS H 7005によるほか,次による。
3.1
臨界電流 (Ic)
抵抗なしで流れるとみなせる最大直流電流値。
注記 Icは,磁界強度と温度との関数。
3.2
臨界電流基準(Ic基準)
電界強度E又は比抵抗ρを基にIcを決める基準。
注記 電界基準としてはE=10 一 はE=100 一 比抵抗基準としてはρ= 13 Ω・m又
ρ 10−14 Ω・m ‰ 併 いられる。
3.3
(超電導体の)n値
電界強度又は比抵抗の特定の範囲で電圧(U)と電流(I)との関係が,近似的にU∝I nの式で表されるときの
べき数。
3.4
クエンチ
超電導体又は超電導機器における超電導状態から常電導状態への制御不能,かつ,不可逆な転移(現象)。
注記 通常,超電導マグネットに対して用いられる用語。
3.5
三層構造超電導線
1種類の超電導材料と2種類の常電導材料とからなる複合超電導線。
注記 通常,Cu/Cu-Ni/Nb-Ti線に使われる。
3.6
(フラクソンに作用する)ローレンツ力
電流によってフラクソンに働く力。
注記1 電流密度をJ,磁束密度をBとして,単位体積当たりの力はJ×Bとなる。
注記2 “ローレンツ力”は,IEV 121-11-20[1] に定義されている。
3.7
(複合超電導線の)カレント・トランスファー
複合超電導線中において,直流電流が超電導フィラメントから超電導フィラメントへ常電導の母材を介
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H 7301 : 2009 (IEC 61788-1 : 2006)
して移ることによって,線の長手方向に電圧が生じる現象。
注記 Ic測定のとき,電流端子付近で電流が周囲から内部に流入し,超電導フィラメント間で電流分
布が不均一になるため,この現象が電流端子付近で起こる。
3.8
定速掃引法
ゼロからIc直上まで一定速度で試料電流を増加させながら,U-I特性データを収集する方法。
3.9
ステップ掃引法
試料電流を,ある時間間隔をおいて段階的に逐次増加又は減少させながら,U-I特性データを収集する
方法。
4 原理
複合超電導線のIcは,決められた一定の印加磁界及び一定圧力の液体冷媒に浸した特定の温度のもとで,
U-I特性データを測定して決定する。U-I特性データを得るには,試験試料に流す直流電流をゼロから増加
させ,生じたU-I特性データを記録する。Icは,特定の電界基準値(Ec)又は比抵抗基準値(ρc)に達したとき
の電流値とする。Ec又はρcのいずれに対しても,各試料の長さに対応する基準電圧値(Uc)が存在する。
5 試験条件
超電導線のIcは,超電導線試料に電流(I)を流し,試料の一定の長さに沿って発生する電圧(U)を測定する
手順で測定する。電流は,ゼロから増加させ,発生したU-I特性データを記録するものとする。
試料は,十分な張力を加えるか又は低温接着剤を用いて試験用マンドレルに固定するものとする。
なお,三層構造超電導線試料の場合には,C.2.1による。
この試験方法の不確かさを決めるには,研究機関間の相互比較における変動係数(標準偏差を平均値で
除した値の100倍)が3 %未満であることを目標とする。
なお,三層構造超電導線試料の場合には,C.2.2による。
この試験方法では,一般的なカレント・トランスファーの補正は行わないこととする。また,測定時に
想定電圧を超えるような著しいカレント・トランスファーがある場合は,その測定を無効とみなす。
なお,この規格の使用に先立って,適切な安全,かつ,衛生的な作業を調査して確立し,規定制限値の
適用性を決定することは使用者の責任である。特に注意すべき事項を次に示す。
a) この種の測定には危険のおそれがある。非常に低い電圧であれば,極めて大きい直流電流でも必ずし
も直接人体に危険をもたらすものではないが,偶然,電流リードが工具及びトランスファーチューブ
などの別の導体を介して短絡した場合,極めて大量のエネルギーを放出してアークが発生し,やけど
することがある。このため,電流リードを他の導体から離し,短絡から保護しなければならない。
b) 磁界発生用の超電導マグネットの貯蔵エネルギーが放出された場合,同じような大電流及び/又は電
圧パルスが発生したり,極低温装置内に大量の熱エネルギーを放出して液体ヘリウムの急激な沸騰又
は爆発の原因となり得る。
c) さらに,液体ヘリウムが急激に沸騰した場合,その近くでは酸素が不足した状況となり,新たな換気
が必要となる。液体ヘリウムは,超電導体を冷却し,超電導状態への転移を起こさせるのに必要であ
るが,極低温にあるトランスファーチューブ,液体貯蔵デュワー及び装置の部分に直接肌が触れると,
こぼれた極低温液体に直接触れた場合と同様に直ちに凍り付いてしまう。
――――― [JIS H 7301 pdf 5] ―――――
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JIS H 7301:2009の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61788-1:2006(IDT)
JIS H 7301:2009の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.220 : 電気学.磁気学.電気的及び磁気的測定
JIS H 7301:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH7005:2005
- 超電導関連用語