JIS K 0141:2000 表面化学分析―データ転送フォーマット | ページ 4

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K 0141 : 2000 (ISO 14976 : 1998)
SIMS 二次イオン質量分析法
SNMS スパッタ中性粒子質量分析法
UPS 紫外線光電子分光法
XPSX X線光電子分光法
XRF 蛍光X線分析法
*);
テキスト行=80*[文字],改行;
遷移記号又は準位記号=テキスト行;
単位=
('c/s' | 'd' | 'degree' | 'eV' | 'K' | 'micro C' | 'micro m' | 'm/s' | 'n' | 'nA' | 'ps' | 's' | 'u' | 'V'),改行
(*これらの記号は,下記の単位の略号である
'c/s' カウント毎秒
'd' 無次元−数値だけ,例,チャンネル当たりカウント数
'degree' 度を単位とする角度
'eV' 電子ボルト
'K' ケルビン
'micro C' マイクロクーロン
'micro m' マイクロメートル
'm/s' メートル毎秒
'n' ここでは無定義−ラベルに記入してもよい
'nA' ナノアンペア
'ps' ピコ秒
's' 秒
'u' 原子質量単位
'V' ボルト
*);
実験変数値=実数;
x座標=1以上の整数;
y座標=1以上の整数;
西暦年=整数;
0以上の整数=整数
(*「0以上の整数」の値は0以上でなければならない。*);
2.5 分光器配置に関する仕様 部品は位置に関するすべての角度すなわち分析線源,分光器軸,スパッ
タ線源,測定試料放線を表記する角度は図1に定義した方法で行う。すべて,固定した測定試料移動機構
が動くx,y,z方向で決まる直交座標系に従う。測定試料がこのような移動機構をもたない装置で測定さ
れる場合には,鉛直方向にz軸を,測定者が向かっている水平面内右手方向にx軸を,水平面内で測定者
の向いている方向にy軸をそれぞれ定める。測定者の向く方向には任意性があるが,方向を決めるときに
はその時点で誤解を生じないよう明確に規定しなければならない。

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図1 角度を記述する場合の幾何学的位置関係

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K 0141 : 2000 (ISO 14976 : 1998)
関連規格 : JIS K 0119 蛍光X線分析方法通則
JIS K 0132 走査型電子顕微鏡試験方法通則
JIS K 0212 分析化学用語(光学部門)
JIS K 0215 分析化学用語(分析機器部門)

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K 0141 : 2000 (ISO 14976 : 1998)
附属書A(参考) フォーマットのデザイン
表面分析では,幅広い分析手法と数多くのパラメータが科学者に与えられる。通常,分光器のみならず
装置全体がコンピュータ制御され,すべてのパラメータが自動的に記録される。解析に必要なデータ処理
の複雑さも完全に記録されているのが不可欠であり,また,転送データは完全に同一であるべきである。
もし,すべてのパラメータがフォーマット中に含まれているならば,各々のパラメータはその位置から特
定することが可能であり,また,パラメータの繰り返し数を明白に示すことができる。
一般的なディスプレイやプリンタで見ることができる文字を使用することは有効である。つまり,通信
プロトコルによる転送が容易であり,人の手によるデータチェックも可能となるからである。これは本フ
ォーマット設計の基本となっている。
データ転送を考えた場合,3種の操作,つまり送信側のコンピュータではフォーマットされたデータを
テキストファイルに書き出すこと,そのテキストファイルを受信側コンピュータへ転送すること,受信側
コンピュータで独自のデータ構造に変換することが考えられる。テキストファイルは,KERMIT,XMODEM
などの標準転送プロトコル又はLANプロトコルを使用した通信リンクによって転送することができるし,
又はフロッピーのような携帯可能な記録媒体に書き込み,互換性のあるシステム間で記録媒体を変換する
ことによって転送することができる。また,テキストファイルは互換性のない二つのソフトウエア間で使
うこともできる。データ圧縮やエラーチェックなどのファイル転送の詳細は,通信プロトコルに影響を及
ぼす可能性があるので本フォーマットの中では明示していない。本フォーマットはデータ取り込み用コン
ピュータで転送のための文字列の順序と受け取り側コンピュータでそれを受信するための順序を単に定義
している。
本フォーマットは幾つかの実験を包含している。最も単純な実験はエネルギーや質量など,規則変数に
対応するカウント数からなる単一スペクトルであり,そしてこのフォーマットは横軸開始値,横軸増分そ
してデータ値リストからなるデータを書き込むことができる。また,本フォーマットは,それぞれの横軸
値における計数値からなるスペクトルも取り扱う。まれに規則的に掃引されない変数が存在するスペクト
ルに対しては,本フォーマットは二つ又はそれ以上の変数に対応する値の組からなるデータを書き込むこ
とができる。このような二つの「掃引モード」をそれぞれREGULARとIRREGULARと呼ぶ。データがマ
ップ形式になっているときは3番目の掃引モードであるMAP-PINGが用いられる。
上記のタイプのどのスペクトルもデータブロックとして書き込むことができ,そしてもしすべてが同じ
掃引モードであるならばスペクトルは全体的に一つの実験として集めることができる。それぞれのスペク
トルは,以下の「測定手法」で得られる。それらはAES diff(微分型オージェ電子分光法),AES dir(積
分型オージェ電子分光法),EDX(エネルギー分散型X線分光法),ELS(電子エネルギー損失分光法),
FABMS(高速原子衝撃質量分析法),ISS(イオン散乱分光法),SIMS(二次イオン質量分析法),SNMS
(スパッタ中性粒子質量分析法),UPS(紫外線光電子分光法),XPS(X線光電子分光法),XRF(蛍光X
線分析法)である。質量分析の場合,通常,スペクトルは質量の関数であるが,質量の代わりに放出粒子
のエネルギーを用いる場合がある。これに対応する著名な技術として,それぞれFABMSエネルギー分光
法,SIMSエネルギー分光法,SNMSエネルギー分光法がある。
表面分析では,マッピングのように試料表面上の異なる分析点に対応するスペクトルや,デプスプロフ
ァイルのように試料表面下の異なる深さに対応するスペクトルを得る実験が一般的である。実験の中でス
ペクトル間のこの種の関係は「実験モード」によって書き込むことができる。これら4つの実験モードに

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K 0141 : 2000 (ISO 14976 : 1998)
は,MAP,SDP,MAPDP,NORMがある。MAPでは,各々のスペクトルは2次元座標系のある特定な点
と対応する。SDPでは,各々のスペクトルは組成スパッタデプスプロファイルの特定の深さに対応する。
MAPDPでは,各々のスペクトルは組成スパッタデプスプロファイルのある特定深さの2次元座標系のあ
る特定な点と対応する。NORMでは,各々のスペクトルは互いに独立しているか,若しくは温度や時間の
ような一つ又はそれ以上の実験変数のうちの単一値と対応している。また,NORMはスペクトル形式では
ないデータも扱うことができる。
データ取得用コンピュータ上でのデータ取り込み量の削減や実験の設計のために,スペクトルを測定す
る代わりに,マッピングや深さ方向分析で個々の分析点に対する変数のうち単一値をデータとして取り込
むことがある。この場合は,全実験の代わりに単一ブロックとしてマップやプロファイルを書き込むこと
ができる。このために,MAPSV,SDPSV,SEM,MAPSVDPの四つの実験モードを設けた。MAPSVでは,
各々の数値は標準的な2次元座標系の一つの点と対応する。SDPSVでは,各々の数値は組成デプスプロフ
ァイルにおける一つの層に対応する。SEMは電子放出強度のマップである。MAPSVDPでは,各々の数値
は標準的な2次元座標系の一つの点と対応し,また連続するブロックは組成デプスプロファイルにおける
連続する層に対応する。マップに対しては,ブロックに数値の組が行列でどのように配列するかに関する
情報が含まれている。
非常に多くの種類の実験が,上記の項目で網羅されている。例えばライン掃引はMAPSVを限定したも
のであり,多点深さ方向プロファイルはMAPDPで複数箇所を選択したものである。また,このフォーマ
ットは,AESとEDXに対する分光器の強度/エネルギー応対関数及びスキャッタダイアグラムのような
非標準的な応用例も取り扱う。
多くの実験において,様々な方射線の入射角度と出射角度を知ることは非常に重要である。ここで角度
は図1で示すように,試料ステージのx,y,z方向の変位を示す直交座標で特定されており,試料自体の
座標に対し特定されているわけではない。その理由は,試料自体に対応する角度が物理的には重要である
が,データ取得用のコンピュータでは試料ステージの直交座標のような固定軸だけが有効であるからであ
る。試料角度は装置パラメータから導き出せるかもしれないが,その逆がいつも正しいとは限らない。誤
差の伝ぱ(播)と間違いを減らすには処理データよりも一次データを記録する方が効果的である。
ここでフォーマット構造の概略について述べることは有益と思われる。フォーマットで定義されている
ものは「実験」である。これは実験に適用されるパラメータから成り立っており,続いて「ブロック」の
数,実験終了符と続く。各々のブロックは,そのブロックだけに適用されるパラメータから成り,曲線,
スペクトル,マップを表すデータ値が続く。実験に適用されるパラメータは出現する順序に全体として次
のグループに収めた。
研究環境における実験の識別
付加的注釈
実験モード
ブロック数と配列方法
手入力したパラメータの指示
拡張パラメータ
ブロックに適用されているパラメータは出現する順序に次のグループに収めた。
実験のブロック識別
試料識別
測定日と時刻

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JIS K 0141:2000の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 14976:1998(IDT)

JIS K 0141:2000の国際規格 ICS 分類一覧