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K 0147-2 : 2017 (ISO 18115-2 : 2013)
番号 用語 定義 対応英語(参考)
6.7 ホッピング探針イ hopping probe ion
SICM(3.24)モードにおいて,あらかじめ決められた設定値に
オンコンダクタ conductance
イオン電流が低下するまで各々のピクセル上でピペットを表面
ンス顕微鏡, microscopy,
に接近させ,その点でのピペットの高さを記録し,ピペットを
HPICM 引き戻すもの。 HPICM
注記 この方法は隣接ピクセルを連続して計測する必要がない
ため,画像の異なる領域の異なる分解能でのマッピング,
又は“ホッピング高さ”を変化させながらのマッピング
を可能とし,それによって計測時間を短縮することがで
きる。
6.8 非弾性電子トンネ inelastic electron
接合中の分子に随伴する振動状態の存在によって,特定のエネ
ル分光法, tunnelling
ルギーをもつトンネル電子の透過が増強される,接合を通るト
IETS ンネル電流を利用した分光法。 spectroscopy,
IETS
注記 本効果は非常に小さく,接合における電流−電圧曲線上
で小さなステップとして現れる。通常は,この曲線の二
次導関数として観察される。初期の研究では,測定すべ
き有機分子で被覆された酸化アルミニウムの有意な領域
に接合が形成され,接合には電極が取り付けられた。よ
り最近の研究ではSTM(3.34)におけるトンネル現象を
用いている。いずれの場合でも,高い分解能のスペクト
ルを得るためには極低温が必要である。
6.9 測長走査型プロー 一つ以上のパラメータが最高水準の正確度で校正されたSPMmetrological
ブ顕微鏡, (3.30)。 scanning probe
測長SPM 注記1 これらのSPMは,他のSPMのトレーサビリティを提供 microscope,
metrological SPM
するため,若しくはナノスケールの振る舞いの科学的原
理を立証するためによく用いられる。
注記2 “測長SPM”の用語は,例えば,X,Y,Zスケールが
校正された標準試料を介してのトレーサビリティの提
供,又は関連する機械的又は光学的特性の高精度測定の
ために,任意の特定の顕微鏡において“SPM”を置き換
えて測長AFM,測長SNOMなどと使用することができ
る。
6.10 ナノインピーダン nano-impedance
導電性探針を用いて,形状及び探針−試料間インピーダンスを
ス分光法, 同時に測定するSPM(3.30)モード。 spectroscopy,
NIS 注記1 SIM(6.16)参照。 NIS
注記2 導電性探針は,通常,金で被覆されたシリコン製であり,
インピーダンス測定はインピーダンスアナライザを用
いた通常の方法によって様々な周波数領域にわたって
行う。
6.11 piezoresponse force
圧電応答力顕微鏡, 圧電応答力の測定と同時に,接触モードで表面形状をマッピン
PFM グするSPM(3.30)モード。 microscopy,
PFM
注記1 交流のバイアス電圧が探針に印加される。探針運動の交
流成分の位相及び振幅は,試料の圧電応答を与える。そ
れらは位相敏感増幅器によって検出され,誘電体ドメイ
ンのイメージングを可能にする。
注記2 この測定技術は,印加した振動電圧に関する変位応答の
“ロックイン”測定の用法に決定的に依存する。現在の
ところ,ロックイン法によってだけ,ピコメートル感度
を実現できる。
――――― [JIS K 0147-2 pdf 36] ―――――
35
K 0147-2 : 2017 (ISO 18115-2 : 2013)
番号 用語 定義 対応英語(参考)
6.12 偏光近接場光学顕 NSOM/SNOM(3.17)において,試料と相互作用している光のpolarization
微鏡法, 強度及び/又は偏光が測定される手法。 NSOM/SNOM
偏光NSOM/SNOM 注記 光の偏光は,光学的異方性を呈する表面の測定において
重要である,例えば,表面分子の物理的配向が挙げられ
る。この測定方法は他の方法では観察することができな
いデータを提供し,光学的分光法と組み合わせることが
できる。
6.13 走査型容量力顕微 scanning
導電性探針と試料との間に交流又は一定の電界が印加され,誘
鏡, capacitance force
導された静電気力を利用して微分容量(∂C/∂V)のような電気
SCFM 特性をマッピングするAFM(3.2)モード。 microscopy,
注記1 通常,SCFMは半導体試料向けに用いられる。 SCFM
注記2 SCFMは,外部の静電容量検出器を使わずに微分容量
(∂C/∂V)をマッピングできる。
注記3 交流電界の角周波数をωとしたとき,誘導された静電
気力の振幅強度は印加した電界の振幅強度の二乗に比
例し,半導体試料の静電容量はωの振動で変調される。
このとき,3ωで振動する静電気力の振幅強度及び位相
には∂C/∂Vに関する情報が含まれる。このモードは
2ωの信号を用いる同様のモードよりも効果的に形状因
子を取り除く。
注記4 SCFMは,金属−酸化膜−半導体電界効果トランジスタ
(MOSFET)の二次元キャリア(ドーパント)の濃度プ
ロファイル評価に用いられる。
6.14 走査型電気化学顕 scanning
ピペットが探針開口部近傍に付加的な電極をもち,電気化学活
微鏡−走査型イ 性をモニターするSICMモード。 electrochemical
オンコンダクタ 注記 イオン電流がフィードバックパラメータとして使われ microscopy-
ンス顕微鏡, る。 scanning ion
SECM-SICM conductance
microscopy,
SECM-SICM
6.15 走査型ゲート顕微 scanning gate
導電性探針が移動可能なゲートとして試料と容量結合し,探針
鏡, microscopy,
の位置及び電位の関数として,電気コンダクタンスを測定する
SGM SPM(3.30)モード。 SGM
6.16 走査型インピーダ scannning
導電性探針を用いて,試料に印加した電界に対する局所電位の
ンス顕微鏡, 位相及び振幅強度をマッピングするSPM(3.30)モード。 impedance
SIM 注記1 NIS(6.10)参照。 microscopy,
注記2 SIMは電気的に不均一な材料における交流直流の輸送SIM
特性を定量的にイメージングできる。
6.17 走査型マイクロピ scanning
電解質溶液中の電気活性種で満たされた二連式マイクロピペッ
ペット接触法, トを使うSECM(3.22)モード。二連式マイクロピペット開口 micropipette
SMCM 部には,液体メニスカスが形成される。 contact method,
SMCM
注記 測定される表面が液体に浸せきされる必要はなく,その
代わりに液体メニスカスが表面と接触することで表面が
作用電極となる。
――――― [JIS K 0147-2 pdf 37] ―――――
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K 0147-2 : 2017 (ISO 18115-2 : 2013)
番号 用語 定義 対応英語(参考)
6.18 走査型表面共焦点 scanning surface
高さ測定用のSPM(3.30)と走査型共焦点顕微鏡とを組み合わ
顕微鏡, confocal
せることで,表面の形状及び光学的特性を同時取得する手法。
SSCM 注記1 スタンドアローンの共焦点顕微鏡における表面の反射 microscopy,
SSCM
現象だけでは誤差を導く可能性のある表面に対して,
SPMは表面の正確な高さトラッキングを可能とする。
加えて,汎用の走査型共焦点顕微鏡では表面を画像化す
るために試料の多数枚の光学的断面を走査しなければ
ならないのに対し,この測定方法は試料表面における光
学的特性を表面の1回のラスタ走査で測定することが
可能である。
注記2 測定される光学的特性は通常,蛍光又はラマン強度であ
る。
注記3 SPMがSICM(3.24)であった場合,共焦点対物レンズ
の焦点をピペット開口に対する相対位置に合わせる一
方,通常は試料表面の位置を変位させる。
6.19 走査型トンネル水 scanning tunnelling
〈STM〉単一水素分子を探針先端の頂点に付着させたSTM探針
素顕微鏡, を用いる一定高さSTM(3.34)モード。 hydrogen
STHM 注記1 STM探針は,10 Kで先端を水素ガスにさらすことによ microscopy,
って機能化される。 STHM
注記2 表面に吸着した平面状分子の原子分解能計測は,この技
術によって達成できる。
注記3 STHMは,SThMと混同してはならない。
6.20 スイッチング分光 switching
印加電圧の関数としての圧電応答の点分析を試料表面にわたっ
圧電応答力顕微 て行い,画像化するPFM(6.11)モード。 spectroscopy
鏡, piezoresponse
SS-PFM force microscopy,
SS-PFM
6.21 ベクトル圧電応答 vector PFM,
垂直圧電応答と水平圧電応答との二つの直交成分をベクトル合
力顕微鏡, 成するPFM(6.11)モード。 3D-PFM
三次元圧電応答力
顕微鏡,
ベクトルPFM,
3D-PFM
6.22 垂直圧電応答力顕 vertical PFM
試料面に垂直なカンチレバーの方向でだけ圧電応答を測定する
微鏡, PFM(6.11)モード。
垂直PFM
7 走査型プローブ法に関する補助的な用語
番号 用語 定義 対応英語(参考)
7.1 能動ダンピング active damping
SPMシステムにおいて,主に振動,特に,スキャナの構造に起
因する共鳴振動を減少させるための制振効果を模擬する電子的
手法。
7.2 アモントンの法則 摩擦力が表面に対する垂直荷重に比例する法則。 Amontons law
注記 多くの微細な凹凸がある巨視的試料に対して適合するア
モントンの法則は,ナノスケールでは有効ではないと考
えられた。非粘着性表面に対しては,本法則は依然とし
て便利な近似である。
7.3 AM-AM方式, AM-AM method
〈EFM〉探針−試料間の距離の制御及び静電気力の検出の両方
振幅変調−振幅変 に振幅変調を使う方式。
調方式
――――― [JIS K 0147-2 pdf 38] ―――――
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K 0147-2 : 2017 (ISO 18115-2 : 2013)
番号 用語 定義 対応英語(参考)
7.4 コントラスト contrast
〈TERS〉探針先端が存在しない場合と探針先端が存在する場合
との,特定波長において測定された光学的強度の比。
注記 近接場条件で生じる光と遠視野場から生じる光との強度
比という代替定義は,上記定義よりも1小さい値を与え
るが,この定義は非推奨とする。
7.5 補正プロファイル corrected profile
測定されたプロファイルから,定義されたゆがみ効果を完全又
は部分的に取り除いた推定プロファイル。
注記 ゆがみの効果は,有限サイズの走査探針による膨張効果
及び/又はボウ(5.16),ワープ(5.173),非線形性,非
直交性,ドリフトなどの走査機構の変位の不正確さがあ
り得る。
7.6 二連式マイクロピ マイクロピペットが横に並べられて対になったもの。 double-barrelled
ペット 注記 マイクロピペットは約100 nm以上の内径の孔が先端にあmicropipette
る。
7.7 二連式ナノピペッ ナノピペットが横に並べられて対になったもの。 double-barrelled
ト 注記 ナノピペットは約100 nmと同程度か又はそれ以下の内径nanopipette
の孔が先端にある。
7.8 デュアル間欠接触 dual intermittent
〈AFM〉探針走査モードの一つで,カンチレバーの固有振動数
モード, contact mode,
又はその近傍の二つの周波数によるz変位変調を探針(5.109)
デュアルACモー dual AC mode
に印加し,振動サイクルの一部分で探針先端と試料とが接触す
ド るようにするもの。
注記1 間欠接触モード(5.73)参照。
注記2 変調は,通常,基本波に印加され,比較的低振幅の変調
が2次高調波に印加される。
7.9 増強係数 enhancement factor
〈TERS〉探針が存在する場合と存在しない場合との,同一放射
面積からの特定波長で測定された光学的強度の比。
注記 増強係数は,コントラスト(7.4)と,探針の有無におけ
る分析面積の比との積である。同一放射体積のスケーリ
ングを含む代替定義は非推奨である。
7.10 F-d曲線 力−距離曲線(5.56)の略語。 F-d curve
7.11 蛍光色素分子, 蛍光(5.52)を放射する分子的実体。 fluorophore
フルオロフォア 注記 この実体は,通常は有機物である。
7.12 FM-AM方式, FM-AM method
〈EFM〉探針−試料間の距離の制御には周波数変調を使い,静
周波数変調−振幅 電気力の検出には振幅変調を使う方式。
変調方式
7.13 四端子プローブ four-point probe
表面,通常は,半導体表面の電気伝導度を測定するための四端
子の配列。
7.14 四探針走査型トン four-tip STM
四端子プローブ(7.13)法によって,半導体表面の電気伝導度を
ネル顕微鏡, 空間分解測定するSTM技術。トンネル電流測定によって,各々
四探針STM の探針の接触を制御できる。
注記 多探針SPM(7.21)参照。
7.15 Greens function
グリーン関数STM 半導体中のキャリアのコヒーレント長と同等の探針間隔をもつ
多探針STM。グリーン関数の実空間マッピング機能をもつ。 STM
7.16 ヘテロダイン検出 heterodyne detection
参照周波数からの信号と非線形混合することによって,ある特
定周波数の信号を検出する方法。
注記 このモードでは,あらゆる高周波成分及び一定成分が除
去され,二つの周波数差に等しい中間周波数(ビート周
波数)が残される。ビート周波数の振幅は,信号の振幅
に比例する。信号の位相も同様に復調できる。
――――― [JIS K 0147-2 pdf 39] ―――――
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K 0147-2 : 2017 (ISO 18115-2 : 2013)
番号 用語 定義 対応英語(参考)
7.17 理想プロファイル ideal profile
計測される人工物の製造工程から推測されるプロファイル。走
査するプローブに起因するゆがみ効果を無視している。
注記1 真のプロファイル(7.28)参照。
注記2 このプロファイルは,単純な形状であるか,又は表面粗
さ若しくは製造工程に由来する他の効果が既知の場合
は複雑な形状であるだろう。
7.18 水平圧電応答力顕 lateral PFM
表面の面内においてだけ圧電応答を測定するPFM(6.11)モー
微鏡, ド。
水平PFM
7.19 リフトモード lift mode
最初に形状を計測し,続いて2回目の走査で同一線上において,
表面形状データを用いて,一定の探針−試料間距離を維持しな
がら,一つ以上の物性を計測するモード。
注記 通常,計測される物性は,電気的,磁気的又は光学的特
性である。
7.20 測定プロファイル measured profile
走査システムのx-y平面の特定の方向について,特定のデータ
処理を行って測定された特定の物性プロファイル。
注記 測定された物性は,通常は高さである。データ処理は,
走査線ごとの平準化,平面全体の水平化処理などを含む。
7.21 多探針SPM multi-probe SPM
複数の探針(5.109)及び/又はカンチレバー(5.18)を用いる
SPM。
注記 四端子プローブ(7.13)参照。
7.22 ナノリソグラフィ nanolithography
100 nm未満の位置決め制御を伴う表面上の材料の堆積,除去又
は表面の特性の局所的な改質。
注記 非常に高い空間分解能による堆積・除去・材料改質の方
法には,電子,イオン及び紫外光を用いたビーム法の利
用も含まれる。こうした表面の改変は,多くの走査型プ
ローブ法によっても行うことができる。例えば,除去,
堆積又は酸化のための局所的な電気化学的手法,材料を
物理的に除去又は再配置を行うAFM(3.2)法,ディップ
ペンナノリソグラフィ(5.40)などである。
7.23 ナノピンセット nanotweezers
100 nm未満の位置決め制御を伴い,表面のナノ粒子を保持し,
操作する道具。
注記 ナノピンセットは,保持及び操作を実現するため,光学
的,機械的,電気的,又は他の性質を利用する。
7.24 PFM位相 PFM(6.11)信号の位相角度(θ)。 PFM phase
注記 位相角度(θ)は,通常,位相敏感増幅器(ロックインア
ンプ)を用いて,度の単位で測定される。
――――― [JIS K 0147-2 pdf 40] ―――――
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JIS K 0147-2:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 18115-2:2013(IDT)
JIS K 0147-2:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.71 : 化学技術(用語集)