この規格ページの目次
JIS K 0211:2013 規格概要
この規格 K0211は、分析化学に用いる用語のうち基礎的な用語及びその定義について規定。
JISK0211 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K0211
- 規格名称
- 分析化学用語(基礎部門)
- 規格名称英語訳
- Technical terms for analytical chemistry (General part)
- 制定年月日
- 1961年11月1日
- 最新改正日
- 2017年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 01.040.71, 71.040.01
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 化学分析 2021, 環境測定 I-1 2021, 環境測定 I-2 2021, 環境測定 II 2021, 環境測定 II 2021
- 改訂:履歴
- 1961-11-01 制定日, 1965-06-01 改正日, 1968-10-01 確認日, 1971-12-01 確認日, 1974-11-01 確認日, 1978-04-01 確認日, 1981-09-01 改正日, 1983-03-01 改正日, 1987-02-01 改正日, 1992-02-01 確認日, 1997-08-20 確認日, 2002-09-20 確認日, 2005-05-20 改正日, 2009-10-01 確認日, 2013-03-21 改正日, 2017-10-20 確認
- ページ
- JIS K 0211:2013 PDF [40]
K 0211 : 2013
pdf 目 次
ページ
- 序文・・・・[1]
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 用語の分類・・・・[1]
- 3 用語及び定義・・・・[1]
- 3.1 表記方法・・・・[1]
- 3.2 一般共通・・・・[2]
- 3.3 サンプリング関連・・・・[7]
- 3.4 分析方法・・・・[8]
- 3.5 現象・特性・・・・[15]
- 3.6 試薬・・・・[21]
- 3.7 標準物質・・・・[23]
- 3.8 器具類・・・・[24]
- 3.9 操作・・・・[29]
- 3.10 測定の信頼性・・・・[33]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS K 0211 pdf 1] ―――――
K 0211 : 2013
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人日本
分析化学会(JSAC)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を
改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)で
ある。
これによって,JIS K 0211:2005は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS K 0211 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 0211 : 2013
分析化学用語(基礎部門)
Technical terms for analytical chemistry (General part)
序文
この規格は,1961年に制定され,その後6回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は2005年に
行われたが,その後の関連規格の改正内容との整合化及び分析方法の分類方法に対応するために改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1 適用範囲
この規格は,分析化学に用いる用語のうち基礎的な用語及びその定義について規定する。
2 用語の分類
用語の分類及び番号は,次による。
a) 一般共通(10011105)
b) サンプリング関連(20012030)
c) 分析方法(33013422)
d) 現象・特性
1) 反応(41014112)
2) 現象(42014247)
3) 特性(43014360)
e) 試薬
1) 指示薬(51015114)
2) 一般試薬(52015233)
f) 標準物質(60016024)
g) 器具類(70017124)
h) 操作(80018088)
i) 測定の信頼性(90019083)
3 用語及び定義
3.1 表記方法
用語一覧表の表記方法は,次による。
a) 二つ以上の用語又は定義を並べた場合には,その欄の順位に従って優先的に用いる。
b) 用語の中で角括弧内の文字は,省いてもよい。
c) 用語は,特に断らない限りそれぞれ上記分類の範囲内で用いるものであるが,誤解するおそれのある
――――― [JIS K 0211 pdf 3] ―――――
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K 0211 : 2013
用語については,用語の後の丸括弧内に使用分野を示す。
d) 誤読のおそれのある場合には,用語の後ろの括弧内に読みを示す。
e) 定義の欄に記載したJISは,他の規格を参照したものである。
f) 参考として対応英語又はその略語を示す。対応英語の欄で,セミコロン(;)を挟んで二つ以上併記し
てあるものは,それぞれ同義語である。
3.2 一般共通
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1001 イオン対 ion pair
強酸又は強塩基化合物のイオンと,反対の電荷をもつイオンと
が反応してできる中性の分子。
1002 移動度 mobility
電界のもとで荷電粒子が移動するとき,その移動速度を電界の
強さで除した値。
注記 易動度とはいわない(JIS K 0213参照)。
1003 受け容積 content volume
全量フラスコ,メスシリンダーなどの体積計に表示された体積
となるように目盛られた標線まで満たされた液の体積。
1004 SN比 signal-to-noise ratio;
a) 分析目的に由来する信号(応答値)Sと,それ以外の要因
SN ratio
に基づく信号(通常はノイズ)Nとの強度比。B(background)
を用いた場合はSB比という。
b) 測定の検出能力を表す尺度。繰返し測定においては次の式
で与えられるηによって表す。
2
S
2
E
ここに,σS : 試料間標準偏差
σE : 測定誤差の標準偏差
1005 SB比 signal-to-background
分析目的に由来する信号(応答値)Sと,バックグラウンドの
信号Bとの強度比。 ratio;
SB ratio
1006 応答 入力信号に対する分析計の出力信号の対応。 response
1007 温水 40 ℃60 ℃の水(JIS K 0050参照)。 warm water
1008 回収率 recovery
試料中に存在する物質の量,又は加えられた物質の量(A)に
対する,試料から検出したその物質の量(B)との比(B/A)。
分率で表すこともある。
1009 化学種 物質を構成している元素又は化合物の集合体。 chemical species
(かがくしゅ)
1010 化学物質等安全 safety data sheet for
特定の化学物質又はそれを含有する物質の安全な使用のため
データシート, 供給者から使用者に提供される1種類の化学物質などについ chemical products;
MSDS ての安全,健康及び環境に関する情報。 (material) afety data
sheet;
MSDS
1011 加成性 additivity
多成分からなる物質の性状を表す数値が,各成分の数値の和と
して表せる性質。
1012 活量 activity
ある成分の化学ポテンシャルに関連して与えられる一種の熱
力学的濃度(JIS K 0213参照)。
1013 空試験 blank test
一般に試料を用いないで,試料を用いたときと同様の操作をす
(からしけん) る試験。
1014 空試験値 空試験によって求めた値。 blank value
1015 感度 sensitivity;
a) ある量の測定において,検出下限で表した分析方法又は機
器の性能。 sensitiveness
b) 検量線(番号1024)の傾きで表した分析方法の性能。
1016 含有率 ある物質にある特定の成分が含まれている割合。 concentration
――――― [JIS K 0211 pdf 4] ―――――
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K 0211 : 2013
番号 用語 定義 対応英語(参考)
1017 含量 ある物質にある特定の成分が含まれている量。 content
1018 グラム式量 化学式量をグラム単位を用いて表した量。 gram formular mass
1019 基質 酵素の作用によって化学的変化を受ける物質。 substrate
1020 検査 inspection
個々の物品又はロット(番号2030)に,良・不良又は合格・
不合格の判定を下す目的のため,それらの組成,性能,その他
必要事項について,ある規格又は判定基準と比較して調べる操
作。
1021 検出 特定の性質又は物質を見付け出す操作,機能又は能力。 detection
1022 検出下限, 検出できる最小量(値)。 limit of detection (LOD);
検出限界 detection limit;
limit of identification
1023 検定 verification
国,地方公共団体又は国の管理指導の下にある指定検定機関
(機器の) が,法律によって指定された機器の測定値について,公的な基
準誤差内にあることを試験し,確認する操作。
1024 検量線 calibration curve;
物質の特定の性質,量,濃度などとそれらの測定値との関係を
表した線。校正曲線ともいう。 working curve
1025 抗原 抗原抗体反応又は免疫応答を誘発し得る物質の総称。 antigen
1026 高周波プラズマ high frequency plasma
ラジオ波領域の高周波電力を誘導結合させて発生する誘導結
合プラズマ(ICP)及びマイクロ波領域の高周波電力によって
誘導されて発生するマイクロ波誘導プラズマ(MIP)の総称。
1027 校正 calibration
標準物質の表示する数値とそれを測定した計測によって示さ
(計測器の) れる数値との関係を,特定の条件下において確立する一連の操
作。
注記 国際計量計測用語−基本及び一般概念並びに関連用語
(VIM)による。
1028 酵素 enzyme
選択的な触媒作用をもつたんぱく質を主成分とする生体高分
子物質。
1029 抗体 antibody
免疫反応において,抗原の刺激によって生体内に作られ,その
抗原と特異的に結合するたんぱく質の総称。
注記 単一の抗原決定基と反応する均一な抗体をモノクロー
ナル抗体といい,複数の抗原決定基と反応する抗体をポ
リクローナル抗体という。
1030 恒量 constant weight
同一条件の下で,物質を加熱・放冷・ひょう量などの操作を繰
(こうりょう) り返したとき,前後の質量の計量差が規定の値以下となった状
態。
1031 固定化酵素 immobilized enzyme
担体結合,架橋,包括などの方法によって,一定の空間に閉じ
込められた酵素。
1032 コンジェナー 分子構造の類似したある化合物グループの総称。 congener
注記 同族体より範囲が広く,例えば,PCBの塩素数同族体を
併せたものは,PCBコンジェナーという。
1033 サロゲート surrogate
試料の前処理(番号1091)操作,分析操作の段階における収
率の補正,回収率の確認などのために添加される,分析種(番
号1084)と化学構造が同じ物質,又は類似した物質。サロゲ
ート物質ともいう。例えば,ポリクロロジベンゾフランの分析
における13C-ポリクロロジベンゾフランなどがある。
1034 式量, 化学式の中に含まれる各原子の原子量の総和。 formula weight;
化学式量 chemical formula weight
化学式中の各元素について,各原子の原子量にそれぞれの元素
の原子数を乗じたものの和。
1035 試験 試料の性質,組成などを測定するために行う操作。 test
――――― [JIS K 0211 pdf 5] ―――――
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JIS K 0211:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.71 : 化学技術(用語集)