JIS K 0214:2013 分析化学用語(クロマトグラフィー部門) | ページ 2

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K 0214 : 2013
番号 用語 読み 定義 対応英語(参考)
25 イオン対クロマ いおんついくろ ion-pair
イオン性の分析種を逆の電荷をもつイオン試薬と
トグラフィー まとぐらふぃ イオン対とを形成させて行う液体クロマトグラフ chromatography
ー ィー。
26 イオン対試薬 いおんついしや ion-pairing reagent
イオン性の分析種を疎水性の固定相に保持させる
く ために移動相に添加する逆の電荷をもったイオン
性の化合物。
27 イオントラップ いおんとらっぷ ion trap mass
高周波電場又は静電場と静磁場とを組み合わせて
形質量分析計 がたしつりょ spectrometer;
形成したポテンシャルの井戸に,イオンを長時間閉
うぶんせきけ IT-MS
じ込める手法を利用した質量分析計。高周波電場だ

けを用いるものが多い。真空セル内に閉じ込められ
たイオンを,高周波電圧又はその周波数を走査する
ことによってm/z別にセルから追い出して検出・質
量分析を行う。
28 イオン排除クロ いおんはいじょ ion exclusion
イオン交換基による静電的反発力によって,イオン
マトグラフィ くろまとぐら 交換基と同じ電荷符号のイオンがイオン交換体内 chromatography
ー ふぃー 部への浸透を制限する現象を利用した液体クロマ
トグラフィー。有機酸などの弱酸の分離に用いる。
29 イソクラティッ いそくらてぃっ isocratic elution
単一組成の移動相によって試料成分を展開溶出さ
ク溶離 くようり せる操作。定組成溶離ともいう。
30 一点検量線法 いってんけんり one point calibration
ブランクと一水準の既知濃度の標準物質それぞれ
ょうせんほう curve quantitation
のピーク面積又はピーク高さから検量線を描き,そ
method
れと比較し,未知試料溶液の濃度を算出する方法。
31 移動時間 いどうじかん migration time
キャピラリーカラム(番号147)内に注入された試
(電気泳動の) 料成分が検出されるまでの時間。
32 移動相 いどうそう mobile phase
クロマトグラフィーが行われる場の要素の一つで,
固定相に接して流れる気体,液体,超臨界流体など
の流体。
33 イムノアフィニ いむのあふぃにアフィニティークロマトグラフィー(番号10)参照。 immunoaffinity
ティークロマ てぃーくろま chromatography;
トグラフィー とぐらふぃー IAC
34 インジェクター いんじぇくたー injector
カラムクロマトグラフにおいて,試料をカラムに注
入するための装置部品。
35 インソースフラ いんそーすふら大気圧イオン源を装着したLC-MSにおいて,オリin-source
グメンテーシ ぐめんてーし フィス電圧を通常より高めに設定することによっ fragmentation
ョン ょん てイオンを開裂させる方法。LCにおける成分分離
が十分な場合,これによって得られたスペクトルか
ら構造推定が可能。インソースCIDともいう。
36 インターフェイ いんたーふぇい interface
異なる装置を接続するときの接続部。受け渡す物
ス す 質,信号の形態変換などの仲介を行う場合に用い
る。
37 インテグレータ いんてぐれーた integrator
検出器からのアナログ信号をデジタル化して得ら
ー ー れるクロマトグラムに対して,ピークの高さ,面積
などを自動的に積算して出力する装置。
38 インバースクロ いんばーすくろ試料をクロマトグラフィー管に充して適切な検 inverse
マトグラフィ まとぐらふぃ chromatography
査試薬を注入し,その保持情報から試料の物理化学
ー ー 特性を求める材料などの解析手法。
39 インパクター捕 いんぱくたーほ impactor collection
ノズルを通しカバーガラス又はろ紙に空気を高速
集法 しゅうほう method
のジェット気流として吹きつけ,衝撃によって試料
空気中の粉じん(塵)を捕捉する方法。

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40 ウォーターディ うぉーたーでぃ water dip
イオンクロマトグラフィーにおいて,試料を注入し
ップ っぷ たときにホールドアップボリュームの箇所に検出
される負のピーク。試料中の水に起因して発生する
ピーク。
41 WCOTカラム うこっとからむ wall-coated open
キャピラリーの内壁に固定相液体(液相)を均一な
厚さで塗布した中空のカラム。 tubular column
注記 ガスクロマトグラフでは,液相は固定化/不
動化などの処理を施して使用され,分析種の
気相/液相間の分配係数の違いによって分
離が行われる。
42 渦巻き拡散, うずまきかくさ eddy diffusion
ファンディムターの式の第1項のA項が示す拡散の
エディー拡散 ん, 一つで,充剤が存在するため,移動相の流れが曲
えでぃーかくさげられることによって生じる溶質の拡散。

43 エアトラップ えあとらっぷ air trap
ポンプの吸入口に取り付け,移動相に含まれる空
気,自然発生した気泡などを捕集する部品。
44 HPLC えいちぴーえる high performance
高速液体クロマトグラフィー又は高速液体クロマ
しー トグラフの略称。単にLCということもある。 liquid
chromatography;
high performance
liquid
chromatograph;
HPLC
45 AIAフォーマッ えーあいえーふ AIA format
米国の旧分析機器工業会(Analytical Instrument
ト ぉーまっと Association,通称AIA)が定めた,クロマトグラフ
ィーデータプロセッシングの統一規格。標準デジタ
ルフォーマット。
注記 データファイルの拡張子は全て(*.cdf)に統
一されている。
46 エージング えーじんぐ aging
コンディショニング(カラムの)(番号206)の別称。
(カラムの) 注記 エージングの用語を用いることは,望ましく
ない。
47 液液クロマトグ えきえきくろま liquid-liquid
固定相として液体(液体成分を担体表面に被覆又は
ラフィー とぐらふぃー chromatography;
化学結合させたものも含む。)を用いる液体クロマ
トグラフィー。 LLC
48 液液抽出[法] えきえきちゅう liquid-liquid
互いに混ざり合わない二つの液相の間で,ある相か
しゅつ[ほう]
らもう一方の相へ界面を通過させて溶質を移動さ extraction method
せる抽出法。
49 液固クロマトグ えきこくろまと liquid-solid
固体担体の表面を固定相として用いる液体クロマ
ラフィー ぐらふぃー トグラフィー。 chromatography;
LSC
50 液体クロマトグ えきたいくろま液体クロマトグラフィーを行う装置。 liquid
ラフ, とぐらふ, chromatograph;
LC えるしー LC
51 液体クロマトグ えきたいくろま liquid
移動相として液体を用いるクロマトグラフィー。
ラフィー, とぐらふぃー, chromatography;
LC えるしー LC

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番号 用語 読み 定義 対応英語(参考)
52 液体クロマトグ えきたいくろま
液体クロマトグラフと質量分析計とを接続した装liquid
ラフィー質量 とぐらふぃー置を用いて行う分析方法。 chromatography-
分析[法], しつりょうぶ注記 混合物試料を液体クロマトグラフによって mass
んせき[ほう],
LC/MS 分離し,溶出の順に質量分析を行う。 spectrometry;
えるしー/えむ
LC/MS
えす
53 液体クロマトグ えきたいくろま liquid chromatograph
液体クロマトグラフと質量分析計とをインターフ
ラフ−質量分 とぐらふ−し ェイス(番号36)を介し接続した装置。 -mass
析計, つりょうぶん 注記 液体クロマトグラフと質量分析計との接続 spectrometer;
せきけい,
LC-MS にLC-MSインターフェイスを用いる。 LC-MS
えるしー-えむえ

54 液滴向流クロマえきてきこうり droplet
混ざり合わない二つの液相のうち,一方を管の中に
トグラフィー ゅうくろまと 充して固定相として機能させ,もう一方の液相を countercurrent
ぐらふぃー chromatography;
小さな液滴として連続的に送り込み,この二つの液
DCCC
相間での分配現象を利用して分離を行うクロマト
グラフィー。
55 SRM えすあーるえむ選択反応モニタリング(番号299)の略称。 selected reaction
monitoring
56 SRMクロマト えすあーるえむSRMによって得られるクロマトグラム。 SRM chromatogram
グラム くろまとぐら

57 SIM えすあいえむ 選択イオンモニタリング(番号298)の略称。 selected ion
monitoring
58 SIMクロマトグ えすあいえむくSIMによって得られるクロマトグラム。 SIM chromatogram
ラム ろまとぐらむ
59 SN比 えすえぬひ signal to noise ratio
クロマトグラム上のベースライン(基線)ノイズの
大きさに対する成分ピークの信号の大きさの比の
値。
注記 検出下限又は定量下限を表示するときに併
記されることが多い。
60 SFC えすえふしー 超臨界流体クロマトグラフィー(番号333)の略称。 supercritical fluid
chromatography
61 SFC/MS えすえふしー/ SFC/MS
検出器にMSを用いる超臨界流体クロマトグラフィ
えむえす ー。
62 SFC-MS えすえふしー-え SFC-MS
検出器に質量分析計(MS)を接続した超臨界流体
むえす クロマトグラフ。
63 SOP えすおーぴー standard operating
標準操作手順書(番号415)の略称。標準作業手順
書ともいう。 procedure
64 エナンチオマー えなんちおまー鏡像異性体(番号153)の別称。 enantiomer
65 FID えふあいでぃー水素炎イオン化検出器(番号270)の略称。 flame ionization
detector
66 FTD えふてぃーでぃ熱イオン化検出器(番号373)の略称。 flame thermionic
ー detector
67 FPD えふぴーでぃー炎光光度検出器(番号79)の略称。 flame photometric
detector
68 MS/MS MS/MS
m/zによって選択されたイオンに対するプロダクト
えむえす/えむ
えす イオン,プリカーサーイオンなどを取得する分析方
法。

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番号 用語 読み 定義 対応英語(参考)
69 m/z えむぱーぜっと mass to charge ratio;
イオンの質量(m)を電荷数(z)で除した値。質量
m/z
電荷比ともいう。マススペクトルの横軸は,m/zに
よって表示する。
70 LC/ICP-MS えるしー/あい LC/ICP-MS
検出器に誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)
しーぴー-えむ
を接続した液体クロマトグラフィー。
えす
71 LC/ESI-MS えるしー/いー LC/ESI-MS
エレクトロスプレーイオン化(ESI)法(番号78)
えすあい-えむ
を用いるLC/MS。
えす
72 LC/APCI-MS えるしー/えい LC/APCI-MS
大気圧化学イオン化(APCI)(番号311)を用いる
ぴーしーあい-
LC/MS。
えむえす
73 LC/NMR えるしー/えぬ検出器に核磁気共鳴(NMR)を用いる液体クロマLC/NMR
えむあーる トグラフィー。
74 LC/MS えるしー/えむ LC/MS
液体クロマトグラフと質量分析計を接続した装置
えす を用いて行う分析方法。
75 LC/MS/MS えるしー/えむLCで分離した分析種についてMS/MSを行う分析 LC/MS/MS
えす/えむえ 方法。

76 LC-ICP-MS えるしー-あいし LC-ICP-MS
検出器に誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)
ーぴー-えむえを接続した液体クロマトグラフ。

77 LC-MSインタ えるしー-えむえ LC-MS interface
液体クロマトグラフと質量分析計とを接続するた
ーフェイス すいんたーふ めのインターフェイス(番号36)。大気圧イオン源
ぇいす とRFイオンガイドとの組合せから構成されるもの
などがある。
78 エレクトロスプ えれくとろすぷ electrospray
キャピラリーから噴霧される試料溶液に高電圧を
レーイオン化 れーいおんか 印加したとき,高度に帯電した液滴を生成させる ionization method;
法, ほう, ESI method
MSのイオン化法。試料溶液を供給するキャピラリ
ESI法 いーえすあいほーと対向電極との間に数kVの高電圧を印加して帯

電液滴を生成させ,乾燥ガスなどの作用によって脱
溶媒して液滴のサイズを徐々に小さくし,最終的に
電荷同士の反発によって検出可能なイオンを生成
させる方法。
79 炎光光度検出器 えんこうこうど flame photometric
カラムからの溶出成分を還元性の連続水素炎又は
けんしゅつき detector;
断続的水素炎中で分解して化学発光させ,硫黄,り
FPD
ん及びすずを含む有機化合物を高感度で選択的に
検出するガスクロマトグラフ用検出器。
80 遠心クロマトグ えんしんくろま centrifugal
薄層クロマトグラフィー(番号392)又は向流クロ
ラフィー とぐらふぃーマトグラフィー(番号193)において,移動相の展chromatography
開に,遠心力を利用するクロマトグラフィーの総
称。
81 エンドキャッピ えんどきゃっぴ endcapping
化学結合形シリカゲルの表面に残存するシラノー
ング んぐ ル基に,更に化学結合基を導入する操作。
82 エンドフィッテ えんどふぃってカラムに配管を接続するための部品。 end fitting
ィング ぃんぐ 注記 カラムの両端に装着し,充剤が外に漏れ出
なくするためのフィルターをカラムに固定
し,流入する移動相を均一にカラム内に拡散
させる機能及び配管をカラムに接続する機
能をもったキャップ状のもの。

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番号 用語 読み 定義 対応英語(参考)
83 円二色性検出器 えんにしょくせ circular dichroism
円二色性を利用して光学活性成分を検出する高速
いけんしゅつ 液体クロマトグラフ用検出器。 detector

84 往復運動形ポン おうふくうんど reciprocating pump
往復運動するプランジャーによって連続的に移動
プ うがたぽんぷ相を吸引,吐出させるポンプ。プランジャーポンプ
ともいう。
85 ODS おーでぃーえす
n-オクタデシルシリル基を共有結合させたシリカoctadecyl silyl
ゲルの略称。
86 オートインジェ おーといんじぇ autoinjector
複数の液体試料をクロマトグラフに順次自動で注
クター くたー 入するための装置。
87 オートサンプラ おーとさんぷら autosampler
多検体をあらかじめ設定したプログラムに従って
ー ー クロマトグラフに自動導入する装置。
88 オーバーロード おーばーろーど mass-overload;
カラムへ注入した成分がカラムの試料負荷容量(番
号262)を上回る量となった状態。 sample-volume
overload
89 オクタノール/ おくたのーる/ octanol/water
特定の化合物の1−オクタノールと水との間の分配
水分配係数 みずぶんぱい partition
平衡時の濃度比。化合物の親水性,疎水性の程度を
けいすう coefficient
判断する基礎的数値で前処理,分析条件の検討など
で活用される。
注記 この分配係数をPowとしたとき,実用的には
logPowの値を用いる。
90 オリフィス おりふぃす orifice
LC/MSの大気圧イオン源において,大気圧下で生成
(LC/MSの) したイオンを真空中に導入するとき最初に通過す
る細孔。コーン又はキャピラリーともいう。これに
印加する電圧を調整することによって,イオンの開
裂を起こすことができる。
91 オルタナティブ おるたなてぃぶ alternative recycle
複数のカラムを流路切替バルブを介して接続し,溶
リサイクル りさいくるほ 質分画を別の複数のカラムに交互に添加していく method
(alternative う リサイクルクロマトグラフィー(番号517)法。
recycle)法
92 オンカラム蛍光 おんからむけい蛍光をモニターするオンカラム検出法。 on-column
検出 こうけんしゅ fluorescence
つ detection
93 オンカラム検出 おんからむけん on-column detection
カラムと検出器との連結による分離能低下を抑制
しゅつ するために,分離カラム上で直接検出する方法。
94 オンカラム注入 おんからむちゅ on-column injection
注入口に接続したカラム管中に,マイクロシリンジ
法 うにゅうほうによって採取した試料を直接注入する試料導入方 method
(GCの) 法。
注記 充カラムでは,充剤の前部に設けたカラ
ム管内の空間において試料を気化させて導
入する。キャピラリーカラムでは,コールド
オンカラム注入法(番号196)を用いる。
95 オンカラム誘導 おんからむゆう on-column
カラム内又はカラム入口付近において誘導体化(番
体化 どうたいか 号507)を行う方法。LCでは移動相中に,GCでは derivatization
試料溶液中にあらかじめ誘導体化剤を添加してお
く。
96 温度プログラミ おんどぷろぐら temperature
クロマトグラフィーにおいて,設定したプログラム
ング法 みんぐほう programming
に従ってカラム槽の温度を変化させ,カラムの温度
method
を時間とともに連続的又は段階的に,昇温又は降温
させて分離する方法。

――――― [JIS K 0214 pdf 10] ―――――

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JIS K 0214:2013の国際規格 ICS 分類一覧