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K 3703-2 : 2004
用培地の調製については製造業者の取扱説明書に厳密に従う。特に基礎培地の温度が適切
でなければ,培地が完全に失活するおそれがある。
5.4 寒天平板培地の調製 JIS K 3703-1の5.3.4を参照。
6. 装置及びガラス器具
備考 仕様が適していれば,ガラス器具の代わりに使い捨て器具を用いてもよい。
通常の微生物試験用器具を次に示す。
6.1 オーブン及びオートクレーブ オーブンは,乾熱で170180 ℃に設定可能なもので主にガラス又は
金属などを滅菌するのに用いる。オートクレーブは,飽和蒸気温度が最低121 ℃(制御部誤差±1 ℃)に
設定できるもの。
6.2 インキュベータ 接種済みの培地,寒天平板培地及び試験管を35 ℃±1 ℃又は37 ℃±1 ℃で保存
できるもの。
6.3 ウォーターバス又は類似の装置 48 ℃±1 ℃に維持できるもの。
6.4 シャーレ ガラス製又はプラスチック製で滅菌済みのもの。
6.5 吐出式メスピペット 容量が1 ml,2 ml又は10 mlで,それぞれ0.1 ml,0.1 ml又は0.5 mlの目盛付
きのもの。
7. 試料の採取
試料の採取方法については,この規格では規定しない。試験対象の製品からの試料採取
について,特定の日本工業規格(日本産業規格)が存在しない場合は関係者で合意を得ることが望ましい。
試験対象を代表する試料が,輸送中又は保存中に損傷を受けず,かつ変化もなく試験室に届けられるこ
とが重要である。
8. 試料の調製
試験対象の製品に適用される日本工業規格(日本産業規格)に従って試料を調製する。このような規格が
ない場合には,関係者で調製について合意を得ることが望ましい。
9. 実施手順
9.1 試料,試料懸濁液及び希釈 試料,試料懸濁液及び希釈液は,ISO 6887-1及び試験対象の製品に適
用する特定の規格による。
9.2 接種及び培養
9.2.1 滅菌シャーレ(6.4)を2枚用意する。滅菌済み吐出式メスピペット(6.5)を用いて,液体製品の
場合は液体1 ml,液体以外の製品の場合は試料懸濁液1 mlを,各シャーレにそれぞれ入れる。別に2枚の
滅菌シャーレを用意し,試料懸濁液の10倍希釈試料液1 mlを各シャーレに入れる。
連続する10倍段階希釈液のそれぞれについて,新しい滅菌済み吐出式メスピペットを用い,この操作を
繰り返す。
9.2.2 各シャーレ(9.2.1)に,調製直後の最終使用培地(5.3.3)を厚さ約3 mmとなるよう直ちに注ぐ。
この培地は調製後速やかに用い,液体状では保存しない。試料を培地に接種し,水平面上にシャーレを置
いて,固化するまで放置する。
9.2.3 培地が完全に固まったら,シャーレを倒置して,35 ℃又は37 ℃(1)に設定したインキュベーター
(6.2)中で1824時間培養する。必要であれば,更に1824時間培養する。
――――― [JIS K 3703-2 pdf 6] ―――――
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9.3 コロニーの測定方法 十分な培養時間の後(9.2.3参照),ブドウ球菌は黒色,灰色又は白色の小さな
コロニーを形成する。コロニーは,コアグラーゼ活性を示す析出物のハローで囲まれている。培養初期に
は,コアグラーゼ陽性ブドウ球菌によく似た外観をもつProteus属のコロニーが出現することもある。し
かし,24時間又は48時間培養後には,コロニーは,より拡散し茶色がかった外観を示すようになり,ブ
ドウ球菌と区別できるようになる。この条件に基づき各寒天平板培地の定形コロニー数を測定する。
備考 ウサギ血しょうフィブリノーゲン寒天培地は,コアグラーゼ反応が基本となっているので,コ
アグラーゼ活性を改めて確認する必要はない。
10. 結果の表示
10.1 一般例 最大で300コロニー(連続する2段階の希釈試料液で,100個の定形コロニーを含む。)が
出現している寒天平板培地を選択する。一つの寒天平板培地は少なくとも15個の定形コロニーを含んでい
なければならない。
連続する2段階の希釈試料液から,次の式を用いて試料中に存在するコアグラーゼ陽性ブドウ球菌数(N)
の加重平均を算出する。
C
N
V n1 1.0n2
ここで, C : 選定した全寒天平板培地上のブドウ球菌の全定形コロニ
ー数
V : 各寒天平板培地への接種量(ml)
n1 : 選定した希釈倍率の寒天平板培地数
n2 : n1に続く希釈倍率の寒天平板数
d : 選定した試料希釈液(n1)の希釈率
算出結果は,四捨五入して有効数字2けたとする。
この結果を,1 ml当たり(液体製品)又は1 g当たり(液体製品以外)のコアグラーゼ陽性ブドウ球菌
数とする。菌数は,1.09.9の数値に10x(xは,整数を示す。)を乗じた形で記述する。
例 製品1 mlを接種したところ,次のような結果となった。
− 選定した試料希釈率(10-2)の寒天平板培地に出現したコロニー数 :
定形コロニー66個及び定形コロニー54個
− 選定した希釈率に続く希釈率(10-3)の寒天平板培地に出現したコロニー数 :
定形コロニー4個及び定形コロニー7個
66 54 4 7
N 2
5 955
2.2 10
これを四捨五入し,6.0×103 (CFU/ml)(3)となった。
注(3) コロニー形成単位 [Colony Forming Unit (CFU) ]
10.2 菌数が少ない場合の推定法
――――― [JIS K 3703-2 pdf 7] ―――――
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10.2.1 液体製品又は試料懸濁液(液体製品以外)を接種した2枚の寒天平板培地のそれぞれに出現したコ
ロニー数が15個未満である場合,次のように結果を報告する。
a) 液体製品については,1 ml当たりのコアグラーゼ陽性ブドウ球菌数を次の式によって推定する。
C
Ne
2
ここで, C : 選定した2枚の寒天平板培地上に出現したコアグラーゼ陽
性ブドウ球菌(9.3)の全コロニー数
b) 液体製品以外については,1 g当たりのコアグラーゼ陽性ブドウ球菌数を次の式によって推定する。
C
Ne
d
ここで, C : 選定した2枚の寒天平板培地上に出現したコアグラーゼ陽
性ブドウ球菌(9.3)の全コロニー数
d : 試料懸濁液の希釈率
10.2.2 液体製品又は試料懸濁液(液体製品以外)を接種した2枚の寒天平板培地のそれぞれにおいてコア
グラーゼ陽性ブドウ球菌のコロニーが認められない場合は,次のように結果を報告する。
− 1 ml当たり(液体製品)のコアグラーゼ陽性ブドウ球菌数は,1(CFU/ml)未満
− 1 g当たり(液体製品以外)のコアグラーゼ陽性ブドウ球菌数は,1 /d(CFU/ml)未満(dは試料懸濁液
の希釈率)
11. 精度
ISO 7218参照
12. 試験報告書
試験報告書には次の事項を明記する。
− 試料を完全に特定するために必要な全情報
− 採用した検体採取方法(判明している場合)
− 採用した試験方法
− 採用した培養温度
− この規格で規定していない操作又は任意の操作についての詳細及び試験結果に影響を及ぼす可能性の
ある事項についての詳細
− 得られた結果
参考文献
1) DF 145A:1997, Milk and milk products−Enumeration of coagulase-positive staphylococci−Colony-count
technique.
2) loos W.E. Systematics and the natural history of staphylococci. In: Staphylococci, J. Appl. Bacteriol. Symp.
Suppl., 69, 1990, pp. 25 - 37; and Bergeys Manual of Determinative Bacteriology, 9th ed., 1994.
――――― [JIS K 3703-2 pdf 8] ―――――
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3) eckers H.L. et al., Evaluation of a pour-plate system with rabbit plasma-bovine fibrinogen agar for the
enumaration of Staphylococcus aureus in food. Can. J. Microbiol., 30, 1984, pp. 470-474.
4) awhney D, The toxicity of potassium tellurite to Staphylococcus aureus in rabbit plasma fibrinogen agar, J.
Applied Bacteriology, 61, 1986, pp. 149-155.
――――― [JIS K 3703-2 pdf 9] ―――――
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K3
2
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附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
03-
2 : 00
JIS K 3703-2 : 2004 コアグラーゼ陽性ブドウ球菌(黄色ブドウ球菌など)の菌数測定方
ISO 6888-2 : 1999,食品及び動物用飼料の微生物試験−コアグラーゼ陽性ブ
00
法−第2部 : ウサギ血しょう(漿)フィブリノーゲン寒天培地 ドウ球菌(黄色ブドウ球菌など)の菌数測定方法−第2部 : ウサギ血しょうフ
ィブリノーゲン寒天培地
(I) ISの規定 (II) 国際 (III) 国際規格の規定 (V) ISと国際規格との技術的差異の理由
(IV) ISと国際規格との技術的差異
規格番号 の項目ごとの評価及びその内容 及び今後の対策
表示箇所 : 本体
表示方法 : 点線の下線
項目 内容 項目 内容 項目ごとの 技術的差異の内容
番号 番号 評価
1.適用範 1 MOD/追加 補足説明を追加。 適用範囲の重要な補足説明のため原国
囲 際規格の序文項目番号0.10.3の記述
を適用範囲に移した。
除外規定を追加。 工業標準化法の対象とならないものを
除いた。
2.引用規 2 MOD/追加 JISK3703-1,JISK800 原国際規格の序文項目番号0.2の記述
格 8を追加。 を適用範囲に移したため引用規格とし
た。
3.定義 3 MOD/追加 精製水を追加。 水の定義が記載されていないため追記
した。
4.一般原 4 IDT
則
5.希釈液 5 MOD/追加 5.3.2.2.1表1に備考BSEを考慮し備考を追加した。
及び寒天 を追加。
培地 5.3.2.3.2調製手順を原国際規格に内容の記載がないため追
追記した。 記した。
6.装置及 6 MOD/追加 6.1で,内容の概要を原国際規格に内容の記載がないため追
びガラス 追記。 記した。
器具
7.試料の 7 IDT
採取
――――― [JIS K 3703-2 pdf 10] ―――――
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JIS K 3703-2:2004の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 6888-2:1999(MOD)
JIS K 3703-2:2004の国際規格 ICS 分類一覧
- 07 : 自然科学及び応用科学 > 07.100 : 微生物学 > 07.100.30 : 食品微生物学
JIS K 3703-2:2004の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK3703-1:2004
- コアグラーゼ陽性ブドウ球菌(黄色ブドウ球菌など)の菌数測定方法―第1部:ベアード・パーカー寒天培地
- JISK8008:1992
- 生化学試薬通則