この規格ページの目次
9
K 6259-2 : 2015
1 微小電流計 2 安定化電源 3 電量セル
図B.2−電気化学的方法における単純化した分析回路の例
B.2 測定方法B2(化学発光法)
化学発光装置では,オゾンを含む空気をエチレンの流れと接触するように反応セル中を通過させ,二つ
のガスは,約430 nmにおける光子の放射によって化学発光反応を生じる。このエネルギーの放射は,光
電子増倍管によって測定され,オゾン濃度に比例する電気出力に変換される。
――――― [JIS K 6259-2 pdf 11] ―――――
10
K 6259-2 : 2015
附属書C
(規定)
測定方法C(湿式化学法)
C.1 一般事項
C.1.1 中性よう化カリウム(KI)緩衝液中にオゾンを吸収させると,式(C.1)に示すように酸化によって
遊離よう素を生成する。
O3 2KI H2O 2KOH O2 I2 (C.1)
よう化カリウム標準液にチオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)標準液を加えておくと,遊離よう素とチオ硫酸
ナトリウムとの間に式(C.2)の反応が生じる。
I2 Na 2S 4 O 6
2 Na 2S 2 O 3 2NaI (C.2)
したがって,オゾン1モルは,チオ硫酸ナトリウム2モルと等価である。
C.1.2 湿式化学法では,次の三つの方法があり,いずれを用いてもよい。
a) 測定方法C1(よう素法) オゾンは,一定の時間内で過剰なチオ硫酸ナトリウムを含むよう化カリウ
ム緩衝液中に吸収させ,次いで,よう素(I2)標準液で,過剰なチオ硫酸ナトリウムを電気計測的に
逆滴定する。
b) 測定方法C2(修正よう素法) よう素法を修正した方法で,終点検出装置の電極間の電圧を監視する
のに記録計を用いる。チオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)の薄い水溶液をよう化カリウム(KI)緩衝液に
加え,チオ硫酸ナトリウムが完全に消費されるまで継続する。この終点で電圧が急激に上昇する。記
録から,反応の完了までの経過時間を測定し,これによってオゾン濃度を計算する。
c) 測定方法C3(定電流電解法) よう化カリウム(KI)及びチオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)を含むり
ん酸塩緩衝液に,オゾンを含まない空気を通したときのチオ硫酸ナトリウムの減少量とオゾンを含む
空気を通してオゾンを吸収したときのチオ硫酸ナトリウムの減少量との差を電気的に計測して,オゾ
ン濃度を算出する。
C.2 測定方法C1(よう素法)
C.2.1 試薬
試薬の調製は,次による。
a) よう化カリウム緩衝液 0.1 mol/Lのりん酸塩緩衝液を用いる。蒸留水1 L中に次の試薬を溶かして調
製する。
りん酸水素二ナトリウム二水和物(Na2HPO4・2H2O) 17.8 g
又はりん酸水素二ナトリウムの異なる水和物に対応する量
りん酸二水素カリウム(KH2PO4) 13.6 g
よう化カリウム(KI) 30±2 g
この溶液のpHは,6.8である。それを使用する前に,遊離よう素を調べる。この目的のために,溶
液を10 mLとり,2 mol/Lの塩酸(HCl)数滴を,でんぷん5 mLとともに加えたとき,色変化が生じ
ないことを確かめる。光に当たらないように,栓付きの褐色瓶に調製した溶液を保管する。
b) 0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液 市販されている認証標準液を用いる。この標準液は,冷暗所に
保管する。この条件下では,この標準液は,6か月間安定している。
――――― [JIS K 6259-2 pdf 12] ―――――
11
K 6259-2 : 2015
c) 0.002 mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液 0.1 mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液を蒸留水で希釈して,分
析する当日に新しく調製する。例えば,0.1 mol/L標準液の5 mLを全量ピペットで,250 mLの全量フ
ラスコに取り,新たに沸騰した蒸留水で希釈する。
d) 0.1 mol/Lよう素標準液 市販されている認証標準液を用いる。この標準液は,冷暗所に保管する。こ
の条件下では,この標準液は,6か月間安定している。
e) 0.002 mol/Lよう素標準液 c) と同じ方法でd) の標準液から調製する。
C.2.2 装置
装置は,次による。
a) 試薬の調製器具 試薬の調製器具は,次による。
1) 250 mL及び1 000 mL全量フラスコ
2) 5 mL全量ピペット
3) はかり 5 mgまで読み取れるもの。
b) オゾン吸収装置 オゾン吸収装置は,次のものから構成し,オゾンを含む空気に接したとき,オゾン
を顕著に吸収しない材料で作製する。全てのガラス器具は,使用前に数時間オゾンにさらしておかな
ければならない。接続管は,できるだけ短かくし,少なくとも直径4 mmとする。取外しのできない
接続管を用いるときは,オゾンと接する面を最小限にしなければならない。
1) 接続された二つの100 mLガラス製ガス吸収瓶 図C.1に示すもの。
警告 焼結されたガラス製発泡器を備えた瓶は,測定に影響するので,使用してはならない。
2) 流量計 精確さ1 %までのもの。
3) 温度計 0.5 ℃間隔の目盛付きのもの。
c) 滴定器具 滴定器具は,次による。
1) 100 mL全量フラスコ
2) 2 mL全量ピペット
3) 2 mLビュレット 0.005 mLまで読み取れるもの。
4) 250 mLビーカー
5) 100 mLメスシリンダー
d) 終点検出回路 終点検出回路は,次による(図C.2参照)。
1) 白金電極2個 直径2.5 mm,長さ25 mmで,電気的な接続を備えたガラス管に取り付けられてい
るもの。2個別々に分けた電極の代わりに,短い距離に一緒に取り付けた一対の電極(ダブル電極)
を用いることができる。後者の場合には,各電極の直径が1 mmで長さが6 mmとする。各々の端
部は,直径1.5 mmのボールになっているものとする。ボールとボールとの間の距離は,0.7 mmと
する。より小さな表面を備えたダブル電極を用いる場合,用いる微小電流計の感度は,少なくとも
10倍増加できるものとする。
2) 微小電流計 020 囲のもの。
3) 抵抗2個 2個の抵抗は,直列に配線され,1個は,1 000 Ωまで増加することができる可変抵抗で,
他の1個は,30 000 Ωの固定抵抗とする。
4) 1.5 V電池
――――― [JIS K 6259-2 pdf 13] ―――――
12
K 6259-2 : 2015
単位 mm
1 ガス入口 2 ガス出口 3 29/42又は34/45円すい形のすり合わせ
4 ガラス支柱 5 直径3 mmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製3方コック
図C.1−よう素法におけるオゾン吸収装置の例
1 1.5 V 2 白金電極対 3 微小電流計
図C.2−よう素法における電気計測上の終点検出回路
――――― [JIS K 6259-2 pdf 14] ―――――
13
K 6259-2 : 2015
C.2.3 操作方法
操作方法は,次による。
a) オゾンの吸収 直列に接続した二つの吸収瓶に空気及びオゾンの混合ガスを規定量通過させる。各吸
収瓶には,あらかじめよう化カリウム緩衝液約100 mL及び0.002 mol/Lチオ硫酸ナトリウム標準液を
正確に2.00 mL入れておく。ガス流量は,毎分13 Lとする。また,ガスは,少なくとも10分間通
しておかなければならない。さらに,時間を±1秒まで記録する。
b) 滴定 二つの吸収瓶からビーカーに溶液を移す。c) による終点指示方法によって,0.002 mol/Lよう素
標準液で過剰なチオ硫酸ナトリウムを滴定する。
c) 終点指示 過剰なチオ硫酸ナトリウムを含んでいるよう化カリウム緩衝液中に浸せきした二つの電極
間は,低い電圧に維持する。微小電流が電流計を通して流れる。全てのチオ硫酸ナトリウムが消費さ
れたときに大きな電流が流れる。終点は,その最低点からの電流計の針の振れによって指示される。
d) ブランク試験 a) c) までの操作と全く同一の方法で行う。ただし,吸収瓶には,通常の空気を通し
て,ブランク試験を行う。
C.2.4 結果の表示
オゾン濃度(φO,3)は,式(C.3)によって算出する。
5 10 6 Vb Va c R T
O 3, (C.3)
p F t
ここに, φO,3 : オゾン濃度(ppb)
Vb : ブランク試験で使用されたよう素標準液の体積(mL)
Va : 実際の測定で使用されたよう素標準液の体積(mL)
c : よう素標準液の濃度(mol/L)
T : オゾンを含む空気の温度(K)
p : 流量計入口の圧力(hPa)
F : オゾンを含む空気流量(L/min)
t : オゾンを含む空気が吸収瓶を通過した時間(min)
R : 気体定数(8.314 Pa・m3・mol−1・K−1)
C.3 測定方法C2(修正よう素法)
C.3.1 試薬
試薬の調製は,次による。
a) よう化カリウム緩衝液 よう化カリウム緩衝液は,C.2.1 a) による。
b) チオ硫酸ナトリウム標準液 チオ硫酸ナトリウム標準液は,C.2.1 b) で規定した0.1 mol/Lチオ硫酸ナ
トリウム標準液から,分析する日に新しく調製する。必要とするチオ硫酸ナトリウム標準液の濃度は,
オゾン濃度に依存し,次の濃度が適切である。
250 ppbの場合 : 0.000 1 mol/L
500 ppbの場合 : 0.000 2 mol/L
1 000 ppbの場合 : 0.000 5 mol/L
2 000 ppbの場合 : 0.001 mol/L
希釈は,全量ピペット及び全量フラスコを用いて蒸留水で1段又は2段で行う。
C.3.2 装置
装置は,次による。
a) 試薬の調製器具 試薬の調製器具は,C.2.2 a) による。
――――― [JIS K 6259-2 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS K 6259-2:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 1431-3:2000(MOD)
JIS K 6259-2:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.060 : ゴム
JIS K 6259-2:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK6259-1:2015
- 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―耐オゾン性の求め方―第1部:静的オゾン劣化試験及び動的オゾン劣化試験
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8637:2006
- チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)
- JISK8913:2006
- よう化カリウム(試薬)
- JISK9007:2008
- りん酸二水素カリウム(試薬)
- JISK9019:2016
- りん酸水素二ナトリウム・12水(試薬)
- JISK9019:2021
- りん酸水素二ナトリウム・12水(試薬)