JIS K 6265:2018 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム―フレクソメータによる発熱及び耐疲労性の求め方 | ページ 2

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3.10
疲労破壊(fatigue breakdown)
繰返し応力と熱とが同時に作用している状況下での,試験片の物理的及び/又は化学的な構造又は組成
の変化によって生じる破壊。
3.11
疲労破壊寿命(fatigue life)
試験片に所定の振幅,所定の周波数の繰返し応力(荷重)を加え始めてから,試験片の疲労破壊が検出
されるまでの時間又は繰返し回数。

4 試験の概要

4.1 一般事項

  フレクソメータ試験は,タイヤ,ベアリング,支承,Vベルトなど使用中に動的な屈曲を受ける完成品
のゴムの耐久性を予測するために用いる。これら完成品の使用条件は多岐に渡るため,試験結果が必ずし
も使用状況に応じた性能と良好な相関を示すとは限らない。

4.2 試験の種類

  試験の種類は,次の2種類とする。
a) 定ひずみフレクソメータ試験
b) 定応力フレクソメータ試験

5 定ひずみフレクソメータ試験

5.1 試験装置

5.1.1  試験装置の概要
試験装置は,試験片に静的及び動的荷重を加えるための上下アンビル,試験片の高さ変化を測定するマ
イクロメータ機構,恒温槽,温度測定装置などからなる。試験装置の作動原理を図2に,試験装置の例を
図3に示す。

――――― [JIS K 6265 pdf 6] ―――――

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単位 mm
1 上部アンビル 7 付加おもり
2 試験片 8 慣性おもり
3 下部アンビル 9 ねじ
4 マイクロメータねじ 10 試験片取付け軸
5 水平位置指針 11 補助おもり
6 レバー 12 ナイフエッジ支点
図2−定ひずみフレクソメータ作動原理図

――――― [JIS K 6265 pdf 7] ―――――

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正面図 側面図
1 軸流送風機 6 試験片 11 ナイフエッジ支点
2 恒温槽 7 下部アンビル 12 レバー
3 偏心機構 8 試験片取付け軸 13 補助おもり
4 モータ 9 自動平衡装置及び変位測定装置 14 水平位置検出器
5 上部アンビル 10 慣性おもり 15 付加おもり
図3−定ひずみフレクソメータの例
5.1.2 試験片取付け部
試験片取付け部は,上下一対のアンビルからなる。下部アンビルは,レバーと連結して試験片に静的圧
縮荷重を伝え,上部アンビルは,偏心機構と連結して試験片に動的圧縮変形を加える。上下のアンビルは,
熱伝導率が0.28 W/(m・K)又は0.24 kcal/(h・m℃)以下の断熱材料でできていなければならない。
また,上下アンビルの試験片との接触面中央には,試験片の横ずれを防止するため,直径(18.00±0.03) m,
深さ(0.70±0.03) mのくぼみを設けなければならない。上下アンビルの例を,図4に示す。

――――― [JIS K 6265 pdf 8] ―――――

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単位 mm
1 クロスバー
2 上部アンビル
3 断熱材
4 試験片
5 下部アンビル
6 温度センサ(熱電対)
7 レバー
図4−上下アンビルの例
5.1.3 レバー
レバーは,鉄製のピンで水平位置に固定できるようになった平衡ビームである。レバーの固有振動数を
減少させるため,ナイフエッジ支点からそれぞれ(288.0±0.5) mの位置に図2に示すように質量24 kgの
慣性おもりをつり下げる1)。さらに,レバーのナイフエッジ支点から(127.0±0.5) mの位置に下部アンビ
ルを取り付ける。
なお,レバーを正確に水平を保つことができる,微調整可能な補助おもり機構(図2参照)を備えなけ
ればならない。
注1) レバーのバランスが取れれば,これと同等の慣性系を用いてもよい。
5.1.4 静的負荷装置
静的負荷装置は,試験片と反対側の慣性おもりに付加おもりを追加することによって,レバーを介して
試験片に静的圧縮荷重を与える。
5.1.5 変位測定装置
変位測定装置は,レバー内に組み込まれてレバーからの下部アンビルの高さを調節できるマイクロメー
タ機構からなり,水平位置を読み取ってレバーを水平に保つ機構と連動して試験片の高さの変化を測定で
きるものとする。また,変位測定装置は,試験中の試験片高さの変化を,0.1 mmの精度で測定できるもの
でなければならない。
注記 差動変圧器などのセンサによって,水平位置からの偏差を検出してレバーを水平に保つように
自動制御し,マイクロメータの移動量を自動記録する方式のものもある。

――――― [JIS K 6265 pdf 9] ―――――

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5.1.6 偏心機構
偏心機構は,ガイドベアリングを介して上部アンビルに連結しているもので,4.456.35 mmの範囲で
ストロークを設定でき,(30.0±0.2) zで試験片に動的な圧縮変形を加えることができるものでなければな
らない。
5.1.7 恒温槽
恒温槽の例を,図5に示す。恒温槽の内寸法は,幅100220 mm,奥行き130250 mm,高さ約230 mm
とし,恒温槽の底面は,レバーの上(25±2) mに位置するものとする。
また,JIS K 6250の11.2.2(その他の試験温度)の40100 ℃の範囲の温度±1 ℃に制御できるもので
なければならない。恒温槽温度の測定は,試験片温度を測定するものと同種の温度センサを用い,アンビ
ルの端から69 mm,上下アンビルの中間の高さの位置で行う。温度センサは,長さ100 mm以上が恒温
槽内になければならない。
恒温槽内の空気循環は,一例として,直径60 mmの空気取入れ口と45 mm×45 mmの空気吹出し口とを
設け,直径75 mmのラジアルファンを2528 Hzで回転させて行う。
状態調節をする間試験片を置く網棚(図5参照)を,恒温槽の底面から(10±2) mの位置に設けること
が望ましい。
注記 試験片の状態調節は,別の恒温槽で行ってもよい。
単位 mm
1 恒温槽扉 5 空気吹出し口 9 レバー
2 網棚 6 クロスバー 10 ファンモータ
3 ヒータ 7 試験片 11 上部アンビル
4 ラジアルファン 8 下部アンビル
図5−恒温槽の例
5.1.8 試験片温度測定装置
試験片温度測定装置は,下部アンビルの中央に温度センサを取り付けて行う。温度センサの検出部は,
試験片に接触していなければならない。

――――― [JIS K 6265 pdf 10] ―――――

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JIS K 6265:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4666-1:2010(MOD)
  • ISO 4666-3:2016(MOD)
  • ISO 4666-4:2007(MOD)

JIS K 6265:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 6265:2018の関連規格と引用規格一覧