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±1 ℃に保持できる適切な温度制御装置を備えていなければならない。
5.3.6 試験片打抜き器
試験片打抜き器は,圧縮した状態の厚さが3.4 mm±0.2 mmになるように調整した円形プランジャで試
験片を押さえることができ,直径13 mmの円形カッタを備えたものを用いる(図2参照)。
単位 mm
図2−試験片打抜き器主要部の例
5.4 試験装置の校正
試験装置は,試験機製造業者の手順書及びISO 18899に従って点検しなければならない。試験装置の校
正は,次による。
a) 上下熱板の移動・圧縮装置の測定時の圧縮荷重は,6週間ごとに100 N±1 Nに校正しなければならな
い。
1
b) タイマーは,予熱時間が 15+秒,試験時間が15.0秒±0.2秒となるようにISO
0 18899に従って4週間
ごとに校正しなければならない。
c) 装置が正常に機能しているかどうかを確認するため,標準的なブチルゴム又は定粘度天然ゴムを用い
て,シートの厚さは3.4 mm±0.2 mmとするか,又は米国国立標準技術研究所(NIST)の試験片番号
NBS-388を用いてもよい。
5.5 試験片の採取・作製
5.5.1 原料ゴム試料の調製
原料ゴム試料の調製は,次による。
a) 天然ゴム試料の均一化 天然ゴム試料の均一化は,JIS K 6298の7.2.1(均質化操作)に従って行う。
b) 原料ゴムシートの分出し 原料ゴムシートの分出しは,均一化した試料から20 g±2 gを採り,最終の
ゴムシートの厚さが約1.7 mmになるようにロール間隙を調整し,二つ折りにして27 ℃±3 ℃のロー
ルに2回通す。
ロールは,次の仕様のものを用いるのが望ましい。
− ロールの直径 : 150 mm250 mm
――――― [JIS K 6300-3 pdf 6] ―――――
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− 高速ロール(後ロール)の線速度 : 14.6 m/min±0.5 m/min
− ロールの回転比1 : 1.4
− ロールのガイド間距離 : 265 mm±15 mm
なお,ロールに2回通してゴムシートが規定の厚さにならない場合にはそれを廃棄し,再び同様の
操作を繰り返し,規定の厚さになるように調整する。
5.5.2 未加硫ゴム(配合ゴム)試料の調製
未加硫ゴム(配合ゴム)試料の調製は,JIS K 6299に従って行う。
5.5.3 試験片の作製
ロール通しした規定の厚さのゴムシートは,表面が均一で,中に空気が入らないようにしてすぐに手で
二つ折りにして重ね,中心部から試験片打抜き器を用いて3個打ち抜く。このときの試験片の形状及び寸
法は,5.5.4による。
なお,試験片は,できる限り内部に空気を含まないようにし,かつ,上下熱板と試験片との間に空気を
残すようなへこみのないものでなければならない。
5.5.4 試験片の形状及び寸法
試験片の形状は,円板状とし,寸法は,次による。
− 厚さ 3.4 mm±0.2 mm
− 直径 約13 mm
5.6 試験方法
5.6.1 試験条件
試験条件は,次による。
a) 試験片の状態調節 ゴムシートは,試験開始の少なくとも1時間前に25 ℃±5 ℃の雰囲気下で状態
調節しなければならない。
なお,試験片は,試験直前に打ち抜き,直ちに試験に用いるのが望ましい。
b) 試験温度 試験温度は,100 ℃±1 ℃とする。試験の目的によっては他の温度を選んでもよい。
c) 可塑度測定用の紙 可塑度測定用の紙(以下,紙という。)は,22 g/m226 g/m2のシガレットペーパ
ー(標準紙)又は約17 g/m2の薄葉紙を用いる。紙の大きさは,約35 mm×45 mmの寸法で同じ大き
さに切った2枚の紙を用いる。紙の種類及び寸法は,測定結果に影響を与えるので十分注意しなけれ
ばならない。可塑度測定用の標準紙を用いることが望ましいが,受渡当事者間の協定に従ってもよい。
また,品質管理試験及び比較試験を行う場合は,同じ種類の紙を用いなければならない。
5.6.2 操作方法
操作方法は,次による。
a) 間隙の調整 上下熱板の間隙は,予熱した状態で,1.00 mmのスペーサーと紙2枚の厚さとから調節
する。このとき変位計は,スペーサーと紙2枚とを挟んだ状態では1.00 mmを示し,紙2枚だけを挟
んだ状態では0 mmを示す。
b) 試験片の予熱 試験片の両面を紙2枚で挟み,下部熱板の中央に置き,速やかに上下熱板のいずれか
1
を移動させて試験片を圧縮し, 15+秒間予熱する。
0
c) 測定 予熱終了後,直ちに100 N±1 Nの圧縮力を試験片に加え,15.0秒±0.2秒後における試験片の
厚さを変位計で0.01 mmまで読み取る。測定値は,読み取った試験片の厚さ(mm)を100倍した値
で表し,これを可塑度とする。
――――― [JIS K 6300-3 pdf 7] ―――――
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5.7 試験結果のまとめ方
試験結果は,3個の測定値の中央値を整数位で表す。
5.8 試験報告書
試験報告書には,次の事項を記録しなければならない。
a) 試料の詳細
1) 試料の明細,履歴など[原料ゴム又は未加硫ゴム(配合ゴム)試料]
2) 試験片の採取・作製方法(均一化の方法など)
b) 試験方法
1) この規格の番号
c) 試験の詳細
1) 状態調節の詳細(時間及び温度)
2) 試験温度
3) 使用した上部熱板の寸法
4) 用いた紙の種類及び寸法
d) 試験結果
1) 試験片の数
2) 試験結果
e) 試験年月日
f) その他特記すべき事項
6 天然ゴムの可塑度残留指数(PRI)試験
6.1 目的
この試験は,天然ゴムの加熱による老化の度合いを示すPRIを測定するために行う。
6.2 原理
この試験は,天然ゴムの加熱(140 ℃で30分)前後の可塑度を,ラピッドプラストメータを用いて測定
し,その比からPRIを求める。PRIは,加熱劣化後の天然ゴムの可塑度の絶対値ではない。
6.3 試験装置
6.3.1 試験装置の構成
試験装置の基本構成は,次に示す部分からなる。
a) 可塑度測定装置
b) 恒温槽
c) 加熱用容器
6.3.2 可塑度測定装置
可塑度測定装置は,5.3に規定する試験装置を用いる。
なお,上部熱板は,直径10.00 mm±0.02 mmのものを用いる。
6.3.3 恒温槽
恒温槽は,30分の試験時間中試験片の周りが140.0 ℃±0.5 ℃に制御できるものでなければならない。
また,槽内に試験片を入れ扉を閉めた後,槽内温度が5分以内に設定温度の±1 ℃以内に回復するもので
なければならない。
なお,槽内の空気を1時間に10回置換できる装置でなければならない。
――――― [JIS K 6300-3 pdf 8] ―――――
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注記 恒温槽の空気置換に関する追加情報を附属書Aに示す。
6.3.4 加熱用容器
試料加熱用には,軽量かつ熱容量が低いアルミニウム製皿及び受皿を用いる。アルミニウム製皿及び受
皿の大きさは,恒温槽のサイズに合わせる。
6.4 試験片の作製方法
6.4.1 天然ゴム試料の調製
天然ゴム試料の調製は,5.5.1に従って行う。
6.4.2 試験片の作製
試験片の作製は,6.4.1で調製した二つ折りシートから5.5.3に従い試験片を打ち抜き,厚さが3.4 mm±
0.2 mmの試験片を6個作製する。これらをランダムに3個ずつ二組に分け,一組は加熱前の試験用,一組
は加熱劣化後の試験用とする。
PRIは,シートの厚さの影響を受けるので,試験片の作製には十分に注意しなければならない。そのた
めには,ロール間隙を事前に試行し調整する必要がある。
6.5 試験片の形状及び寸法
試験片の形状及び寸法は,5.5.4による。
6.6 試験方法
6.6.1 試験条件
試験条件は,5.6.1による。
6.6.2 操作方法
操作方法は,次による。
a) 間隙の調整 間隙の調整は,5.6.2 a)による。
b) 試験片の予熱 6.4.2で作製した試験片一組の予熱は,5.6.2 b)による。
c) 試験片の加熱 b)で予熱した試験片を,加熱前に30分間以上25 ℃±5 ℃に状態調節したものを使用
する。試験片の加熱は,恒温槽が30分間以上140.0 ℃±0.5 ℃であることを確認した後,アルミニウ
ム製皿に載せた試験片を恒温槽内に素早く入れ,30.00分±0.25分間加熱する。扉を閉めたときを加熱
の開始時間とする。加熱後の試験片は,25 ℃±5 ℃で放冷する。
継続的に測定するときの恒温槽の温度は,少なくとも5分間以上安定したことを確認する。
d) 加熱前及び加熱劣化後の可塑度測定 加熱前及び加熱劣化後の可塑度測定は,次による。
なお,試験室の温度は,JIS K 6250に従う。
1) 加熱前の可塑度測定 6.4.2で作製した試験片の一組を用いて,5.6.2 c)によって測定する。
2) 加熱劣化後の可塑度測定 c)で加熱劣化後30分2時間の時間内に加熱劣化後の可塑度測定を5.6.2
c)に従って行う。
なお,加熱前の可塑度測定及び加熱劣化後の可塑度測定は,連続して行わなければならない。ま
た,これらの測定時に使用する紙は,同一のものを用いなければならない。
6.7 PRIの計算
PRIの計算は,3個ずつ測定した加熱前及び加熱劣化後の試験片の可塑度の中央値を用いて,次の式に
よって算出する。
P30
PRI = 100
P0
ここに, PRI : 可塑度残留指数
――――― [JIS K 6300-3 pdf 9] ―――――
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P0 : 加熱前の可塑度
P30 : 30分加熱後の可塑度
6.8 試験結果のまとめ方
試験結果は,6.7によって求めた値をJIS Z 8401に従って丸め,整数位で表す。
6.9 試験精度
試験精度は,附属書Bを参照する。
6.10 試験報告書
PRIの試験報告書には,次の事項を記録しなければならない。
a) 試料の詳細
1) 試料の明細,履歴など(天然ゴム試料)
2) 試験片の採取・作製方法(均一化の方法など)
b) 試験方法
1) この規格の番号
2) 恒温槽の形式及び温度公差
c) 試験の詳細
1) 状態調節の詳細(時間及び温度)
2) 試験温度
3) 使用した上部熱板の寸法
4) 用いた紙の種類及び寸法
d) 試験結果
1) 試験片の数
2) 試験結果(PRI)
3) 加熱前及び加熱劣化後の可塑度
e) 試験年月日
f) その他特記すべき事項
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