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K7016-5 : 2008
8.3 含浸装置
8.3.1 一般
8.3.2及び8.3.3に含浸装置の例を示す。他の形式を用いる場合は,試験板作製報告書(箇条11)にその
詳細を示さなければならない。
8.3.2 含浸槽(図1参照)
均一で完全なロービングの含浸を行うため,可能な限り槽中の樹脂系の粘度を一定に保つ必要がある。
そのため,槽中の樹脂系の温度は,一定に制御しなければならない。
したがって,含浸槽は,温度制御液体が循環できる二重壁,樹脂含浸長さ400 mm以上及び樹脂容量を
約1 Lとすることが望ましい。
含浸槽の一例を図1に示す。槽は,次の機能をもっていることが望ましい。
− 入口に,磨耗を防ぐための目玉ガイドを設置する(材質の例としては,ポリテトラフルオロエチレン
又はクロムめっき金属がある。)。
− 樹脂の未含浸がないように十分な含浸を行うため,出口ガイドを設ける。
− 樹脂泡を除去する装置を設ける。
− 溶融樹脂表面下に溝付きガイド(溝あり及び溝なしの一対を交互に)を設ける。
8.3.3 含浸ローラ(図2参照)
ローラは,耐腐食性及び耐磨耗性で,自由回転し,直径120 mm以上とする。ロービングとローラとの
接触部長さは,ローラの外周長の20 %以上で,ローラは,樹脂中に直径の約20 %30 %の深さに浸す。
ローラ表面に付着する樹脂量を調整するドクターブレードを配置する。ドクターブレードとロールとの距
離は,03 mmまで調整可能で,その設定は,予備試験で求める。ロービングが余剰の樹脂を付着しない
ように,スクレーパブレードを用いることが望ましい。
1 ロービング
2 ローラ
3 樹脂
4 ガイド
5 ドクターブレード
6 スクレーパブレード
図2−含浸ローラ
――――― [JIS K 7016-5 pdf 6] ―――――
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8.4 型
(図3参照) 型は,両面が平滑でその上にロービングが巻かれる型フレーム,及び巻かれた層の両面に配置し,加圧によって厚さを正確に設定できる外型で構成する。外型の表側は,平面で,型フレームの表面と平行でな
ければならない。
棒状のシリコンゴム製端部材によって,型フレームと外型とのすき間を埋め,硬化中の樹脂の流出を防
ぐ。
1 型フレーム
2 外型
3 主軸取付軸
4 ノッチ
5 ワインディング層の厚さ
6 シリコンゴム製端部材
7 ロービング
図3−成形及び硬化型
――――― [JIS K 7016-5 pdf 7] ―――――
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8.5 加熱定盤付きプレス
プレスは,次の特性をもつものとする。
− 加圧力 : 20 kN以上
− 樹脂及びその硬化触媒系に必要な硬化条件に対応する温度調整が可能である。
加熱定盤付きプレスが利用できない場合は,次の方法を利用することもできる。
− 外型をしっかり固定できる締付け装置。
− 樹脂系の硬化条件を満足する温度調節ができるオーブン。
9 操作手順
操作手順は,次による。
a) ロービングは,事前に状態調節することなく用いる。受渡当事者間の協定など他に規定がある場合に
は,それによる。
b) 型を,ワインディング装置の主軸に取り付ける。
含浸槽の温度が,50 ℃より高い場合は,型温度を可能な限りほぼ一定に維持できるようにすることが
望ましい(例えば,赤外線パネルヒータを用いる。)。
c) ロービングの速度が,5 15 m/minになるように主軸の回転数を設定する。回転数は,ワインディン
グ操作が,樹脂の可使時間(5.2参照)内で完了するように選択する。
d) ワインディング条件は,次による。
− ワインディングピッチ,p : 0.5 mm− 層数, n : 2≦n≦12
注記 簡便なワインディング条件の例は附属書Aを,また,計算が必要な場合は附属書Bを参照す
る。可能ならば,巻出しリールにロービングボビンを設置する。
e) 適切な長さのロービングを,接線方向又は上方向に引き出す。さらに,張力制御装置(8.1参照)を通
し,含浸槽内の含浸棒及びガイドリングを通して,型フレームに取り付ける。
f) 張力制御装置によって,ロービングが型フレームに均一にワインディングできるように,ロービング
の張力を調整する。
g) 含浸槽に樹脂系を注ぎ込み,含浸槽の温度を設定温度に維持する。
h) 外型に,運転温度に耐える離型剤をコートするか又は耐熱フィルムで覆う。
i) 成形物を切断するときに必要な端部ノッチがない型を用いる場合は,成形物を切断するときに,これ
の取出しを容易にし,型フレームの損傷を防ぐためのプラスチック棒を,型の両端に置く。
j) 図3に示すように,シリコンゴム製端部材を型の両面の各端に設置する。端部材の位置及び直径は,
両端部材間が平らになるように決める。
注記 これらの端部材は,成形中のロービングの張力を保つため及び型締め中の樹脂の流出を防ぐ
ためのものである。
k) 外型を,樹脂系の薄い層で被覆する。
l) ロービングを巻き付ける。巻付け厚さを測定し,必要であれば,柔軟なスパチュラ又はローラでロー
ビング表面の樹脂を取り除く。これらは,各層ごとに繰り返し行う。
m) ワインディングが完了したら,外型を型フレームの上に固定する(図3参照)。これを,プレスの加熱
定盤の間に置くか又は外型を締付け装置で固定した状態でオーブン内に置く。用いた樹脂系に適する
――――― [JIS K 7016-5 pdf 8] ―――――
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K7016-5 : 2008
時間及び温度条件下で硬化する。
後硬化を行った後(外型あり又はなしどちらでもよい。),室温まで冷却する。
n) 図4に示すように,のこぎりによって成形物を分離する。
o) 分離し,2分割した成形物の端部を除いた部分から必要な長さ及び幅に切り取り,試験板とする。
注記 端部の損傷を防ぐため,ダイアモンド刃ののこぎりを一般的に用いている。
p) 機械的試験用試験片は,これらの試験板から該当する試験規格の寸法に切断して得る。
1 回転のこぎりの回転軸
2 回転のこぎりの刃
3 ノッチ
4 成形物
5 型フレーム
図4−型フレームからの成形物の取外し
10 試験板の特性評価
10.1 繊維含有率
JIS K 7016-1の10.1による。
ガラス繊維含有率は,箇条7による規定値から±2 %を超えてはならない。
10.2 空洞率
JIS K 7016-1の10.2の規定による。
10.3 外観及び含浸度合い
成形後,積層が適切な品質であるかを確認するため,試験板の外観及び含浸状況を目視で検査する。
10.4 試験板の寸法
試験板の厚さ,幅及び長さを測定する。
11 試験板作製報告書
試験板作製報告書には,次の事項を記載しなければならない。
a) この規格の番号 JIS K 7016-5
b) 作製場所及び作製年月日
c) 層数及びワインディングピッチ(mm)の詳細
d) 用いた材料の明細(強化材,樹脂の種類及び無機充てん剤の種類並びに可能であれば硬化触媒系など)
――――― [JIS K 7016-5 pdf 9] ―――――
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K7016-5 : 2008
e) 含浸装置の明細(槽,ローラなど)
f) 成形条件[樹脂系温度(℃)及びロービング速度(m/min)]
g) 用いた硬化装置(プレス又はオーブン)
h) 試験板の寸法
i) 必要であれば,繊維含有率及び充てん剤含有率
j) 試験板の品質(外観及び含浸)
k) 試験板の正確な再作製に必要な他の情報
l) この規格から逸脱した事項
――――― [JIS K 7016-5 pdf 10] ―――――
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JIS K 7016-5:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 1268-5:2001(MOD)
JIS K 7016-5:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.120 : 強化プラスチック
JIS K 7016-5:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK7016-1:1999
- 繊維強化プラスチック―試験板の作り方―第1部:総則