JIS K 7016-9:2015 繊維強化プラスチック―試験板の作り方―第9部:STC圧縮成形 | ページ 2

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K 7016-9 : 2015
加圧盤を試料に接触する程度に押さえた状態から,最大加圧まで,5秒以内で加圧する。

9.8 冷却時間

  最高圧での型締め状態から解放までの冷却経過時間は,STC製造業者の推奨する時間とするか,又は受
渡当事者間の協定によってもよい。

10 試験板の有効範囲

  強化材は,金型内での充状況によって,金型のコーナー部に特異な配向が発生する。したがって,試
験片は,通常,均一に配向している試験板の中央部から切り出す。試験板の長さ方向及び幅方向の端から
10 mmを取り除いた後の部分を,試験片採取部とすることができる。端部を取り除くと,適用する試験規
格の試験片が採取できない場合には,測定部を試験板の規定範囲である中央部分に収め,通常取り除く端
部を残し,その部分を試験片のつかみ部として用いてもよい。

11 試験板の繊維含有率及び外観

  試験板の繊維含有率は,JIS K 7052又はJIS K 7075によって求め,仕様に適合することを確認する。試
験板の外観は,目視で確認し,ボイドの量が多い場合,しわ及び白化がある場合,並びに/又は必要に応
じて空洞率を測定した場合は,試験板作製報告書に記載することが望ましい。また,その試験板は,試験
に用いないことが望ましい。

12 試験板作製報告書

  試験板作製報告書には,次の事項を記載する。
a) この規格の番号(JIS K 7016-9)
b) 試験板の作製年月日及び場所
c) 積層数,積層構成,各層の配向方向などの詳細
d) 用いた材料の詳細,強化材,樹脂及び仕上げに関する事項
e) 用いた装置の詳細(プレスの種類,金型の種類,温度,圧力など)
f) 成形条件(予熱温度・時間,処理時間,金型温度,冷却時間,成形圧力など)
g) 試験板の質量(g)
h) 試験板の長さ,幅及び厚さ[個々の測定値及び平均値(mm)]
i) 試験板の繊維含有率[測定した場合,個々の測定値及び平均値 : 体積分率(%)又は質量分率(%)]
j) 空洞率[測定した場合,個々の測定値及び平均値 : 体積分率(%)]
k) 試験板の目視外観検査結果
l) この規格の方法から逸脱した事項

――――― [JIS K 7016-9 pdf 6] ―――――

                                                                  附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
ISO 1268-9:2003,Fibre-reinforced plastics−Methods of producing test plates−Part 9:
JIS K 7016-9:2015 繊維強化プラスチック−試験板の作り方−第9部 : STC圧縮
成形 Moulding of GMT/STC
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
国際 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
標題(副題) 標題(副 Moulding of GMT/STC 変更 GMT/STC成形をSTC圧縮成形に変 GMTはSTCに含まれるため。技
題) 更。 術的差異はない。今後,ISOへ提
案する。
1 適用範囲 1 GMT/STCと規定。 変更 金型内で流動可能な複合シート 各種のSTCが開発されている現
(STC)とした。 状を考慮し,GMTもSTCに含ま
れると判断したため。今後,ISO
へ提案をする。
6 成形中金型内で流動性 変更 箇条1に移動し,注記とした。 材料に関する規定の重複を避ける
が低い材料は,ISO ため。
1268-4によると規定。
3 用語及び 3 変更 GMTの用語を削除し,STCの定義 各種のSTCが開発されているた
定義 にGMTも含むと追記した。 め。
ISOに提案をする。
4 衛生及び 4 ISO 1268-1によると規 変更 ISO 1268-1を引用するのではなく,
規格利用者の利便性を考慮したた
安全 定。 当該規定内容を規定した。 め。技術的差異はない。
6 試験板の 6.1 7.1 引張試験規格からくる 追加 試験片寸法に必要な要件を考慮す
試験板の寸法は,適用される試験片
寸法 要求との関係が記され を考慮する必要があると追記。ま る必要があるため。また,JIS K
ていない。 7144は,切出しに必要な引用規格
た,試験片を切り出す場合の引用規
K7
格として,JIS K 7144を追記。 であるため。
01
今後,ISOに提案する。
6-
9
6.2 7.2 4±0.2 mm 変更 各種試験規格に対応できるように
試験片の厚さは,各種試験規格に対
: 2
応することが必要。 した。
01
ISOに提案する。
5
5

――――― [JIS K 7016-9 pdf 7] ―――――

                                                                                                                                              K7
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(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
国際
0
の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
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規格
-
9
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
: 2
番号
及び題名 番号 の評価
01
8 装置 8.1 プレス成形機 9.1 変更
型締め力2 000 kN,型締 プレス成形機の仕様は,STC及び金要求される規定を満たすプレス成
5
め速度少なくとも15 型によって異なるとした。 形機とした。
mm/s 今後,ISOに提案する。
8.2 金型 9.2 温度調節された平板金 変更 金型は,各種試験の試験片が採取
金型の温度の調節方法として,直接
型となっている。 できることが必要で,限定しない
温度制御するか,プレスの上下盤の
方がよいため。
温度を制御するか,いずれかを適用
できるようにした。 今後,ISOに提案する。
8.3 加熱炉 9.3 4 mmの厚さの場合25 追加 急速加熱に適した加熱炉の例示を 業界で一般化している方法を取り
分加熱すると規定。 変更 入れるため。
追加するとともに,加熱時間の規定
を9.3に移動した。 ISOに追加を提案する。
9 手順 9.1 試料の寸法 10.1 金型の約50 %の試料で 変更 厚さ及び流動性が異なる各種STC 各種のSTCに適用できるように
カバーする。3.73.8 した。
に対応できるように,試料のチャー
mmの厚さの場合,4 mm ジ率に幅をとった。 今後,ISOに提案する。
厚と同じになるように
試料をとる。
9.2 試料の積層 10.2 2層の試料を重ねると 変更 目的物性によって,様々な積層方
試料の積層については,積層方法を
き,補強材がランダムの 法があるため。
限定せず,受渡当事者間の協定によ
場合は0°/90°,UDの るとした。
場合は0°/0°と重ねら また,積層例は注記とした。
れる。3層以上では対象
になるようにすると規
定。
9.3 試料の予熱 10.3 9.3に規定された点に留変更 加熱時間の規定を,装置の箇条か 予熱条件は,装置の箇条ではなく,
意してオーブンで加熱。 ら,手順の箇条に移動した。 手順の箇条で規定することが望ま
しい。
今後,ISOに提案する。
9.4 金型温度 10.4 金型温度は60±5 ℃ 変更 STC及び成形装置によって,適正金適正な成形条件による試験片を提
型温度が選択できるようにした。 供できるようにすることが必要な
ため。
今後,ISOに提案する。

――――― [JIS K 7016-9 pdf 8] ―――――

     (I)   JISの規定                 (II)   (III)国際規格の規定                                                    (V)   JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
国際 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
9 手順(続 9.5 成形圧力 10.5 成形圧力は,>14 MPa 変更 様々なSTCに適用できるように
成形圧力を,>3 MPaに変更し,STC
き) によっては低圧成形可能とした。 するため。
今後,ISOに提案する。
9.6 処理時間 10.6 予熱後35±5秒後,金型変更 STCによって適正な条件がとれる
試料を金型に配置し,素早く型締め
に試料を置いた5秒後 をすると規定した。 ようにすることが望ましいため。
に型締めされる。 今後,ISOに提案する。
9.8 冷却時間 10.8 最高圧から解放までの 変更 STC製造業者の推奨する時間にす 適正冷却時間はSTCの種類によ
時間は最低60秒とす るため。
ると変更した。また,受渡当事者間
る。 今後,ISOに提案する。
の協定によってもよいと追記した。
10 試験板 11 試験板の上下,両端の 変更 15 %を10 mmに変更した。 成形品端の不均一性は,試験板寸
の有効範囲 15 %カット後試験採取。 法の一定割合ではなく,絶対長さ
で,STCでは10 mm程度であるた
め。また,保持部分となる試験片
端部としては使用でき,引張り以
外の試験にも使用されるため。今
後,ISOに提案する。
11 試験板 12 繊維含有率をISO 1172 変更 試験板の繊維含有率の求め方とし 目視できる欠陥は多様であり,
の繊維含有 で確認する。 STCの種類によって,繊維含有率
て,炭素繊維含有率の試験規格であ
率及び外観 るJIS K 7075を追加するとともに,
の試験法を選択することが望まし
目視で試験に用いると問題のある いため。
今後,ISOに提案する。
場合を具体化し,空洞率の測定及び
試験板作製報告書への記載を推奨
した。
12 試験板 13 ISO 1268-1によると規 変更 報告書に記載する項目として,JIS規格使用者の利便性を考慮したた
作製報告書 定。 K 7016-1に規定する内容を一部修 め。
今後,ISOに提案する。
正(報告項目に成形圧力を追加)し
K7
て,規定した。
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9 : 2015
7

――――― [JIS K 7016-9 pdf 9] ―――――

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JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : ISO 1268-9:2003,MOD
01
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
6-
9
− 追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
: 2
− 変更 国際規格の規定内容を変更している。
01
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
5
− MOD 国際規格を修正している。

JIS K 7016-9:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 1268-9:2003(MOD)

JIS K 7016-9:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 7016-9:2015の関連規格と引用規格一覧