JIS K 7201-1:2021 プラスチック―酸素指数による燃焼性の試験方法―第1部:一般要求事項 | ページ 2

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K 7201-1 : 2021 (ISO 4589-1 : 2017)
ク用の試験片支持具に関するものである。これには,金網のかご[JIS K 7201-3の図5(試験片支持具)
参照]による保持が勧められるが,製品によっては,適切ではない。これに代わる方法としては,試験片
を2本のガラス製毛細管の間で支え,全体を細いニクロム線又はステンレス鋼線(呼び直径0.20 mm)で
1回軽く結び,小さな標準クランプに取り付ける方法である。この規格以外のやり方は注意深く行い,試
験報告書にその旨を記載する。

8 操作条件

8.1 校正

  JIS K 7201-2及びJIS K 7201-3に規定する校正手順に従うことは,大変重要である。装置は,ポリメタ
クリル酸メチル(PMMA)のような特定の参照材料を試験して定期的に機能点検を行い,記録した値を保
存しておくことを推奨する。その値に著しい変化がある場合には,変化の原因を知るために,完全な校正
を実施しなければならない。
このPMMAは,JIS K 6718-1に規定するメタクリル酸メチルのホモポリマーで製造された未変性メタク
リル樹脂の透明なキャスト板とする。使用するコポリマー,組成及び分子量は,燃焼時の溶融挙動に影響
を与えるため,メタクリル酸メチルとのコポリマーで製造されたキャスト板,メタクリル樹脂押出板又は
溶融カレンダー加工のメタクリル樹脂板のような,その他のPMMA板は,異なった燃焼挙動を示す可能
性がある。

8.2 接炎時間

  試験片の接炎状態は,十分注意して調節する。その理由は,接炎時間が長くなるほど,試験片の温度が
高くなるためである。これは,通常,酸素指数(OI)値を下げる結果となり,ほとんどの材料について,
温度が高くなるのに従って酸素指数(OI)の値が下がるのはこのためである。

8.3 ガス流

  この試験方法の開発初期の試験結果では,室温における試験のための上向きに流れる円筒中の層流は,
±25 %(すなわち,線速度40 mm/s±10 mm/s)変動することが知られていた。高温における試験の場合に
は,酸素濃度を一定にする必要があり,これは流量及び温度に依存するので,そのような広い範囲の変動
は,許容できないことが明らかになった。そのため,JIS K 7201-3では,流量及び温度を厳密に規定し,
流量は±2 %以内(すなわち,線速度40 mm/s±0.8 mm/s)に調節する。また,JIS K 7201-2についても±5 %
(すなわち,40 mm/s±2 mm/s)と,厳密な流量調節を適用する。流速の計算方法は,JIS K 7201-2のA.2
(ガス流速)に記載している。

8.4 高温における試験方法

  JIS K 7201-3に従って試験する場合,同じ平衡状態になるように,各試験を正確に同じ手順で行うこと
が重要である。試験に先立って,適正な温度に到達させ,温度が規定値に入っていることを確認するとき
には,試験片支持具が取り付けられている必要がある。

8.5 合格・不合格の基準

  燃焼可能温度試験(JIS K 7201-3の附属書A)は,規定の温度で合否を判定する試験方法であり,決め
られた温度で十分な挙動を示すかどうかを確認するために広く用いられている。これは,特性がよく知ら
れたグレードの材料を試験するときにだけ適切な方法である。しかし,特性が知られていない複合材料を
試験する場合は,可燃雰囲気温度以上の温度で,明らかに満足できる燃焼挙動を示しても,十分な注意が
必要である。既に市場に出ている300 ℃以上の可燃雰囲気温度をもつとされている材料を,JIS K 7201-3
の附属書Aを用いて求めた例を表1に示す。

――――― [JIS K 7201 pdf 6] ―――――

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K 7201-1 : 2021 (ISO 4589-1 : 2017)
表1−試験温度での合格·不合格の例
温度 ℃ 合格·不合格
262 合格
272 合格
274 不合格
277 合格
277(2回目) 不合格
277(3回目) 合格
284 合格
304 合格
305 合格
表1で280 ℃以上で合格となっているのは,着火する前の状態調節の間に,円筒から可燃性揮発物が逸
散するような,目で分かる材料の劣化と関連がある。そのため,日常の試験でJIS K 7201-3の附属書Aを
用いる前に,注意深い観察及び試験が重要である。

9 結び

  JIS K 7201-2及びJIS K 7201-3は,品質管理のモニタリング及び材料の事前選択について特に重要であ
り,合成ポリマーに添加した難燃剤の効果の調査にも広く利用されている。しかし,試験の適用限界につ
いては,箇条5で既に規定しているが,これらの試験方法を用いる場合には,その適用限界を常に考慮す
る必要がある。

――――― [JIS K 7201 pdf 7] ―――――

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K 7201-1 : 2021 (ISO 4589-1 : 2017)
参考文献
[1] JIS K 6718-1 プラスチック−メタクリル樹脂板−タイプ,寸法及び特性−第1部 : キャスト板
注記 対応国際規格 : ISO 7823-1,Plastics−Poly(methyl methacrylate) sheets−Types, dimensions and
characteristics−Part 1: Cast sheets
[2] ASTM D2863,Standard Test Method for Measuring the Minimum Oxygen Concentration to Support
Candle-Like Combustion of Plastics (Oxygen Index)
[3] Fenimore C.P., & Martin F.J. Candle-Type Test for Flammability of Polymers. Modern Plastics. 1966, 43 p.
141
[4] Isaacs J.L. The development, Standardization and Utilization of the Oxygen Index Flammability test, General
Electrical TIS Report 69-MAL-13, (1969)
[5] Isaacs J.L. Oxygen Index Flammability test. The Journal of Fire & Flammability. 1970, 1 pp. 3647
[6] Weil E.D., Hirschler M.M., Patel N.G., Said M.M., Shakir S. Fire Mater. 1992, 16 (4) p. 159
[7] Kanury, Fire safety of combustible materials symposium, University of Edinburgh, p. 187 (1975)
[8] Wharton R.K. see e.g. Journal of Fire and Flammability, 12, p. 236 (198.1). Fire Mater. 984, 8 (4) p. 177

JIS K 7201-1:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4589-1:2017(IDT)

JIS K 7201-1:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 7201-1:2021の関連規格と引用規格一覧