JIS K 7210-1:2014 プラスチック―熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の求め方―第1部:標準的試験方法 | ページ 6

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K 7210-1 : 2014 (ISO 1133-1 : 2011)
附属書JA
(参考)

プラスチックの流れ試験方法

JA.1 目的
この附属書は,高荷重下におけるプラスチック材料の流れ値の求め方について記載する。
ピストンに一定荷重を負荷して溶融試料を加圧し,寸法既知のダイから一定体積の試料を押し出すのに
必要な時間を測定し流れ値を求め,流動特性を調べるために行う。
注記 流れ値はせん断速度に関連するが,この試験方法は,特に通常の成形加工時のせん断速度に近
い高荷重下における流れ値の測定に適している。
JA.2 用語及び定義
この附属書で用いる主な用語及び定義は,次による。
JA.2.1
流れ値,Q
式(JA.1)(JA.8参照)によって求める溶融試料の流れ特性値(cm3/s)。
JA.2.2
見掛けのせん断応力, 愀
ダイ壁面に接した溶融試料が受ける仮想的なせん断応力(Pa)。
JA.2.3
見掛けのせん断速度, ap
ニュートン流れ特性を示す溶融試料が,そのときの体積流量において,ダイ壁面において生じるせん断
速度(s−1)。
JA.2.4
見掛けの粘度, 愀
見掛けのせん断応力 愀瀰 嬰 速度湫
ap
(Pa・s)。
JA.3 装置
JA.3.1 試験装置
JA.3.1.1 装置の構成
装置は,一定温度又は一定速度で昇温させて操作する押出形プラストメータ(キャピラリーレオメータ)
である。装置の構成例を,図JA.1に示す。垂直の金属シリンダ内に挿入されるプラスチック材料は,ピス
トン荷重によってダイから押し出される。この装置は,次のような基本部品から構成される。
JA.3.1.2 シリンダ
シリンダの構造例を,図JA.2に示す。シリンダは,垂直に固定し,加熱装置の最高温度まで摩耗及び腐
食に耐える金属材料からなり,試料に対して不活性なものとする。シリンダの長さは41 mmとし,シリン
ダの内径は(11.329±0.007) mとする。
シリンダ孔は,ビッカース硬さ500(HV 5HV 100)(JIS Z 2244参照)以上になるように仕上げる。さ
らに,表面粗さRa(算術平均粗さ)=0.25 m(JIS B 0601参照)以下になるように仕上げる。

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1 シリンダ 8 負荷軸
2 ダイ 9 プレスジョイント
3 温度検出器 10 おもり昇降装置
4 ピストン 11 バランス用おもり
5 支点 12 輪軸
6 ストローク検出器 13 おもり
7 負荷レバー
図JA.1−流れ試験機の構成例

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単位 mm
1 ピストン 6 ダイ 1 ピストン
2 温度検出器 7 ダイ−プラグ 2 シリンダ
3 シリンダ 8 ダイ固定金具 3 試料
4 ヒータ 9 受台 4 ダイ
5 試料 10 断熱盤
a) シリンダ付近の構造 b) ダイ部分の拡大図
図JA.2−流れ試験機の測定部の例
JA.3.1.3 ピストン
ピストンは,全長47 mmで,そのヘッド部に,長さ20 mm,直径(11.282±0.007) mのピストンヘッド
を備えているものとする。ピストンは,シリンダとは硬さが異なる金属材料で作成する。さらに,ピスト
ンヘッドは,表面粗さRa(算術平均粗さ)=0.25 m以下になるように仕上げる。
注記 シリンダをより硬い材料で作るほうが,保守及び更新が容易にできて便利である。
JA.3.1.4 温度制御装置
ダイ上面から10 mmの間で,シリンダ壁で測定した温度の変化が,測定時間を通じて表JA.1に示す許
容値を超えないようにシリンダの温度調節を行う。
試験装置は,1 ℃以下の幅で試験温度を設定できるものとする。
なお,温度は,シリンダ壁に埋め込んだ熱電対又は白金抵抗測温体によって測定する。このような機器
を備えていない場合には,壁から離れた幾つかの場所で校正用の溶融物温度を測定する。
表JA.1−シリンダ長さ方向及び時間当たりの最大許容温度変化
単位 ℃
試験温度 設定した温度からの最大許容温度変化
標準ダイ上10 mm 時間当たり
100< ±1.0 ±0.5
200< ±1.5 ±1.0
300< ±2.0 ±1.5

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JA.3.1.5 ダイ ダイは,円形で,円筒状の内孔をもち,その内孔がシリンダの内孔の軸と一致するように
組み立てる。通常用いるダイは,内径が1.00 mm,長さは1.000 mm10.000 mmまでの範囲にあり,内径
の仕上げ精度は±0.01 mm,長さの精度は±0.005 mmである。
代表的なダイの形式及び寸法例を,図JA.3に示す。
単位 mm
a) ダイA b) ダイB
図JA.3−ダイの形式及び寸法例
JA.3.1.6 シリンダを垂直に設定し維持する方法
この目的を達成するには,二方向気泡水準器をシリンダ軸に直角に設置し,この試験装置に水平度を調
整できる支持台を用いるのがよい。
注記 これは,高荷重下でピストンによって生じる過大な摩擦を下げるためである。
JA.3.1.7 試験圧力
ピストンに加える試験圧力は,0.490 3 MPa49.03 MPaで,設定精度は,設定値に対して±1 %とする。
JA.3.1.8 ピストン降下量測定装置
ピストンが降下する距離及び時間を自動的に測定し,かつ,記録できるもので,記録装置は,ダイを通
過した試料の流出量(一定断面積のピストンの降下量)を時間の関数として記録できるものとする。
JA.3.2 附属装置
JA.3.2.1 温度測定装置
温度測定装置は,JA.6.1によって温度調節システムを校正する場合に用いられる温度及び浸せき条件で,
0.5 ℃までの精度で温度を測定できるものとする。
JA.3.2.2 クリーニング用器具(JA.6.2参照)
JA.4 試料
JA.4.1 試料の形状
試料の形状は,例えば,か粒状,フィルムの切片,粉末,成形品又は押出部品の破砕物など,シリンダ
孔に導入できるものならば,どんな形でもよい。
注記 粉末を試験するときには,空隙のない押出物を確保するために,最初に,圧縮して予備成形物
又はペレット状にしておくとよい。
JA.4.2 状態調節
試料は,適切な材料規格に従って状態調節し,さらに,考慮する必要があれば,試験に先立って,安定

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化させる。
JA.5 試験条件
試験温度,試験圧力及びダイは,関連規格又は受渡当事者間の協定によって定める。
JA.6 温度検証,試験装置のクリーニング及び保守
JA.6.1 温度制御装置の検証
温度制御装置の検証は,次による。
a) 測定に用いる温度制御系(JA.3.1.4参照)の精度を定期的に確認する必要がある。このために,試料
をシリンダ内に充し,装置温度計が試験温度に達したとき,校正用温度計を試料の中に挿入して試
料の温度を測定する。校正用温度計(JA.3.2.1参照)の読みと装置用温度計の読みとの差から装置用
温度計の読みを補正し,補正した読みが試験温度となるようにシリンダの温度を調節する。
b) 校正に用いる代替材料は,昇温挙動が類似になるように,試料と類似の熱拡散特性をもつものとする。
校正に投入する量は,後で校正用温度計を挿入したとき,温度計の適切な部分が浸され,正確に温度
を測定できるような量である必要がある。必要であれば,温度計をシリンダから取り外し,校正用温
度計の先端を被覆している材料の付着高さを調べて確認する。
JA.6.2 試験装置のクリーニング
測定終了ごとに,試験装置を十分にクリーニングする必要がある。ダイ固定金具及びダイをシリンダか
ら取り外す。シリンダは,布切れでクリーニングしてもよい。ピストンは,熱い間に綿布でクリーニング
する。ダイのクリーニングは,寸法の合った黄銅などの金属製のワイヤなどで掃除してもよい。研磨材又
はピストン,シリンダ若しくはダイの表面をきずつけるような材料は使用しない。
注記 シリンダのクリーニングに溶媒を用いた場合,次の測定に影響することがある。影響が無視で
きることを確かめることが望ましい。
JA.7 測定
測定は,次による。
a) 装置をクリーニング(JA.6.2参照)した後,ピストン及びダイを装着した状態で,少なくとも2分間
設定した温度に保つ。粘度の低い試料を測定する場合は,ダイ−プラグを装着してもよい。
b) 表JA.2に定められた量の試料をシリンダに充し,さらに,ピストンを入れる。試料挿入中,ピスト
ンは冷却を防ぐため加熱体の上に載せておく。試料の劣化を防ぐため,この充作業は1分以内に終
了する。充を終了した時点を予熱開始点とし,時間の測定を始める。時間の測定を開始してから4
分以内に,温度は所定の温度に回復していることが望ましい。
表JA.2−試料充量
密度(常温) 充量
g/cm3 g
1.0未満 1.2
1.0以上 1.5
c) 予熱時間は,5分又は6分とする。充した試料中に閉じ込められた空気のガス抜き操作が必要な場
合は,予熱時間の半分が経過した時点で,試験荷重による加圧及び除圧を3回4回,1分以内で繰り

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  • ISO 1133-1:2011(IDT)

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