この規格ページの目次
- 6.3 ポンプ
- 6.4 試料導入装置
- 6.5 カラム
- 6.6 検出器
- 6.7 配管
- 6.8 温度制御
- 6.9 記録計及びプリンタ
- 6.10 データ処理システム
- 6.11 その他の構成要素
- 7 操作
- 7.1 分子量標準物質溶液の調製
- 7.2 試料溶液の調製
- 7.3 カラム性能評価用溶液の調製
- 7.4 装置の設定
- 7.5 測定条件
- 7.6 測定回数
- 8 データ収集及び解析
- 9 結果の表示
- 10 精度
- 10.1 一般
- 10.2 試験条件
- 10.3 共同実験の結果
- 11 試験報告書
- JIS K 7252-4:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS K 7252-4:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS K 7252-4:2016の関連規格と引用規格一覧
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K 7252-4 : 2016 (ISO 16014-4 : 2012)
6.3 ポンプ
JIS K 7252-1の6.3(ポンプ)による。流量正確さを±0.3 %以内に保つために,ポンプは,
一定の温度に制御しなければならない。ポンプの設定温度は,必ずしもカラムと同一の温度にする必要は
ない。
6.4 試料導入装置
JIS K 7252-1の6.4(試料導入装置)による。ポリマーが,沈殿を生成することなく,
透明な溶液状態を保つように,試料導入装置は,カラムと同じ温度で±1 ℃以内に保つ必要がある。高温
試料の手動による導入は,不可能であり,自動試料導入装置を用いる。
6.5 カラム
JIS K 7252-1の6.5(カラム)による。有機系又は無機系の充剤を用いることができる。
粒子径及び形状は,限定しない。ただし,粒子径は,超高分子化合物及び/又は切断されやすい化合物を
測定する場合,高分子がカラムを通過中に切断されないように大きいものを用いる。
用いるカラムは,理論段数12 000/m以上及び試料ピーク近傍における分離度Rは,1.5以上で,かつ,
シンメトリー係数が,1.00±0.15のものとする。さらに,校正曲線は,求める分子量範囲全体を包含し,
できる限り直線(相関係数が1)に近いものとする。理論段数,分離度及びシンメトリー係数は,JIS K 7252-1
の6.5に規定する方法によって求める。
カラムの温度制御装置は,結果の再現性を保証するために,使用条件である60180 ℃において,設定
温度±0.5 ℃の範囲内に保つことができるものとする。
6.6 検出器
JIS K 7252-1の6.6(検出器)による。流量の安定性及びベースラインの安定性(感度)が
規定に合致するために,検出器の温度制御装置は,設定温度±0.5 ℃の範囲内に保つ性能が必要である。
カラム及び検出器は,同一温度に保つことが望ましい。
6.7 配管
JIS K 7252-1の6.7(配管)による。配管の温度は,カラム性能に必要な条件を確保するため
に,高温で,一定の温度に保つ。ただし,配管は,必ずしもカラムと同じ温度に保つ必要はない。
6.8 温度制御
それぞれの構成要素を一定の温度に保つことは,SEC装置の重要な条件の一つであり,
この規格においては,幾つかの構成要素は,高温に保つ必要がある。すなわち,正確な温度制御装置は,
SECに必要な要件を満たすために不可欠である。
6.9 記録計及びプリンタ
JIS K 7252-1の6.9(記録計及びプリンタ)による。
6.10 データ処理システム
JIS K 7252-1の6.10(データ処理システム)による。
6.11 その他の構成要素
JIS K 7252-1の6.11(その他の構成要素)による。
7 操作
7.1 分子量標準物質溶液の調製
校正曲線の作成に用いる分子量標準物質は,分析対象高分子の分子量範囲を包含し,かつ,分子量1桁
当たりの範囲に少なくとも二つの分子量標準物質を含むようにする。分子量標準物質の混合溶液を調製す
る場合には,クロマトグラム上で標準物質が互いに完全分離していることが必要である。1 000 000を超え
る分子量標準物質溶液は,別々に調製しなければならない。
分析対象高分子と同じ化学構造をもつ分子量標準物質を用いることができない場合には,化学構造が異
なる分子量標準物質によって作成した標準校正曲線又はJIS K 7252-2に規定するユニバーサルキャリブレ
ーション曲線を用いてもよい。
分子量標準物質の溶解を促進するために,緩やかに振とう,かくはん,若しくは加熱,又はそれらの組
合せを用いるが,高分子鎖の切断を避けるためにできるだけ短時間で行う。
カラムの目詰まり防止のため,分子量標準物質溶液をろ過することが望ましい。ろ過する場合には,孔
径0.21 μmのメンブレンフィルタ又は焼結金属フィルタを用いる。フィルタ上に溶解していない固形物
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K 7252-4 : 2016 (ISO 16014-4 : 2012)
が観察された場合には,溶解過程を繰り返す。メンブレンフィルタを用いる場合,メンブレン及びその支
持体は,用いる溶媒に対して不活性でなければならない。
一般的に,分子量標準物質溶液は,調製後48時間以内に用いる。ただし,分子量標準物質溶液を冷暗所
で高分子の分解及び溶媒の蒸発がないように保存した場合,より長期間の保管が可能となる。
望ましい分子量標準物質溶液の濃度を,次に示す。
Mp<5×104 0.4 mg/cm3
5×104≦Mp<1×106 0.2 mg/cm3
1×106≦Mp 0.1 mg/cm3
ここに, Mp : ピークの最高点での分子量
粘度検出器を用いる場合,低分子量領域では,高濃度の分子量標準物質が必要となる。ただし,試料は,
より低濃度で測定することが望ましい。
7.2 試料溶液の調製
10250 mgの試料を容量1050 cm3のフラスコに正確にはかりとり,必要ならば内部標準物質を加えて,
分子量標準物質溶液の調製(7.1参照)と同様の方法で,ポリマーの溶解温度付近で,できるだけ短時間に
完全溶解させる。過剰な加熱又は長時間の加熱は,熱分解又は酸化分解を引き起こす可能性があるため,
避けなければならない。最適な溶解温度及び時間は,実験的に決定することが望ましい。カラムの目詰ま
り防止のため,試料溶液は,ろ過することが望ましい。フィルタ上に溶解していない固形物が観察された
場合は,溶解を繰り返す。
試料導入前,試料溶液は,必ずしも高温に保つ必要はなく,室温と溶解温度との間に保つ。試料導入装
置は,試料が確実に溶解状態を示す温度に保ち,かつ,試料が分解しないよう滞留時間は,注意する必要
がある。
試料溶液は,次に示す濃度を超えてはならない。
Mw<1×105 5.0 mg/cm3
1×105≦Mw<1×106 2.0 mg/cm3
1×106≦Mw 0.5 mg/cm3
ここに, Mw : 質量平均分子量
注記 溶解温度は,当該ポリマーの溶解温度付近であることが望ましい。溶解時間は,30分以内が望
ましいが,分子量が1×105以上の試料は,溶解速度が遅いため,完全に溶解するためには,長
時間を必要とする。例えば,ポリエチレンの場合,超高分子量又は高密度の試料を除き,1,2-
ジクロロベンゼン中140 ℃で1時間半を要することもある。分子量が1×106以上の高分子量の
ポリエチレンは,溶かすことが困難であるが,より高温で,かつ,長時間をかければ溶かすこ
とができる。
7.3 カラム性能評価用溶液の調製
カラムの理論段数,シンメトリー係数及び分離度を求めるために,適切な低分子量化合物の濃度が10
mg/cm3以下の溶液を調製する。
7.4 装置の設定
SEC測定に必要な量の溶離液を溶離液槽に入れて脱気する。カラムを除く全てのSEC構成装置を新しい
溶離液で置換する。カラムを装置に接続し,測定条件下で接続部に漏れがないことを確認する。
測定条件(流量,検出感度,温度など)で運転し,ドリフト及びノイズがない平たんなベースラインと
なるまで保持する。
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7.5 測定条件
7.5.1 流量
長さ30 cm及び内径8 mm程度の高性能カラムを2本又は3本直列に接続した場合,約1 cm3/minの流量
とすることが望ましい。高分子及び/又は切断しやすい試料の場合,高分子の分子鎖切断を避けるために
流量を少なくすることが望ましい。
7.5.2 注入量及び注入体積
注入量及び注入体積は,カラムサイズ及び検出感度に依存する。最適の注入量は,空カラム(充剤な
し)の1 cm3当たり約0.01 mgであることが実験的に見いだされている。最大注入量は,空カラムの1 cm3
当たり0.1 mg未満とする。最大注入体積は,空カラムの1 cm3当たり0.01 cm3未満とする。
分子量標準物質溶液の注入体積は,試料溶液と同じとする。低分子量化合物溶液の注入体積は,試料溶
液と同じとすることが望ましい。
7.5.3 試料導入装置の温度及び保持時間
試料導入部の温度は,カラム温度と同じにすることが望ましい。試料導入装置(自動試料導入装置を用
いるときも含む。)内での試料溶液の滞留時間は,試料の分解を起こさないことを保証する必要がある。
7.5.4 カラム温度
カラム温度は,主に試料の溶解性,溶離液の粘度及び沸点並びに周辺の温度に基づいて選択することが
望ましい。
7.5.5 検出感度
シグナル強度は,注入した試料量及び示差屈折率検出器に対しては,屈折率増分dn/dc,紫外検出器に対
しては,単位質量濃度当たりの吸光度に依存する。検出感度は,正確なデータ処理をするため試料の強い
ピークシグナルを得るように設定することが望ましい。
注記 “屈折率増分”とは,濃度変化に対する屈折率の変化率を意味する。
検出感度を同一条件に設定した場合,濃度とピーク高さとの関係は,直線でなければならない。
7.6 測定回数
少なくとも2回測定を行い,クロマトグラムのピーク位置及び形状の再現性を確認する。流速の変動が
0.3 %を超える場合,Mnの変動が5 %を超える場合及びMwの変動が3 %を超える場合には,再測定を行う。
ここに, Mn : 数平均分子量
8 データ収集及び解析
JIS K 7252-1の箇条8(データ収集及び解析)による。
9 結果の表示
JIS K 7252-1の箇条9(結果の表示)による。
10 精度
10.1 一般
この規格の精度は,ISO 5725-1[2]及びISO 5725-2[3]に従って,1999年に行った共同実験によって
決定した。
10.2 試験条件
3種類のポリエチレン,1種類のポリプロピレン及び分子量分布が狭い分子量標準物質を,参加機関に配
――――― [JIS K 7252-4 pdf 8] ―――――
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布した。
共同実験の詳細を,次に示す。
高分子試料 試料A ポリエチレン1)(分子量分布が広い高分子量の試料)
試料E ポリエチレン(NIST SRM-1475 : 分子量分布が狭い高分子量の試料)
試料F ポリエチレン(分子量分布が広く,試料Aに比べて低分子量の試料)
試料G ポリプロピレン(分子量分布が広い試料)
分子量標準物質 14種類のポリスチレン標準物質
カラム ポリスチレン系カラム
溶離液 1,2-ジクロロベンゼン及び1,2,4-トリクロロベンゼン
カラム温度 135 ℃又は140 ℃
参加機関数 11
注1) 分子量100万以上の成分を含むポリエチレン試料では,140 ℃以上のカラム温度を用いた。
10.3 共同実験の結果
併行精度及び再現精度の結果を,表1に示す。また,データを附属書Cに示す。
表1−共同実験の結果
高分子試料 数平均分子量Mn及び質量平均分子量Mwの 併行精度,sr a) 再現精度,sR a)
平均値a) % %
東ソーb) PL c) 東ソーb) PL c) 東ソーb) PL c)
試料A Mn= 130 000 (5/11) ) n= 145 000 (6/10)1.72 2.19 7.21 14.22
(ポリエチレン) Mw= 526 000 (9/11) w= 574 000 (9/10) 2.18 3.08 11.35 12.95
試料E Mn= 39 200 (11/11) n= 39 100 (10/10) 3.50 4.68 11.26 11.99
(ポリエチレン) Mw= 120 000 (10/11) Mw= 128 000 (10/10) 1.40 1.52 9.75 13.23
試料F Mn= 57 400 (10/11) n= 55 100 (10/10) 3.26 7.15 14.55 14.56
(ポリエチレン) Mw= 218 000 (11/11) Mw= 239 000 (10/10) 1.67 2.14 7.86 11.21
試料G Mn= 68 100 (10/11) n= 69 100 (10/10) 5.86 5.73 21.33 17.49
(ポリプロピレン) Mw= 323 000 (9/11) Mw= 363 000 (10/10) 1.29 2.34 4.59 11.24
注記 試料Aは,六つの異常値を除外したことからMnとして非常に低い標準偏差であった。11の参加機関全てか
らの結果を用いたMnでは,sR=35.61 %であった。試料Aは,校正曲線の適用範囲を超えた高分子量成分が
含まれているために不適切であった。
注a) 異常値は,Grubbs及びCochranの方法によって除いた(参考文献[1]及び[3]参照)。
b) 東ソー株式会社(日本)製ポリスチレン標準物質を用いた。
c) アジレント・テクノロジー株式会社[旧ポリマーラボラトリーズ株式会社(英国)]製ポリスチレン標準物質
を用いた。
d) (x/y)=(異常値を除いた数)/(全機関数)
11 試験報告書
JIS K 7252-1の箇条11(試験報告書)による。ただし,JIS K 7252-1の11.2(装置及び測定条件)に規
定する事項に加えて,次の事項を記載する。
a) 試料導入装置の温度及びそこでの試料溶液の滞留時間
b) 試料の溶解温度及び溶解に要した時間
――――― [JIS K 7252-4 pdf 9] ―――――
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K 7252-4 : 2016 (ISO 16014-4 : 2012)
附属書A
(参考)
適用範囲の補足
この規格に示す試験方法は,60180 ℃の温度範囲での測定について規定しており,対象試料が直鎖状
のホモポリマーであることを想定している。ただし,この試験方法は,相対法であり,枝分かれ形,星形,
くし形などの非線状ポリマー,立体規則性及び立体不規則性ポリマー並びにランダム形,ブロック形,グ
ラフト形などの共重合ポリマー及び組成分布がある共重合ポリマーにも適用可能である。また,この試験
方法は,分子量3 000 000までのポリマーに適用できるが,分子量1 000未満の部分が30 %を超える試料
には,適用できない。
この試験方法は,次に示す場合にも,適用できない。
− 水溶性ポリマーなど,溶離液に水を用いる場合。
− カラム温度を180 ℃以上にする場合(例 ポリフェニレンスルフィド)。
− 二次的効果としてポリマー分子の充剤への吸着又は反発が,明らかに認められる場合。
――――― [JIS K 7252-4 pdf 10] ―――――
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JIS K 7252-4:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 16014-4:2012(IDT)
JIS K 7252-4:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.080 : プラスチック > 83.080.01 : プラスチック一般
JIS K 7252-4:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK7252-1:2016
- プラスチック―サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方―第1部:通則
- JISK7252-2:2016
- プラスチック―サイズ排除クロマトグラフィーによる高分子の平均分子量及び分子量分布の求め方―第2部:ユニバーサルキャリブレーション法