JIS M 8083:2001 銅,鉛及び亜鉛硫化精鉱―サンプリング及び水分決定方法 | ページ 3

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M 8083 : 2001
の誤差に含めてある。
この方法は,サンプリングの分散を各ステージごとに分割し,それぞれの分散を求める。分散成分につ
いて詳細な情報が得られ,特にサンプリング計画の立案及び評価に有効である。しかし,最大の効果を得
るためには,ステージごとに多くのデータを集める必要がある。
2
2 2 2 2 sA
sT s1s ssi ssu i (3)
r
全体の精度は,式(1)のsSP2を各ステージごとに分解すると,式(3)で求められる。
ここに, sT2 : 全体の精度を分散で表したもの
ss12 : ステージ1のサンプリングの分散,すなわち,1次試料採取
の分散
ssi2 : ステージiのサンプリングの分散
ssu−i2 : ステージu−1すなわち最後から2番目のサンプリングの分

u : uは最後のサンプリング,すなわち測定試料をビーカなどに
はかり取るステージの番号
sA2 : 分析の精度を分散で表したもの
r : 繰返し分析数
ステージiのサンプリングの分散は,式(4)で求められる。
2
2 sbi
ssi (4)
ni
ここに, ssi2 : ステージiのサンプリングの分散
sbi2 : ステージiにおけるインクリメント間の分散
ni : ステージiで採取したインクリメントの個
ステージiのインクリメント間の分散は,式(5)で求められる。
n
2
Xi X
2 i 1 2
sbi sPA (5)
ni 1
ここに, sbi2 : ステージiにおけるインクリメント間の分散
Xi : インクリメントiの分析結果
X : 全インクりメントの分析結果の平均
sPA2 : ステージi+1以降の試料調製及び分析の分散
ni : ステージiで採取したインクリメントの個数
備考1. 分散を引くときは注意が必要である。引かれる分散のF比が統計的に有意なときだけ差引き
は有効である。
2. sbi2の求め方の実例を附属書3に示す。
ステージiの分散は式(6)で,全体の精度は式(7)で求められる。
u 1 2
2 sbi
ss (6)
i 1
ni
ここに, ss2 : サンプリングの全体の分散
sbi2 : ステージiにおけるインクリメント間の分散
ni : ステージiにおけるインクリメントの個数
u 1 2 2
2 sbi sA
sT (7)
i 1
ni r

――――― [JIS M 8083 pdf 11] ―――――

                                                                                              5
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ここに, sT2 : 全体の精度を分散で表したもの
sbi2 : ステージiにおけるインクリメント間の分散
sA2 : 分析の精度を分散で表したもの
r : 繰返し分析数
3段階法(試料採取及び縮分のステージが各1回,分析をr回繰り返す場合)の場合,式(7)は,次のよ
うになる。
2 2 2
2 sb1 sb 2 sA
sT (8)
n1 n2 r
ここに, sT2 : 全体の精度を分散で表したもの
sb12 : ステージ1(試料採取)の分散
sb22 : ステージ2(縮分)の分散
sA2 : 分析の精度の分散
n1 : ステージ1で採取したインクリメントの個数
n2 : ステージ2で採取したインクリメントの個数
r : 繰返し分析数
sT2の値を許容されるレベルまで低下させるには,式(8)の一番大きい項を小さくするのがよい。各サンプ
リングステージのsbi2/niは,インクリメントの個数を増加させたり,サンプリングする前に試料を均質に
してsbi2を低下させればよい。分析の分散は,測定試料をはかり取る前に試料の粒度を細かくしたり,繰
返し分析をすれば低下させることができる。各ステージでのインクリメントの最適個数の決定は,必要と
する全体の精度を得るために何回か繰返して計算する必要がある。

4.2.3 第2法による全体の精度の推定

 この方法は,全体の精度を試料採取,試料調製及び分析の分散に
分ける。全体の精度は,式(9)で求められる。
2
2 2 2 sA
sT s1s sp (9)
r
ここに, sT2 : 全体の精度を分散で表したもの
ss12 : 試料採取の精度を分散で表したもの
sp2 : 試料調製の精度を分散で表したもの
sA2 : 分析の精度を分散で表したもの
r : 繰返し分析数
試料採取の分散sS12は,式(3)のステージ1のサンプリングの分散と,また,試料調製の分散sp2は,ステ
ージ2からステージu−1までの全分散と同じである。式(9)の各分散要因の相対的な大きさは,全体の精
度を良くするための対策をとる順序を示している。
試料採取の分散sS12は,式(10)で求められる。
2
2 sb1
ss1 (10)
n1
ここに, ss12 : 試料採取の精度を分散で表したもの
sb1 : 式(5)によって求められるインクリメント間のばらつき
n1 : インクリメントの個数
試料採取の分散は,インクリメントの個数を増加すれば小さくすることができる。
試料調製及び分析の分散は,附属書1によって実験的に求める。全体の精度を良くするためには,ロッ
トを小分けした単位(副ロット又はインクリメント)ごとに試料調製をしたり,又は繰返し分析数を増加
する。このときの全体の精度は,式(11),(12)又は(13)で求められる。

――――― [JIS M 8083 pdf 12] ―――――

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a) ロットについて1個の試料を調製し,r回繰返し分析したときは,
2 2
2 sb1 2 sA
sT sp (11)
n1 r
b) ロットをk個の副ロットに分け副ロットごとに試料採取及び試料調製を行い,r回繰返し分析したと
きは,
2 2 2
2 s1b sp sA
sT (12)
n1 k rk
c) ロットから採取したインクリメントごとに試料調製を行い,各インクリメントについてr回繰返し分
析したときは,
2
2 2 sA
sb1 sp
2
sT r (13)
n1

4.2.4 第3法による全体の精度の推定

 この方法は,採取したインクリメントを交互に2個の試料容器A
及びBに入れ,それぞれn個のインクリメントから成る対の試料A及びBを作り,独立に試料調製及び
分析を行って,その結果から全体の精度を求める方法である(図1参照)。
この方法は,対の試料A及びBをつくる設備があれば,精度を求めるために日常の試料採取及び試料調
製作業以外の特別な作業を行うことなく,日常行っている試料採取及び試料調製法の全体の精度を求める
ことができる。個々の分散要因についての情報は得られないが,全体の精度を分析精度と比較することで
試料採取及び試料調製法が最適か否かを確認することができる。
二つの隣り合ったロットから採取された偶数及び奇数番号のインクリメントは,それぞれ別の容器に入
れる。この操作を試料採取が終了するまで続け,二つの隣り合ったロットについて試料A及び試料Bを得
る(各試料は,2倍の大きさのロットを代表する)。試料A及び試料Bは,独立に試料調製及び分析をす
る。この作業を1020ロットについて行う。一つのロットに対する全体の精度は,式(14)で求められる。
2
N
XAi XBi
2 i 1
sT (14)
4 N
ここに, ST2 : 全体の精度を分散で表したもの
XAi及びXBi : 対の試料Ai及びBiの分析値又は測定値
N : 対の数(1020の間)
一 対の分析値又は測定値の範囲と分散に関する統計的
係数
備考 一 JIS M 8100 : 1992で用いられていた (1/dn=2)2=(1/1.128)2=0.785 9に相当する。
ロットの大きさは2倍になるが,元のロットについてのインクリメントの個数及び分析される試料数は
同じなので,元のロットについて同じ精度で分析結果を得ることができ,さらに,全体の精度を追加のコ
ストなしに求めることができる。

――――― [JIS M 8083 pdf 13] ―――――

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図1 第3法で試料を集める方法

5. 一般事項

5.1 試料の取扱い

 試料採取,試料調製,分析及び測定の期間を通じて,試料を損失したり変質させた
りしないように注意しなければならない。また,試料に異物が混入しないように,使用する器具は十分に
清掃しなければならない。

5.2 試料容器

 試料容器は,次による。
a) 各試料の運搬,保管などの目的に用いる容器は,試料の全量が入り清潔で丈夫,かつ,確実にふた又
は封ができるものとする。
b) 水分用試料の容器は,気密で吸湿性がなく内面にさびなどが発生していてはならない。

5.3 成分試験試料の包装及び表示

 成分試験試料は,内面に樹脂塗装をしたアルミニウムはく(箔)な
どでできた内袋に入れて密封し,さらに,これを紙袋などに封入して送付,配布又は保管する。
包装には,次の事項を表示する。
a) 品名,船名,ロット名など
b) ロット又は副ロットの大きさ
c) 試料番号
d) 試料採取の場所
e) 試料採取の年月日
f) 試料採取及び試料調製責任者名

5.4 試料の保管

 試料の保管は,次による。

――――― [JIS M 8083 pdf 14] ―――――

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a) 5.3で包装した成分試験試料の一部は,原則として3か月間保管する。
b) 温度,湿度,直射日光などによる影響のない場所に保管する。

5.5 試料の送付

 成分試験試料以外は,原則として送付してはならない。やむを得ず送付するときは,
その方法については受渡当事者間の協議による。

5.6 平均品位の決定

 各特性ごとに許容差を満足する分析値又は測定値を平均し,これをロットの平均
品位の決定値とする。必要に応じて,副ロットごとの分析値又は測定値の重みつき平均をロットの平均品
位の決定値とする。主成分及び水分の決定値は,通常質量百分率で表し小数点以下第2位に丸める。ただ
し,金及び銀については,g/tで表し,金は小数点以下第1位に,銀は整数に丸める。
備考 当該ロットの主成分及び水分以外の必要な特性とその位取りは,受渡当事者間の協議によって
決定する。

5.7 数値の丸め方

 数値の丸め方は,JIS Z 8401による。

5.8 その他の事項

5.8.1  この規格に規定のない必要事項は,受渡当事者間の協議によって決定する。
5.8.2 この規格の一部が適用できない場合は,受渡当事者間の協議によって,この規格に規定する以外の
方法によることができる。

6. 試料採取方法

6.1 試料採取方法の決定

 試料採取方法の決定は,次の手順による。
a) 測定する品質特性を明確にし,ロット又は副ロットの大きさ及び必要とする全体の精度を決める。全
体の精度の代表的な値を表1に示す。
b) 精鉱の最大粒度を判定する。
c) 精鉱の最大粒度によってカッタの開口部又は手動式試料採取用具の寸法を決める。
d) 分析の分散を確認する。その代表的な値を表1に示す。
e) 全体の精度の推定に第1法を用いるときは,各ステージごとのインクリメント間の分散を,第2法を
用いるときは,一次インクリメント間の分散及び試料調製の分散を求める。インクリメント間のばら
つきの標準偏差の代表的な値を表2に示す。
f) もし,第1法を用いたときは,手順a)で規定した全体の精度の値を超えないように,式(7)を用いて各
試料採取ステージで必要とするインクリメントの個数及び繰返し分析の数を決める。
もし,第2法を用いたときは,手順a)で決定した全体の精度の値を超えないように,式(11),(12)
又は(13)を用いて一次インクリメントの個数,試料調製法及び繰返し分析の数を決める。
g) 試料採取間隔を決定する。質量ベース系統サンプリング及び質量ベース層別ランダムサンプリングの
場合はトンで,時間ベース系統サンプリング及び時間ベース層別ランダムサンプリングの場合は分で
表す。
h) ロットの全取扱期間を通じて,手順g)で決めた試料採取間隔でインクリメントを採取する。
i) 分析又は測定のために一次インクリメントを,ロット試料又は副ロット試料にまとめるか,又は各一
次インクリメントごとに分析又は測定する。試料採取及び試料調製の例を図2a) c)に示す。ただし,
図2a)及び図2c)の方法は,水銀のような揮発性物質の分析に用いる成分試験試料の調製には適切でな
い。
備考 全体の精度を良くするため,しばしば副ロットごとに試料調製及び測定又は分析が行われる。
この方法は,ロットについてよりよい情報を得るためや水分の蒸発損失による偏りを防ぐため

――――― [JIS M 8083 pdf 15] ―――――

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JIS M 8083:2001の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 10251:1997(MOD)
  • ISO 12743:1998(MOD)
  • ISO 13543:1996(MOD)

JIS M 8083:2001の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8083:2001の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ8401:2019
数値の丸め方