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(2) 通常は有機質成分だけを数える。測定点がバインダーに当たった場合には,数えてはならない。
通常,鉱物質成分量は,計算によって求める。ただし,鉱物質の多い試料の場合には,計算に
よるよりも,測定によるほうがよい。
(3) 測定点は,研磨試料の全表面に平均に分布させることが望ましい。
備考 測定値の信頼性を高めるために,1 000点以上の測定を行うことが望ましい。
4.4 測定値の算出 測定値は,集計された各成分の百分率を小数点以下2けたまで算出し(4),(5),JIS Z
8401に従って小数点以下2けたに丸める。
注(4) 鉱物質を含む試料については,通常,鉱物質成分量と有機質成分量の合計を100%として算出す
る。必要に応じて有機質成分だけの百分率を算出してもよい。
(5) 算出とは,必要なけたまで求め,後は切り捨てることをいう。
4.5 測定回数 測定は,同一実験室において2個の研磨試料について行い,各微細組織成分群(マセラ
ル・グループ)ごとの2個の測定値の差が表2の許容差 (n=2) 未満の場合には,2個の平均値を最終値と
する。もし,いずれかの成分群の2個の測定値の差が許容差 (n=2) 以上の場合には,更に1個の研磨試
料を調製して測定を追加し,すべての成分群の3個の測定値の範囲(最大値−最小値)が許容差 (n=3) 未
満の場合には,3個の平均値を最終値とする。いずれかの成分群の3個の測定値の範囲が許容差 (n=3) 以
上の場合には,許容差 (n=3) 未満の成分群については3個の平均値を,許容差 (n=3) 以上の成分群につ
いては中央値を,それぞれ最終値とする。
表2 微細組織成分群(マセラル・グループ)の含有率の許容差
微細組織成分群 許容差 %
(マセラル・グループ) n=2 n=3
ビトリニット (V) 5.60 6.70
エクジニット (E) 5.40 6.40
イナーチニット (I) 4.90 5.80
4.6 報告 微細組織成分は,成分群ごとに,又は必要に応じて成分ごとに最終値を報告する(6)。
注(6) 報告には,次の場合,その旨を付記する。
(1) 4.3で鉱物質成分量を測定によって求めた場合
(2) 4.4で有機質成分だけの百分率とした場合
(3) 4.5で中央値を最終値とした場合
5. 石炭組織の反射率測定方法
5.1 要旨 調製した研磨試料中の微細組織成分の油浸最大反射率を顕微鏡下で測定し,平均最大反射率
を算出する。反射率は,百分率で表す。
5.2 試料 試料は,3.6によって作製された研磨試料をシリカゲルを入れたデシケーター中で,少なくと
も15時間乾燥させて用いる。
5.3 装置 装置は,次による。
(1) 顕微鏡 次の機能を備えたものを用いる。
(a) 落射照明装置によって平面偏光で200倍以上の倍率が得られるもの。
(b) 対物レンズは,油浸で使用できるもの。
(c) 接眼レンズは,十字線板を備えているもの。
(d) 試料を360度回転ができ,かつ,試料を直交方向に1 内で滑らかに移動できる移動ステージを
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備えているもの。
(e) 光電子増倍管に200倍以上の像を投影できるもの。
(f) 反射率測定中に容易に試料を観察できるもの。
(2) 偏光器 偏光プリズム又は偏光板を用いる。
(3) 落射照明装置 試料面に垂直に光が入射するものを用いる。ベレックプリズム式のものがよい。
(4) 光電子増倍管 光学系,光源及びフィルタの組合せで,試料面からのわずかの反射光でも検知できる
ものを用いる。
(5) 増幅器付指示計 次の性能を備えたものを用いる。
(a) 光電子増倍管からの信号を増幅して定量的に指示できるもの。
(b) 反射率測定範囲で直線性があり,反射率0.01%の変化を検出できるもの。
(c) 応答時間がフルスケールで1秒以内のもの。
(6) 光源 タングステン電球を用い,電源は定電圧電源を用いる。
(7) フィルタ 最大透過波長546±5nm,半価幅が30nm以下のものを用いる。
(8) 測光視野絞り 不透明で,有効測定視野を直径10 下に調節できるものを用いる。
(9) 反射率測定用標準物質 次のいずれかの反射率の異なる2種以上の標準物質を用意する。標準物質は
試料の反射率に応じて適当なものを選択する。
(a) 高屈折率特殊ガラス製プリズム 等方性で腐食されにくく,標準値が変化しにくいもので,内部に
傷がなく,ほとんど光吸収がないもの(7)。
(b) その他の標準物質 天然鉱物,人造鉱物,金属蒸着面などの適切な反射率をもつもの。
注(7) 反射率測定面は,よく研磨されていなければならない。
備考1. 標準物質を固定する台は,遮光性をもち,耐久性,耐水性及び耐油性のものが望ましい。
2. 標準物質の反射率は,次の式によって小数点以下3けたまで算出する(5)。
(ng−.1518) 2
Rs= 100
(ng+.1518) 2
ここに, Rs : 特殊ガラス製プリズムの油浸における反射率 (%)
ng : 特殊ガラスの波長546nmにおける光の屈折率(精度±0.001)
(10) 油浸用液 非乾燥性,非腐食性及び非毒性の油で,波長546nmにおける23℃の屈折率が1.5151.520
のものを用いる。
備考 油浸用液は,通常ツェダ油が用いられるが,時間のたったものは,屈折率を測定し,確かめて
おくのがよい。
(11) レベリングプレス 研磨試料及び標準物質を模型用粘土を用いてスライド板上に正確に水平に保持で
きるものを用いる。
5.4 準備操作
5.4.1 装置の調整 装置の調整は,次による。
(1) 装置及び光源に通電し,系全体を安定させる。
(2) 測光視野絞りを接眼レンズの焦点面におき,その中心を光軸に一致させる。
(3) 研磨試料及び標準物質をそれぞれ模型用粘土を用いてスライド板上に載せ,レベリングプレスによっ
て正しく水平に保持させる(1)。
(4) 研磨試料をステージに載せ,油浸用液を付けて顕微鏡の焦点を合わせる。ステージをゆっくり動かし,
連続的な焦点変化がないことを確かめる(8)。
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(5) 視野の十字線の中心に試料の小さな輝いた点が入ったとき,指示計が最高値を示すことを確認する(9)。
(6) 試料表面の識別しやすい小さな測定点を視野の中心におき,ステージを回転させて,その回転軸と測
定点が一致することを確かめる(10)。
(7) 偏光器を偏光角45度の位置に調節する。
注(8) 試料が光軸に対して垂直にならないときは,正確な反射率測定ができなくなる。焦点変化があ
るときは,(3)の操作をやり直す。
(9) この操作は,測光視野絞りの中心と視野の中心との一致を確認するためのものである。
(10) この操作は,ステージの回転によって,測定粒子又は領域が,測定面から外れるのを防ぐため
のものである。ステージ又は対物レンズの中心合わせねじによって調整する。
5.4.2 指示計目盛の調整 指示計目盛の調整は,次による。
(1) 標準物質に油浸用液を付け,ステージに載せて研磨面に顕微鏡の焦点を合わせる。
(2) 測定点の反射光が光電子増倍管に当たるようにする。
(3) 標準物質からの反射光が光電子増倍管に入らない状態で指示計の零点を調整する。
(4) 研磨試料の反射率の範囲に応じて,標準物質によって指示計の目盛範囲を調整する。
(5) 装置の調整をそのままの状態にして,2種以上の標準物質の反射率を測定し,装置が正しく作動する
ことを確認する。
備考 光量又は増幅器を調節して,最大反射率が直読できるように指示計の目盛を合わせておくと便
利である。
5.5 最大反射率の測定
5.5.1 ビトリニットの最大反射率の測定 ビトリニットの最大反射率の測定は,次の操作によって行う。
(1) 装置の目盛の調整後,直ちに研磨試料をステージに載せて油浸用液を付け,研磨面に顕微鏡の焦点を
合わせる。
(2) 4.3に準じて研磨試料を系統的に移動させ,ビトリニットが視野の中心に入ったとき,試料をわずかに
動かして傷がなく,かつ,均一に見える点を測定点とする(11)。
(3) ステージをゆっくり一回転させ,その最大反射率の指示計の読みを測定し,記録する(12)。
(4) 一定回数又は一定時間の測定を行うごとに研磨試料を取り外し,標準物質の反射率を測定する(13)。こ
の測定値の最初の標準物質の測定値に対する偏差が5%を超える場合には,これまでの測定値を捨て,
5.4.2に従って目盛の調整からやり直す。
(5) 1個の研磨試料について,50点以上の測定点の最大反射率を測定する。
注(11) 試料は,研磨中に平らでない面ができやすいので,粒子の端や研磨試料の周辺部での測定は,
避けるほうがよい。
(12) ステージの回転中に測定点がビトリニットから外れた場合には,(2)及び(3)の操作をやり直す。
(13) 標準物質の反射率測定は,試料について25点の測定ごと,又は30分ごとに行う。ただし,装
置が安定していることが確かめられていれば,標準物質の測定間隔は,延長してもよい。
5.5.2 その他の微細組織成分群の最大反射率の測定 その他の微細組織成分群の最大反射率の測定は,
5.5.1に準じて行う。
5.6 平均最大反射率の算出 1個の研磨試料について測定された最大反射率は,次の式によって求め,平
均して小数点以下3けたまで算出する(5)。
sJJ
o
R0=R
s
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ここに, R0 : ビトリニットの最大反射率 (%)
Rs : 標準物質の反射率 (%)
Jo : ビトリニットの指示計の読み
Js : 標準物質の指示計の読み
5.7 測定回数 測定は,同一実験室において,2個の研磨試料について行い,平均最大反射率の差が,表
3の許容差 (n=2) 未満の場合には,2個の値の平均値を最終値とする。もし,2個の値の差が許容差 (n=
2) 以上の場合には,更に1個の研磨試料を調製して測定を追加し,その3個の値の範囲(最大値−最小値)
が許容差 (n=3) 未満の場合には,3個の値の平均値を最終値とする。3個の測定値の範囲が許容差 (n=3)
以上の場合には,中央値をもって最終値とする。
表3 反射率測定値の許容差
微細組織成分群 許容差 %
n=2 n=3
ビトリニット 0.042 0.050
エクジニット,イナーチニット 規定せず。
5.8 報告 微細組織成分群の平均最大反射率は,5.7で求められた最終値をJIS Z 8401によって小数点以
下2けたに丸めて報告する(14)。
注(14) 報告には,次の事項を付記する。
(1) 顕微鏡の総合倍率
(2) 5.7において中央値を最終値とした場合は,その旨。
備考 最大反射率の測定値を適切な級に分類し,表又は分布図として,報告に付け加えることが望ま
しい。
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規格原案作成委員会
氏名 所属
木 村 英 雄 (工業技術院公害資源研究所・主査)
杉 村 秀 彦 (三井コークス工業株式会社・副主査)
小 島 鴻次郎 (新日本製鐵株式会社・委員)
大 竹 信 彦 (新日本製鐵株式会社・委員)
宮 津 隆 (日本鋼管株式会社・委員)
福 山 辰 夫 (日本鋼管株式会社・委員)
鈴 木 喜 夫 (日本鋼管株式会社・委員)
寺 沢 一 (日本鋼管株式会社・委員)
谷 原 秀太郎 (川崎製鐵株式会社・委員)
嵯 峨 三 男 (川崎製鐵株式会社・委員)
角 南 好 彦 (住友金属工業株式会社・委員)
藤 井 正 三 (関西熱化学株式会社・委員)
末 次 健 助 (三菱化成工業株式会社・委員)
石 原 武 彦 (三菱化成工業株式会社・委員)
井 筒 和一郎 (東京瓦斯株式会社・委員)
毛 利 春 夫 (東京瓦斯株式会社・委員)
小 倉 正 雄 (東京瓦斯株式会社・委員)
野 村 和 夫 (東京瓦斯株式会社・委員)
佐々木 象二郎 (大阪瓦斯株式会社・委員)
松 原 文 彦 (三井鉱山株式会社・委員)
石 栄 (石炭技術研究所・委員)
佐々木 実 (工業技術院地質調査所・委員)
高 橋 良 平 (九州大学・委員)
井 出 務 (社団法人燃料協会・事務局)
矢 部 丈 夫 (社団法人日本鉄鋼連盟・事務局)
木 村 康 (社団法人日本鉄鋼連盟・事務局)
――――― [JIS M 8816 pdf 10] ―――――
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JIS M 8816:1992の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7404-1:1984(NEQ)
- ISO 7404-2:1985(NEQ)
- ISO 7404-3:1984(NEQ)
- ISO 7404-4:1988(NEQ)
- ISO 7404-5:1984(NEQ)
JIS M 8816:1992の国際規格 ICS 分類一覧
JIS M 8816:1992の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISM0104:1984
- 石炭利用技術用語
- JISM8811:2000
- 石炭類及びコークス類―サンプリング及び試料調製方法
- JISR6001:1998
- 研削といし用研磨材の粒度
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8801:1994
- 試験用ふるい