JIS M 0104:1984 規格概要
この規格 M0104は、産業の各分野における石炭の利用に関する用語について規定。
JISM0104 規格全文情報
- 規格番号
- JIS M0104
- 規格名称
- 石炭利用技術用語
- 規格名称英語訳
- Technical terms used in coal utilization
- 制定年月日
- 1984年2月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 01.040.75, 75.160.10
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1984-02-01 制定日, 1990-07-01 確認日, 2002-05-20 確認日, 2006-10-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS M 0104:1984 PDF [44]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
M 0104-1984
石炭利用技術用語
Technical Terms Used in Coal Utilization
1. 適用範囲 この規格は,産業の各分野における石炭の利用に関する用語について規定する。
なお,参考のため対応外国語を示す。
備考 この規格の中で [{}] を付けて示してある単位及び数値は,国際単位系 (SI) によるものであっ
て,参考として併記したものである。
引用規格 : 39ページに示す。
2. 分 類 石炭利用技術用語は,次のように分類する。
(1) 石炭の分類
(2) エネルギー原料
(a) 燃焼一般
(b) 燃焼装置
(c) 集じん装置
(d) 環境
(3) 化学原料(固体)
(a) 石炭の配合
(b) 装入炭の事前処理
(c) 乾留
(d) 乾留製品(コークス)
(e) 性状・試験
(f) 賦活
(g) 炭化
(4) 化学原料(液体)
(a) 乾留(コールタール)
(b) 石炭液化
(5) 化学原料(気体)
(a) 乾留(ガス)
(b) ガス化
(c) ガス全般
(6) 性質・試験方法
(a) 石炭の物理化学的性質
(b) 分析・試験方法
――――― [JIS M 0104 pdf 1] ―――――
2
M 0104-1984
(c) サンプリング
(d) 精度・正確さ
(7) 石炭の生産・貯炭
(a) 炭田開発
(b) 選炭
(c) 貯炭
3. 石炭利用技術用語 主な用語について,次のように定める。
備考 二つ以上の用語を並べた場合は,その順位に従って優先使用する。
(1) 石炭の分類
参考
番号 用語 意味
対応外国語
1101 石炭 coal(英),
主に太古の植物が,生物化学的及び地球物理・化学
Kohle(独)
的反応によって,変質して生成した可燃性岩石状物
質。
通常石炭化度がある範囲内に入ったもので,かつ工
業的に利用できるものをいう。
備考1. JIS M 1002(炭量計算基準)では石炭化
度によって,褐炭,亜れき青炭,れき
青炭,無煙炭に分類している。
2. 褐炭よりも石炭化度が低い泥炭,草炭
なども石炭という場合がある。
3. 石炭をハードコールと同じ意味に使う
場合がある。
1102 石炭の分類方式 coal classification system(英),
種々の特性値・用途などによって石炭を分類する方
式。 Klassifikationssystem fr
備考 分類の目的によって,石炭化度のほか, Kohle(独)
性状,品位,粒度,用途,地質時代区分
などが用いられるが,これらの分類方式
は国によっても種々異なり,一様ではな
い。
1103 褐炭,亜炭 brown coal and lignite(英),
石炭化度による分類において、通常最も石炭化度の
低い石炭。 brown coal(英),
備考1. 褐炭の中で,特に石炭化度の低いものlignite(英),
を亜炭ということがある。 Braunkohle(独)
2. 国によって石炭化度による分類基準及
び呼称が異なる。JIS M 1002では無水
無鉱物質ベース発熱量が5 800kcal/kg
[{24 280kJ/kg}] 以上,7 300kcal/kg [{305
60kj/kg}] 未満の石炭を褐炭という。
参 考1. ASTM D 388では含水無鉱物質ベース
発熱量が8 300Btu/1b [{19 300kJ/kg}] 未
満の石炭をligniteという。
2. 国際分類では,褐炭・亜炭に相当する
石炭を,brown coal and ligniteと一括し
て表現する。
――――― [JIS M 0104 pdf 2] ―――――
3
M 0104-1984
参考
番号 用語 意味
対応外国語
1104 亜れき青炭 subbituminous coal(英)
石炭化度による分類において,石炭化度が褐炭より
高く,れき青炭より低い石炭。
備考 国によって石炭化度による分類基準及び
呼称が異なる。JIS M 1002では無水無鉱
物質ベース発熱量が7 300kcal/kg [{30
560kJ/kg}] 以上,8 100kcal/kg [{33
910kJ/kg}] 未満の石炭を亜れき青炭とい
う。
参考 ASTM D 388では含水無鉱物質ベース発
熱量が8 300Btu/1b [{19 300kJ/kg}] 以上10
500Btu/1b [{24 420kJ/kg}] 未満の石炭,及び
10 500Btu/1b [{24 420kJ/kg}] 以上11
500Btu/1b [{26 740kJ/kg}] 未満で粘着性を
示さない石炭を亜れき青炭という。
1105 れき青炭 bituminous coal(英)
石炭化度による分類において,石炭化度が亜れき青
炭よりは高く,無煙炭より低い石炭。
備考 国によって石炭化度による分類基準及び
呼称が異なる。JIS M 1002では無水無鉱
物質ベース発熱量が8100kcal/kg
[{33910kJ/kg}] 以上で,燃料比が4.0未満の
石炭をれき青炭という。
参考 ASTM D 388では含水無鉱物質ベース発
熱量が10500Btu/1b [{24420kJ/kg}] 以上
11500Btu/1b [{26740kJ/kg}] 未満で粘結性
を示す石炭,及び 11500Btu/1b
[{26740kJ/kg}] 以上で無水無鉱物質ベース
揮発分が14%より大きい石炭をれき青炭
という。
1106 無煙炭 anthracite(英),
石炭化度による分類において,最も石炭化度の高い
石炭。 Anthrazit(独)
備考 国によって石炭化度による分類基準及び
呼称が異なる。JIS M 1002では燃料比4.0
以上の石炭を無煙炭という。
参考 ASTM D 388では無水無鉱物質ベース揮
発分が14%以下の石炭をanthracitic coal
という。anthracitic coalはさらに無水無鉱
物質ベース揮発分によってmeta-anthracite
(2%以下),anthracite(2%より大,8%以
下),semianthracite(8%より大,14%以下)
の三つに区分される。
1107 ハードコール 褐炭より石炭化度の高い石炭の総称。
参考1. 国際分類では含水無鉱物質ベース発熱hard coal(英)
量が5700kcal/kg [{23860kJ/kg}] 以上の石
炭をハードコールという。
2. 米国ではhard coalはanthraciteを指す。
1108 せん石 natural coke(英)
炭層中の石炭が,火成岩の影響によって,短時間に
高度の熱変成を受けてできた可燃性岩石状物質。
――――― [JIS M 0104 pdf 3] ―――――
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M 0104-1984
参考
番号 用語 意味
対応外国語
1109 原料炭 coal for coke making(英)
石炭の用途による分類において,コークス製造の原
料として用いる石炭。
コークス用炭ともいう。
備考 石炭の性状による分類において,単味で
乾留すると軟化溶融してコークスになる
石炭を原料炭 (coking coal ; Kokskohle) と
いうことがある。
参考 石炭の用途による分類において,石炭化
学工業の原料として用いる石炭 (coal for
chemical use) を指す場合がある。
1110 一般炭 石炭の用途による分類において原料炭を除いた石−
炭。主に発電(1)及びセメントの製造などの燃料とし
て用いる。
注(1) 特に発電のために用いる一般炭をスティ
ームコール (steam coal) という。
備考 石炭の性状による分類において,軟化溶
融しない石炭を一般炭 (non-coking coal)
ということがある。
1111 ガス化用炭 coal for gas making(英)
石炭の用途による分類において,ガス化炉でガスを
製造するために用いる石炭。
備考 都市ガスなどを製造するために用いる高
揮発分の石炭をガス用炭 (gas coal) とい
うことがある。
1112 粘結炭 石炭の性状による分類において,粘結性を示す石炭。 caking coal(英)
1113 微粘結炭 slightly caking coal(英)
石炭の性状による分類において,わずかに粘結性を
示す石炭。
1114 非粘結炭 non-caking coal(英)
石炭の性状による分類において,粘結性を示さない
石炭。
1115 輝炭 bright coal(英),
石炭を肉眼ないし拡大鏡で観察したときに,識別で
きる輝きの強い部分。 Glanzkohle(独)
1116 暗炭 dull coal(英)
石炭を肉眼ないし拡大鏡で観察したときに,識別で
きる輝きの鈍い部分。 Mattkohle(独)
(2) エネルギー原料
(a) 燃焼一般
参考
番号 用語 意味
対応外国語
2101 練炭 briquette(英)
石炭,コークス,木炭などの粉末をピッチ,タール,
石灰などで練り合わせ,加圧成形した固体燃料。
特に穴のない小形のものを豆炭という。
2102 COM coal oil mixture(英)
微粉砕した石炭と重油を均一に混合し,スラリー化
(こむ) した燃料。石炭石油混合燃料ともいう。
2103 分解燃焼 decomposition combustion
固体の燃焼過程で,熱分解した可燃性ガスが燃焼す
ること。 (英)
2104 表面燃焼 surface combustion(英),
固体表面において酸化反応が起こることによって行
われる燃焼。 Oberflchenverbrennung(独)
2105 完全燃焼 燃料が可燃分を残さないで完全に燃焼しつくすこcomplete combustion(英)
と。
――――― [JIS M 0104 pdf 4] ―――――
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M 0104-1984
参考
番号 用語 意味
対応外国語
2106 火格子燃焼 stoker firing(英),
固体燃料を火格子の上面にのせ,下方から空気を供
給して燃焼する方式。 Rostfeuerung(独)
2107 微粉炭燃焼 石炭を微粉砕し,バーナーにより燃焼する方式。pulverized coal firing(英),
Kohlenstaubfeuerung(独)
2108 流動床燃焼, 石炭を流動床(2)中で燃焼する方式。 fluidized bed combustion(英)
流動層燃焼
注(2) 固体粒子充てん層の下から流体を流し,
固体粒子を吹き上げて浮遊けん濁の状態
に保った層。
備考 流動床燃焼では,適当な大きさの石炭を
投入して燃焼を持続するが,その際空気
は流動化するのに十分で,かつ投入した
燃料の燃焼に必要な量を送り込む必要が
ある。常圧と加圧の場合がある。
2109 低NOx燃焼 low NOx firing combustion
運転条件の変更や新しい燃焼手段によって,窒素酸
(ていのっくすね 化物の生成を抑制する燃焼方式。 (英)
んしょう)
備考 運転条件の変更によるものには,低過剰
空気燃焼など,また新しい燃焼手段によ
るものには,低NOxバーナーの使用,二
段燃焼,排ガス循環燃焼などがある。
2110 混焼 multi fuel firing(英)
同一燃焼室内で2種類以上の燃料を同時に燃焼する
方式。
2111 理論空気量 theoretical air(英),
燃料の単位量を理論上完全に燃焼するために必要な
空気量。 theoretische Luftmenge(独)
2112 過剰空気量 excess air(英)
実際の燃焼に使用した空気量と理論空気量との差。
備考 理論空気量に対する過剰空気量の割合を
過剰空気率という。
2113 空気比 air ratio(英)
理論空気量に対する実際の燃焼に使用した空気量の
割合。
2114 一次空気 primary air(英)
燃料を燃焼させる空気のうち,最初に燃料に接触し
て燃焼反応にあずかる空気。
備考 火格子上で石炭を燃焼させる場合は,火
格子の下から入る空気が一次空気であ
る。微粉炭や重油の燃焼では一次空気は
噴射用に使用される。通常は理論空気量
より少ない。
一次空気以後に燃焼にあずかる空気を
二次空気 (secondary air) ,三次空気
(tertiary air) などといい,燃料の燃焼状態
を良好にするために供給される。
2115 燃焼効率 combustion efficiency(英)
燃料が完全燃焼したときの発生熱量に対する実際に
燃焼したときの発生熱量の割合。
通常百分率で表す。
2116 シンダ 燃焼によって生成した粗粒灰。 cinder(英)
2117 フライアッシュ 燃焼によって生成した微粒灰。 fly ash(英)
――――― [JIS M 0104 pdf 5] ―――――
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JIS M 0104:1984の国際規格 ICS 分類一覧
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.75 : 石油及び関連技術(用語集)
JIS M 0104:1984の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0126:2018
- 火力発電用語―ボイラ及び附属装置
- JISB9909:1994
- 集じん装置の仕様の表し方
- JISK1474:2014
- 活性炭試験方法
- JISK2151:2004
- コークス類-試験方法
- JISK2207:1996
- 石油アスファルト
- JISK2301:2011
- 燃料ガス及び天然ガス―分析・試験方法
- JISK2439:2006
- クレオソート油・加工タール・タールピッチ
- JISM0102:2000
- 鉱山用語
- JISM1002:1978
- 炭量計算基準
- JISM8601:2005
- 天然黒鉛
- JISM8801:2004
- 石炭類―試験方法
- JISM8803:1993
- ハードコール―包蔵水分測定方法
- JISM8811:2000
- 石炭類及びコークス類―サンプリング及び試料調製方法
- JISM8812:2004
- 石炭類及びコークス類-工業分析方法
- JISM8813:2004
- 石炭類及びコークス類-元素分析方法
- JISM8814:2003
- 石炭類及びコークス類―ボンブ熱量計による総発熱量の測定方法及び真発熱量の計算方法
- JISM8815:1976
- 石炭灰及びコークス灰の分析方法
- JISM8816:1992
- 石炭の微細組織成分及び反射率測定方法
- JISR2001:1952
- 耐火レンガの一般通則
- JISR2001:1985
- 耐火物用語
- JISR7201:2010
- 人造黒鉛丸形電極の寸法
- JISR7221:1995
- 高純度黒鉛素材
- JISZ8103:2019
- 計測用語