JIS M 8813:2004 石炭類及びコークス類-元素分析方法

JIS M 8813:2004 規格概要

この規格 M8813は、石炭類及びコークス類の成分分析方法について規定。成分分析とは,炭素,水素,全硫黄,灰中の硫黄,窒素,りん,酸素及び石炭類の二酸化炭素(炭酸塩)の定量方法をいう。

JISM8813 規格全文情報

規格番号
JIS M8813 
規格名称
石炭類及びコークス類-元素分析方法
規格名称英語訳
Coal and coke -- Determination of constituents
制定年月日
1959年8月1日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 1994(MOD), ISO 333(MOD), ISO 334(MOD), ISO 351(MOD), ISO 609(MOD), ISO 622(MOD), ISO 625(MOD), ISO 925(MOD)
国際規格分類

ICS

73.040, 75.160.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1959-08-01 制定日, 1962-08-01 確認日, 1963-12-01 改正日, 1967-01-01 確認日, 1970-03-01 確認日, 1973-02-01 改正日, 1976-02-01 改正日, 1979-03-01 確認日, 1984-04-01 確認日, 1988-03-01 改正日, 1994-07-01 改正日, 2004-03-20 改正日, 2006-02-20 改正日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS M 8813:2004 PDF [69]
                                                                                   M 8813 : 2004

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,財団法人石炭利用
総合センター(CCUJ)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正
すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS M 8813 : 1994は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格(日本産業規格)と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格(日本産業規格)の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 333:1996,Coal−Determination of
nitrogen−Semi-micro Kjeldahl methodを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS M 8813には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定)炭素及び水素の定量方法
附属書2(規定)全硫黄の定量方法
附属書3(規定)灰中の硫黄の定量方法
附属書4(規定)窒素の定量方法
附属書5(規定)酸素含有率の算出方法
附属書6(規定)りんの定量方法
附属書7(規定)炭酸塩の形の二酸化炭素の定量方法
附属書8(参考)炭素及び水素の定量方法(リービッヒ改良法)
附属書9(参考)直接酸素定量方法
附属書10(参考)窒素の定量方法(セミミクロケルダール改良法)
附属書11(参考)JISと対応する国際規格との対比表

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS M 8813 pdf 1] ―――――

M 8813 : 2004

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[2]
  •  4. 一般事項・・・・[2]
  •  4.1 試料・・・・[2]
  •  4.2 計量器・・・・[3]
  •  4.3 試薬及び水・・・・[3]
  •  4.4 分析結果の表し方・・・・[3]
  •  4.5 許容差・・・・[3]
  •  5. 炭素及び水素の定量方法・・・・[3]
  •  6. 全硫黄の定量方法・・・・[4]
  •  7. 灰中の硫黄の定量方法・・・・[4]
  •  8. 炭素及び水素の定量方法・・・・[4]
  •  9. りんの定量方法・・・・[4]
  •  10. 酸素の定量方法・・・・[4]
  •  11. 炭素塩の二酸化炭素の定量方法・・・・[4]
  •  附属書1(規定)炭素及び水素の定量方法・・・・[6]
  •  附属書2(規定)全硫黄の定量方法・・・・[14]
  •  附属書3(規定)灰中の硫黄の定量方法・・・・[24]
  •  附属書4(規定)窒素の定量方法・・・・[27]
  •  附属書5(規定)酸素含有率の算出方法・・・・[36]
  •  附属書6(規定)りんの定量方法・・・・[37]
  •  附属書7(規定)炭酸塩の形の二酸化炭素の定量方法・・・・[42]
  •  附属書8(参考)炭素及び水素の定量方法(リービッヒ改良法)・・・・[46]
  •  附属書9(参考)直接酸素定量方法・・・・[52]
  •  附属書10(参考)窒素の定量方法(セミミクロケルダール改良法)・・・・[60]
  •  附属書11(参考)JISと対応する国際規格との対比表・・・・[63]

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS M 8813 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
M 8813 : 2004

石炭類及びコークス類−元素分析方法

Coal and coke−Determination of constituents

序文

 この規格は,ISO 333 : 1996,Coal−Determination of nitrogen−Semi-micro Kjeldahl method,ISO 334 : 
1992,Solid mineral fuels−Determination of total sulfur−Eschka methodを翻訳し,技術的内容を変更して作成
した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変
更の一覧表をその説明を付けて,附属書11に示す。

1. 適用範囲

 この規格は,石炭類(以下,石炭という。)及びコークス類(以下,コークスという。)の
成分分析方法について規定する。この規格において成分分析とは,炭素,水素,全硫黄,灰中の硫黄,窒
素,りん,酸素及び石炭類の二酸化炭素(炭酸塩として)の定量方法をいう。
備考1. 木炭及び練炭類の分析にこれを適用することができる。
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 333 : 1996,Coal−Determination of nitrogen−Semi-micro Kjeldahl method (MOD)

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS H 6202 化学分析用白金皿
JIS H 6203 化学分析用白金ボート
JIS K 1101 酸素
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 8085 アンモニア水(試薬)
JIS K 8116 塩化アンモニウム(試薬)
JIS K 8155 塩化バリウム二水和物(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8228 過塩素酸マグネシウム(試薬)
JIS K 8230 過酸化水素(試薬)
JIS K 8383 スクロース(試薬)
JIS K 8422 酸化銅(II)(試薬)
JIS K 8432 酸化マグネシウム(試薬)
JIS K 8550 硝酸銀(試薬)

――――― [JIS M 8813 pdf 3] ―――――

2
M 8813 : 2004
JIS K 8574 水酸化カリウム(試薬)
JIS K 8576 水酸化ナトリウム(試薬)
JIS K 8598 セレン(試薬)
JIS K 8603 ソーダ石灰(試薬)
JIS K 8625 炭酸ナトリウム(試薬)
JIS K 8863 ほう酸(試薬)
JIS K 8893 メチルオレンジ(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS K 8962 硫酸カリウム(試薬)
JIS M 0104 石炭利用技術用語
JIS M 8810 石炭類及びコークス類−サンプリング,分析並びに試験方法の通則
JIS M 8811 石炭類及びコークス類−サンプリング及び試料調製方法
JIS M 8812 石炭類及びコークス類−工業分析法
JIS M 8815 石炭灰及びコークス灰の分析方法
JIS P 3801 ろ紙(化学分析用)
JIS R 1301 化学分析用磁器るつぼ
JIS R 1306 化学分析用磁器燃焼ボート
JIS R 1307 化学分析用磁器燃焼管
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
JIS R 3505 ガラス製体積計
JIS Z 0701 包装用シリカゲル乾燥剤
JIS Z 8402-1 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第1部 : 一般的な原理及び定義
JIS Z 8402-2 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第2部 : 標準測定方法の併行精度及
び再現精度を求めるための基本的方法
JIS Z 8402-3 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第3部 : 標準測定方法の中間精度
JIS Z 8402-4 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第4部 : 標準測定方法の真度を求め
るための基本的方法
JIS Z 8402-6 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第6部 : 精確さに関する値の実用
的な使い方

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS M 0104,JIS Z 8402-1-4及びJIS Z 8402-6による。

4. 一般事項

4.1 試料

4.1.1  石炭の場合 JIS M 8811によって調製した気乾試料を用いる(JIS M 8812の5.参照)。
4.1.2 コークスの場合 JIS M 8811によって調製した気乾試料を用いる。この場合は,同時に気乾試料水
分を測定する必要はない。
4.1.3 灰の場合 JIS M 8815に規定する第1類の灰又は第2類の灰を用いる。
備考1. 気乾試料は密栓して保管すれば,7日間ぐらいは水分がほとんど変化しないため,各成分の
分析の際に,毎回気乾試料水分を測定する必要はない。

――――― [JIS M 8813 pdf 4] ―――――

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M 8813 : 2004
2. 第1類の灰 石炭類及びコークス類の気乾試料の適量を,JIS M 8812の6.(灰分定量方法)
によって灰化 (1) した灰。第1類の灰は,めのう乳鉢で指頭に感じなくなるまで(約75
以下)微粉砕し,更に815±10 ℃で30分間再強熱した後,デシケータ中に保存する。
3. 第2類の灰 燃焼機器において石炭類又はコークス類の燃焼によって生成した灰。第2類の
灰は,めのう乳鉢で指頭に感じなくなるまで微粉砕し,更に完全に灰化してもよい。ただし,
その旨を明記しなければならない。
注(1) 試料の灰化時に,試料層の厚さ,電気炉の通風度及び昇温速度は,JIS M 8812の6.の規定
を厳守しなければならない。特に,硫黄分及びカルシウム分の多い石炭試料の場合には,
JIS M 8812の6.の規定が守られていないと灰化の過程で灰中に固定される硫黄分の量が著
しく多くなることがあるので注意しなければならない。

4.2 計量器

4.2.1  はかり及び分銅 質量を測定する場合には,JIS M 8810に規定するはかり及び分銅を使用する。
4.2.2 体積計 液体の体積を測定する場合には,JIS M 8810に規定する化学用体積計を使用する。
4.2.3 温度計 温度を測定する場合には,JIS M 8810に規定する温度計を使用する。

4.3 試薬及び水

 試薬及び水は,各項目において特に規定するもの以外は,JIS M 8810に規定するもの
を使用する。
なお,毒性の強い試薬及び引火性,爆発性の高い試薬などを使用する場合には,取扱い及び処理に十分
に注意する。

4.4 分析結果の表し方

4.4.1  測定値及び報告値のベース ベースの表し方は,次による。
a) 元素分析結果は,灰分 (2),炭素,水素,酸素,硫黄 (3) 及び窒素の6成分を無水ベースによって表示
する。ただし,次の成分は,それぞれ,次のベースによって,上記6成分とは別に表示する。
全硫黄及びりん········· 石炭の場合には気乾ベース又は無水ベース (4),コークスの場合には,無水ベ
ース (4)
灰中の硫黄·········無水ベース (4)
石炭類の炭酸塩の形の二酸化炭素·········無水ベース (4)
注(2) この灰分の数値は,JIS M 8812の6.によって得た数値を無水ベース (4) に換算したものである。
(3) 石炭類及びコークス類中の硫黄分は,複雑な形で存在するので全硫黄分として定量する方法を
附属書2に規定している。また,特定の方法で石炭類及びコークス類試料を灰化した試料で,
灰中の硫黄分を定量する方法を附属書3に規定している[注(1) 参照]。
(4) 無水ベースに換算するための水分は,JIS M 8812の5.2.8(報告値),5.3.9(報告値)又は5.4.9
(報告値)の平均値(小数点以下2けた)を用いる。
b) 必要に応じて上記の各ベースは,他のベースに換算して表示することもできる。この場合には,換算
したベースの略号を付記しなければならない。
換算方法及び略号は,JIS M 8810の8.(分析・試験結果の表し方)及び9.(ベース換算方法)によ
る。
4.4.2 結果の表示 結果の表し方は,JIS M 8810の8.による。

4.5 許容差

 元素分析方法の室内許容差及び室間許容差を,表1に示す。

5. 炭素及び水素の定量方法

 附属書1による。

――――― [JIS M 8813 pdf 5] ―――――

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JIS M 8813:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 1994(MOD)
  • ISO 333(MOD)
  • ISO 334(MOD)
  • ISO 351(MOD)
  • ISO 609(MOD)
  • ISO 622(MOD)
  • ISO 625(MOD)
  • ISO 925(MOD)

JIS M 8813:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8813:2004の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISH6202:1986
化学分析用白金皿
JISH6203:1986
化学分析用白金ボート
JISK1101:2017
酸素
JISK8001:2017
試薬試験方法通則
JISK8085:2006
アンモニア水(試薬)
JISK8085:2021
アンモニア水(試薬)
JISK8116:2006
塩化アンモニウム(試薬)
JISK8155:2017
塩化バリウム二水和物(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8228:2020
過塩素酸マグネシウム(試薬)
JISK8230:2016
過酸化水素(試薬)
JISK8383:2019
スクロース(試薬)
JISK8422:1993
酸化銅(II)(試薬)
JISK8432:2017
酸化マグネシウム(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8574:2006
水酸化カリウム(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8598:2018
セレン(試薬)
JISK8603:2011
ソーダ石灰(試薬)
JISK8625:2017
炭酸ナトリウム(試薬)
JISK8863:2007
ほう酸(試薬)
JISK8893:2020
メチルオレンジ(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8962:2008
硫酸カリウム(試薬)
JISM0104:1984
石炭利用技術用語
JISM8810:1994
石炭類及びコークス類―サンプリング,分析並びに試験方法の通則
JISM8811:2000
石炭類及びコークス類―サンプリング及び試料調製方法
JISM8812:2004
石炭類及びコークス類-工業分析方法
JISM8815:1976
石炭灰及びコークス灰の分析方法
JISP3801:1995
ろ紙(化学分析用)
JISR1301:1987
化学分析用磁器るつぼ
JISR1306:1987
化学分析用磁器燃焼ボート
JISR1307:1995
化学分析用磁器燃焼管
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISR3505:1994
ガラス製体積計
JISZ0701:1977
包装用シリカゲル乾燥剤
JISZ8402-1:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第1部:一般的な原理及び定義
JISZ8402-2:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第2部:標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法
JISZ8402-3:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第3部:標準測定方法の中間精度
JISZ8402-4:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第4部:標準測定方法の真度を求めるための基本的方法
JISZ8402-6:1999
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方