JIS M 8810:1994 石炭類及びコークス類―サンプリング,分析並びに試験方法の通則

JIS M 8810:1994 規格概要

この規格 M8810は、石炭類及びコークス類のサンプリング,分析並びに試験方法に共通な一般事項について規定。

JISM8810 規格全文情報

規格番号
JIS M8810 
規格名称
石炭類及びコークス類―サンプリング,分析並びに試験方法の通則
規格名称英語訳
Coal and coke -- General rules for sampling, analysis and testing
制定年月日
1959年8月1日
最新改正日
2016年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

73.040
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1959-08-01 制定日, 1962-08-01 確認日, 1963-12-01 改正日, 1967-01-01 確認日, 1970-03-01 確認日, 1972-04-01 改正日, 1975-04-01 確認日, 1976-02-01 改正日, 1979-03-01 確認日, 1984-05-01 改正日, 1989-03-01 改正日, 1994-07-01 改正日, 2001-10-20 確認日, 2006-10-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS M 8810:1994 PDF [15]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
M 8810-1994

石炭類及びコークス類−サンプリング,分析並びに試験方法の通則

Coal and coke−General rules for sampling, analysis and testing

1. 適用範囲 この規格は,石炭類及びコークス類のサンプリング,分析並びに試験方法に共通な一般事
項について規定する。
備考1. この規格で用いる計量器に関しては,計量法による。
2. この規格の引用規格を,付表1に示す。
3. この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考である。
参考 日本工業規格(日本産業規格)に規定する石炭類及びコークス類のサンプリング,分析並びに試験方法には,次
のものがある。
JIS K 2151 コークス類−試験方法
JIS M 8801 石炭類−試験方法
JIS M 8811 石炭類及びコークス類のサンプリング方法並びに全水分・湿分測定方法
JIS M 8812 石炭類及びコークス類−工業分析方法
JIS M 8813 石炭類及びコークス類−元素分析方法
JIS M 8814 石炭類及びコークス類−発熱量測定方法
JIS M 8815 石炭灰及びコークス灰の分析方法
JIS M 8816 石炭の微細組織成分及び反射率測定方法
JIS M 8817 石炭類の形態別硫黄の定量方法
JIS M 8818 石炭類の鉱物質定量方法
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS M 0104及びJIS Z 8402による。
3. 計量器
3.1 計量器の検定 この規格に用いる計量器は,原則として,計量法に基づく検定を受けたものとする。
必要があれば更に補正して用いてもよい。
3.2 はかり及び分銅 表1に規定するものを用いる。分銅は,そのはかりの感度に応じた精度のものを
用いる。

――――― [JIS M 8810 pdf 1] ―――――

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M 8810-1994
表1 はかりの種類
記号 ひょう量(1) 感量(2) g 呼称例(参考)
A 100 g 0.001 化学天びん(3)
200 g 0.001
B 50 g 0.0050.01 調剤天びん
C 5 kg 0.5 鉱山天びん
D 5 kg 1 卓上台ばかり
E 100 kg 50 小形台ばかり
F 100g 0.1 上皿天びん
G 200g 0.2
H 500g 0.5
I 1kg 1
J 2 kg 2
K 5 kg 1
L 5 kg 5
M 10 kg 10
N 電磁式はかり(4) 電子天びん
注(1) ひょう量とは,安全に,かつ,正確にはかりうる最大限
度をいい,この値は,はかりに表示されている。
(2) 感量とは,計量法の認定基準によって定められているは
かりの感じうる最小質量をいう。
(3) 1級分銅を用いる。
(4) 電磁式はかりには,表2に示すようなものがある。
表2 電磁式はかり
ひょう量 読取感度 標準偏差 直線性 呼称例(参考)
120 mg 0.1 最 0.2 最 ±0.2 最‰ クロ電子天びん
150 mg 1 最 1 最 ±1 最
30 g 0.01 mg 0.02 mg ±0.03 mg 電子天びん
100 g 0.1 mg 0.1 mg ±0.2 mg
200 g 0.1 mg 0.1 mg ±0.2 mg
300 g 0.001 0.1g − − 上皿電子天びん
600 g 0.01 1g
3 kg 0.01 1g
6 kg 0.1 1g
10 kg 0.1 1g
3.3 化学用体積計 全量フラスコ,ピペット,ビュレット,メスシリンダーなどを用いる。
3.4 温度計 温度計は,次による。
(1) ガラス製温度計 通常の水銀温度計又はベックマン温度計を用いる。
(2) 熱電温度計 次の構成によるものを使用する。
(a) 指示計器 JIS C 1601に規定する0.5級可動コイル形指示計又はJIS C 1802に規定する指示記録計
を用いる。
(b) 熱電対 JIS C 1602に規定するR(又はS)0.25級熱電対又はK0.4級熱電対を用いる。
(c) 熱電対保護管 JIS R 1401に規定する磁器保護管又は石英ガラス保護管を用いる。
(d) 補償導線 JIS C 1610に規定する補償導線を用いる。
(e) 基準接点装置 JIS Z 8705に規定する氷点式基準接点装置を用いる。ただし,基準接点補償回路が
付いたものの場合には使用しない。

――――― [JIS M 8810 pdf 2] ―――――

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室温式基準接点を用いてもよいが,このときには基準接点の温度を他の温度計で測り,基準接点
の温度を補正する。
備考 熱電温度計によって温度を測定するときは,JIS Z 8704のB級測定方式による。
3.5 圧力計 JIS B 7505に規定するアネロイド式指示圧力計を用いる。
3.6 熱量計 JIS M 8814に規定する熱量計を用いる。
3.7 比重計 浮ひょう式液体比重計(浮きばかり)を用いる。
4. 試料の名称
4.1 全水分用試料及び全水分測定試料 ロットの平均全水分を推定する目的で採取・調製する試料を総
称して全水分用試料という。
また,これらを調製して,そのままで全水分測定に供することのできる試料を全水分測定試料という。
4.2 分析・試験用試料,分析・試験試料及び気乾試料 原則として,ロットの成分の平均品位を推定す
る目的で採取・調製する試料を総称して分析・試験用試料という。これを調製して,分析・試験に供する
ことのできる規定粒度,規定質量とした試料を分析・試験試料という。分析・試験試料は,分析・試験の
前に気乾して,気乾試料とする。気乾試料とは,室温において薄層に広げて実験室の雰囲気に平衡させた
試料をいう。
5. 試料の取扱い
5.1 試料容器 全水分用試料の試料容器は,試料の全量が入り,清潔で丈夫で,かつ,確実にふた又は
封ができるものでなければならない。特に全水分用試料の試料容器としては,気密なもので吸湿性がなく,
内面にさびなどの発生しないものを用いる。
備考 麻袋,木製容器など吸湿性のある容器は,全水分用試料の試料容器として使用してはならない。
5.2 試料の表示 試料容器には,原則として次の各項目を表示する。
(1) 試料名及びロット名若しくは試料番号
(2) 試料採取の場所
(3) 試料採取の年月日,時刻及び天候
(4) 試料採取者の氏名
(5) 試料採取方法
(6) 必要ある場合には試料の質量及び粒度
(7) 試料調製の年月日
(8) 試料調製者の氏名
5.3 試料の送付 試料の送付は,次のとおりとする。
(1) 試料を送付する場合には,試料容器に入れて密封する。試料容器が破損したり,試料が変質したり,
異物が混入したりしないように丈夫な包装をし,また5.2の試料の表示は,損傷しないようにしなけ
ればならない。
なお,5.2の各項を記入したものを試料容器中に入れておくことが望ましい。
(2) 全水分用試料は質量をはかり,試料容器に入れて密封し,試料の質量,必要ならば予備乾燥減量 (%) を
付記して,送付する。
備考 送付する試料は,縮分の適当な段階のものを選んでよい。
5.4 試料の保管 試料の保管は,次のとおりとする。

――――― [JIS M 8810 pdf 3] ―――――

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(1) 試料を保管する場合は,試料の風化,試料の水分の変化などを避けるために,密封できる試料容器内
に入れておかなければならない。
(2) 試料の保管期間は,調製・封印後,原則として3か月間とする。ただし,輸出入に関係がある試料は,
原則として6か月間とする。
(3) 試料の保管に当たって変質などを防ぐため,温度,直射日光又は水分による影響のないよう,保管場
所に注意することが必要である。
6. 試薬及び水
6.1 試薬 試薬は,原則として日本工業規格(日本産業規格)に規定する特級のものを用いる。
なお,毒性の強い試薬や引火性・爆発性の高い試薬などを使用する場合には取扱い及び処理に十分注意
する。
6.2 標準試薬 標準試薬は,JIS K 8005による。
6.3 試薬の調製方法 分析・試験に用いる試薬溶液,標準溶液及び指示薬並びにこれらの調製方法は,
JIS K 8001による。
6.4 水 単に水とあるものは,すべて蒸留水又はイオン交換樹脂によって脱塩処理した水とする。
なお,温水は約6070℃,熱水は100℃とする。
7. 分析・試験における注意事項
7.1 試料 工業分析,元素分析,発熱量の測定及び鉱物質の定量には,気乾試料を用いて行う。
7.2 試料のはかり採り 分析・試験に用いる試料(気乾試料)を容器から規定量(例えば,1g)採取し
てはかるときには,あらかじめ十分に混合しておき,容器内の各所から少量ずつ採取するのがよい。
7.3 気乾試料水分の測定
(1) 分析試験は気乾試料を用いて行うので,分析・試験結果を無水ベースで表示する場合は,その気乾試
料水分を定量する。
(2) 気乾試料は密閉して保管すれば,7日間ぐらいは水分がほとんど変化しないから,分析・試験のとき
に,毎回気乾試料水分を測定する必要はない。
7.4 分析・試験の実施 石炭は保管中風化などによって,水分,発熱量,粘結性,その他が変化しやす
いものであるから,試料調製後はなるべく速やかに分析・試験を行うことが望ましい。
7.5 分析・試験の回数 分析・試験の回数は,次のとおりとする。
(1) IS M 8815,JIS M 8817及びJIS M 8818による分析・試験は,同一分析・試験室において2回繰り返
して行う。もし,2回の測定値の差が許容差を超える場合は,改めて初めから操作をやり直す。
(2) IS M 8812,JIS M 8813,JIS M 8814及びJIS M 8816による分析・試験は,同一分析・試験室におい
て2回繰り返して行う。もし,2回の測定値の差が許容差 (n=2) を超える場合は,更に1回分析・試
験を追加する。
(3) 2回の繰り返しの操作は,異なった装置(乾燥装置・電気炉など)で同時に行ってもよいが,同一装
置では同時に行ってはならない。
8. 分析・試験結果の表し方
8.1 測定値及び報告値 測定値及び報告値は,JIS Z 8401によって表3に示すけたに丸める。

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表3 分析・試験結果の表し方
分析・試験項目 測定値 報告値 表示
単位 ベース
全水分 小数点以下2けた小数点以下1けた % 到着ベース
工 水分 小数点以下2けた小数点以下1けた % 石炭類 : 気乾ベース又は無水ベー
業 灰分 ス

析 揮発分 コークス類 : 無水ベース
固定炭素 −
元 灰分 小数点以下2けた小数点以下1けた % 無水ベース

分 炭素 小数点以下1けた
析 水素 小数点以下2けた小数点以下2けた
窒素
酸素 百分率算出方法 −
参考 直接定量法 小数点以下2けた
全硫黄 小数点以下2けた小数点以下2けた % 石炭類 : 気乾ベース又は無水ベー

コークス類 : 無水ベース
灰中の硫黄 小数点以下2けた小数点以下2けた % 無水無未燃物ベース
りん 小数点以下3けた
石炭類,コークス類 小数点以下3けた % 石炭類 : 気乾ベース又は無水ベー

コークス類 : 無水ベース
灰 小数点以下3けた − % 無水無未燃物ベース
石 燃焼機器生成灰の全水分小数点以下2けた小数点以下1けた % 到着ベース

灰 燃焼機器生成灰の未燃物小数点以下2けた小数点以下1けた 無水又は到着ベース
及 二酸化けい素 小数点以下2けた小数点以下1けた

コ 酸化第二鉄 小数点以下2けた小数点以下2けた

ク 酸化アルミニウム 小数点以下2けた小数点以下2けた
ス 酸化カルシウム 小数点以下2けた小数点以下2けた 無水無未燃物ベース

酸化マグネシウム 小数点以下2けた小数点以下2けた
三酸化琉黄 小数点以下2けた小数点以下2けた
五酸化りん 小数点以下3けた小数点以下2けた

態 硫酸塩硫黄 小数点以下2けた小数点以下1けた % 無水ベース

硫 黄鉄鉱硫黄


析 有機硫黄 −
二酸化炭素 小数点以下2けた小数点以下2けた % 石炭類 : 無水ベース
発熱量 1のけた 10のけた J/g [{cal/g}] 石炭類 : 気乾ベース
又は無水ベース
コークス類 : 無水ベース
鉱物質 小数点以下2けた小数点以下1けた % 無水ベース
8.2 全水分 測定結果の表示は,到着ベース(5)による。
注(5) 到着ベースによる表示とは,気乾試料を用いて得た分析・試験結果をロットの受渡しの状態(す
なわち,全水分含有の状態)が基準となるように換算して表示することである。
8.3 工業分析着果,全硫黄,りん及び発熱量 分析・試験結果の表示は,石炭類については気乾ベース
(6)又は無水ベース(7)によるものとし,ベースの混乱を避けるため表4に従って,そのベース名を付記しな
ければならない。コークスの場合の表示は,無水ベース(7)による。
注(6) 気乾ベースによる表示とは,気乾試料を基準にしてその分析・試験結果を表示することである。

――――― [JIS M 8810 pdf 5] ―――――

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