この規格ページの目次
JIS K 8574:2006 規格概要
この規格 K8574は、試薬として用いる水酸化カリウムについて規定。
JISK8574 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K8574
- 規格名称
- 水酸化カリウム(試薬)
- 規格名称英語訳
- Potassium hydroxide
- 制定年月日
- 1951年11月28日
- 最新改正日
- 2017年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 6353-2:1983(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 71.040.30
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 試薬 II 2020
- 改訂:履歴
- 1951-11-28 制定日, 1954-11-27 改正日, 1957-10-30 改正日, 1961-03-01 改正日, 1964-03-01 確認日, 1967-03-01 確認日, 1970-12-01 確認日, 1972-07-01 改正日, 1975-08-01 確認日, 1978-08-01 確認日, 1984-02-01 確認日, 1989-03-01 改正日, 1994-07-01 改正日, 2002-09-20 確認日, 2006-02-20 改正日, 2010-10-01 確認日, 2013-03-21 改正日, 2017-10-20 確認
- ページ
- JIS K 8574:2006 PDF [12]
K 8574 : 2006
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本試薬
協会(JRA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS K 8574:1994は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格(日本産業規格)と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格(日本産業規格)の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 6353-2:1983,Reagents for chemical
analysis−Part 2: Specifications−First seriesを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。
JIS K 8574には,次に示す附属書がある。
附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS K 8574 pdf 1] ―――――
K 8574 : 2006
pdf 目 次
ページ
- 序文・・・・[1]
- 1. 適用範囲・・・・[1]
- 2. 引用規格・・・・[1]
- 3. 一般事項・・・・[1]
- 4. 種類・・・・[1]
- 5. 性質・・・・[1]
- 5.1 性状・・・・[1]
- 5.2 定性方法・・・・[1]
- 6. 品質・・・・[2]
- 7. 試験方法・・・・[2]
- 6.1 純度(KOH)及び炭酸カリウム(K2CO3)・・・・[2]
- 6.2 水溶状・・・・[3]
- 6.3 塩化物(Cl)・・・・[3]
- 6.4 りん酸塩(PO4)・・・・[3]
- 6.5 けい酸塩(SiO2として)・・・・[3]
- 6.6 硫酸塩(SO4)・・・・[3]
- 6.7 窒素化合物(Nとして)・・・・[3]
- 6.8 ナトリウム(Na)・・・・[4]
- 6.9 マグネシウム(Mg)・・・・[4]
- 6.10 カルシウム(Ca)・・・・[4]
- 6.11 亜鉛(Zn)・・・・[5]
- 6.12 アルミニウム(Al)・・・・[5]
- 6.13 鉛(Pb)・・・・[5]
- 6.14 鉄(Fe)・・・・[5]
- 6.15 ニッケル(Ni)・・・・[6]
- 7. 容器・・・・[6]
- 8. 表示・・・・[6]
- 9. 取扱い上の注意事項・・・・[6]
- 附属書(参考)JISと対応する国際規格との対比表・・・・[7]
――――― [JIS K 8574 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 8574 : 2006
水酸化カリウム(試薬)
Potassium hydroxide
KOH FW : 56.11
序文
この規格は,1983年に第1版として発行されたISO 6353-2,Reagents for chemical analysis−Part2:
Specifications−First seriesを翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変
更の一覧表をその説明を付けて,附属書(参考)に示す。
1. 適用範囲
この規格は,試薬として用いる水酸化カリウムについて規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 6353-2:1983,Reagents for chemical analysis−Part 2: Specifications−First series(MOD)
2. 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0116 発光分光分析通則
JIS K 0970 プッシュボタン式液体用微量体積計
JIS K 8001 試薬試験方法通則
JIS K 9901 高純度試薬―硝酸
3. 一般事項
試験方法の一般的な事項は,JIS K 8001による。
4. 種類
種類は,特級とする。
5. 性質
5.1 性状
水酸化カリウムは,白い粒状で,潮解性があり,二酸化炭素を吸収する。水に極めて溶けや
すく,エタノールに溶けやすい。
5.2 定性方法
a) 試料2 gに水20 mlを加えて溶かす(A液)。A液10 mlに酒石酸溶液(100 g/l)20 mlを加えると白い
結晶性沈殿が生じる。
b) 液を用いてJIS K 8001の5.29(炎色試験)(1)によると,紫が現れる。
――――― [JIS K 8574 pdf 3] ―――――
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K 8574 : 2006
6. 品質
品質は,7.によって試験したとき,表1に適合しなければならない。
表 1 品質
項目 規格値
純度(KOH) 質量分率% 85.0 以上
炭酸カリウム(K2CO3) 質量分率% 1.0 以下
水溶状 試験適合
塩化物(Cl) 質量分率% 0.002 以下
りん酸塩(PO4) 質量分率ppm 5 以下
けい酸塩(SiO2として) 質量分率% 0.002 以下
硫酸塩(SO4) 質量分率% 0.002 以下
窒素化合物(Nとして) 質量分率% 0.001 以下
ナトリウム(Na) 質量分率% 0.5 以下
マグネシウム(Mg) 質量分率ppm 5 以下
カルシウム(Ca) 質量分率% 0.001 以下
亜鉛(Zn) 質量分率% 0.001 以下
アルミニウム(Al) 質量分率% 0.001 以下
鉛(Pb) 質量分率ppm 5 以下
鉄(Fe) 質量分率ppm 5 以下
ニッケル(Ni) 質量分率% 0.001 以下
7. 試験方法
試験方法は,次による。また,試験溶液の調製は,試料40 gをポリエチレン製ビーカー200
mlにとり,水100 mlを加えて溶かす。それを冷却し水を加えて全量を200 mlとし,すみやかにポリエチ
レン製瓶に移す(B液)。
警告 このとき発熱し皮膚や粘膜をおかす刺激性の強いミストが発生するので,これを吸入しないよ
うに,ドラフト内で作業を行う。
7.1 純度(KOH)及び炭酸カリウム(K2CO3)
7.1.1 純度(KOH) 操作及び計算は,次による。
a) 操作 試料2.0 gを0.1 mgのけたまではかり,共通すり合わせ三角フラスコ200 mlにとる。
これに二酸化炭素を含まない水50 mlを加えて,溶かした後,塩化バリウム溶液(100 g/l)10 mlを
加える。栓をして5分間放置後,フェノールフタレイン溶液3滴を加え,1 mol/l塩酸で滴定する。液
の色がうすい紅色から無色になるときを終点とする。
引き続いて7.1.2のa)の操作を行う。
b) 計算
.0056 11V1 f
A 100
m
ここに, A : 純度(KOH)(%)
m : はかりとった試料の質量(g)
f : 1 mol/l 塩酸のファクター
V1 : フェノールフタレイン溶液を加えたときの1 mol/l
塩酸の滴定量(ml)
0.056 11 : 1 mol/l 塩酸1 ml のKOH相当質量(g)
7.1.2 炭酸カリウム(K2CO3) 操作及び計算は,次による。
――――― [JIS K 8574 pdf 4] ―――――
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K 8574 : 2006
a) 操作 次に,ブロモフェノールブルー溶液2滴を加え,1 mol/l塩酸で滴定する。終点は,液の色が青
紫から青みの緑になる点とする。
b) 計算
.0069 11V2 f
B 100
m
ここに, B : 炭酸カリウム(K2CO3)(%)
m : はかりとった試料の質量(g)
f : 1 mol/l 塩酸のファクター
V2 : ブロモフェノールブルー溶液を加えたときの1
mol/l 塩酸の滴定量(ml)
0.069 11 : 1 mol/l 塩酸1 ml のK2CO3相当質量(g)
7.2 水溶状 JIS K 8001の5.2(溶状)による。この場合,試料は2 g,濁りの程度の適合限度標準は“澄
明”を用いる。
7.3 塩化物(Cl) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 B液5.0 ml(試料量1 g)に硝酸(1+2)10 mlを加え,更に水を加えて25 mlにする。
b) 標準側溶液 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/ml)2.0 mlに硝酸(1+2)10 mlを加え,更に水を加えて25
mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.7[塩化物(Cl) ](1)(比濁法)による。
7.4 りん酸塩(PO4) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 B液10 ml(試料量2 g)に塩酸(2+1)8 mlを加え,水浴上で蒸発乾固し,水を加えて
20 mlにする。
b) 標準側溶液 りん酸塩標準液(PO4 : 0.01 mg/ml)1.0 ml に塩酸(2+1)8 ml を加え,水浴上で蒸発
乾固し,水を加えて20 mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.13[りん酸塩(PO4) ](1)(比色法)による。
7.5 けい酸塩(SiO2として) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 B液5.0 ml(試料量1 g)をポリエチレン製ビーカー100 mlにとり,塩酸(2+1)2 ml
を加え,更に,水を加えて20 mlにする。
b) 標準側溶液 塩酸(2+1)2 mlをポリエチレン製ビーカー100 mlにとり水浴上で蒸発乾固する。
けい酸塩標準液(SiO2 : 0.01 mg/ml)2.0 ml を加え,更に水を加えて20 mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.14[けい酸塩(SiO2) ](1)(比色法)による。
7.6 硫酸塩(SO4) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 B液10 ml(試料量2 g)に塩酸(2+1)5 mlを加え,水浴上で蒸発乾固し,水を加えて
20 mlにする。
b) 標準側溶液 硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/ml)4.0 mlに塩酸(2+1)5 mlを加え,水浴上で蒸発乾固
し,水を加えて20 mlにする。
c) 操作 JIS K 8001の5.15[硫酸塩(SO4) ](1)(比濁法)による。
7.7 窒素化合物(Nとして) 溶液の調製及び操作は,次による。
a) 試料側溶液 B液5 ml(試料量1 g)に水を加えて140 mlにする。
b) 標準側溶液 窒素標準液(N : 0.01 mg/ml)1.0 mlに水を加えて140 mlにする。
――――― [JIS K 8574 pdf 5] ―――――
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