JIS Z 8402-1:1999 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第1部:一般的な原理及び定義

JIS Z 8402-1:1999 規格概要

この規格 Z8402-1は、測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)の評価,応用するときに理解しておくべき一般的な原則の概略を述べること,及び実験によって種々の尺度の実用的な推定を行う方法を提示すること。

JISZ8402-1 規格全文情報

規格番号
JIS Z8402-1 
規格名称
測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第1部 : 一般的な原理及び定義
規格名称英語訳
Accuracy (trueness and precision) of measurement methods and results -- Part 1:General principles and definitions
制定年月日
1999年5月20日
最新改正日
2019年10月21日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 5725-1:1994(IDT)
国際規格分類

ICS

03.120.30, 17.020
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1999-05-20 制定日, 2005-03-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
ページ
JIS Z 8402-1:1999 PDF [25]
Z 8402-1 : 1999 (ISO 5725-1 : 1994)

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。これによって,JIS Z 8402 : 1991は廃止され,この規格に置き換えられる。
今回の制定では,1994年に第1版として発行されたISO 5725-1を基礎として用いた。
JIS Z 8402-1には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定) JIS Z 8402で用いられる記号
附属書B(規定) 精度の尺度の不確かさに関する図
附属書C(参考) 参考文献
JIS Z 8402 : 1999は,一般名称を“測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)”として,次の部に
よって構成される。
第1部 : 一般的な原理及び定義
(Part 1 : General principles and definitions)
第2部 : 標準測定方法の併行精度及び再現精度を求めるための基本的方法
(Part 2 : Basic method for the determination of repeatability and reproducibility of a standard
measurement method)
第3部 : 標準測定方法の中間精度
(Part 3 : Intermediate measures of the precision of a standard measurement method)
第4部 : 標準測定方法の真度を求めるための基本的方法
(Part 4 : Basic methods for the determination of the trueness of a standard measurement
method)
第5部 : 標準測定方法の精度を求めるための代替法
(Part 5 : Alternative methods for the determination of the precision of a standard measurement
method)
第6部 : 精確さに関する値の実用的な使い方
(Part 6 : Use in practice of accuracy values)

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS Z 8402-1 pdf 1] ―――――

                                                                  Z 8402-1 : 1999 (ISO 5725-1 : 1994)

pdf 目次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1. 適用範囲・・・・[2]
  •  2. 引用規格・・・・[3]
  •  3. 定義・・・・[3]
  •  4. 精確さ評価実験に関する定義の実際的な意味・・・・[6]
  •  4.1 標準測定方法・・・・[6]
  •  4.2 精確さ評価実験・・・・[6]
  •  4.3 同一試料(同一と見なせるような状態の測定試料)・・・・[7]
  •  4.4 短い時間間隔・・・・[7]
  •  4.5 参加試験室 4.5.1・・・・[7]
  •  4.6 測定条件・・・・[8]
  •  5. 統計モデル・・・・[8]
  •  5.1 基本モデル・・・・[8]
  •  5.2 基本モデルと精度との関係・・・・[10]
  •  5.3 拡張モデル・・・・[10]
  •  6. 精確さを推定する際の実験計画において考慮すべき事項・・・・[10]
  •  6.1 精確さ評価実験の立案・・・・[10]
  •  6.2 標準測定方法・・・・[10]
  •  6.3 精確さ評価実験のための試験室の選定・・・・[11]
  •  6.4 精確さ評価実験に用いる試料の選択・・・・[15]
  •  7. 精確さ(真度と精度)に関する値の利用方法・・・・[16]
  •  7.1 真度と精度の公表・・・・[16]
  •  7.2 真度と精度の値の実際的な利用・・・・[17]
  •  附属書A(規定)JIS Z 8402で用いられる記号・・・・[18]
  •  附属書B(規定)精度の尺度の不確かさに関する図・・・・[21]
  •  附属書C(参考)参考文献・・・・[23]

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS Z 8402-1 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 8402-1 : 1999
(ISO 5725-1 : 1994)

測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第1部 : 一般的な原理及び定義

Accuracy (trueness and precision) f measurement methods and results- Part 1 : General principles and definitions

序文

 この規格は,1994年に第1版として発行されたISO 5725-1, Accuracy (trueness and precision)   f
measurement methods and results−Part 1 : General principles and definitionsを翻訳し,技術的内容及び規格票の
様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
0.1 この規格では,測定方法の精確さを表すために“真度”と“精度”の二つの用語を用いている。“真
度”は,多数の測定結果の平均値と,真の値又は参照値との一致の程度を示すものである。“精度”は,測
定結果の間の一致の程度を示すものである。
0.2 “精度”を考える必要が生じるのは,同一と見なせる状況での,同一と見なせる試料について実施
される試験において,一般には同一の結果が得られないからである。これは,どのような測定の手順にお
いてもつきものの避けられない偶然誤差に基づく;すなわち測定結果に影響する要因をすべて完全には制
御できないということである。実際に測定データの解釈においては,このばらつきを考慮しなければなら
ない。例えば,測定結果とある定められた値との差は,避けられない偶然誤差の範囲内にあるかも知れず,
このような場合には,ある定められた値からの真の偏差は確定できない。同様に,二つのバッチ間の測定
結果の差が測定手順につきものの変動によるならば,バッチ間の本質的な差はわからないであろう。
0.3 同一と見なせる試料間の変動は別として,同じ測定方法による測定結果をばらつかせる多くの異な
る因子には,つぎのようなものがある。
a) オペレータ
b) 使用した装置
c) 装置の校正
d) 環境(温度,湿度,空気の汚染,など)
e) 個々の測定間の経過時間
異なるオペレータ及び/又は異なる装置によって得られた(測定結果間の)変動は,同一のオペレータ
が同じ装置を用いて短い時間間隔のうちに実施して得られた(測定結果間の)変動よりも大きいのが常で
ある。

――――― [JIS Z 8402-1 pdf 3] ―――――

2
Z 8402-1 : 1999 (ISO 5725-1 : 1994)
0.4 測定の繰返しによる変動に対する一般用語は精度である。多くの実際の場合に,併行条件と再現条
件と名付けられた二つの精度の条件が必要であり,測定方法のばらつきを記述するのに役に立つというこ
とが知られている。併行条件のもとでは,上にあげたa) e)の因子は一定で変動には寄与しないが,一方,
再現条件下では,これらは変化して測定結果の変動に影響する。したがって,併行精度と再現精度は精度
の両極であり,前者は最小,後者は最大の変動を表す。a) e)の一つ以上の因子が変動し得るときには,
これら二つの両極の精度の状況の間に中間条件を考えることができて,ある定められた状況のもとでは,
この中間条件が用いられる。精度は,通常の場合,標準偏差の形で表現される。
0.5 測定方法の“真度”は,測定される特性についての真の値を考えることが可能なときには重要であ
る。測定方法によっては,真の値を厳密には知ることができなくても,測定される特性の参照値を得るこ
とができるかも知れない。例えば,適切な標準物質が得られる場合,又は他の測定方法との照合,もしく
は値が既知の試料を調製することによって参照値が確定できる場合である。測定方法の真度は,参照値と,
その測定によって得られる結果の水準とを比較することによって検討できる。真度は一般にかたよりの形
で表現される。例えば,化学分析においては,測定方法が成分の全量を抽出できない場合,又は一つの成
分が他の成分の定量を妨害する場合にかたよりが生じる。
0.6 “精確さ (accuracy)”という用語は,この規格においては,真度と精度の両方を表すために使われて
いる。
“accuracy” はかつては,現在は真度と名付けられている一つの要素だけのために使われていたが,これ
は系統効果だけでなく,偶然効果による参照値からの総合的なへだたりを含めるべきであるということが,
多くの人々にわかるようになってきた。
“かたより (bias)”は,極めて長い間,統計的事項として扱われてきており,それが(医師,弁護士な
どの)専門的職業の人々の間で思想的反発を生じていたが,“真度 (trueness)”という用語を用いることに
より,積極的な見方が強調されるようになった。

1. 適用範囲

1.1   この規格の目的は次のとおりである : 
a) 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)を評価するとき,応用するときに理解しておくべき
一般的な原則の概略を述べること,及び実験によって種々の尺度の実用的な推定を行う方法を提示す
ること(この規格の第1部);
b) 実験によって測定方法の精度の二つの両極の値を推定する基本的な方法を規定すること(この規格の
第2部);
c) 適用するときの条件を与えて中間精度を得る手順,及び中間精度を推定する方法を規定すること(こ
の規格の第3部);
d) 測定方法の真度を求めるための基本的な方法を規定すること(この規格の第4部);
e) この規格の第2部及びこの規格の第4部に示されている測定方法の精度及び真度を求める基本的な方
法に対して,ある特定の状況下で用いるいくつかの代替法を規定すること(この規格の第5部);
f) 真度及び精度のいくつかの実用的な適用について記述すること(この規格の第6部)
1.2 この規格のこの部は,計量値の測定値が求められ,測定結果として1個の値が得られるような測定
方法だけを対象とする。この1個の値は1組の観測値から計算によって求められたものであってもよい。
この部は,測定方法の正確な値を与える能力(真度),又は,得られた値を再現する能力(精度)の定量
的表現について定義する。したがって,全く同じものが,全く同じように測定され,測定プロセスは管理

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Z 8402-1 : 1999 (ISO 5725-1 : 1994)
状態にあるということが前提になっている。
この規格のこの部は,いかなる不均質性についても適切な考慮が払われている限り,製品又は天然産の
液体,粉体,固体など非常に広い範囲の物質に対して適用してよい。

2. 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するもので
あって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最新版(追補
を含む。)を適用する。
JIS Z 8101-1 統計−用語と記号−第1部 確率及び一般統計用語
JIS Z 8101-2 統計−用語と記号−第2部 統計的品質管理用語
JIS Z 8402-2 : 1999, 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第2部 標準測定方法の併行
精度及び再現精度を求めるための基本的方法
JIS Z 8402-3 : 1999, 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第3部 標準測定方法の中間
精度
JIS Z 8402-4 : 1999, 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)−第4部 標準測定方法の真度
を求めるための基本的方法

3. 定義

  この規格の目的に合わせ,以下の定義を用いる。
いくつかの定義は,JIS Z 8101からの引用である。
この規格で用いる記号附属書Aに示す。
参考 この規格は原案段階では“測定方法”にtest methodという用語を,“測定結果”にtest resultと
いう用語を用いていた。その後(1985年),testは統計的検定 (statistical test) と紛らわしいとい
う指摘を受けて,“測定方法”と“測定結果”をそれぞれmeasurement method, measurement result
に変更することになった。規格の表題もこの変更を受けて,measurement methods and resultsに
変更された。この変更は規格本体の中で徹底されておらず,測定結果 (test result),測定水準
(level of test) などの用語が残っている。この翻訳に,この混乱を持ち込まぬように配慮し,で
きる限り“測定”と訳すことにした。
3.1 観測値,測定値 (observed value) : 1回の測定結果として得られる特性の値。 [JIS Z 8101-1]
3.2 測定結果,試験値 (test result) : 規定された測定方法の実施によって得られる特性の値。
備考1. 測定方法には,何個の観測値を取るのか,及びそれらの平均,又は複数個の観測値の適切な
関数(例えば,メディアンや標準偏差など)のいずれを測定結果とするのかを規定するのが
よい。また気体体積の標準状態への換算のような,補正が規定されることがある。したがっ
て,複数の観測値から計算された結果が一個の測定結果になり得る。単純な場合には,単一
の観測値そのものが測定結果となる。 [JIS Z 8101-2]
3.3 精度評価実験の測定(試料の)水準 (level of the test in a precision experiment) : 測定の対象である
一つの試料 (material),又は一つの試験片についての,すべての試験室の測定結果の一般平均。
3.4 精度評価実験のセル (cell in a precision experiment) : 一つの試験室で,一つの測定水準で得られた
複数個の測定結果。

――――― [JIS Z 8402-1 pdf 5] ―――――

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JIS Z 8402-1:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 5725-1:1994(IDT)

JIS Z 8402-1:1999の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8402-1:1999の関連規格と引用規格一覧