JIS P 8202:1998 パルプ―ロットの絶乾率の試験方法 | ページ 2

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取り出し,最終のシートは,ベールパルプの底部からベールパルプの高さの101だけ上の位置から取り
出す。
d) ベールパルプNo.VII以降は,この操作を繰り返す。
附属書1表1 ベールパルプ試料の抜取個数
ロットのベールパルプ ベールパルプ試料個数
総数 最小 最大
100以下 12 24
101 200 18 36
201 300 24 48
301 400 24 48
401 500 24 48
501 600 30 60
601 700 30 60
701 800 36 72
801 900 36 72
9011 000 42 84
1 0012 000 48 96
2 0013 000 60 120
3 0014 000 72 144
4 0015 000 96 192
4.3 試験片の採取 各シート試料からの試験片の採取は,次による。
4.3.1 一般事項 シート試料の中心点を頂点とする三角形の試験片を切り取る。すべての試験片は,次に
示す方法によって一定面積又は一定の頂角 (24°) にする。試験片を切り取るときには,各シートは,下
のシートと接触させたままにしておくことが望ましい。採取した試験片は,絶乾率の測定を行うまで容器
に入れて保管する。
参考 一定面積法は,理論的には正しいが,実行が難しい。一定頂角法の方が実用的である。
4.3.2 一定面積試験片の切取り方法 附属書1図2に示すように,6個のベールパルプのグループの最初
のベールパルプ(ベールパルプNo.I)から始まり,以下の方法によって試験片を切り取る。
a) 切り取る三角形試験片の頂点は,シートの中心点になるようにする。三角形の底辺の長さは,次の式
による。
l及び
1 l2
5.7 5.7
ここに, l1 : シートの長辺の長さ
l2 : シートの短辺の長さ
b) 附属書1図2のI/1に示すように,最初のシートの試験片の一辺がシートの対角線と一致するように
試験片を切り取る。
c) 2枚目のシートからはI/2,3枚目のシートからはI/3というように5枚の試験片を採取し,ベールパル
プNo.Iの絶乾率測定用試料とする。
d) ベールパルプNo.IIの試験片は,ベールパルプNo.Iの各々の試験片採取位置から時計回りに隣接した
位置から切り取る。同様の操作でベールパルプNo.III,IV,V及びVIの三角形試験片を切り取り,そ
れぞれをベールパルプの絶乾率測定用試料とする。
e) 他のグループについても同様の操作を繰り返す。

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参考 これらのベールパルプグループごとの試験片の総面積は,シート1枚の面積と等しくなる。
附属書1図1 シート試料の採取位置
4.3.3 一定頂角試験片の切取方法 附属書1図3に示すように,6個のベールパルプのグループの最初の
ベールパルプ(ベールパルプNo.I)から始まり,以下の方法によって試験片を切り取る。
a) 頂角24°の三角形試験片を切り取る。三角形試験片の頂点は,シートの中心点になるようにする。
b) 附属書1図3のI/1に示すように,最初のシートの試験片の一辺がシートの対角線と一致するように
試験片を切り取る(採取開始点は,附属書1図3参照)。
c) 次のシートの試験片は,反時計回りに頂角を72°移動させた位置で切り取る。
d) このようにして切り取った5枚の三角形試験片を,ベールパルプNo.Iの絶乾率測定用試料とする。
e) ベールパルプNo.IIについても,ベールパルプNo.Iと同じ方法によって切り取る。ただし,ベールパ
ルプNo.Iの試験片から反時計回りに頂角を24°移動させて切り取り,同様に,ベールパルプNo.III
の試験片は,ベールパルプNo.IIから反時計回りに頂角を24°移動させて切り取り,それぞれのベー
ルパルプの絶乾率測定用試料とする。
f) ベールパルプNo.IV,V及びVIの試験片は,それぞれベールパルプNo.I,II及びIIIと同じ位置で切
り取り,それぞれのベールパルプの絶乾率測定用試料とする。
g) 他のグループについても同様の操作を繰り返す。
参考 これらのベールパルプグループごとの試験片の総面積は,シート2枚の面積と等しくなる。

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ローマ数字 : ベールパルプ試料番号
アラビア数字 : 三角形試験片番号
附属書1図2 附属書1図1に従って採取したシート試料から一定面積三角形試験片を切り取る方法
ローマ数字 : ベールパルプ試料番号
アラビア数字 : 三角形試験片番号
附属書1図3 附属書1図1に従って採取したシート試料から一定頂角三角形試験片を切り取る方法

――――― [JIS P 8202 pdf 8] ―――――

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附属書2(規定) スラブ状ベールパルプ(フラッシュドライ
パルプなど)からの試料採取方法
序文 この附属書は,1994年に第2版として発行されたISO 801-2, Pulps−Determination of saleable mass in
lots−Part 2 : Pulps (such as flash-dried pulps) aled in slabsにおける試料採取方法の部分を翻訳し,作成した
ものである。
1. 適用範囲 この附属書は,フラッシュドライパルプのようなシート状ではないパルプのロットからの
試料採取方法について規定する。
備考 この方法は,質量約200kgのベールパルプで,46個のスラブ又はワッドで構成されているも
の,及び一塊になっていても層状に分割できるようなものに適用できる。シート状ベールパル
プ及びユニットベールには適用できない。また,ドリルで試験片採取中に,摩擦熱で熱くなる
ものにも適用できない。
2. 原理 ロットの大きさによって定められた数のベールパルプ試料の抜き取り,ベールパルプの個数が
同じになるようにグループ分けする。各ベールパルプのスラブ試料から円盤試験片を切り取る。
3. 装置及び器具 この附属書で用いる主な装置及び器具は,次による。
a) 円盤試験片切取装置 約1kWの市販ドリル,ドリルスタンド及び附属書2図1及び附属書2図2に示
す円盤切取具を組み合わせたもの。
b) ランダムカード
1) ランダムカード(以下,カードという。)は,一組35枚とし,それぞれのカードが,等間隔に横方
向に七つ,縦方向に五つの35の升目に区切られているもの。各試料の円盤試験片採取位置を示すよ
うに,それぞれのカードの升目の一つに印が付けてあり,これらの印の位置は,35枚のカードにつ
いてすべて異なるものとする。
2) これらのカードは,附属書2図3及び附属書2図4に示すように,方向を明らかにするために角を
1か所切り落としておく。
備考 カードの大きさは,100mm×75mmが望ましい。
c) 容器 採取した試験片からの水分の脱着を防ぐために保管する容器。

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附属書2図1 円盤切取具 附属書2図2 作業中の円盤切取具

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JIS P 8202:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 801-1:1994(MOD)
  • ISO 801-2:1994(MOD)
  • ISO 801-3:1994(MOD)

JIS P 8202:1998の国際規格 ICS 分類一覧

JIS P 8202:1998の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISP0001:1998
紙・板紙及びパルプ用語
JISP8201:1996
製紙用パルプの試料採取方法
JISZ8401:2019
数値の丸め方